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  • 第135回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.115

    テキストは実際に手にとって色々と見比べて決めましょう!

    • 投稿者:チーズさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     私は現在44歳女性、パートで一般事務(経理補助含む)の仕事をしています。小学生の子どもが1人おります。

     この年齢でも受験しようと思ったきっかけは、現在の職場に経理リーダーとして社外の方が来られていて、その方がせっかく経理にも少し携わっているのだから、簿記2級の取得を目指してみたらと言われたからと、このご時世いつ離職を余儀無くされるかわかりませんし、簿記の知識を身につけるのもいいかもと思ったからです。

     ただ家族は「今更いらんのちゃうか?」などと全く興味なさそうでした…というか簿記って何?と…。確かに合格しても給与が上がるわけでも、正社員になれるわけでもないのですが、とにかく11月の検定を目標に始めることにしました。

     大手の資格学校に通うのが一番近道だろうと思われましたが、費用も割とかかるし何より仕事の後は主婦業が待ってますのでなかなか通学するのは難しいと思い独学することに決めました。

    使用した教材と電卓

    • TAC 簿記の教科書日商2級 (商業簿記)
    • TAC スッキリわかる日商簿記2級 (工業簿記)
    • TAC 合格するための過去問題集
    • TAC 日商簿記2級 網羅型完全予想問題集
    • SHARP EL-N732K (電卓)

     まず馴染みのない工業簿記から勉強を始めたのですが、ネットの評価等で分かりやすそうだと思いスッキリのテキストを選びました。確かに取っ付きやすかったのですがちょっと物足りない感じでした。

     商業簿記のテキストは大きい書店でいろいろ見比べて簿記の教科書の方にしました。他の方はあまり使われていないようですが私はこの教科書シリーズが非常に分かりやすかったです。工業もこちらにしたら良かったと思いました。やはり最初に全部手にとって見比べるべきですね。

     電卓は家電量販店で試し打ちして決めました。勉強を始めたころはスーパーで売っていた500円位のものを使用していましたが、00キーがないので不便を感じ新しく購入しました。使いやすいです。諸事情により電卓は(右手ですが )ブラインドタッチでかなり早く打てます。但し爆音を轟かせてしまうのでサイレントキーは必須でした。

    簿記の教科書
    簿記の教科書

    使った教材一覧
    使った教材一覧

    勉強スタイル

     平日はほぼ毎日、だいたい21時ごろから23時ごろまで勉強していました。土日は時間が取れる限りやっていました。こんなに勉強したのは何十年ぶりかです。巷でよく言われるように、合計200~250時間は勉強したと思います。私の感想としては、やはりその位必要だなということ、結構勉強が必要でモチベーションの維持が大変だなということでした。

    8月中旬~9月初旬

     (工業→商業の順に)テキストを読み込み、テキストにある演習問題をする。

    9月中旬~試験直前

     過去問題集12回分をまず1周。一周目は分からない部分が多く、すぐに解答・解説を見て解き直ししました。工業は理解が浅いと感じたので工業だけテキストの演習問題をもう一度しました。

     過去問の2周目はそこそこ解答出来るようになり、合格点に届く回も多くなってきました。ただ中には解答方法を暗記してしまったものがあり、少し言い回しの違う問題文だと大丈夫だろうか?と感じました。

     そこで書店で見つけた TAC日商簿記2級 網羅型完全予想問題集に取り掛かることにしました。網羅型というだけあってほとんどの論点が10回分の模擬試験に含まれていたのではないかと思います。これを連続で2周、その後過去問題集を1周→網羅型1周→過去問題集1周、結果この期間に過去問題集を計4周、網羅型を3周しました。かなりしんどかったです。

    網羅型完全予想問題集
    網羅型完全予想問題集

     隙間時間は簿記検定ナビさんの仕分問題や簿記クイズに取り組み、この期間は仕事・食事の用意・簿記しかしてなかったかもしれません。家の中は恐ろしく汚部屋状態となっていましたが、この頃にはほぼ全ての回で90点以上取れるようになりました。

     過去問題集をする時に気をつけたことは、必ず時間をはかる事と前回より下書きを減らす事、より間違いにくい下書きや解答用紙の記入方法がないか試してみる事でした。

     また簿記検定ナビさんの過去問分析を毎回参考にしました。解説が分かりやすいし、この問題は○点取れたらOKなど本音の意見がとても参考になりました。本支店の下書きも簿記検定ナビさんのおかげでコレだ!と思えるやり方が見つかりました。

     本当にしんどかったので最後は「やりきった。これで不合格ならこの資格は私にはムリ、不合格であればもう諦める。」と考えていました。直前期に大原などの模擬試験を受けたかったのですが、子どもの習い事の行事や学童保育の運動会と重なり、残念ながら無理でした。試験前日は大方の出題予想にあった標準原価計算の問題を4問やって、試験勉強はこれで終わりにしました。

    試験日の1日の流れ

     偶然にもこの日が年1回の小学校の日曜参観の日でしたのでいつもの平日と変わらないです。参観は午前中だけなので終わったら自宅で普通に昼食を食べ、車で早めに試験会場へ向かいました。

     会場の近くに幾つかコインパーキングがあるのですが一番近いところが満車の場合、他を探す事も考慮して早めに向かいました。実際には駐車場も空いていて会場へは1時間前に着きました。時間があったのでトイレを済ませて、試験会場の中に入りました。

     気ががりだった繰越利益剰余金の配分についてメモを確認し、自分で自分への励ましの言葉を書いたメモをみました。その後は他の受験者の方をボンヤリ眺めて過ごしました。以外と同年代と思われる方もチラホラみられ、何と無くホッとしました。

     問題用紙・解答用紙が配られ名前の記入になった時、予想外の第2問・勘定記入の解答欄が見えて心配になりましたが、まあいつも通り1問目から解き始めました。

     解答の順番は1問目からそのまま順番通りです。2ヶ月間ずっとそうしてきたからです。決してお勧めとはいえませんが、飛ばして次へ進むと前の問題が気になってしょうがないタイプなので、余程のことがない限りそうしようと決めていました。

     2問目は何から始めたら良いか迷ったので、まず資料の個々の仕訳をしてみました。仕訳は固定資産に関わるものばかりで普通に仕訳できるものだったと思います。(しかしここで唯一のミスをしていたのですが…)

     勘定記入は「英米式」?!どんなだっけ?と戸惑いながらも、既に解答用紙に記載されていた繰越金額などを参考に、ここにはこれしか入らないなあ、じゃあこっちはこれか?とあまり自信なく記入していきました。

     3問目は一番得意の精算表。存分に電卓たたきました。まさか出題されるとは…嬉しい誤算でした。4問目は部門別。前半の予算の表はすんなり記入。後半、予定配賦する際に機械稼働時間を基準にしなければならないのに、それを無視して解答。でもどうもおかしい、違和感を感じもう一度問題文と資料をよく読み、間違いを確信し書き直しました。

     5問目は標準原価計算。やはり来た!と思い大丈夫と思って取り掛かると、いつもの「基準作業時間」の文字がない!!探しに探して、これしかないよね~と「正常作業時間」なるものを基準作業時間にしてシュラッター図を書いて計算しました。

     全て解き終り、時間は25分ほど余りました。念入りに見直ししました。

    試験結果

     結果は98点で合格しました。唯一のミスは2問目の火災損失の額でした。当期分の建物の減価償却費の計上忘れにより火災損失額を間違えました。見直しの時も気づかないで、あと3分ですとアナウンスされてしばらくしたころ、全体をボンヤリ見ていた問題文のその部分とバッチリ目が合い、ああっ!!と声をあげそうになりました。残念ながら訂正する時間がありませんでした…。

     最後の1ヶ月は「満点」を目指して頑張ってきたのに、この間違いを見つけ、他もいっぱい間違いあるかな…とたちまち自信をなくしてしまったので、合格と点数を確認した時はとても嬉しかったです。それでも2点失点は悔しいですが。

    最後に

     簿記の勉強を始めて、仕事で経理ソフトへ入力する際も理解が深まったと思います。実務に即直結するわけではありませんが、満足しています。なぜ帳簿をつけるのか?私が行き着いた考えは、ある一定の期間に儲かったのか損したのか、また金勘定は合っているのか、を知りたいんだよねと思うと、損益計算書に現れるべき勘定科目、貸借対照表に現れるべき勘定科目がおおよそ見えてきました。

     その頃から勉強も進み始めたと思います。また、過去問では変化球問題に対応できないという意見もありますが、私はやはり必要ではないかと思います。本試験で過去問類似の問題で無かったとしても、取り掛かりの糸口は自然と見えてくるような気がしました。そして簿記検定ナビ様、ありがとうございました。年齢がもう少し若かったら、オフ会に参加してみたかったです*(^o^)/*

    管理人からチーズさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    ①TAC スッキリわかる日商簿記2級(工業簿記)・・・80点

     例えがわかりやすいのですが、載っていない論点も結構あったと思います。重要論点に絞った感じでした。

    ②TAC簿記の教科書日商2級(商業簿記)・・・100点

     手書き風文字で書かれている「モヤモヤ解消」のコメントがとても良かったです。ページ構成の雰囲気が私に合っていました。女子のノートぽい感じです。

    ③TAC合格するための過去問題集・・・90点

     最新の問題も載っていましたし、解説も丁寧でした。でも解説の文章が固い…ので合わせて簿記検定ナビさんの過去問分析を読むとより一層効果的ですね。

    ④TAC日商簿記2級 網羅型完全予想問題集・・・95点

     過去問を少しひねった感じでした。実力がついたと思います。形式も本試験形式で使いやすいかな。解説はやっぱり固い…。私は使いませんでしたが、ネットで下書きの書き方をダウンロードできるサービスがあったようです。価格はお得感ありました。オススメです。

     チーズさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は精算表です。仕訳は頭で切って、修正欄に直接記入していましたので短時間で解答できるようになりました。まあ仕訳はだいたいパターン決まってますしね。

     苦手な論点は本支店会計です。簿記検定ナビさんの下書きを参考に少し自分なりのアレンジを加えて、毎回下書きを調整していくうちに、しっくりくるものが出来ました。下書きの定型化が重要だといわれるのがよく分かりました。それと、とにかく問題を解きまくる!事につきました。

     チーズさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     意地ですね。年齢に負けないぞ!の意気込みでした。それと、こんなしんどい勉強を長々やってられない、絶対3ヶ月以上無理だ!の一心ですね。時間のやりくりをしながらの勉強ですから、集中してやりました。

     あとは受験を勧めてくれた方が同世代で、難易度の高い中小企業診断士の勉強をされていたので、影響されたところもあります。もちろん簿記ナビさんの合格体験記も全部読みました。合格へのイメージって大切ですよね。

    管理人コメント

     チーズさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     まず教材選びについてですが、チーズさんも「使用した教材と電卓」のところで書いていただいているように、実際に手にとって色々と見比べて決めることをおすすめします。

     「ネット上で評判が良い=必ず自分に合う」とは限らないので、可能な限り書店等で中身を比較して、自分に一番しっくりくるものを選んでいただければと思います。TACやネットスクールの教材であればまず問題はありません。

     あとは、過去問を解く際に気をつけたこととして「必ず時間をはかる事と前回より下書きを減らす事、より間違いにくい下書きや解答用紙の記入方法がないか試してみる事」と書いていただきましたが、これもぜひ見習ってください。

     なんとなく惰性で問題を解いても力はつきません。チーズさんのように1問1問を大事にして、常に目的意識を持って取り組むようにしてください。

     最後に、過去問については「過去問では変化球問題に対応できないという意見もありますが、私はやはり必要ではないかと思います。」と書いていただきましたが、個人的には変化球問題は出ても1問。残りの4問は過去問類似問題なので、過去問対策をきちんとやっていれば変化球問題が0点でも合格できる、と考えています。

     昔も今も過去問対策は重要なので、きちんと対策しておいてください。

    チーズさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第135回日商簿記検定 簿記1級 合格体験記 No.10

    過去問対策はやっぱり大事!本試験では「最後の粘り」が合格に繋がります!

    • 投稿者:kazumakiさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約1年半

    使用教材等

    • 資格学校で用意された教材
    • 電卓(SHARP EL-G37)

    1級簿記検定学習の背景

     私は現在、会計関係の仕事に就いているのですが、会計の知識はほとんどなく、また年齢も30歳間近ということもあって、せっかく会計分野の職場にいるのだから身近な簿記からやってみようという思いで始めてみました。

     やってみると簿記がことの他おもしろく、これなら一気に2級までいけるのではないかと、3級を一通り勉強したらそのまま試験は受けずに2級に挑戦して、無事合格いたしました。

     そして2級を受験する前からざっくりではありますが、将来像を考えた結果、いっちょ奮発して「税理士」を目指してみるかと思い、受験資格にもなる日商1級を受験することを志した次第であります。これが私が1級を目指した大まかな背景です。

    1回目の受験勉強手法(不合格までの流れ)

    1級受講~試験2ヶ月前くらいまで約10ヶ月間

     私は自発的に机に向かって勉強する癖が全くない状態でしたので、独学では私的に無理だと思い、資格学校を利用して通学講座にて学ぶことに決めました。資格学校ではカリキュラムに乗って無理なく勉強が行えたので、怠け癖のある自分にはこの通学スタイルがとても合っていました。

     また1級は3・2級と違い範囲が膨大で且つ、ある程度、長期的な勉強が必要になるため、新しいことだけ覚えていると、ところてんのように古い記憶がどんどんすっぽ抜けていきます。そこで初めはとにかく記憶を忘れないように筋トレのごとく手を動かして覚えていたような気がします。

     忘れないようにする為の復習なのですが、私は元来効率的に(要は楽したいだけ)勉強をやりたい方でしたので、再度初めからテキストや問題集をやることは全くせず、学校で用意された基礎的な問題を寄せ集めた総合問題を何度も解きなおしていました。

     これを定期的にやっておくことで最低限忘れてはならない部分は抑えられますし、突っ込んだ所は基礎期が終わってからでもじゅうぶん間に合うと思ったからです。

     これがことのほか役立ち、基礎的な部分に関して言えば、間違えた部分以外はテキストに戻るようなことはほとんどなかった気がします。(例えば仕訳や解法自体を綺麗さっぱり忘れるようなことはなかったということです)

    試験直前期(約2ヶ月前)

     試験の2ヶ月前くらいからは総合問題を中心に、わからない所やあやふやな部分はテキストレベルまで戻って理解するように努めました。特に筋トレのように手を動かして覚えることは重要だと思うのですが、そこに理解が伴ってないと、ちょっと捻られただけで全く歯が立たなくなります。

     事実、過去問に関して言えば私は商会がそれなりに解けていたことをいい事に、工原も大丈夫だろうとタカを括った結果、直前期まで放置していた工原の過去問がまったく解けない事態に陥ってしまい試験を諦めかけました。

     この受験1回目の直前期が個人的には一番の山場だったような気がします。毎日嘆きながら工原の過去問を解答やテキストとにらめっこしながら理解していく作業をしました。

     過去問2周目(工原)に入ると本当にちょっとではありますが問題に書かれている意図を読み取れるような気がしましたが、やはりなかなか実力がついてきませんでした。何故、資格学校の問題は解けるのに、過去問はさっぱり解けないのだろうと苦悩します。

     そしてこの工原の過去問に四苦八苦した状態では商会もおろそかになるので、とにかく後先考えずに問題を解きまくって本番を迎えました。

    1回目の受験(第134回)

     試験当日も朝から過去問をバリバリ解いて、バリバリやりすぎた結果、試験時間3時間の集中力が持たず、粘るどころか「もうこれでいいや」とやっつけ的な感じでロクに見直しもしませんでした。結果は63点で不合格。ここで一回、簿記をやめてしまおうと思うのでした。

    2回目の受験勉強手法(合格までの流れ)

    1回目の受験後

     丁度2013年の秋ぐちくらいに資格学校で1級の内容を一通り学んだ人向けに開講されているコースがあり、それを受講しようとしたのですが、2ヶ月以上も簿記を離れていると結構忘れていることも多く、またあの苦しみを一から味わうのかと思うと、なかなか受講に踏み切れませんでした。

     そんなとき、ふと2級の合格通知を見て思い出したのです。「1級を取得して、税理士になりたい!」という思いが漲っていた2級合格の日。あぁ、そうだった。諦めないんだったな。せめて税理士で科目合格くらい生涯かけてやってやるかと誓ったんだな。そう思い、次の日、資格学校に足を運びました。

    試験2ヶ月半前

     コースを受講したはいいのですが、試験まで約2ヶ月半しかありませんでした。開講されていたコースはすでに始まっており、結構先のほうまで進んでましたのでとにかく講義に追いつかないと!と、講義スタイルをDVD講義に切り替えて、ほぼ毎日学校に通っておりました。(正直それくらいやらないと追いつかない感じでした)

     この時点で基礎部分の総合問題と発展させた応用部分の個別論点なんかを講義で受けましたが、忘れたと思ってたわりには案外出来てましたので、手に覚えさせた事は意外と忘れないもんだなと一人で勝手に感心してました。(ただ、細かいとこはやはりテキストレベルまで戻らないと駄目なレベルでしたが)

    試験直前期(試験1ヶ月前)

     試験直前期に入ると、学校でも模擬形式の試験が始まりますが、この段階でやはり試験をリアルに感じたい為に、DVDから通学へとシフトさせ、受験生に混じって模擬試験を受けました。

     そしてここから自分の中で強烈な転機が訪れたのでした。あれだけ解けなかった工原がことごとく理解できるようになっていたのです。確かにDVD講義を受けている時にもすでに工原の基礎的な部分を聞くたびに、パーツが一個一個はまるような感覚を感じていました。

     1回目の基礎期ではそこまで深い理解はできていなかったのが、一度本試験レベルを死ぬ思いで体験した結果、上から下を眺めるような感じで基礎的な部分が鮮明にわかるようになったのです。手探りで要点がわからぬまま彷徨う基礎期の講義だったのが、覚えるべきポイントがしっかりわかり、それが自分の中で体系的な繋がりをもつような感じでした。

     そこからは妙な表現ではありますが無双状態でした。工原に関してはどんな問題が出ても解法が理解できなくて解けないということがなくなり、何が出ても出題の意図がわかるようになりましたからこれほど面白いことはありませんでした。

     何故、あんなに解けなかった工原があるときを境に解けるようになったのかは未だによくわからないのですが、とにかく死ぬ程、問題を解析しつくした結果、工原の問題でおおよそ聞いてくるテーマみたいなものがどんな論点でも瞬時に理解できるようになったのが要因の一つなのかもしれません。1回目の直前期にあまりの出来なさに過去問を壁に投げつけた程苦しんだ甲斐がありました(笑)

    試験前日

     前回はバリバリやりすぎたのがバリバリ裏目にでたので、今回は一つ腹を括ろうかと前日の夕方まで過去問や苦手論点の復習を終えたらそこから試験までは一切簿記から離れることにしました。

     前日は夕方から近くの銭湯で汗を流し、映画館で映画をみたりしてとにかくリラックスすることに努めました。いや、リラックスしすぎだったような気もします。それでも夜は気持ちが高まりあまり寝付けませんでした。

     そして試験当日を迎えます!!

    試験日の1日の流れ

    • 6:00 起床

     試験の3時間前に起きて、試験時間に合わせて頭がしっかり冴えるようにしました。朝はコーヒーと軽くパンを食べて、あとはニュースを見ながらボーっとしておりました。

    • 8:20 試験会場到着

     試験会場に到着すると周りはツワモノ揃いの面々で一杯です。必死に過去問を解く者、理論集を通読するもの、私も前回はそうやったクチです。今回の私は椅子に腰掛けて「AKB48」のお気に入りナンバーを聞きながら外を眺めてボーっとしてました。本当に試験開始までまったく簿記に触れませんでしたし、これから1級受けるのコイツ?くらいその気配が全くないような感じだったと思います。

    • 9:00 商会開始

     答案用紙に名前を書く際、商業簿記は損益と繰越試算表が、会計学は第1問は理論、第2問はA社とかB社と書いてあるから企業結合や合併の仕訳を両者聞かれたりとかそんなんだったらメンドイなー、第3問はこれだけじゃようわからん…みたいな感じでしたので、まずは会計学から片付けようと戦略を立ててました。

    • 会計学

     第1問は想定どおり理論でした。これは知ってるか知らないかなので5分で完了。第2問はリースに関する借り手と貸し手の仕訳。これは過去問で対策済!とひとまず第3問の理論が財務諸表の表示の名称に関するもので簡単そうだったので第3問もさくっと解いて第2問を解きはじめました。

     リースの貸し手処理は学校で散々やらされていたので、仕訳の形は理解できてました。しかし借り手はいつも通りの処理を仕訳に起こすだけ、ふんふーんと鼻歌まじりにここで貸し手の見積り購入価格をそのまま借り手のリース資産に計上するという致命的なミスをやらかしました。(それゆえ金額部分が全滅したので、あとで解答速報を見て顔面蒼白です)

     これはいつも解いてる問題がほぼ毎回「年金現価係数」を与えられているため、その付与がないからこれは貸し手の見積もり購入価格でいいんだなと、問題にしっかり借り手はこの金額をしらないと明記されているにも関わらず勝手な解釈で解いてしまったことに原因がありました。こういう部分は慣れって恐ろしいです。リースの理論をしっかり理解していればこんなミスはまず起こしません。

     まぁ、そんなことは露しらず。会計学が20分で終わったのでご機嫌さんで商業簿記へうつるのであります。

    • 商業簿記

     こちらは前T/Bからの決算整理でしたので、個別論点が結構大変なのがくるんじゃないかと思いながらまずは一読。割賦は未着品が絡んでおり、壮絶に面倒な気配がプンプンしたのでそれ以降のところから解きはじめました。

     新株予約権や為替差損などはなんとか拾って、意見の割れたソフトウェアに関しては単純に年数で割った数字を償却に書き込みました。個人的にはイケルイケル!と自分で自分を試験中に鼓舞しながら「これは工原がなんとかなったらいよいよ受かるぞ!」と常に自分を褒め称えることを忘れませんでした。気持ちで折れたら負けだと思ったので。

     売上原価算定や割賦に関しても、未着品の数字をなんとなく足したり引いたりしたら原価率の数字が割り切れたので「BINGO!」状態でした。本当に実力で解いたのか今でも甚だ疑問です。

     そんなこんなで商会はやりきりました。

    • 11:00 工原開始

     問題用紙をみた時点で、工業簿記は仕掛品勘定が一個ポツンとかいてあり、あとは解答欄がチョコチョコと。原価計算は3部構成なんだなーとか思いながら、いつも解いている通り原価計算から解く事にしました。

    • 原価計算

     原価計算はCVP分析2問と意思決定が1問。CVP分析はとても拍子抜けするような感じだったのですが、いやいやそれが日商さんの罠やで!と常に工原は疑ってかかるのが癖になっていたのでしっかり問題を読み込みすぎてドツボにはまりました。なんかCVPの計算が組み立てられなくなり「あれ?なんでなんで?」状態で軽くパニック。

     これはいかんと一度落ち着いて問題を飛ばすことにしました。問題を飛ばしても自分の脳味噌は常に問題の答えを考えている!と潜在意識的な自分に丸投げして、顕在意識部分の私は第3問の意思決定にとりかかることにしたのです。(これがどうして後で戻ると解答がわかったりするので潜在意識は仕事をしっかりやってくれると・・・信じてます)

     第3問は材料による歩留の変化についてを問うている感じですかなとざっくりテーマを読んでからとりかかります。最大操業するなら投入量が書かれてなくても変わらないんじゃないかなとか設問者が問いたい部分を掴むのは散々過去問でしごかれましたので、このへん含めてしっかり解ききりました。

     その後、第1問と第2問は工業簿記に移ったりしながら何回かちょこちょこ戻るようにトライして潜在意識な自分が「解答出来たよー」と顕在意識に上がってくるまで行ったり来たりで解ききりました。(意味不明かもですが、本当にそんな感じでわかったりするんです)

    • 工業簿記

     いよいよ最後の大詰め。ここを解けば合格まであと一歩!と意気込んで挑んだ工業簿記。ふたを開けたら費目別計算に理論が2問。え?なにそれ状態でした。

     しかし費目別計算に関していえば、学校の応用期(直前期のちょっと前にやる発展的な総合問題)でがっつり費目別計算をやってたのが功をそうして、わりとなんとかなりました。問題だったのは理論でした。これがさっぱり解けません。解けませんというか知りません。さすがに記憶の欠片にも知らない事は潜在的な自分もわかりません。

     いや、答えをみたら、ああそれ知ってる内容でしたが、いざ言葉にすると書けない内容ばかりでした。第2問の理論は全滅。第3問の理論はアウトプット法が間違いだってことが標準原価計算の考え方から、差異はインプットで捉えるはずと思い、それを書けたくらいでした。

     そして最後に答えを書き写したあと、なんとなしに見直しをしようと思い、見直した結果、第1問の差異分析の借方と貸方を間違えて書いていることに気づき、慌てて直したとこで試験終了となりました。(この粘りの持続が前回の試験ではスタミナ切れで出来ませんでした)

    試験を終えて

     資格学校で解答速報を見て、上記で書かせてもらいました通り顔面蒼白です。まず会計学のリースの金額が全滅。商業簿記は解答が割れており、かつ割賦の資料に与えられた金額を間違って読み取り、割賦関係全滅。

     工業簿記はなぜか第1問の仕掛品勘定の材料が金額ミス。下書きをみたら自分で書いた材料BOX図の借方と貸方の貸借が一致していないというケアレスミス。工業簿記の理論はほぼ全滅。原価計算は奇跡的に1箇所を除きフル完答。

     予想配点時点では足きりはないもののどこの学校の点をみても大体62,3点前後。あー、こりゃ落ちたな…と嘆いた当日の試験後でした。

    合格発表

     自分的には完全に落ちたという気持ちでしたので、はじめ掲載されていた自分の合格番号にまったく気づきませんでした。やれやれという気持ちで自分の点数がわかる個人のページに飛んだ際に「合格」の二文字が書かれており「えーーーー!?」と唖然。

    • 商業簿記:17点
    • 会計学:14点
    • 工業簿記:16点
    • 原価計算:24点
    • 合計:71点

     そしてまさか合格していると思わなかったのでその油断から泣いてしまいました。職場の休憩中に見たので、いきなりPCを前に大の男が涙する姿は相当気持ち悪かったとおもいます(笑)

     それにしても本当にギリギリでした。工業簿記の借方と貸方の見直しを見落としていたらと思うとゾッとするとともに、本当に最後まで粘ってギリギリなんとかなるみたいな手ごたえでした。粘りが大事と心底思った結果でした。そして、晴れて日商1級と税理士試験の受験資格を獲得したというわけです。

    1日の勉強時間

     私は普段は講義の復習しかしておりませんでした。大体仕事が終わってから1日平均2時間程度で、休みの日とかはもうちょっと纏まった時間やってました。復習が終わったら普通に休んだりもしてましたし、そこまでずーっと勉強漬けという感じではありませんでした。

     ただ試験2ヶ月くらい前からは、わりとほとんどの時間を簿記に充てたりしました。その際に、私は特に図書館をよく利用してました。学校にも自習室などありましたが家から遠いので近場の図書館が個人的にはベストでした。

     1回目の受験までで約800時間程度(講義含む)、2回目も合わせると約1,000時間は勉強してました。

    最後に

     色々と振り返ると、やはり一番の鬼門は工原の本試験レベルを乗り越える所が一番苦しかったような気がします。ちゃんと理解していればそこまで苦しむことはないのかもしれませんが、もしパターンで解いてるかも?と感じたら一度立ち止まった方がいいかもしれません。というより、個人的にはさっさと過去問を眺めてみた方がいいと感じます。

     日商1級に関していえば3・2級ほど過去問の必要性についてはないんじゃないか?みたいな議論も見かけますが、個人的感想をいわせてもらえば「ほんと、過去問はさっさと確認した方が多少苦しみも減るよ」といいたいです。

     とはいっても、そんな地獄の過去問トレーニングを乗り越えるといきなり周りが開けてちぎっては投げ状態になることもありますから、ひとまず多かれ少なかれ苦しい時期はあると覚悟して勉強に臨むのがいいかもしれません。

     とにかく商会はやればやるだけ実力UPを感じるのですが、工原はやってもやっても先が見えないことに嫌気が差しますので、そこを耐え忍び、これを乗り越えたら開眼するんだ!位の気持ちで出来ない状態を乗り切れれば合格にグッと近づくんじゃないかと思います。

     あとは試験日にとことんやり切ることでしょうか。最後の粘りが合格に繋がった私としてはとことん粘って、結果発表が出るまで諦めないことの大切さをしりました。

     最後に、この場をお借りして、2級時代からお世話になっていた簿記検定ナビさんに拙い文ではございますが合格体験記をお送りできたことをとてもうれしく思い、感謝で一杯です。本当にありがとうございました!

    管理人からkazumakiさんへ追加の質問

     1回目に利用された通学講座と2回目に利用された既習者向け講座に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    ★1回目の1年間レギュラーコース:100点
    ★2回目の約3ヶ月上級コース:100点

     資格学校の回し者ではないですが、両方の講座共に私としては満点をつけたいと思います。特に勉強をする習慣がない方は通学(出来れば映像でなく生講義を)で受講すると更に良いです。周りに勉強している人に囲まれるだけでも自身のモチベーション維持に繋がります。

     また、上級コースはこれもやはり勉強のモチベーション維持に役立ちます。習う内容よりも通学で通うことにより、試験に落ちたモチベーションを立て直す的な意味合いが私の場合は強かったです。ゆえに満点です。

     今回、勉強に使われた電卓(SHARP EL-G37)は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私は2級を勉強していた頃から簿記検定ナビさんが推奨されるSHARP EL-G37を使用しておりました。価格は若干高めですが、打鍵感や静音性に優れてますので、価格に見合うだけの性能はあると思います。ただCASIOなど他のメーカーを使ったことのない私としてはもうSHARP以外の電卓は使えない気もします(笑)
     kazumakiさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     上記にも少し書いたとおりなのですが、私としては通学していることが一番のモチベーション維持でした。もうちょっと突っ込むと、通学中の定期テストなどの点数などもやったらやるだけ点数に反映されたのでやる気に繋がっていました。

     講師の方との勉強以外に関する雑談なんかも、良い気分転換になりましたし、個人的には資格学校に行ってた事で一番大きいです。(本当、回し者みたいな発言で申し訳ないです)

     あとはリフレッシュによるモチベーション回復などは、私はラーメンが好きでしたので行き詰ったら好きなものを食べるとやる気が回復しました。

    管理人コメント

     kazumakiさん、合格おめでとうございます!また、合格体験記のご投稿ありがとうございます!

     資格学校の件は、回し者だなんてとんでもないです!私も簿記1級は資格学校(大原かTAC)に通って勉強するのが一番だと思っています。

     簿記1級を独学…となるとモチベーションの維持が大変ですし、常に「この教材・勉強法で大丈夫なのか?」という不安と戦わなければいけません。その結果、精神的に追い込まれてギブアップしてしまう方も多いです。

     その点、通学なら余計な心配はせずに、定期的に行われる小テストをペースメーカーにして、学校のカリキュラム通りに淡々と勉強を進めていくだけで合格ラインに乗ることができます。また、講師や受験仲間に気軽に質問・相談できるのも通学組の強みです。

     ネックとなる高い受講料も、教育訓練給付制度をうまく活用したり、TACであれば株主優待券を使えばいくらか安くなります。資格の大原資格の学校TACは簿記1級講座のパンフレットを無料で郵送してくれるので、一度検討してみることをおすすめします。

    kazumakiさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • 教材:専門学校の教材一式
    • 電卓:SHARP EL-G37
  • 第135回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.114

    資格の大原の公開講座や無料模試を有効活用しました!

    • 投稿者:sinzin’さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月

    はじめに

     現在まで経理とは関係ないITの仕事をずっとやっており、そちらの資格は何個か取得しています。ただ30歳を迎えるに辺り営業利益と経常利益の違いもよくわからないまま、会社員生活をするのはさすがにやばいだろうと3年半前に初めて簿記を受けようと思いました。

     当時は何も知らずに3級は簡単、その上の2級から受けようと思って参考書を一気に揃えましたが、思いの外難しく、断念しとりあえず3級から受けることにしました。

     その時から簿記検定ナビさんにはお世話になりましたが、結局3級は2度落ち(初めて受けたのが合格率の低い124回でやる気が削がれたこともありますが汗)、途中間が空いたりしましたが3回めの正直で130回で3級に受かりました。

     その後は忙しくなり簿記のことは忘れていましたが、最近退職し、再就職までの間にちょうど時間が空いたため一念発起し、以前取得しようとした2級に挑戦することを決めました。申し込みがぎりぎりの10月頭くらいです。

     簿記検定ナビさんの合格体験記を読んでモチベーションにしていたので、今回合格してこの体験記を投稿できることを光栄に考えております。短期促成で合格できたので、そのような多くの皆さんのモチベーションとなっていただけたら本望です。

    使用テキスト

     前述のように3年前取得しようとしたので、その時に揃えたテキストが以下です。

    • サクッとうかる日商2級商業簿記テキスト
    • サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト
    • サクッとうかる日商2級商業簿記トレーニング
    • サクッとうかる日商2級工業簿記トレーニング
    • サクッとうかる日商2級厳選過去問ナビ(今回は使用せず)

     テキストはこれでよいかと思ったのですが、さすがに過去問題は古いのを使用するのに不安を感じたので今回下記を追加しました。

    • 日商簿記2級 出題パターンと解き方 過去問題集

    勉強方法

     最初の1週間でとりあえず商業、工業のテキストを2周ずつ読み込みました。問題は解かずに読み込むだけ読み込むというインプット期間です。その後1週間は以下のようにやりました。

    • 商業簿記:簿記検定ナビさんの過去問題をDLしひたすら全範囲の仕訳をする(仕訳さえできれば精算表や伝票でも部分点が取れると考えた)
    • 工業簿記:出題パターンと解き方で全範囲の主だったパターンの問題をとく(工業簿記はあまり難しくないのでパターンを覚えることが必要と考えた)

     通して仕訳問題は常にやっていましたが、下記のようにやっていき、最終的に×がなくなるようにしました。

    • 完全に理解しているやつ → ◯
    • なんとか理解しているやつ → △
    • 分からないやつ → ×

     残りの2週間は就職し、時間がなくなってしまいましたが、毎日商業簿記と工業簿記2問ずつの過去問題をやっていました。商業簿記は伝票・特殊仕訳帳・本支店・精算表を、工業簿記は総合原価・費目別・標準原価など出そうなところを中心にローテーションしていました。商業、工業に絞ると忘れてしまう危険性があったので自分はこうしたが結果的に良かったと思います。

     また資格の大原が無料の公開講座や模試をやっていたので、2度参加しました。特に勧誘もされず、完全無料であのレベルの問題や解説が聞くことができるのは素晴らしいと思いました。また講座を受けている中では年配の方も多く、普段簿記とは関係のない生活をしている自分にとっては、他の受験生が一生懸命講義を受ける姿にモチベーションが上がりました。近い場所にあるならば、大原に通っていない人も受講するとかなりプラスになる内容だと思いました。

    試験日の1日の流れ

     朝起きて商業簿記の本支店会計と精算表を解きました。その後工業簿記の費目別、総合原価、標準原価と予想されている内容をひと通り解きました。これで何がきても大丈夫だと考えることが出来たと思います。人によると思うのですが、自分は会場に行ってから焦りで何もできないのでそれまでの自分を信じて、受験に必要な用具だけをもって余裕をもち会場に向かいました。

     テスト用紙が配られて答案用紙に名前を記入するタイミングで2~5問はある程度の出題ジャンルが分かります。誤算として2問は特殊仕訳表、3問は本支店会計と思い込んでいたのでちょっとショックを受けました。問2が簡単であれば1-2-4-5-3で解こうと思っていましたが、この時点で1-4-5-3-2に変更しました

    • 試験開始!
    • 第1問

     いきなり1問目から判断しづらい問題でした。前回も第一問に一番むずかしい問題があったので難しいのがあればとりあえず後回しにしようと思い、そうしました。もし解けないのであれば後回しにする勇気も必要だと思います。

     なかなか第一問目から飛ばすのは勇気がいるかもしれないですが、4点は4点です。その他の問題は初めて使った勘定科目ありましたが、それほど難しくは無かったです。1問目も余裕がでてから見ると大した難易度ではないことがわかりました。

    • 第4問

     部門別計算は予想していました。直接配布法で配布するだけの部分とその後の配布処理の部分も含め素直な問題だったので10分くらいで完了できました。後半部分が難しいという話もありましたが、素直にやれば問題なかったかと思います。

    • 第5問

     標準原価計算は予想していました。難易度は低かったと思います。簿記検定ナビさんの模試でもあり、対策としてシュラッター図の書き方、差異分析の方法など朝にやっていたので特に問題もなく10分くらいで完了できました。

    • 第4問

     本支店を予想していましたが、精算表もそうやることは変わらないのでとりあえず決算仕訳を行いました。決算仕訳しながら解答用紙に記入していきます。難しいところは特に無かったのですが、3箇所(償却と保険料)間違えてしまい、そのせいで純利益もあわないので8点を失いました。

     決算仕訳記入完了後、ここでは修正の合計をせず、先の問2へ向かいました。合計は時間がかかる割にあまり配点ない(2点?)ので最後に時間があればやるのがオススメです。

    • 第2問

     見たこともない問題でしたが、良く読んでみると減価償却の簡単な問題です。単純に仕訳していくだけで部分点がとれそう、また配点も20点だと思っていたのが18点になっており楽になりました。半分くらいはとれていたと思います。前回も見慣れない問題だったが、きちんと部分点がとれたので、問2に関しては問題形式にビビらずに部分点を積み上げていく方法が良いと思います。

    最後に

     自分はあまり時間がなかったので、時間が無い人へのアドバイスとなります。

     商業簿記は仕訳をおもっきりやって、過去問は数回しかやっていないと思います。きちんと本支店、精算表の問題にかかったのも1週間くらいでしょうか。ただし、商業簿記は問題形式によらず仕訳さえできればそこまで点数を落とすことはないので時間がない場合は、精算表を最後までやるより決算仕訳や本支店の未達事項の仕訳をしては、解答を確認する時間を多くとったほうが良いと思います。

     逆に工業簿記はパターンが限られているし簡単な問題が多いので、苦手分野を作らず満点を取る気持ちでいかなければ厳しいと思います。わからなかったら0点もありえるので。0点だと合格は厳しくなります。

     問2が予想できなくなったのは、より基礎的な力が見られるようになったのではと思います。従業員預かり金など、3級で出てきてたものも出てきたので3級の教科書もぱらっと読んでいたほうがよいと思います。

     最後になりましたが、簿記検定ナビ様。3級、2級での勉強、モチベーションUPに最大限利用させていただきました。今回は模試も利用させていただきありがとうございました。

    管理人からsinzin’さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     3級のときに使用していたのでそのままネットスクールのサクッとを使用しました。80点以上の価値は合ったと思います。ただ自分の使い方ではテキストは読み飛ばすだけだったので、結局はどれを選んでも結果的には一緒だったかと思います。

     テキストを読む→ひたすら仕訳練習をする→わからないとまたテキストに戻るというやり方が良いと思います。

     一方パタ解きに関しては100点です。時間のない中、同じパターンを連続して学習可能だったで(特に工業簿記)理解度が高まったと思います。苦手分野が何かをはっきりさせる点からも皆さんにもおすすめしたいです。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は3級の受験の時に購入したもので、カシオのDH-12VTという機種です。特に電卓にはこだわりはなかったのですが、やはりサイズが大きいほうが良いと思います。手のひら大くらいのサイズがベストでしょうか。

     後は00がある電卓ですね。自分は下三桁切り取り(200,000は200, 980は0.98)で学習癖つけていましたが、やはり00はある方が良いと思います。

     sinzin’さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、伝票と特殊仕訳帳でしょうか。出ませんでしたが、出ると信じられていたので確実に満点をとれるようにしていました。

     逆に本支店会計は結構不得意でした。ある1日は本支店会計だけをマスターするつもりで3回解きました。その際に本支店での貸借を合わせる箇所がポイントで、そこから先は精算表や財務諸表の問題とほとんど同じだと気づけた時に克服出来た気がします。後は仕訳問題のように本支店未達事項部分の仕訳をやり続けました。

     sinzin’さんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     単純に簿記をするのがパズルみたいで楽しかったってのがあったので特にモチベーションが下がることも無かったです。ただ大原の無料公開講座にいったときに、自分よりもはるかに年配の方が学習しに来ていたのはモチベーションあがりました。人生いくつになっても勉強だと思うし、その意識を持ち続けている人は立派だと思いました。

     簿記2級をとって、何か意味あるんかと言われたり、考えたりする人はいると思います。自分も簿記2級をとってもすぐに何か変わることはないと思いますが、人生において今やったことは必ずどこかでプラスになると思います。

     大原の無料の公開講座や模試についてもう少し詳しく教えていただけますか?
     幅広い年齢層の方が受けにきてこられていました。大学時代の授業では不真面目な人が多かったりしていましたが、わざわざ申し込んで受けにこられている皆さんは意識がとても高いので自然とモチベーションがあがりました。休み時間も仕訳したり、問題を解いておられていました。

     また大人になってから黒板で授業を受けることもなかったので、その点からも新鮮でした。貸倒引当金など普段聞かない簿記用語(?)が講師の口から聞けたり、商業簿記の精算表での頻出仕訳事項や工業簿記の勘定連絡図など重要な論点を中心にみっちり講義を聞くことができ、非常に参考になりました。

    無料の公開講座・模試についても大原オリジナル問題を実施→自己採点→解説という流れは一緒でしたが、模試に関しては2時間きっちりとって実施するので本番に向けたデモンストレーションとしても良い機会でした。

    管理人コメント

     sinzin’さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     sinzin’さんは資格の大原の公開講座や無料模試を有効活用されていますが、その場で強引な勧誘をされることも、しつこく電話がかかってくることもありませんので、近くに大原の校舎がある方は1度参加することをおすすめします。なお、公開講座や無料模試の日程は各校舎によって異なる場合があるので、資格の大原の公式ページにてご確認ください。

     また、sinzin’さんは本試験で名前を書く際に問題をさり気なくチェックして、解答する順番を臨機応変に変更(難しそうな第2問を最後に)されていますが、これもぜひ受験生の方に見習っていただきたいです。

     簿記にかぎらず試験問題は「簡単な問題を優先して解く」のが鉄則なので、常日頃から問題を解き始める前に、各問題の難易度を確認して解く順番を決める練習をしておいてください。

    sinzin’さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第135回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.113

    忙しさを言い訳にしない!また、過去問は目的意識を持って解くことが大事!

    • 投稿者:s&sさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月半

    2級の勉強を開始するまで

     134回(2013年6月)の試験で3級に合格し、もともとどうせやるのなら2級まで取得しようと思っていたため、合格発表後すぐにテキストを注文しました。6月20日頃にテキストが届き、勉強開始は少し休む期間をとり7月1日からと決め、ここから約4カ月半の独学での勉強がスタートしました。

     普段は仕事(事務)をしていて週2日休みです。2歳の息子もいるのでそんなに勉強時間は多くはなかったと思います。勉強時間は7月・8月・9月中旬までは朝5時に起きて6時までの約1時間。(寝坊したり起きられなかったりで勉強できない日もありました)

     9月中旬以降は朝会社についてからの30分と夜息子が寝てからの21時半~23時半頃までの約2時間、休日の息子のお昼寝中(約1時間半)が基本でした。なお、直前期(ラスト2週間ほど)は仕事のお昼休みにも過去問をガリガリ解きました。

    使用テキスト・教材

     3級のときにもネットスクール出版のサクッとシリーズを使用していたため、2級も同じシリーズで揃えました。ネットスクールのHPから購入すると、2級の下記テキスト5冊をセット売りしていて定価より15%OFFなどで購入できます。書店よりもお得なのでおすすめです。

    • サクッとうかる日商2級商業簿記テキスト
    • サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト
    • サクッとうかる日商2級商業簿記トレーニング
    • サクッとうかる日商2級工業簿記トレーニング
    • サクッとうかる日商2級厳選過去問ナビ

     このほかに使用したものは…

    使用した教材
    使用した教材

    勉強の進め方

     以下、時系列でこれまでの勉強内容を書きます。

    7月

    • 【商業簿記のテキストでの学習】

     レベルはさすが2級…最初の銀行勘定調整からつまづきそうになるも、この期間はとりあえず立ち止まらずテキスト読み進めました。テキストを読む→トレーニング問題集の該当箇所を解く→わからないところはまたテキストを読み…のくり返し。約1カ月で最後まで完了。

    8月

    • 【工業簿記のテキストでの学習】

     商業と同様…のつもりが、初めてきく言葉のオンパレードに頭がパンクしそう。テキストに書いてある理屈は理解できても問題になるとさっぱり解けず。でもわからなくて当たり前と半ば開き直りながら、とにかく前へと進み、こちらも約1カ月で強引に終了。

    9月

    • 【簿記検定ナビの無料仕訳問題】

     毎朝会社に着いてから仕事開始までの30分程度で5問~10問ずつ解き始める。

    • 【商業・工業のトレーニング問題集(本試験レベルへ挑戦、の部分)】

     商業は約1カ月期間があいたので頭から半分くらいの知識が抜けてしまっていて、問題を解こうにも全く歯がたたなくてテキストを見ながら進めることに。

     工業はもっと出来が悪く、基礎の部分があまり理解できていないと感じあまりにもできない自分にイライラしながら進めました。毎日毎日赤ペンで自分の解答を修正する期間が続き落ち込み始めた頃、問題集の解答解説欄に書いてあった言葉が心に染みました。

     「簿記の学習は、覚えて、忘れて、また覚えるのくり返しです」

     あぁ、私は今まさに「忘れる」の期間の真っ最中だ、みんな通る道なんだ、これを繰り返せば必ず覚えられる!!ととても前向きになりました。

    • 【厳選過去問ナビの過去問】

     過去問を解く際には自分で下記ルールを決め実行。

    • どんなに出来なくても、時間が足りなくても、時間になったら解答をやめる
    • 制限時間は100分(※本番は120分)
    • 下書きは用意したノートの両面1ページのみ

     全7回の過去問のうち、この時期で最高86点、最低60点あたりの出来。間違えた問題は以下の2点を意識して復習しました。

    • テキストに戻り復習、解説をしっかり丁寧に読み込む
    • 苦手だと感じた部分は間違いノートを用意してそこにまとめる

     過去問ナビの問題には「第○○回より抜粋」など引用している問題の回数が記載されています。間違った部分の解説を読んでもいまいちピンとこなかったときがあり簿記検定ナビの過去問分析の該当回数の解説を何気なく読んでみたら、こちらのほうが下書きの書き方、定番のBOX図や暗記用語呂などが載っていて理解しやすかったです。

     簿記検定ナビのおかげで、それまで解けなかったのに解けるようになった論点はいくつもあります。本当に感謝しています。

    間違いノート1
    間違いノート1
    間違いノート2
    間違いノート2

    10月

    • 【過去問ナビ・2回転目】

     ほぼ90点を超えられるようになりましたが、苦手な部分では20点中8点しかとれないなど苦手な部分が一目瞭然。

    • 【その他の問題】

     少し自信がついたため、試しにどれどれ…と思い興味本位から(やめておけばいいものを)合格率13%だった134回2級の問題を解いてみると、あえなく撃沈の64点…簿記検定ナビで新しく配布された予想問題を解いたら、こちらも66点といずれも70点に届かずにものすごく落ち込む。

     過去問も2回解き、それなりに理解もできているはずなのに、少し捻られたり言い回しが違うと途端にできない…本質がわかっていないんだと思いましたが、それをどう克服していいのかわからず勉強への気持ちもひたすら落ち込み、いわば中だるみ・中疲れ?のような状態に陥りました。

     さらに試験まであと1カ月と日にちも近くなってきて焦る気持ちも出てきて、焦れば焦るほど手がとまってしまう日が数日続きました。

    • 【アドバイスを求め相談】

     まずはこんな気持ちをどうにかしなければ、と悩んだ結果簿記検定ナビの管理人さんである田口様へ直接相談してみることに。これまでの学習経過、今の状態などを書いて相談したところ、自分でも気がつけていなかった弱点部分、おすすめの弱点克服方法などを返信してくださいました。

     この時点で苦手だったのは以下の3つで、「まとめ解き」による弱点克服をはかることにしました。

    • 特殊商品売買(仕訳の形があやふや)
    • 本支店会計(必要な下書きができていなかった)
    • 工業簿記全般(全体的に知識・問題練習不足)

     特殊商品売買の中でも受託・委託販売が特に苦手でした。再度テキストに戻り、なぜそういう仕訳になるのかという理屈の部分からしっかり押さえ、仕訳問題をとき、簿記検定ナビ内の特殊商品売買のみの簿記クイズに挑戦しました。この簿記クイズで9割ほど正解となり一気に自信がつきました。

     本支店会計については、簿記検定ナビ内の過去問解説から定番の下書きを理解し真似して書くところからはじめました。また、過去問などの中から本支店会計だけをピックアップして5~6問といたところこちらもだんだん解けるようになりおもしろくなりました。

     工業簿記については約1週間、過去問を解くのをやめて毎日工業簿記の問題のみを解きました。その結果、点だった知識がつながり線となり、流れが理解できるようになった気がします。

    • 【ネットスクール出版の予想大会DX】

     本試験3週間前にネットスクール社で予想大会DXというのを開催していてそれに参加しました。事前に申込が必要(ネットから簡単にできます)ですが、インターネットを使ったライブ放送でチャット形式で先生に質問ができたり、他の方の勉強の進み具合などがわかりとてもいいイベントです。

     特に独学ですすめてきた人にとっては、先生がインターネットで解説してくれたり激励してくれたりするので、一気に志気が高まります!開催時間に見れなくても、あとから録画したものを見ることもできるのでこれはぜひ参加したほうがいいと思います。

    11月

     いよいよ残り2週間となり、予想大会DXで一気にやる気も高まりラストスパートに入りました。残り2週間は1日2回分の過去問、予想問題を解くことにし、計画をたててその通り進めました。11月に入ってから解いた問題は下記です。

    • 過去問ナビ・3回転目
    • 135回対応ラストスパート模試・2回転
    • 模擬試験問題集
    • 簿記検定ナビの無料予想問題・2回目
    • 大原の無料予想問題・2回目

     全部で25回~28回分程の問題を解いたと思います。2回目、3回目の問題についてはほぼ95点以上ですが満点はなかなかとれず、本番にもし出題されたら捨て問題にしようと思うほどの難問でも念のため見直し・解き方の確認をしました。また、再度弱いと感じた部分については間違いノートにまとめていきました。

     ラストスパート模試については、全部で4回分の問題が入っていますが3回分については90点以上。残り1回分は72点とかなりギリギリな点数で少し焦りました。

     この72点の問題というのがかなり大胆な予想をした問題で、第2問に変化球の問題をいれているものでした。本番と同じように時間を計りやっていたので、その問題を見た瞬間焦ってしまい、全く点数がとれなかったのです。あとから思い直せば、これが本番でも多いに役立ったのかもしれません。

    前日

     前日は日中に1回分だけ問題をとき、夜は早めに休むことにしました。寝る前に、無料仕訳問題をさらっと見返し苦手な部分の仕訳を解きなおしました。

    試験日の1日の流れ

     試験開始40分前に会場に着くように行く予定で、その時間にあわせて行動しました。朝はいつも早起きなので、普段通り。朝ご飯は、昼ご飯を少し少なめにするため多めに食べました。午前中に義実家へ息子と一緒に行き、一緒に遊んで12時くらいにお昼ご飯、スパゲティを3口ほど食べる。会場へはチョコレートを持って行きました。

    • 12:45 会場到着

     会場へ着くと1/3程の方がすでに教室にきていました。会場へ持って行ったのは以下の3つです。

    • 間違いノート
    • ラストスパート模試
    • 無料仕訳問題

     席についてまずトイレを済ませて、間違いノートを見直しました。そのあと指ならしのため、ラストスパート模試の精算表問題の残高計算を何度か行いました。あとは無料仕訳問題を見返し、チョコレートを2つ食べて開始に備えました。

    • 13:30 試験開始

     問題・解答用紙が配られ氏名等を記載するようアナウンスがありました。解答用紙をひらくと、第2問でまさかの帳簿以外の変化球!!うわ~…と思い第3問を見ると、本支店か決算三勘定とふんでいたはずがまさかの精算表!ここでだいぶ動揺しました。第4・5問は予想通りの出題で少し安心しました。

     一度解答用紙を閉じ、試験開始のアナウンスを待ちます。では、はじめて下さい!の声とともに問題に取りかかりました。ちなみに普段から問題を解く順番は1→4→5→3→2です。

     まず第1問を解く前に、気になっていた問題内容をチェックしました。第2問、初めてみるタイプの問題で減価償却のオンパレードです。私は減価償却は得意なほうだったので問題をさっと見て、落ち着けばできそうと感じ普段通り最後に解くことに。

     第3問の精算表も少し月数処理が面倒そうなのはありましたが、ここも落ち着けばできると感じました。第4・5問も予想通りの出題だったので大丈夫だと思い、第1問へ戻りました。第1問・第4問・第5問はいずれも難しくなく、すらすら解けました。

     第5問で一度基準操業時間がわからず手が止まりましたが、手が止まってはいけないと思いすぐにシュラッター図を書き問題文を読み直すとすんなり数値が読み込めました。第3問も月割などに注意しながら慎重に解くと、1回で残高もあい一安心。

     問題の第2問に取りかかります。残り時間はこの時点でたしか40分ほどありました。問題をしっかり読み、一問ずつ減価償却の仕訳をすると意外にも面倒なものはひとつもなく、あとはその仕訳を見ながら解答用紙の勘定記入をするのみとなりました。

     「諸口」を書くのが少し戸惑いましたが、思った通りの解答を書いて全ての解答を終えました。残りは20分、今まで100分で解く練習をしてきた成果かなと感じました。解答用紙の答えを出来る限り計算用紙などにうつし、見直しをします。すると、第4問でひとつ使っていないデータがあったことに気づき見直すと、実際操業時間で計算していないことに気づきました!

     慌てて計算しなおし解答用紙の答えを書き直しましたが時計を見ると終了時刻ぴったりの時間です。うわ~~~と思いながらあと1つ書き直したい解答部分があったにもかかわらず、間に合わずそのまま終了となりました。

    • 15:30

     息子のもとへと帰り、解答速報がでるのを待ちます。第2問はできたと思っていてもどうにも自信がなく解答速報が待ち遠しかったです。ネットスクールの解答速報が出て答え合わせをしたところ、第4問で書き直しできなかった部分を除いて他はすべてあっていました!2級は90点以上での合格を目指していただけにものすごく達成感がありました。

    11月25日 合格発表

     8:50頃からそわそわし、9:00過ぎに商工会議所のHPを見てみると合格発表がされていました。受験番号を確認してほっと一安心。まだ封書などは手元にきていませんが、合格できて本当に良かったです。

    最後に

     仕事をしながら、家事・育児・勉強をこなすこの期間は決して楽ではありませんでした。落ち込んだりできない自分にイライラしたり、そんなとき支えてくれた夫や簿記検定ナビのサイト、合格体験記、そして管理人の田口様。そういう方への感謝の気持ちと、絶対に今回で合格するんだ!という強い気持ちを忘れず勉強を続けてきました。

     また、今回もまた前回に続き変化球の問題がでました。この問題で焦って正常心を失わずできたのは、事前に変化球がくるかもしれないと予想をしていたこと、すぐに問題にとりかからずに問題をチェックすることで焦る気持ちをおさえられたことが大きかったと思います。なるべく苦手部分を作らないように勉強を進めることも大切だと感じました。

     わからなかった、解けなかった問題が解けるようになるときの快感・合格できたときの快感や開放感はとても気持ちのいいものです。このサイトには大変お世話になったので、このサイトを見ている方の勉強に少しでも役立てたらと思い投稿しました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

    管理人からs&sさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     サクッとシリーズのテキスト・トレーニングについては80点です。テキストはイラストもほどよく見やすく、私の好みにあっていました。が、もう少し本格的にやりたいのであればところどころ内容が足りないなぁと感じる部分もありました。全体的にみるととても見やすく初学から入るならばわかりやすいと思うのでオススメです。

     過去問ナビについては90点です。7回分の過去問がついており、解答用紙はネットスクールのホームページからダウンロードできますので何度でも繰り返し解くことができます。私は利用はしませんでしたが、電話でわからないところを相談できたりと至れり尽くせりなネットスクール社、解説も詳しくてオススメできます。

     簿記検定ナビの無料仕訳問題と無料予想問題はどちらも100点です。今回から配布が始まった予想問題については程よい難易度で解説ももちろんわかりやすくこれで無料とは活用しない手はないと思います。欲を言えば、これからの予想問題は2回、3回分の配布がされればもっと嬉しいです。無料仕訳問題についても、隙間時間を有効に使えるとてもいいアイテムとなりました。

     大原の無料予想会でもらった問題集については本文に書いてませんでしたが、大原で開催の無料予想会に参加すると問題がもらえます。予想問題も一回分ついているのですが、これがなかなかの難しさで解いた中で一番難しかったかもしれません。点数はつけませんが、近くに大原がある方は、無料で参加でき特に勧誘もなく、質問にも丁寧に答えていただけたので(先生によりけりかもしれませんが)参加されてみるといいと思います。

     135回対応ラストスパート模試(ネットスクール出版)は買ってよかったです。95点です。本番の問題、解答用紙を真似た緑色の用紙、細かく分析された上での予想問題、詳しい解説、また本誌を使用した予想大会DXではライブで解き方のコツなども解説してもらえます。オススメです。

     模擬試験問題集(ネットスクール出版)は実はお下がりのものがあったため、たくさん問題を解くために使用していました。点数をつけるなら50点、時間がたくさんとれるならこれも購入してガリガリ解くのがいいと思いますが、解説があまり丁寧ではなく間違えた問題の解説を読んでも簡潔すぎて理解できない部分が多々ありました。短期間でやるのなら過去問ナビ、ラストスパート模試で十分だと思います。

    管理人コメント

     s&sさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!s&sさんにはLINE経由でご相談いただいたんですが、少しでも力になれたようで良かったです。

     s&sさんの勉強法で特に参考にしていただきたいのは、過去問を解く際のルール「どんなに出来なくても、時間が足りなくても、時間になったら解答をやめる」と「制限時間は100分」です。

     時間を計らずに漫然と問題を解いても力はつきません。本試験を意識して集中力を高めた状態で問題を解くことによって、初めて実践的な力が身につくのだと思います。特に社会人の方は学生やフリーの方に比べると、どうしても「勉強時間・勉強量」の面でハンデを負うので、「勉強の質」でカバーするように心がけてください。

     また、苦手だった本支店会計を克服するために、私の書いた下書きを真似するところから始めた、と書いていただきましたが、これもぜひ見習ってほしいです。3級・2級の多くの問題は下書きを定型化することが出来ます。型を覚えてしまえば、あとは数値や金額を埋めるだけの作業になるので、苦手分野を逆に得点源にすることも可能です。

    s&sさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第134回日商簿記検定 簿記3級&簿記2級 ダブル合格体験記 No.15

    苦手克服の一番の方法は「何度も問題を解く事」、これにつきます。

    • 投稿者:M嬢さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに

     簿記を受験しようと思ったのは、今後の転職を控え、事務職では簿記2級まではとっておくべき、というキャリアカウンセラーの方からのアドバイスがあったためでした。学生時代も仕事でも簿記については触れたことがなく、簿記の事は一切わからない素人でした。

     そのカウンセリングが3月下旬、まずは6月の検定で3級、11月でできれば2級、遅くとも2月には2級合格ができるようにしたい、という感じでスタートしました。

    使用テキスト・問題集

    • 導入
    • スラスラ読める簿記の本
    • はじめての人の簿記入門塾
    • 簿記3級
    • スッキリわかる 日商簿記3級
    • 合格するための過去問題集 日商簿記3級 ’13年6月検定対策
    • 簿記2級
    • スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記
    • スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級 ’13年6月検定対策
    • 第134回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級

    勉強方法と学習時間

    3級の勉強

     カウンセリングのあった後、自分で簿記の勉強方法についてまずネットで色々調べるところから始めました。そこで、『2級までは十分独学で合格可能』という意見も多かったので、独学を選択。

     仕事をしながらの勉強だったので「効率よく合格を狙う」を重視して、他サイトで1カ月前後で3級&2級合格した方や、簿記検定ナビでの合格体験記の方の勉強法を参考にさせていただき、あれこれテキストや問題集に手を出さずに絞り込み、テキストでざっとまず知識を入れ、実際の問題に当たりながら、じっくり向き合う方法で勉強を進める事に。

     勉強できる時間は平日1~2時間、土日は頑張って8時間くらいで、期間中勉強できない日や時期(1週間ほど)もあったのですが、GWで連休があったのでその分は補てんできたかもです。

     4月初旬約1週間は、簿記の超初心者でいきなりテキストに入るのに抵抗感があったので、【導入】の2冊を電車の中や寝る前の時間で読んで簿記用語に馴染んで、簿記ってこういうもの、を把握。

     次の平日の5日間の通勤電車・寝る前の時間で「スッキリわかる 日商簿記3級」をざっと流し読む程度(テキストは読むが練習問題などは自分で解かず、さっと見て答えを見る)で、その土日をフルに使って「合格するための過去問題集 日商簿記3級」の過去問対策例題を解説で解き方を理解→自分で解くをして、一通り解き方を叩き込んだ状態で過去問を自力で、時間を計りながら解くという方法で進めました。

     解答で答え合わせをしながら、間違ったところの原因やまだ弱いところ、凡ミスの場合はどんな凡ミスなのか、自分で気になった事はふせんに自分の言葉で解説を入れて問題集の解説ページにペタペタ貼っていきました。弱いところや問題で問われたのとは違う方式についてなど、「あれ?」と思ったらテキストに戻って確認する、という風にテキストは活用していました。

    ふせんの活用方法1
    ふせんの活用方法1

    ふせんの活用方法2
    ふせんの活用方法2

    ふせんの活用方法3
    ふせんの活用方法3

    ふせんの活用方法4
    ふせんの活用方法4

    ふせんの活用方法5
    ふせんの活用方法5

    ふせんの活用方法6
    ふせんの活用方法6

     そこから、平日で2時間ほど時間がとれる日は1日1回分の過去問を2時間以内に解く→解説で振り返るペースで進め、スキマ時間には簿記検定ナビの仕訳問題をA4に4分割サイズでプリントアウトしたものを4つ切りにして、裏に解答を貼りつけたものをかばんに入れておき、パラパラと見るようにしていました。

    2級の勉強

     過去問12回分が1周したのが4月下旬頃、最初数回は60点以下だった点数も、90点台で解けるようになっており、GWの休みもあるし、2級もちょっと勉強してみようかな、と「スッキリわかる 日商簿記2級」のテキストを3級の時と同じくGW前の1週間で流し読み→GW中に「合格するための過去問題集 日商簿記2級」の対策例題に取り掛かり、過去問に自力で当たり始めました。

     3級の時と違い、1問1問にどうしても時間がかかってしまい、最初の数回は2時間以内にはすべて解けず、しかも、工業簿記がちんぷんかんぷん…という状態が続きました。商業簿記はある程度理解できていたように思いますが、工業簿記はテキストで読む限りではわかるのに、なぜか問題になるとわからない、そんな感じでした。

     問題の解説とテキストを行き来しながら、工業簿記独特の考え方に慣れるため、わからないなりにもとにかく過去問を解きまくりました。不思議な感じなのですが、めっこりGW中に過去問を解き進めていくうちに、なんだかよくわからなかった工業簿記がスッと腹落ちし始めて、GW明けの頃、過去問集1周が終了する頃には2時間もかからず1回分が解けるようになり、点数も70後半~80点台くらいまでになってきました。

     今思うと、どうも、工業簿記に関しては解き方がわからない、というより、問題文で何を言っているのか、求めているのかがわかっていなかったようで、何度も問題に当たる事で、「これは言い方が違うけどこれの事を言っていて、あれを求めろという事だな」がわかるようになってきたのかな、と思います。

     そのまま過去問集2周目に突入し、5月中旬で2周目終了時点で平均解答時間が75分、平均点が90点台というところまで来た時点で、仕事の都合とちょっとした勉強疲れと気の緩みで1週間丸々勉強できない週がありました。

     5月最終週で過去問以外の問題にも当たってみたいのと、予想問題も気になったので、「第134回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級」をやってみると第三予想+プラスワン予想の4つすべてぎりぎり70点に届かない!という結果に愕然…。

     慌てて、予想問題集の解説とまた向き合いながら3周ほど予想問題集に当たり、もう一度2級過去問を1周、最後に予想問題集を1周を試験前日まで繰り返していました。

     その過程で、理解していると思っていた論点でも突っ込んだところをつつかれるとボロが出てくる事と、よく過去問で出てくる方式とは別の方式がポロポロ抜けている事が気になったので、そこだけテキストでもう一度理解するように立ち返りました。

     最終的には予想問題集も含め70分前後で90点台は取れるようになっていましたが、同じ問題ばかり解いていたので、本当に大丈夫なんだろうか…と少し不安なまま、試験当日を迎えました。

    試験日の1日の流れ

    • AM6:00 起床

     シャワーを浴びて、朝ご飯を早目に食べ、モード切り替えがてら予想問題集の第一予想の工業簿記を解く。

    • AM8:45 会場入り

     思った以上に人が多いのにさらに緊張しながら、トイレだけは気をつけないと…とまずトイレへ。試験開始まで一応問題集のふせんの貼ってあるところをめくって見る。会場は外が暑いからか半そででは寒いくらいの冷房がガンガン効いていました

    • AM9:15 試験開始(3級)

     解答用紙に受験番号と名前を書きながら、商品有高帳問題を発見。予想にあがっていたので、チェックしておいてよかった…と思いつつ、ざっと問題全体を見て、合計試算表の計算が合わず時間をとられる可能性を考えて、1→2→4→5→3で問題を解いていく事に。

     最初は2問目の平均法と先入先出法両方について問う問題で一瞬とまどったものの、落ち着いて丁寧に解いていけば特に難しくない問題のようだったので、終了時間40分前に解き終わり、もう一度見直しをしていって、仕訳問題での月数カウントの間違いを発見。まだ時間があったので、問題用紙や計算用紙に可能な限り詳細な解答を書き写していき、終了時間いっぱいまで使って終了。

    • AM11:30 過ぎ一時帰宅

     会場と自宅が近いので、一時帰宅。会場前でTACの人が配っていた解答速報(一部)と書き写した解答を試しに答え合わせしてみて、仕訳問題1問をミスしている以外はどうもあっている様子…。

     残りの問題がどうかわからないものの、感触としてはできていたように思えたので、大丈夫だろう…と言い聞かせて、軽く飲み物とお菓子をつまむ(緊張がお腹に来ることがあるので、しっかり昼ご飯をここで食べて万が一、試験中にトイレに行きたくなったら…が怖くて食べなかった)。

    • PM1:00 会場入り

     3級より受験者数がぐっと少なくなった様子。午前中の3級で試験の流れや感じがつかめたので、ちょっと落ち着いて、着席。問題集のふせん部分でちょっと不安な特殊商品売買のあたりをざっと目を通して試験に。

    • PM1:45 試験開始(2級)

     解答用紙を見た瞬間、銀行勘定調整表の見慣れない文字をみつけ、「やられたー!」と頭が真っ白に…。問題用紙が配れられ、ざっと問題をみてさらに5問目の謎の文章穴埋め形式にさらに「???」状態に。

     ここで止まっていても時間の無駄だ!と思い直して、予想問題集で同じ形式の問題が的中したのと、得意な精算表が整理事項・未処理事項がシンプルなのを確認して一気に1→4→3と進め、少しでも謎の2問目・5問目に時間をさけるようにしました。

     そして、問題の2つの問題へ。

     まず5問目の謎の文章穴埋め…しかし、よく見ると形式は全く変わっているものの、直接原価計算と標準原価計算でそれぞれ計算してみればできる問題…?と解き始め、ふと直接原価計算と標準原価計算についての違いを問題集に自分でふせんに書いた事があった…と思い出し、なんとか解答。

     そして、ほとんど覚えのない銀行勘定調整表。部分点でも何とか稼がないと…と小切手の未処理事項は普通に解ける!金庫内の現金…これって3級の過去問でもなんかあったような…と必死で記憶を手繰り寄せながら解ける部分から手をつけていき、銀行勘定調整表をダメモトで見ていくと、解答用紙の「当座預金勘定の残高」と「銀行残高証明書の残高」というところから推測しながら、それぞれ与えられた数字を入れてみたら数字があった!

     なんとか全問何らかの解答ができた時点で残り時間が20分。再度見直しつつ、問題用紙へ解答を書き写してぎりぎりで試験終了。

    • PM4:00

     解答速報を受け取りに近所のスクールへ寄り、自宅へ戻りすぐに3級・2級ともに自己採点。その解答速報出の採点だと3級は96点、2級は82点という結果。

    合格発表

     後日、商工会議所のHPでの合格発表で確認したところ、3級・2級両方とも合格していました。

    管理人からM嬢さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    『スラスラ読める簿記の本』『はじめての人の簿記入門塾』<70点>

     恥ずかしながら、資産と資本の意味すらわかっていなかったので、テキストに入る前の私には必要だったと思います。どちらも一つ一つの論点についての解説というより、簿記とはどんな事をして何がゴールなのか、の全体像を理解できた感じです。

     これなしでテキストと問題集だけの学習だと、個々の問題は解けても、それが「何をしているか」が理解できずにつまづいていたかも、とちょっと思います。ただ、もともとある程度知識のある方には不要なのと、教材とまではいえないので、70点、とさせていただきました。

    『スッキリわかる シリーズ』<90点>

     専門用語を一般的な言葉で置き換えつつ、一項目大体1P~2Pで分りやすく解説されていると思います。同じ取引に対する対照となる処理方式についてもワンセットで書かれていたり、試験には出ない・頻出ではないものに関しても参考として解説があったので、今回の場合はここに助けられた部分もあります。

     勘定科目については『資産=あると嬉しいものなのでニコニコ太陽マーク』『負債=あると気が重いもの曇りマーク』…など仕訳ごとにマーク付で解説があったりして、最初のスタート時には混乱しやすい勘定科目の分類がイメージで覚えられたりしました。

     ただ、この辺は、ある程度知識のある方にはちょっとごちゃごちゃした印象になるかも。実際、ある程度理解して、問題集を進めていてテキストを振り返る時にはちょっとそう感じたので。

    『合格するための過去問題集 シリーズ ’13年6月検定対策』<95点>

     過去問の傾向と対策、過去問の代表パターンの例題は実践編に入るストレッチとしてちょうどよかったと思います。大まかな解き方の流れを確認→例題をその流れで解いてみる→解説を見ながら確認→何も見ずにもう一度解くを一通りやると、過去問に当たった時もなんとか自力で解いてみる力がついたと思います。

     過去問の解説も丁寧で特に困った部分はありませんでした。ただ、過去問の解答用紙はダウンロードできて何枚もコピーできるのですが、例題には解答用紙がなく(例題なので仕方ないのかもですが。。。)あれば100点満点かな、と思います。

    『第134回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級』<85点>

     2級だけ使わせてもらった予想問題集ですが、過去問集の問題より若干言い回しが難しかったり小さなひねりが多いような印象を受けました。その辺は今回の本試験ではある意味では活かせた部分かも…と思います。

     問題レベルをA・B・Cと各問に解説で振り分けされており、試験までの残り期間と実力でどのレベルをどこまで取りに行くかを設定できるような作りになっていました。下書きの具体例が一部紹介されていたのも参考になりました。

     予想問題ズバリに関しては第4問に関してはほぼそのままな問題が的中していて、満点をとれたのでここはありがたかったですが、大問5つ中2問が変わった問題だったのでまったく歯が立たず…細かいところも過去問傾向とずれているところがあったので、今回は仕方なかったのかも、と思います。

     こちらも解答用紙他、3回繰り返しシート、スマホ用の仕訳カードなどがダウンロードできて活用させてもらいました。正直今回は的中率がすごかった!ではないですが、仕上げとして、過去問以外にやっておいて損はないかな、と思います。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
    シャープ 12桁中型卓上電卓 EL-N732-K

     もともと会社にあった電卓がシャープ製だったので、キー配置が慣れている(というほどバシバシ普段使いませんが…)という理由でシャープ製を選びました。

     GTキーやその他会社のものに+αついていたので選んで、電卓のテキストも買ってみましたが、結局そこまで使いこなす事もなく…。大きさはキーもちょっと大きめで、私の場合は爪が長めなので、打ちやすかったと思います。

     一通りの機能があって2000円切るお値段で手に入ったので、初心者の方~ある程度は機能使うかも、という人におすすめです。

     M嬢さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は特殊仕訳帳・帳簿組織・伝票会計・精算表など。苦手な論点は当初は財務諸表・工業簿記全般・本支店会計など…で最後まで苦手意識があったのは工業簿記の差異分析・本支店会計でした。

     苦手克服の一番は何度も問題を解く事、これにつきます。

     当初苦手だったものの大半は、頭だけで理解しようとしても抜けてしまったり、言葉の言い回しや類似の言葉にハマってしまって何をどうすればいいかわからない(特に工業簿記)…というものが多く、とにかく覚えるくらい過去問の同様の形式の問題を立て続けにやり続ける事を繰り返しました。

     その結果、言葉でつまづいていた工業簿記は、世界観(?)が体に染みついたのか、得点源になるくらい伸びました。

     あとは、それでもあやふやになりがちな、ワードや図に関しては解説を見て、なるほど!と思った事・感じた事を自分なりの言葉でふせんに書いて貼っていき、2週目3週目と過去問を繰り返す時に、以前ひっかかっていた箇所ができていたかどうか、ふせんを確認して、同じ箇所でまた引っかかっていた場合は、ふせんを更新するなどしました。

     M嬢さんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     勉強中は、問題が自力で解けて、精算表や試算表などの数字がぴたっと一発であった時の爽快感と、どんどん過去問の点数が伸びていく事は成長してる!と感じられたので楽しくなっていきました。

     あとは、本試験までの事なのだからそこまではやり切ろうという「短期集中」にこだわった事でしょうか。

     途中、同時合格を目指すようになってからは、工業簿記のつまづきや、3級→2級の難易度UPについていくのがツラかった時には、「0からでも短期間で同時合格できた人はたくさんいる!ここを越えたらまた解けるようになる!」を繰り返し念じていました(笑)

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     人にもよると思いますが、時間をかければかけるだけいい、というものではない気がしました。特に短期・独学で合格を目指そうという場合、一番大事なのは、「集中」できる時間をどれだけ確保できるか、だと思います。

     仕事やその他の事でどうしても心配ごとや時間を取られてしまう時は勉強をお休みして、集中できる時間を確保できる時期に勉強をされる方がいいかも、と思います。

     あとは、集中できる環境(私は耳栓をするとか、休日図書館を利用するなどしてました。)をなるべく自分なりに作る事。

     勉強法としては、みなさんもおっしゃっている通り、インプット<アウトプットが原則で、2:8くらいでもいいかなと思います。

     時間がない人の場合、机について勉強できる時間がある時は問題を解く時間にあてるようにして、インプットは通勤中や昼休憩などのスキ間時間でも可だと思います。最初のインプットは理解しているのが6~7割くらいでもいいので早めに実践に入ることが大事です。

     今回、134回の2級試験では過去問対策だけでは太刀打ちできない、という声も多いようなのですが、それでも過去問を何度も何度も繰り返し解くのが一番大事だと思います。

     ただもっと、過去問を繰り返し解く過程で解いて終わりではなく、意識して+αの「もしも…」を見越して整理をする事ができれば、良かったかな、と思います。

     過去問の2~3週目かに入って合格点ラインを超える段階で、個々の論点について問われる問題の場合でも、それに関連した論点を引っ張り出して自分なりに解いてみる、あれ?と思うなら違いをきちんと理解できるようにおさえるなど、できていたら、もっと落ち着いて対処できていたと思います。

     全てを一つ一つ完全に網羅する、というのは無理でも、セットで整理する事で、難問にぶつかった時に糸口がつかみやすくなると思うので。

     また、ふせんで都度つまづいた点の自分解説を貼っていたのは過去問を繰り返し解く際には便利でしたが、やはりまとめノートなどを作ったほうが、通勤時間などのスキ間時間でも活用しやすかったな、と思いました。

     あとは、凡ミスをいかに減らすか…ですが、失点の原因になった問題文の読み違えなどを減らす問題文への書き込みを、問題集へ書き込みをしないようにするために全くせずにいたのですが、余裕のある方は計算用紙への下書きだけでなく、問題文への書き込みも意識されるといいかもと思います。

    管理人コメント

     M嬢さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!「勉強時間は平日1~2時間、土日は頑張って8時間くらい」とさらっと書いていただきましたが、働きながらこれだけ勉強するのは本当に大変だったと思います。短期間&1回で合格される方は、やはりガッツが違います。

     あと、ぜひ参考にしていただきたいのは「苦手克服の一番は何度も問題を解く事、これにつきます。」というところです。苦手な問題を解くのは苦痛を伴いますが、得意分野を伸ばすよりも苦手分野を克服したほうが点数の伸びは大きいので、逃げずに苦手分野の問題に取り組んでください。

     また、試験日の1日の流れの欄に「半そででは寒いくらいの冷房がガンガン効いていました」と書いていただきましたが、6月試験は会場や席によっては冷房が効きすぎて寒いことがあるので、1枚羽織るものを持って行くと良いと思います。

     なお、11月試験や2月試験は逆に暖房が効きすぎていることがあるので、脱着しやすい薄手のものを重ね着しておいて、室温に合わせて調整すると良いと思います。

    M嬢さんが使われた教材や電卓のまとめ