疲れてしまったら無理せずに休む!上手な気分転換が短期合格のカギです!

  • 投稿者:s&sさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約1か月

きっかけ

 仕事で事務経理を1人でしているのですが、入社して1年足らずで出産のため産休・育休を取得させてもらい、育休明けから今までしていなかった会計ソフトへの入力業務をすることになりました。

 そこで初めて『貸方・借方』『買掛金・売掛金』などが出てきて私の頭の中は???状態。グループ会社のベテラン経理の方などに聞きながらなんとか入力はこなせるものの、言葉の意味も知らずに仕事をすることに違和感を感じ、簿記の勉強をしようと思い立ちました。

 以前にも少し勉強をしようと思いおさがりで頂いたテキストをさら~っと読んだこともありましたが、普段の業務で聞かない言葉の仕訳あたりから徐々に難しく感じ、途中でやめてしまった経緯がありました。

 でも今回は「思い立ったら勢いが大事!!」と感じ、ちょうど第134回の申込期間だったこともあり先に試験申込をしました。申し込んだらイヤでも勉強するだろう!と自分を追いつめる方法での勉強開始でした。

テキスト

 上記の試験申込をネットで済ませたあと、簿記のテキスト情報を収集していて行き着いたサイトが簿記検定ナビでした。おすすめテキストや勉強方法、無料の仕訳問題も配付されていて、必要と思われる部分を全て読みました。

 その中でおすすめされていたネットスクールの『サクッとうかるシリーズ3級セット』をネットから注文。ちょうど4月下旬のGW前だったので手元に届くまでに時間がかかるかもと思い、簿記検定ナビ内の無料仕訳問題の問題のみもすぐに印刷しておきました。

 サクッとうかる日商3級商業簿記テキスト、サクッとうかる日商3級商業簿記トレーニング、サクッとうかる日商3級商業簿記厳選過去問ナビの3冊はとてもわかりやすく、見やすいので私にはぴったりのテキストだったと思います。

勉強方法・スタイル

1.簿記検定ナビの仕訳問題

 テキストが届くまでの期間がもったないく感じ、簿記検定ナビの仕訳問題を解き始めました。もちろんさっぱりわからない部分が多数です。そのときはもともと手元にあったおさがりのテキストの該当ページを読み仕訳し、それでもわからないときは解説を読みながら進めました。

2.サクッとうかる日商3級商業簿記トレーニング

 テキストが届いてからも、テキストを読み進めるのではなくとにかく問題になれようと思い、わからなくてもトレーニングの問題集から手をつけました。

 間違った部分やわからない部分はテキストの該当ページに戻りマーカーをする。これのくり返しでした。サクッと~のシリーズはトレーニングの本に『テキスト○○ページ』と書いてあり、連動しているのでとてもやりやすかったです。

3.精算表や試算表

 仕訳はある程度数をこなせば出来るようになりますが、試験の大部分の点数を占める精算表や試算表はなかなか答えもあわないし、時間は解答目安時間の倍はかかるし、最初はさっぱり理解できませんでした。でもこれも慣れと数をこなすのみだ!と思いとにかく解きまくりました。

 また解く際には必ず下書き用のノートを1冊用意して、自分がどういう仕訳をしてどの課程で間違えたのかを明確にわかるようにしておきました。こうすることで、間違えてしまったとしてもどの仕訳が違ったのかを見直すことができ、必要に応じてまたテキストに戻り・・・と勉強をしました。

 最初はかなり時間がかかっていたのも、数をこなすことで自分なりの時短方法や、電卓のたたき方を見いだし1問20分~30分程度で解けるようになりました。

4.サクッとうかる日商3級商業簿記厳選過去問ナビ

 一通りのトレーニング問題を解いたあとは、過去問集を解き始めました。過去問を1回分解こうとすると私の場合1時間半くらいかかっていました。なので勉強時間は、こどもを寝かしつけたあとの21時半頃から。1回分を解きそのあと答え合わせをして、少し見直ししたらちょうど2時間です。残りの見直しは翌日の仕事の休憩時間などにする、というサイクルで2週間程度は過去問を解きました。

 過去問6回分を2回解き、2回目にはほぼ満点をとれるようになっていました。また、このころから問題を解く順番を決めておき(私は1→4→5→3→2)その順番で解く練習もしました。

5.試験日4日前

 このころから、再度無料の仕訳問題を解きました。残りの日数で全ての問題(150問くらいでしょうか?)を解こうと思い1日50問のペースで解きました。ここで間違えた問題が、実は試験当日の第1問の1で出てきてやっておいてよかった~!!と感じました。

6.その他

 住んでいる地域に大原があったため、事前に調べて予想会に申込をして参加しました。過去の傾向と今回の予想、大原独自の予想問題集をもらい帰ってきました。無料で予想問題が1回分手に入り、特に勧誘もなく、参加してよかったです。

試験日の1日の流れ

  • 6:00 起床

 普段と同じ時間に起床、身支度をしました。朝ご飯も普段と同じようなメニューでごはん、ちょっとしたおかずなどをこどもと一緒に食べました。

  • 7:30 出発

 こどもを義実家に預けるため少し早めに出発。

  • 8:15 到着

 こどもを預けたあと、再度出発して試験会場近くの駐車場に到着。会場が開くのが8:35頃と受験票に記載があったので、車の中でテキストと大原の予想問題集を見直ししました。

  • 8:40 会場入り

 試験会場に到着。席につくと教室の半分くらいの人がすでに来ていました。仲間同士で受験なのかおしゃべりしている方や、電卓をたたき問題をとく方、黒板の注意事項を読む方など様々でした。私はトイレに行ったあとテキストをさらっと読み、緊張しないようあとは周りの人の様子を眺めていました。

  • 8:55頃 説明

 試験監督の方が説明したあと問題が配付され名前等の記入をしました。

  • 9:00過ぎ 試験開始

 試験開始の言葉で一斉に問題にとりかかりました。

 電卓の音や紙をめくる音は思ったほど気にならず、自分もかなり集中していた状態だったと思います。さらっと問題を流し読みしたあと、第1問に戻ると1から少し面倒な仕訳。でも焦らず時系列を書き、数日前に間違えてしまった問題だったこともあり落ち着いて解けました。

 第4問、易しい!これは満点。第5問で売上原価?????初めてみた言葉に動揺するも、ここは落としても部分点を狙おうと開き直り他の仕訳を絶対に間違えないよう慎重に解きました。

 第3問も問題文のわりにはボリュームがある仕訳でしたが、読み落とししないよう気をつけて解いたら割と簡単に解けました。第2問も商品有高帳の移動平均法は得意だったのでなんなくクリアしたものの、その後の先入先出法での売上総利益などは戸惑ってしまい冷静に計算できませんでした。

 すべての問題を解いたあと、見直しをして答えを問題と計算用紙にうつし自己採点できるよう備えました。

  • 11:00過ぎ 試験終了

 後片付けをして会場をあとにしました。

  • 12:35

 義実家へ戻りお昼を食べたあと、ネットスクールの解答速報が1番早く出ました。早速うつしていた自分の答えと比べて採点。自己採点で86点でした。

  • 15:30頃

 こどもが昼寝をしてしまい暇なので、ネットで見れる解答速報会を見ました。合格点とはいえ、90点以上を目指していたので間違えてしまった部分がどうにも納得できず解説をしっかり聞きました。解き方のコツや電卓のメモリー機能の使い方(さっぱり使いこなせません)などもお話していてとてもタメになりました。

試験翌日

 試験の翌日は、大原でも解答速報会の映像がネットで見れるようになっていたのでこちらもチェックしました。

合格発表日

 6月17日が合格発表日でした。8:50頃からそわそわし、9:00過ぎに商工会議所のHPを見てみると合格発表がされていました。
受験番号を確認してほっと一安心。まだ封書などは手元にきていませんが、合格できて本当に良かったです。

 このまま11月に2級を受けるつもりなので、弱点をしっかり克服し頑張りたいと思います。

管理人からs&sさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた各教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
 私には合ったテキストだったので、90点です。必ずおさえるべき点、これは数年に1回しか出ていないけどできればおさえたほうがいい点、これは時間に余裕のある方のみおさえてほしい点、など分けてあるのもよかったです。

 テキストの字も読みやすい大きさで、見出しも私好みでした。セットでネットスクールのHPから購入すると書店で購入するより安く買えますので、おすすめです。

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 Canon LS-101TUCです。

 今の会社に入社した際に、ある程度大きめの電卓をと思って準備しましたが、見た目の白がかわいいので購入しました。特に使いやすさ重視ではないので、簿記受験のためではあまりおすすめしません・・・。

 s&sさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意なのは第3問の合計試算表や残高試算表で、苦手なのは伝票会計(複数の伝票から仕訳を推測するもの)でした。

 苦手を克服するためにも、やっぱり問題をこなすしかないと思っていたので、あまり点数配分の高くない部分ではありますが、間違えた場合は解説を丁寧に読み込み、もう一度自分で解いてみるという勉強をしました。

 s&sさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 約1カ月と短い勉強期間でしたが、育児に仕事に家事と疲れてしまう日もありました。私はそういう日に勉強しても頭に入らなかったり、つまらないミスをしたりするので、疲れてしまった日は潔く勉強はせず早めに休み翌日少し多めに勉強時間をとっていました。

 また、今日は勉強休む!!と決めた日はコンビニスイーツを食べたりしてリラックスしました。

 ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
 とにかく問題に慣れることが第一だと思います。ただ、私の場合は間違えてしまった問題をまとめたり、自分の弱い部分をまとめたりという作業をしていなかったのでそのための専用ノートを作ればよかったと感じています。それがあれば前日や当日、その他10分~20分空いている時間に見直しできたと思います。

 また、問題集はあまり多くはそろえないほうがいいと思い最低限にしましたが、もう少し勉強時間があったら各社から出ている予想問題集を用意してさらに問題を解くべきだったと思います。

管理人コメント

 s&sさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!家事・育児・仕事・勉強のすべてを同時にこなすのは大変だったと思いますが、上手に気分転換をしたり生活にメリハリを付けることによって見事、短期&一発合格されました。

 それでは、早速中身を見ていきましょう。まず、見習っていただきたいのは「試算表や精算表の総合問題を解く際に、自分がどういう仕訳をしてどの課程で間違えたのかを明確にわかるように下書き用のノートを作った」というところです。

 総合問題を解く際は、s&sさんのように解きっぱなしにせずに、どこを間違えたのかチェックして必ず復習をするようにしてください。この作業を繰り返すことによって、どこを間違えやすいのか自分で意識できるようになります。

 また、s&sさんは大原の出題予想大会に参加されていますが、無料ですし、独学受験生にはありがたい有用な情報をたくさんもらえるのでおすすめです。なお、大原だけでなくTACでも同様の無料イベントを開催していますが、中身に大差はないので、どちらを選んでも良いと思います。

s&sさんが使われた教材や電卓のまとめ