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  • 第144回日商簿記検定 簿記3級&簿記2級 ダブル合格体験記 No.23

    Studyplusを上手に使って、勉強のモチベーションを維持しましょう!

    • 投稿者:もんぶらんさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約5か月(3級→2か月、2級→3か月)

    受験のきっかけ

     私が簿記の勉強を始めた理由は、家業を継ぐために簿記の知識が必要になったからです。お金の基本的な知識を習得して、仕事に生かしたいと考えました。

     私は、大学院(工学部)を卒業してメーカーでエンジニアとして、4年間勤めた後に退職して、家業を継ぐために実家に帰ってきました。

     しかしながら、お金に関する知識が全くなく、これはどうしたものかと考えていた時に簿記検定試験を知り、受験することとしました。

     とりあえず3級だけ受験する予定でしたが、試験まで時間があったので、3級の勉強後に2級も受験することを決めました。

    勉強開始前の知識

     大学は工学部機械専攻で、社会人になってもエンジニアだったので、簿記に関する知識は全くない状態からのスタートでした。

    テキストについて

    簿記3級のテキスト

    • みんなが欲しかった 簿記の教科書 3級 第4版(TAC出版)
    • みんなが欲しかった 問題演習の本 3級(TAC出版)
    • 第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級(TAC出版)

    簿記2級のテキスト

    • よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)
    • 日商簿記2級 網羅型完全予想問題集(TAC出版)
    • 無敵の簿記2級 第144回直前総まとめ(TAC出版)
    • 第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級(TAC出版)
    • ラストスパート模試 日商簿記2級 第144回ズバッとあてる直前予想(NS出版)

     その他、TACから前回(第143回試験)の過去問を無料で取り寄せました。2級は、なるべくやったことのない問題を解くためにテキストをたくさん購入しました。

     過去問については、前回分しか解いておりませんし、前々回より前に関しては見てもおりません。

    使用した電卓

     はじめは試験で使えない事を知らずに、使い慣れている関数電卓を使用していましたが、2級の受験について調べている時に関数電卓は使用できないことを知り、慌てて電卓「CASIO DW-122CL」を買いました。特にこだわりはなく安いものを選びました。

    勉強方法について

    簿記3級の勉強

     簿記検定を知り、勉強を始めたのは6月中旬頃(試験5ヵ月前)です。

     はじめに「みんなが欲しかった 簿記の教科書 3級 第4版」を通読し、簿記の基本的な考え方や知識を習得しましたが、簿記のスタートでは苦労の連続でした。

     なぜなら、理屈ではなく「こういうルールですので覚えましょう」という箇所が多かったからです。理系の私にはとても勉強しにくいと感じました。結局、1か月ぐらいかけてようやくテキストを理解することができました。

     次に「みんなが欲しかった 問題演習の本 3級」で演習問題に取り組みました。ノートをつくることが嫌いでしたので、直接テキストに解答を記入して勉強しました。2週間程度で演習問題をひととおり解くことができました。

     最後に、3級の総仕上げとして「第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級」に取り組みました。すべての予想問題で90点程度をとることが出来ましたし、まだ試験まで3ヵ月ありましたので、思い切って2級にチャレンジすることにしました。

    簿記2級の勉強

     2級の勉強は9月からスタートしたので、勉強期間は3か月弱です。

     2級の勉強時から、iPad無料アプリで「Studyplus」を使い始めましたが、このアプリが合格までの勉強意欲を高めてくれたと言っても過言ではありません。

     同じ資格に挑戦する人と友達になって情報を共有して勉強できるし、勉強記録を付けることもできるので、さぼらずに毎日勉強するクセがつきます。

     直前模試で友達より私の点数が低かったりすると、危機感を覚えてそれがモチベーションアップにもなります。オススメのアプリです。

     また、2級は「みんなが欲しかったシリーズ」より詳しい教材で勉強しようと考え、「よくわかる簿記シリーズ」を4冊購入して勉強しました。

     勉強方法としては、商業簿記のテキストを1単元勉強して、トレーニングでその勉強した単元の問題を解く、というスタンダードな方法で勉強しました。

     次に工業簿記も同じ方法で勉強をしました。勉強時間は約18時間/冊で、合計約72時間でした。

     その後は本番の試験に慣れるために、「第144回直前総まとめ」で本試験の問題の解き方を勉強して、「網羅型完全予想問題集」「第144回をあてるTAC直前予想」「ラストスパート模試 第144回ズバッとあてる直前予想」を活用してひたすら問題を解き続けました。

     簿記は問題集が多くあるため、同じテキストを繰り返すのではなく、次々とテキストを購入して新しい問題を解く方法で試験前まで勉強しました。

    過去問対策について

     過去問はTACから前回(第143回試験)の問題を取り寄せて解いただけです。

     昨年までと試験範囲が変更になっているため、過去問を解いて余分な範囲を勉強することが面倒だし、新分野が全く出てこないことが嫌だったためです。(試験後に知りましたが、過去問の試験範囲を今の試験用に修正してある過去問集があるそうです。)

     また、予想問題の方が本番の試験よりちょっと難しいという意見が多かったため、本番より難しい問題に慣れておきたかったからです。

    試験日1日の流れ

     試験会場が自宅から車で5分の場所でしたので、特殊かもしれません。2級と3級の間の昼休憩は家族に送り迎えしてもらい、昼食も自宅でとりました。

    6:00 起床

     試験開始の3時間前に起きないと試験中に集中できない、という自覚があったので、3級試験開始3時間前の6時に起床して、いつも通り朝食をとり、出発までテキストを流し読みして最終確認を行いました。

    7:55~8:00 試験会場へ移動

     家族に送ってもらい移動。試験会場は寒い時と暑い時があるので、調整できる服装で出かけました

     私のこだわりですが、試験会場には必ず1時間前到着の予定で行動します。1時間前行動だと不測の事態にも対応しやすいからです。試験前ってトイレに何度も行きたくなるんですよね。。。

    8:00 試験会場到着

     建物の前で試験室を確認して、試験室前へ。しかし、8時半からの入室とのこと。廊下で30分待ちましたが、これが寒かった!!日が当たらず暖房のきいていない廊下で立ちっぱないしはきつかったです。

    8:30 入室

     入室後、受験番号で席を探して着席。試験会場が大学だったので、長い机(5人用)を3人で使用する配置でした。隣と1人分空きがあるので、スペースは十分でしたが、窓際の席だったので、ブラインドのすき間からの日差しで今度はとても暑かったです。調整できる服装で本当に良かったです。

     「9:00から試験の説明をします。」とアナウンスされたので、8:55にトイレを済ましていざ試験へ!

    9:00 説明と問題配布

     試験会場は8割程度席が埋まっており、年齢も性別も様々でした。携帯の電源を切ってください等当たり前の試験注意事項がアナウンスされた後、問題用紙と解答用紙と計算用紙が配布されました。計算用紙はA4の白紙用紙でした。

    9:10 3級の試験開始!

     まずは、解答用紙に受験番号と名前を書き、すべての問題に目を通しました。難しそうな問題はなかったので、計画通り「第1問→第3問→第5問→第4問→第2問」の順で解くことにしました。

     第1問はあっさり終了。その勢いで、第3問→第5問→第4問→第2問とすべての問題で引っかからずに回答を記入して、計算間違いがないかも確認しました。この時点で、試験開始1時間程度でした。その後、再度見直しをして10時半ごろ退室しました。

    11:00 自宅にて昼食

     家族に迎えに来てもらい、11時頃に自宅に戻り、すぐに昼食を取りました。この時、すごい睡魔に襲われたので、1時間程度昼寝をしました。

    12:50~12:55 再度試験会場へ

     再度m試験会場へ家族に送ってもらいました。昼寝をしたためか少し頭がぼーっとして、寝たことを少し後悔…。建物の入り口で試験室を確認して、13時頃に教室へ入りました。

    13:30 説明と問題配布

     なぜか教室の右側の席は受験に来てない人が多く、左側はほぼ受験率100%でした(ちなみに私は左側)。申し込み方法で受験番号が割り振られて、受験率が異なるのでしょうか。よく分かりませんが異様な光景でした。

     3級と全く同じ流れで、問題用紙・解答用紙・計算用紙が配られました。

    13:40 2級の試験開始!

     最初に問題を見たときは、第2問はやばそう…と思いました。そこで「第1問→第4問→第5問→第3問→第2問」の順で解くと決めました。

     第1問を最初に解き始めましたが、何これ?状態になってしまいました。(1)(3)は適当に埋めてしましました。この時、不合格の3文字が頭をよぎりましたが、頭を切り替えて工業簿記を先に解くことに決めました。

     第4問はあっさり終わりましたが、第5問の最後で考え込みました。「処分価額」が処分する時に売れる価格なのか、処分してもらうときの費用なのかを迷ってしまったからです。

     この計算を間違えると最後の2問が不正解となり、8点の減点となる可能性があります。そこで、(4)は売れる価格で計算した答え、(5)は処分した費用で計算した答えで解答しました。

     その後、第3問を解きましたが、解き終えた時点で残り時間を確認しところ、まだ50分くらい残されていました。

     残りの時間で第2問にチャレンジしましたが、全く見たことない問題のため、混乱してしまい、半分は分かりましたが、最後の半分は適当に埋めました。あまりの混乱のため、「諸口」を「緒口」と書いてしまいました。

     最後の10分は見直しをして、テスト終了となりました。

    試験結果

     3級は満点で合格。2級は76点(8点/12点/20点/20点/16点)で合格でした。

     2級の第1問(4)は、まとめて未払金で回答しましたが、不正解とされている確率が高いです。(※編集注 未払金のみの解答は不正解です

     2級の第5問(4)(5)は本来ならば、良くない解答の仕方だと思いますが、迷った時に傷口を最小限にすることも大切だと思います。

    おわりに

     簿記はスタート時が一番面白くなくて「何て面倒なんだ!つまらん!」と何度も思いましたが、あきらめずに続けていたところ、3級の勉強が終わったあたりから、合計残高試算表でキレイに計算できると楽しくなってきました。

     その後も、計算量が多い問題ほど正解した時に楽しくなり、どんどん楽しく問題を解くことができました。簿記の勉強はスタートが一番大変ですので、放り投げずにじっくり勉強をすれば、その後には楽しい勉強が待っています。

     また、私は過去問を1回分しかやっていませんでしたが、結果的に過去問は必要ありませんでした。予想問題等で十分でした。

    管理人からもんぶらんさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    ・みんなが欲しかった 簿記の教科書 3級 第4版(TAC出版)

    70点。簿記が素人の私には、少し簡素化されていることが逆に分かりにくいと感じました。2級で使用した「よくわかるシリーズ」の方が分量が多いですが、勉強時間や理解度の観点からすると早く終わるかもしれません。


    ・みんなが欲しかった 問題演習の本 3級(TAC出版)

    70点。問題数が少なく感じました。解説は詳しいですが、テキストで調べれば載っているので、解説を減らして問題数を多くしてほしいと感じました。


    ・第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級(TAC出版)

    90点。この予想問題集の問題が解けるのであれば、かなり合格に近いと感じました。自分の実力を試すテキストとして、お勧めの教材です。


    ・よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
    ・よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
    ・よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)
    ・よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)

    90点。上記4冊で簿記のすべてを学んだと言っても過言ではないほどです。他のテキストで分からない箇所があった時も、上記テキストで調べました。合格テキストを読み、トレーニングで問題を解いてみる。この当たり前の作業で簿記を学ぶことが出来ました。他のテキストに比べて、内容が多いしテキストも大きいですが、解説が詳しく書いてあり、図が大きく記載されていて判り易いので、かなりお勧めのテキストです。


    ・日商簿記2級 網羅型完全予想問題集(TAC出版)

    95点。個人的に一番お勧めのテキストです。本番より難しい問題が10回分もついており、様々な論点の本番に近い問題が解けます。このテキストを使用すればかなり合格に近づけるのではないでしょうか。しかしながら、解説が詳しくないので、ある程度力がついてからやることをお勧めします。満点つけたかったのですが、解説が詳しくないので、-5点です。


    ・無敵の簿記2級 第144回直前総まとめ(TAC出版)

    60点。本番の問題を解く前に読んで、かなり楽に本番の問題に入っていけましたが、予想問題も1回しかついておらず、特に必須ではないテキストと感じました。


    ・第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級(TAC出版)

    90点。本番よりも難しいし、計算量も多いと感じました。このテキストの問題で合格点がとれるのであれば、かなり合格に近いと感じました。自分の実力を知るために、お勧めの教材です。


    ・ラストスパート模試 日商簿記2級 第144回ズバッとあてる直前予想(NS出版)

    85点。本番と同じレベルだと感じました。TACのテキストより、易しいです。このテキストで合格点が取れても、本番が難しいと厳しいかもしれません。自分の実力を知るためには、お勧めの教材ですが、安心できないという点で-5点です。

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私の使用した電卓は、打った時に少しカチカチと音がなります。試験会場では、当然他の受験生もいるため、自分の打った音が迷惑でないか気になりました。

     そのため、打った音が気になる人にはお勧めできませんが、音が気にならない方には、大きさもちょうど良くて打ちやすいのでお勧めです。

     もんぶらんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、工業簿記全般です。製造業に勤めているので、イメージがしやすかったです。

     苦手な論点は、商業簿記の「純資産」が苦手でした。繰越利益剰余金とかその他利益剰余金とか…似たような言葉が多くて抽象的で分かりにくいうえに、利益準備金や配当金の計算まであり、とても苦手でした。

     まとまった時間が取れる休みの日に、ノートにひとつひとつの言葉の意味をまとめて整理し、その後に、配当金や利益準備金の計算及びルールをまとめました。

     ノートを作成後は、合格トレーニングや予想問題の純資産に関する問題のみを集中的に解きなおして、知識が定着したか確認しました。結果的には、この方法で苦手な論点を克服することが出来ました。

    管理人コメント

     もんぶらんさん、簿記3級&簿記2級のダブル合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     まず、もんぶらんさんがオススメされている「Studyplus」ですが、このアプリは私もおすすめです。他のSNSと違って勉強することに特化しているアプリなので、もんぶらんさんのおっしゃっているとおり、モチベーションを維持するのに役立つと思います。

     また、もんぶらんさんは温度調整しやすい服装で受験されていますが、11月試験・2月試験を受験される方はぜひ参考にしてください。

     席によって極端に暑かったり(直射日光が当たる、暖房器具に近いなど…)、極端に寒かったり(入口の近くなど…)することがありますので、体温調整しやすい服装で受験してください。

     なお、市販の過去問題集に関しては、試験範囲外になった論点はきちんと除外されていますし、その除外された部分に新論点の問題を入れているものもあります。

     よって、余分な範囲を勉強することにはなりませんので、これから勉強される方は安心して過去問題集をお使いください。

    もんぶらんさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第144回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.76

    公益法人主催の簿記セミナーを有効活用!使えるものは賢く使いましょう。

    • 投稿者:まるさださん
    • 勉強形態:通学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     『簿記には原因と結果がある』…この言葉が経理を毛嫌いしていた私の心を動かし、勉強を続けることができました。数学は赤点ばかり、簿記は数学だと思っていた私にとって衝撃でした。

     私は理屈にこだわるタイプなので、ある程度、”こういうものなんだ”と受け止めながら勉強を進めることも大切、その時は分からなくても、後から”そういうことだったのか!”と気づくこともありました。

     勉強のきっかけは、会社での失敗です。経理に疎く、年度をまたいで使う経費の事務手続きを間違えてしまい、ひどく怒られました。その時の私は、知識がないのでなぜ怒られているのかが分かりませんでした。

     その反省も込めて、経理を少しでも理解したいという気持ちが芽生え、検定試験の勉強を始めることにしました。

     勉強を進めていくうちに、【前払費用】を知らなかったから失敗したんだと分かった時、初めて『経理の人に申し訳ないことをした』という気持ちになりました。

     検定に受かることはもちろんですが、周りの人の仕事を理解するきっかけにもなり、とても良い機会だったと思っています。

     ちょうど会社を退職し、自分の足りなかったところを考え、これからのステージを見つけたいと思っていたので、簿記の勉強は新しい自分探しの機会でもあったのだと思います。

    3か月の流れ

    • 1か月目:NHK高校講座「簿記」視聴
    • 2か月目:夜間学校での講義受講(計45時間)
    • 3か月目:独学で復習&過去問対策

    使用テキスト

    • よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記3級(TAC出版)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記3級(TAC出版)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格するための過去問題集 日商簿記3級(TAC出版)

    勉強方法

    1か月目:NHK高校講座「簿記」視聴

     20分番組の高校講座をただ見て、大まかに簿記ってなんなんだろう?ということをつかみました。寸劇や演習も含まれていて、楽しく視聴できたので、入り口としては大いに役立ちました。

    2か月目:夜間学校での講義受講(計45時間)※テキスト2冊使用

     「山梨県職業能力開発協会」が主催する能力開発セミナーの一環で、1回3時間の講義が15回、計45時間の簿記の講座を受講しました。

     求職者(離職者)、在職者、企業の人材開発を目的としたセミナーということもあり、受講料は4,200円と破格の安さでした(※テキスト代別途)。10人定員の少人数制で、希望者8名で受講しました。

     私を含む離職者、実際に経理業務に携わっている人、会社から資格取得を指示された人、挑戦することが好きで、簿記検定にチャレンジしている主婦など…20代~60代まで、様々な方がいました。

     スケジュールがタイトだったこともあり、講師がしゃべり続けるタイプの講義で、当てられることもなく(とにかく時間がない)質問は講義終了後に各自で、という形でした。

     講師の「予習はしなくていい、必ず復習を」という指導方法を守り、1日3時間程度、前回の復習をしたうえで3時間の講義に臨みましたが、講義終了後は、毎回「また分からなくなった」と落ち込み、復習をして「なんとか分かった」の繰り返しで、一進一退でした。

    3か月目:独学で復習&過去問対策

     講義終了後、試験まで1か月あったので、ひたすら演習問題を解きました。この頃から、分かるところと分からないところ、得意と不得意、ケアレスミスの繰り返しなど、自分の癖や理解度がはっきりしてきました。

     また、略語でメモを取れるようになったのも、この時期です。当座預金を「当」、売掛金を「売×」などです。過去問は、最初は時間をはかるだけ、次は時間を制限して問題を解きました。

     ところが、1日7時間程度勉強していたら、試験2週間前に突然「嫌」になりました。集中力も続かなくなり、分からないことにイライラし始めました。

     そこで、自分を安心させることが必要だと思い、簿記検定ナビの仕訳問題対策を220問を全て解きました。これで少し気が楽になり、第一問をすべて解ければ20点取れる!と自分に言い聞かせました。

     最後の1週間は精神的な安定が大事だと思い、「残高試算表」や「合計残高試算表」などの『電卓の打ち間違いで数字が合わないストレス』(自分がいけないのですが)を避けて、新範囲になった伝票の見直しをしたり、苦手ノートを作成しました

    苦手ノート1
    苦手ノート1

    苦手ノート2
    苦手ノート2

     結局、最後の最後まで分からないところ(現金過不足と訂正仕訳のMIX)、自信がないところがあり(見越しと繰延べ)、不安が残ったまま検定試験を迎えました。

    試験日1日の流れ

    6:30 起床

     おにぎりとコーヒーで朝食を済ませる。苦手ノートやテキストをちらちら見直し、持ち物の確認をする。

    8:00 出発

     車で5分の会場だったため、すぐに到着。しかし、ここでまさかの腹痛…。体調不良のため、家へ一度戻る。(※開場前ということで、お手洗いを貸してもらえませんでした)

    8:35 二度目の来訪で会場へ

     正露丸を飲んで、お腹にホッカイロを貼って席に着く。ここからは、テキストを読むのは止めて苦手ノートだけを見る。いろんな人がいるなと周りを観察しつつ、空席が目立つのも少し気になる。

    9:00 試験官の説明開始

     ここで、配布された問題用紙に不備がないかを確認するよう指示があったので、開始前に「問題を見る」ことになった。もうやるしかないのだが、開始前に問題が見れるのはなぜか心の準備?につながった。

    9:10 試験開始!

     ざっと問題を見て、第1問(仕訳)→第4問(仕訳日計表)→第2問(減価償却)→第3問(合計残高試算表)→第5問(B/SとP/L)という順番で解くことにした。

     また、全体的に普通預金がやたら出てくることを確認する。「最近は『普通預金』が良く登場します。」という講師の言葉を思い出し、『当座預金』と間違えないようにしないとな、と気持ちを落ち着ける。

    1. 第1問の仕訳は、難しいというよりは緊張が先に走り、字が震えた・・・。
    2. 第4問の仕訳日計表は、ボーナス問題。冷静に向き合う。
    3. 第2問の減価償却の問題でちょっと「おや?」と思ったので、一部保留にすることにした。
    4. 第3問の合計試算表は、借方と貸方が、お決まりの『合わない』。ここで時間を取られると命取りになると判断し、やりっぱなしのまま、第五問へ進む。こういう時に、『気にしない精神』『知らんぷり精神』は大切だと感じた。未完成でも、後からやれば良い。これは自分の性格に反することなので、良く我慢できたと思う。
    5. 第5問のB/SとP/Lは、意地悪要素もなかったので素直に問く。
    6. 残り30分。第2問に戻り、減価償却を『自分ルール』で片づける。
    7. お待たせ~と、第3問の『合計試算表』へ舞い戻る。何回やっても仕訳を見直しても合わない。残り20分になっても『合わない』まま。残り10分で、借方と貸方どっちに合わせようかなぁと本来であればやるべきではないことを考える。仕訳が間違っているのか、電卓の打ち間違いかをよーく考えて、仕訳は間違っていないと判断し、「貸方」に合わせることにした。
    8. 残り5分。凡ミスがないかを再度ざっと確認し、解答を問題用紙に軽く書き写す。
    9. 試験終了。自宅に帰り、WEBの解答速報と照らし合わせながら、どうやら、大丈夫そうだとホッとする。

    おわりに

     「検定と実務は違う」ということを、講師から繰り返し言われていたので、理屈にこだわる私でも、柔軟な心で!と、思って勉強することを心がけました。

     簿記3級は「誰でも取れる」と言われがちですが、全くの初心者だった私は、勉強しないと絶対に受からないと思っています。

     また、勉強を通じて知識を得たことはもちろんですが、たくさんの方が一生懸命勉強していることを知り、励みになりました。管理人さんにも、心から御礼申し上げます。

    管理人からまるさださんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    合格テキスト:80点
    →勘定科目などの専門用語に振り仮名が振ってあり、初心者でも分かりやすかった。

    合格トレーニング:85点
    →解答の解説が分かりやすかった。

    (※上記2冊は、夜間学校での講義で指定されたテキストでした。)

    合格するための過去問題集:80点
    →第一問~五問までの攻略テクニックが前半100ページにわたり書かれていて、鉛筆と紙がなくても、読み物として使えた(お風呂での勉強など)。後半は全12回分の過去問が掲載されている。
    ただ、問題1→解答1→問題2→解答2…という作りではなく、問題1→問題2→問題3→…問題12→解答1→解答2…という作りだったので、いちいち各回の解答を探すのが面倒だった。

     私は、出版社を統一したほうが解説や言い回しの違いなどに左右されず頭に入りやすいと考えるタイプなので、総合的にはTACで統一してよかったと思います。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CANONのHS-1210TUです。入社した時…10年以上前に買ったものなので、もう売ってないと思います。講師から、「自分の手のひらよりも一回り大きいものであれば、大丈夫」と言われたので、買い直すことなく使いました。使いやすかったです。

    ※編集注:現在は「CANON HS-1210TU」の後継機として「CANON HS-1220TUG」が販売されています。

     まるさださんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意なのは「精算表の作成」です。試算表→修正記入→損益計算書→貸借対照表と、それぞれ段階を経てそれぞれ合計が順番に出るので、「借方と貸方が合っていること」をちょくちょく確認できるところが、安心できて好きでした。

     一方、苦手なのは「①見越しと繰り延べ」と「②現金過不足と訂正仕訳」です。

     ①は保険料の「毎年同額問題」と、「地代を年に2回に分けて、過去1年分をさかのぼって支払う」など、過去と未来を行き来する(こういう言い方する時点でダメですね)ことが、苦手でした。線を引いて、今がいつで、決算がいつで、どこまで払って…と整理して考えました。

     ②は「途中(期中)で原因が分かったのに、その仕訳を間違えていた」という、MIXの問題が理解できませんでした。基本的な仕訳を理解できるよう、仕訳問題をたくさん解くことで慣れていきました。

     まるさださんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えてください。
    ・講義に来ていた60代の女性から「1回で受かるような試験じゃないわよ」と言われたあと、「でも若いから大丈夫よ」と言われ、勉学は若いからではない、やるからできるようになるんだということを自身で証明したかった。

    ・時間を意識するためにカレンダーに数字を書き込み、カウントダウンしていった。

    ・その日の勉強が終わったら、好きなことを1時間すると決めていた。勉強だけして疲れて寝るということはしなかった。

    ・今日はどこまでやる、ではなく時間で区切っていた。

    ・もし、検定でダメだったとしても、誰にも責められるわけではないし…と、楽観的に考えるようにしていた。次があるさ、と。

    ・検定の雰囲気が分からなかったので、どんな状態でも集中できるようにと、家族に「勉強してるから話しかけないで」と言わなかった。テレビの音、ゲームの音、料理の音、爪切りの音…例え電卓を叩いているときに話しかけられても動じなかった。

    管理人コメント

     まるさださん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     まるさださんは、簿記の勉強を始める前にNHK高校講座「簿記」を視聴されていますが、この講座は楽しみながら簿記の仕組みを学ぶことができるので私もおすすめです。現在もWEBで無料視聴できるので、勉強の休憩時間にちょっとずつ観ていくのもアリだと思います。

     あとは…試験開始後、すぐに問題を解かずに、まず問題を解く順番を考え、注意すべき点をきちんと確認している点はぜひ見習ってください。3級の時点でこのクセをつけておくと、解答時間がよりタイトになる2級以降で必ず役に立ちます。

     ちなみに、私は「試験開始→注意すべきところに印をつけながら、すべての問題に目を通す→解く順番を考える→目を閉じて大きく深呼吸する→解き始める」という一連の作業に5分使います。闇雲に解くのではなく、出来るだけ効率良く点が取れるように頭を使って準備をしましょう。

    まるさださんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第143回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.139

    自分にあった戦略を立てて勉強することが大事です!

    • 投稿者:yotさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     私は、40代半ばのシステムエンジニア(兼プログラマー)です。簿記との関わりは、学生時代における3級レベルの講義出席と、会社員生活が少し落ち着いた平成19年の第116回での3級合格程度です。

     以降、10年近く簿記とは疎遠でありましたが、また少し仕事が落ち着いたので2級にチャレンジしてみようと思い立ち、第142回に不合格ののち、第143回で2級に合格しました。

     ここでは、不合格だった第142回への準備から、途中別の資格試験取得などもあって、丸2ヶ月以上あいだを空けてからの第143回への挑戦までを振り返りたいと思います。

    私について

     私自身はコンピュータ関係の仕事をしているので、電卓を打つのは得意かと思われがちですが、むしろ普段電卓を使わない分、電卓での計算にはスピードを求めないようにしました。

     また、私自身の性格による部分もありますが、暗算能力も衰えてきているので、準備の段階から時間は気にせず、一度で正確な解答を導き出す事に重きを置きました。

     その方法で予想問題を解いた場合に、全く時間が足りないのであれば、そこは後から改善していけば良いと予め決めて学習を進める事にしました。

    使用したテキストと問題集、電卓

    第142回挑戦時

    • サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト(2週間)
    • サクッとうかる日商2級商業簿記テキスト(2週間)
    • サクッとうかる日商簿記2級過去問ナビ(3日間) ※一部のみ使用
    • 簿記検定ナビの仕訳問題対策の過去10回分を2周(1週間)
    • ラストスパート模試日商簿記2級(5日間)
    • 大原の予想会で入手した日商ファイナルチェック問題(1日間)

     サクッとうかる日商2級工業簿記テキスト【90点】…工簿の基礎はこの1冊のみ使用。ボックス図は自然と書けるようになります。予想問題を解いた後に、基本に立ち返る参考書としても使用しました。

     サクッとうかる日商2級商業簿記テキスト【80点】…範囲外となった論点を除いたとしても、章立てに疑問。短期間で読破するには適量。使用時は、とにかく短期間で2級範囲の概要を掴むという目的がありました。

     サクッとうかる日商簿記2級過去問ナビ【80点】…範囲改定前の過去問はあまりオススメできません。ただし、付録のサクっとBOOKは、改定に対応していない分だけマイナスで、ほぼ満点。工簿の仕訳、各論点に触れている点が特に良いです。

     ラストスパート模試日商簿記2級【85点】…実力診断には適しているが、本試験の難易度が上がった分、本試験向けとしてはオーソドックス過ぎる気が…。ラスパカード(仕訳問題)は工簿にも配慮している点が評価できます。

    第143回挑戦時

    • スッキリわかる日商簿記2級商業簿記テキスト&問題集(3週間)
    • 第143回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級(5日間)
    • 大原の予想会で入手した日商ファイナルチェック問題(1日間)

     スッキリわかる日商簿記2級商業簿記テキスト&問題集【95点】…サクっとシリーズで既に知識を得ていた事もありますが、章立ても含めスムーズに取り組める内容でした。当面の範囲改定に別冊で段階的に対応している点も高評価です。

     第143回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級【90点】…本試験の難易度に沿っていると思います。上記のテキスト終了後にいきなり取り組むには覚悟が必要です。

     10点減点の要因ですが、私には2色刷り解説の青が不快で集中を削がれました。また、仕訳カードについては基本が多く、もう一段深い問題であるべきと感じました。

    電卓

    • SHARP EL-BM621

     以前3級にチャレンジする際に買い直した電卓ですが、SHARP EL-BM621 10桁を使用しました。故障した際のバックアップに EL-N802 も用意しましたが、結局、液晶の数字が読み易い古い方(EL-BM621)ばかり使っていました。

    商業簿記と工業簿記の順序

     第142回(試験日 2/28)に向けて、全く準備のない段階で何から手を付けようかと考えましたが、途中で行き詰まって焦る事がないよう、日程に余裕のあるうちにまずは前提知識のない工業簿記からテキストを読み始めました。

     思いのほか時間は掛かりましたが、図を描いて解く癖は付きました。迷った場合には、人間苦手なものを避ける傾向にあるので、前提知識が多少ある商業簿記よりも、工業簿記からの学習をオススメします。

     ちなみに、損益分岐点については、テキスト以外の方程式で解いた方が良い場合もあると感じました。商業簿記については、「さよなら論点」も一部読み込んでしまいましたが、それに気付いてからは丸ごと飛ばしました。

    第142回不合格で学んだこと

     大原予想会では「141回の合格率が低かったので、142回は合格率が上がる。すなわち、もう少し基本的な問題が出るであろう」との事でしたので、ラスパ模試でボーダーライン程度の得点が取れていた私は、多少の準備不足を自覚しつつも、ボーダーラインには乗れる気がしていました。

     しかしながらフタを開けてみると、本番の試験は、ラスパ模試のように問題を解いていくうちに最終解答まで誘導されるような事はなく、例えば、第5問の工程別などは、表中に前工程費の欄がないだけで戸惑ってしまいました。同時に、第2問のように落ち着いて解けば満点が得られる問題がある事も知りました。

    第143回への始動

     142回と143回(試験日 6/12)の間に別の資格試験を挟んだこともあり、再始動は大原予想会の5/14となりました。ここから、新たな論点も加えた商業簿記をスッキリで再確認。

     工業簿記については、より演習が重要との考えで、特にテキストには取り組みませんでした。その中で役に立ったのは、「サクッとうかる日商簿記2級過去問ナビ」に別冊としてついていた「サクっとBOOK」でした。

     こちらの工業簿記における仕訳や第4、5問で狙われる論点のまとめは、再確認に丁度良いものでした。

     前回の予想問題で、本試験レベルをなめてしまっていた事は、「第143回をあてる TAC直前予想」を解き始めてすぐにわかりました。と同時に、これだけでも何とかなりそうな気がし、実際にボーダーでしたが合格する事ができました。

    第143回試験中のセルフコントロール

     143回の試験で合格できたのは、結局のところ、なんとか焦らずに解き切ろうと自身をコントロールできた事だと思います。ネットでは、簿記2級の資格取得者をそういった側面で捉えているなどと解説しているものもありましたが、正直、会計入門者に出す問題ではないなー、と感じる第2問だったりもしました。

     解答順は…普段通り実力がそのまま出る第1問から、続いて第4、5、2、3問と進めました。第4問は見てすぐに時間が掛かる問題だとわかりましたが、一度で正解を導くべく、じっくり時間を掛けて解きました。

     第5問は前回出た分野という事もあり、今回は演習不足を自覚していた標準原価計算の問題でしたので、(シュラッター図は好きなのですが)すぐに解ける前半の小問3問だけを解いて商業簿記に移行しました。

     第2問はこれまで比較的解き易い問題という先入観があったものの、見事にこれを覆された上、下の方にある償却率の表に気付くのも遅れたので、かなり時間を無駄にしてから、逆に後半の小問だけに手を付ける判断をしました。

     意外だったのは、第3問でした。仕訳を書いて解けば、他の項目の影響を余り受ける事なく、勿論ミスもありましたが、それなりに得点できました。

     結局のところ見直しをする時間もほとんどなく、逆に書き直しが間違いにつながったりもしましたが、電卓を叩き過ぎずに落としてはならない問題で確実に解答を導く姿勢が当たったと思っています。

    試験日1日の流れ

     普段より休日は起床が遅いので、午後開始の2級には向いていると思っていました。試験場まで30分程度でしたので、午前11時頃に起きて軽食程度で済ませ、12時45分頃に会場入りしました。

     第142回の試験の際には、座席が机に連結されていて、扉を開くように引き出すタイプだったのですが、そのステーが曲がっており、普通に座ると徐々に左側に滑り落ちていくため、試験官に申し出て隣の席に移動しました。

    問3の下書き

    問4の下書き

    管理人からyotさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?、また、10桁表示で不便に感じたことはありますか?
     購入の経緯ですが、前回3級受験前に、学生時代から使用していた12桁のものが壊れ、とりあえずと購入したものなので余り多く語れませんが、計算ドリルなどで脳年齢を測る機能が搭載されていたりはします。

     購入時より時間が経過しているので、コストダウン等により同じ型番でも打感などに違いは出ているかもしれません。

     それはさておき、出題側も桁数で惑わす出題をしてこない限り、10桁で問題ないと考えます。桁数が多い場合は、単位が「(千円)」として表記されるのが通例ですし、私にとっては液晶表示窓が大きく見やすい点が何より有利でした。

     バックアップとしてデザイン重視で12桁のものも用意しましたが、実務的には、数字キーと演算キーはサイズや色が異なる方が良いのは言うまでもありません。

     大原の予想会の様子・感想等を詳しく教えてください。
     第142回を千葉校、第143回を津田沼校で受講させて頂きました。ネットから正規の申込みをしましたが、当日は特に身分チェックなどはありませんでした。

     参加者は本試験同様、年齢層にも幅があります。ライバルというか同志を知る事ができます。中には、予想会の待ち時間に電卓をタカタカ打って問題演習している人も居ましたが、これも本試験同様と言ったところでしょうか。

     予想会の流れとしては、まず冊子に従いこれまでの合格率の変遷と各問での出題論点に触れ、大原講師陣による各問での出題予想範囲について、多少の補足を加えながら説明がなされます。

     次いで、予想会担当講師独自の意見として、更に狙われそうな論点が追加されたり、各論点をどう絡ませながら出題されそうかなど、冊子にない話もあります。

     最後には、ファイナルチェック問題から一問ピックアップして、解答のポイントがどこにあるか解説して頂けます。

     簿記と関わりの薄い私としては、そもそも「論点」として、商簿なら「○○表」、工簿なら「○○別」等、問題のジャンルを切り分ける概念がなかったので、それまでダラダラと問題をこなしていたところから、今は名前を正確に言い当てられないまでも、「ああ、あのジャンル(論点)ね」くらいの整理ができるようになった点が大きかったと思います。

     yotさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     ボーダーの私が得意とも言い切れませんが…第143回では確実に出題されると思い込んで取り組んだ直接原価計算は、全部原価計算の利益算出の方法と併せて何度も書いて記憶しました。

     余り簿記的ではなかった分、なじみやすかったのかも知れません。工簿においては、制限時間なくじっくり解きたいと思う問題が多かった気がします。

     商簿においては、強いて言うならば得意な順に「精算表>損益計算書>貸借対照表」ですが、誰しも同じ意見かと思います。

     初期は、出題される残高試算表の借方、貸方に金額を書き込むような横着をしていましたが、「やはり、しっかり仕訳せねば」と思い直してからは、いずれもそれなりに得点できるようになりました。損益なのか資産、負債なのかについては、概念として自然と入ってきました。

     yotさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     そもそもは、久しぶりに会った恩師が未だに新たな挑戦を続けている事に刺激を受けたのが始まりで、ふと自分も何かしらの資格にチャレンジしようと思ったのがきっかけです。

     そういう意味では、次回恩師に会うまでには合格しておかねば、と決めた事でしょうか(もしくは、合格するまでは会えないなと)。

     そんな状況ですので、第141回の難易度が高かったという情報は、142回の大原予想会まで知らず、「試験範囲が広くなる前の方が簡単に受かるのでは」と安易に考えていました。結果、不合格。

     その後は、4月中旬の情報処理資格者試験の受験を決めていたので、こちらに頭を切り替えるのですが、その資格試験についても自己採点がボーダーライン上で、なおかつ合格発表(6/17)の前に143回の簿記の試験日(6/12)が来てしまうので、情報処理も簿記も両方とも落ちてはシャレにならん、という気持ちがもう一つのモチベーションとなりました。

     いずれにしても結果発表まで待たされるのは、余り気分の良いものではありませんね。

    管理人コメント

     yotさん、簿記2級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     yotさんには資格の大原の予想会について詳しく書いていただきましたが、誰でも無料で参加できて、独学だけでは得られない情報が聞けたりするので私もおすすめしています。

     たまに「参加したら強引に勧誘されたりするんじゃないの?」という質問をいただきますが、私の知る限りでは強引な勧誘は一切ありませんので、安心して参加していただければと思います。

     なお、資格の大原は、札幌から沖縄まで全国各地に校舎がありますので、お住まいの近くの校舎の予想会に参加することができます。興味のある方は以下のリンクから予想会の詳細をご確認ください。

     電卓に関しましては、最終的な金額が11桁以上になる問題は出題されないと思いますが、単価計算などの計算の途中で11桁以上になることはありますので、できれば12桁の電卓を使うことをおすすめします。

     簿記検定ナビでもおすすめの電卓を紹介していますので、興味のある方は以下のリンクからおすすめ電卓の詳細をご確認ください。

    yotさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第143回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.138

    急がばまわれ。まずは基礎をしっかり固めることが大事です!

    • 投稿者:ゆりさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月

    はじめに

     簿記1級を取りたいと思い立ち、前回の142回に3級と2級を受験してみましたが、2級のほうは忙しい時期と重なってしまい勉強ができず3級だけ合格しました。ただ、最初から2級は難しいのだろうと思っていたので、不合格のことは気にせずに、143回2級合格にむけて勉強を開始しました。

    使用したテキストと電卓

    • 日商簿記2級合格これ1冊 商業簿記(ネットスクール)
    • 日商簿記2級合格これ1冊 工業簿記(ネットスクール)
    • 簿記の教科書 日商2級 商業簿記(TAC)
    • 簿記の教科書 日商2級 工業簿記(TAC)
    • 簿記の問題集 日商2級 商業簿記(TAC)
    • 簿記の問題集 日商2級 工業簿記(TAC)
    • スッキリとける 日商簿記2級 過去+予想問題集(TAC)
    • 日商簿記2級 網羅型完全予想問題集(TAC)
    • 日商簿記検定 模擬試験問題集2級(ネットスクール)
    • 第143回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級(TAC)
    • 無敵の簿記2級 第143回直前総まとめ(TAC)
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級 第142回対応(ネットスクール)
    • SHARP EL-S752K(電卓)

     合格これ一冊シリーズ(ネットスクール)は、全体的に漫画をからめて上手に説明しるという印象です。私みたいな初心者が簿記のいろはを知るのにはかなり使えると思います。ただ、スペースの関係でいろいろと省いているところもあるみたいなのでメインの教科書としては足りないかなと思います。点数をつけるとしたら90点です。

     簿記の教科書シリーズ(TAC)は私のメイン教材です。TACのテキストはいろいろ種類があるようですが、説明が多すぎず、でも少なすぎずちょうどいい量に感じました。網羅性も悪くなく、オールマイティな1冊だと思います。100点満点です。

     スッキリとける日商簿記2級過去予想問題集(TAC)は、141回と142回の過去問を入手するためにちょうど良かったので購入しました。解説が分かりづらいところが1つありましたが、それ以外は特に不満はありません。過去問題と予想問題のセットなのでお得感があります。90点です。おすすめです。

     網羅型完全予想問題集(TAC)は一番解きごたえがありました。見たこともない論点の問題が出てきて手こずりましたが、ちゃんと復習して点数が取れるようになると難しかった分、大きな自信がつきました。100点満点です。かなりおすすめです。

     模擬試験問題集(ネットスクール)は、10回分の模擬テストと頻出問題の小問題集みたいなのが掲載されています。解説が足りないと感じた箇所がいくつかありました。70点です。あまりおすすめしません。

     143回をあてる直前予想・無敵の簿記第143回直前総まとめ(TAC)は、下書きの書き方や出題予想の解説動画などいろんな付録がついています。予想も結構当たっていたのでおすすめです。100点です。

     過去問題集142回対応(ネットスクール)は17回分の問題が載っていましたが、古い回の問題は簡単すぎてあまり意味がなかったです。解説は詳しいです。80点です。

     電卓は、SHARPのEL-S752Kを使っていました。値段も安かったし個人的には問題なかったと思いますが、積極的におすすめはしません。

    3月~4月の勉強スタイル

     まず、日商2級の勉強内容のイメージをつかむために、合格これ一冊(商業、工業)を2回ほど実践編の手前までを流し読みしました。その後、簿記の教科書を平日はchapterを2つずつ、土日は時間の許す限り教科書を読み込み基本問題を解きました。

     当初は、簿記の教科書を1回読んだあとすぐに簿記の問題集に取り掛かる予定でしたが、問題を見てもどう解いていいのか見当もつきませんでした。

     そのとき、以前に立ち読みした本に書いてあった「知識はあるのに合格点がとれない。それは違います。基本ができていれば多少のケアレスミスがあろうとも合格点は取れるようになります。」という言葉を思い出したので、まずは基本をしっかりと固めることに注力しました。

     何度もテキストを読み込んで、何度も基本問題を解いていたら、4月半ばには基本問題を間違えることはなくなりました。私の中で基本が固まったという手応えがあったので、次のステップ…合格これ一冊の「実戦編」を読み始めることにしました。

     合格これ1冊は、「20分ミニ授業編」「実戦編」「模擬試験/過去問題編」の3つに分けられていますが、この「実戦編」は各大問ごとの頻出論点がかなり詳しく解説されているので重宝しました。商業→工業の順に読み進めていき、3日ぐらいで大方理解できるようになりました。

     このタイミングで、再度、簿記の問題集に取り掛かりました。簿記の教科書を1回読んだだけでは全く解けなかったのに、時間をかけて基礎固めをした結果…問題を見ただけで解答が浮かぶようになっていました。

     もちろん、全ての問題を1回で解けたわけではありませんが、解けなかった問題も解説を読めばすぐに理解できました。

     5日ほどで簿記の問題集の1問~5問の対策をすべて終わらせ、その後、3日ぐらいかけて付録として付いている模擬試験(6回分)の各問題を、時間を計らずに1問ずつ解きましたが、どの回も8割~9割ぐらいは取れていました。

     予想以上の手応えにびっくりしましたが、ここで気を緩めてはいけないと思い、間違えたところを徹底的に復習しました。

    5月の勉強スタイル

     ゴールデンウィークを利用してようやく過去問に取り掛かりましたが、私が持っていた過去問題集は124回~140回までの17回分載っているものだったので、143回から出なくなる論点は飛ばして解いていきました。

     136回まではかなり簡単に感じましたが、137回・138回はやや手こずりました(この時点では、第139回以降は後に残しておきました)。

     次に、模擬試験問題集に取り掛かりました。この問題集は最近の試験問題に合わせて作られているようで、かなりひねった問題が多かったです(特に工業簿記)。

     いくつか解けない問題もありましたが、他の問題できちんと点数が取れていたので、合計点では8割~9割取れていました。なお、この本の解説はかなりあっさりしていますが、足りないと感じたことは特にありませんでした。

     この時点においても簿記の問題集の模擬試験と同じように時間を計らずに1問ずつ解きましたが、おおまかな目安として…問1は10分、問2は15分、問3は40分、問4・5は15分ずつぐらいで解いていました。

     この後、忙しくて2週間ぐらい簿記から離れてしまいましたが、どの問題でも8割~9割ぐらい取れるようになっているから大丈夫だろうとタカをくくっていました。しかし、勉強を再開して網羅型予想問題集を解き始めたところ…特に難しい問題でもないのに、いきなり8割を切ってしまいました。

     私は、この2週間の間に忘れてしまっている可能性が高いと判断し、1日かけてもう一度じっくりテキストの内容を確認する作業を行いました。今になって振り返ってみると、どれだけ忙しくても毎日なにかしらの問題に触れるべきだったと思います。

     テキストの内容を確認する作業を終えた後、今までにこなしてきた問題集の復習を挟んで網羅型予想問題集に取り掛かりましたが、この問題集はかなり広範囲の論点から問題が作られているようで、簿記の教科書にも載っていないような問題がいくつか出てきました。

     インターネットで調べたところ、これらの問題が出題される可能性は低いとのことだったので、理解できない部分は割りきって丸覚えして対応することにしました。

     網羅型予想問題集は今までにこなしてきた問題集よりも難しめに作られているそうで、結局、平均で76点ぐらいしか取れませんでしたが、問題や解説の出来はかなり良いと感じたので、時間をかけて復習に力を入れました。

     特に良いと思ったのは、解説のおまけとして載っている「この問題が貸借対照表ではなく損益計算書を作る問題だったら?」みたいなところです。1つの問題でいろんな解答を考えることにより、知識がより深まりました。

     ちょうどこの頃、TACの143回の予想をネットで見つけ、無敵の簿記という教材があることを知りました。

     なんとなく直感で「この本は役立ちそうだ」と思ったのですぐに購入しましたが、新出題区分誌上講義の「200%定率法」と「配当権利落ち株式」のところを読んだだけで、この本を買った甲斐があった!と思いました。こっそりおすすめします。

     この後、TACのあてる(予想問題集)を2日で終わらせ、残しておいた139回以降の過去問とスッキリ過去予想問題集の過去問題と予想問題3つを立て続けに解きましたが、いずれも合格点が取れたので安心できました。

     ところが、最後の最後で簿記ナビ模試(簿記検定ナビでダウンロードできる予想問題)で70点しか取れずに少し焦りました。

     少し疲れていたのか、普段しないようなケアレスミスを工業簿記で連発してしまいましたが、本試験じゃなくて良かったと頭を切り替えることにしました(翌日、落ち着いて解いたら98点でした)。

    試験日1日の流れ

     試験当日は、起床してすぐにTACの直前予想の第2予想を解きました。その後、テキストを流し読みし、少し早めの昼食をとって試験会場に向かいました。

     試験会場ではテキストをパラパラめくって確認しましたが、周りのみなさんはが必死に問題を解いている姿を見て、「私も問題集を持って来るべきだったかな…」と不安になりました。

     ただ、今さらそんなことを考えても意味が無いので、早めにトイレを済ませたり、緊張をほぐすためにストレッチをして時間を潰しました。

    試験開始!

     試験が始まると、まず最初に問題の確認を行いました。問2が大変そうだと感じたので、問1→問4→問5→問3→問2の順番で解くことにしました。問5まではかなりスムーズに行きましたが、自信を持っていた財務諸表の法人税の金額が合わなかったので焦りました

     何回見なおしても金額が合わなかったので、仕方なく問2に取り掛かりました。問2は一見すると難しそうですが、前半の半分ぐらいは予想問題等でよく見るような形の問題でしたので、ここを取りこぼさないように細心の注意を払って問題を解きました。他方、後半は慣れないかたちでかなり難しく感じました。

     とりあえず、分かるところだけを埋めようといろいろ試行錯誤していたら、時間切れになってしまいました。

    まとめ

     試験は87点で合格していましたが、反省点を挙げるとすれば…問1から問5までの5問を通しで解かずに1問ずつ解いていた点です。2時間かけて全5問を解くという練習をしなかったので、試験の最後のほうはかなり疲れてしまいました。まとまった時間が取れる方は、ぜひ5問を通しで解くことをおすすめします。

     あとは、細切れの時間を有効活用してテキストを何度も読み、問題集(簿記の問題集の模擬試験と網羅型予想問題集)を徹底的にやりこんだのが今回の勝因だと思います。特に、まとまった勉強時間を確保しづらい社会人の方は、細切れの時間の使い方が合格のカギになると思います。

    管理人コメント

     ゆりさん、簿記2級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     最後の「まとめ」のところでゆりさんもおっしゃっていますが、過去問や予想問題はできるかぎり第1問~第5問まで通しで解くことをおすすめします。

     本試験では、各問題の難度に応じて解く順番や時間配分を臨機応変に変更する必要がありますが、ぶっつけ本番ではうまくいかないことが多いので、過去問や予想問題を使ってきちんと練習しておきましょう。

     また、一度簿記から離れてしまうと再スタートを切るのに多大な労力が必要になります。仕事や家事、育児等が忙しくて机に座って勉強する時間がないときでも、5分、10分程度の細切れ時間を有効活用して勉強を継続することをおすすめします。

    ゆりさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第143回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.137

    資格の大原の公開模試では「本試験独特の雰囲気」を体験できます!

    • 投稿者:だみんさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月

    はじめに

     2015年より経理課勤務になったため、簿記2級の勉強を始めました。5年前に簿記3級には合格していましたが、ほぼ忘れていたため3級の勉強からのスタートでした。

    日商簿記2級の受験歴

    • 2016年2月:第142回不合格(69点 20-12-12- 9-16)
    • 2016年6月:第143回合格 (78点 20- 6-18-18-16)

     2015年12月から3ケ月間の勉強で第142回は不合格、間が空きましたが2016年5月から1ケ月間勉強して第143回に合格しました。なぜ一度は不合格になったのか、という反省も含めて書いていきたいと思います。

    勉強時間

    • 2016年2月(第142回)試験まで:220時間
    • 2016年6月(第143回)試験まで: 80時間

     合格までの所要時間が150~200時間と聞いていましたので、とにかく200時間やろうと決めて取り組みました。一度不合格になった後は、理解不足だった工業簿記の原理と新論点についてのみ勉強し、理解不足の部分は「間違いノート」にまとめました。

    間違いノート1
    間違いノート1

    間違いノート2
    間違いノート2

    使用した教材

    テキスト

    • スッキリわかるシリーズ スッキリわかる 日商簿記3級(100点
    • スッキリわかるシリーズ スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記(90点
    • スッキリわかるシリーズ スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記(80点

     購入前に他のテキストとも見比べてみましたが、スッキリシリーズはシンプルで分かりやすいことが最大の長所です。「難しそうで嫌になりそうだな」という方には特におすすめできます。

     ただ、2級の内容になると細かい部分が載っていなかったりしますので、問題集で補完することが必須です。その点で2級のテキストは減点しました。

     また、勉強方法はタイミング良く復習するよう心がけました。記憶を定着させるために、初めて勉強してから1日後→3日後→7日後→2週間後→1ヶ月後→3ヶ月後に復習しました。

    問題集

    • 合格するための過去問題集日商簿記2級
    • スッキリとける 日商簿記2級 過去+予想問題集
    • 無敵の簿記(第142回、第143回対策)
    • 第142回、第143回をあてるTAC直前予想
    • 簿記ナビ模試

     過去問と予想問題はテキストの周回を終えてから始めました。問題自体を覚えてしまうと意味がないため、初見+解き直しで2回しか解いていません。初めて解く時はどの問題も知らないことが出てきて、テキストで覚えた知識を補完する意味でも役立ちました。

    模試(資格の大原 公開模擬試験)

     第142回対策の大原公開模試を受けました。大原にした理由は模試の日程が本番の1週間前で、直前の力試しに丁度良いと考えたからです。

     場所は100人程の会場で本番さながらの雰囲気でした。普段一人で勉強しているのとは全く違った空気で、それを体験できたことが一番の収穫でした。

     問題は過去問に比べると難易度が高めに感じました。重要な部分は講師がその場で解説してくれて質問もできるため、あまり理解のできていない部分があった場合には効果的だと思います。

    資格の大原 公開模試
    資格の大原 公開模試

    電卓(SHARP EL-G37)

     以前使っていた安い電卓と比べて打ち間違いが圧倒的に少なくなりました。また、サイズがコンパクトなため勉強中に電卓位置の微調整がしやすく、手が小さめな方には特におススメです。

    なぜ一度不合格になったのか?

     一度目の受験に際し、過去問/予想問題を合わせて20回分ほど解きましたが、初見で70点を切ったのは2回だけでした。その状態から復習をして万全のつもりで受けましたが不合格…。

     原因を一言で言うと「工簿の理解不足に気が付かなかったこと」でした。工業簿記の学習を進めていくにつれ、いつのまにか原理を理解しないまま、与えられた数字をいじくって解答を出すことに終始してしまっていました。

     その結果、少し普段と異なる聞かれ方をしただけで仕訳を逆に書いてしまったり、関係ない数字で計算してしまったりと本番でかなりの失点をしてしまいました。良く見るアドバイスですが、「答えが合っているかどうかだけでなく、そこに至る筋道を理解できているか」が本当に重要だと実感しました。

    これから受験する方へアドバイス

     あまり見ないけれど役に立つかも、という点を書いておきたいと思います。

    1)整い過ぎた環境で勉強しない

     本番は机が狭かったり、近くの人が電卓を叩く音や咳払いなど、あまり環境が良くありません。「なんだか集中できなかった…」というようなことが起きないよう、あまり問題を広げ過ぎずに過去問を解いたり、多少は音のある環境で勉強することをおススメします。

    2)電卓の無駄を省く

     私は受験直前までA×B、A×C、A×Dというような計算をする際に毎回そのまま入力しており、A× → B= → C= → D= と省略して入力できるということを知りませんでした(私の使用していた電卓:SHARP EL-G37の場合です)。

     知っているだけで工業簿記での時間短縮になりますので、電卓に詳しくない方は操作を見直してみると良いかもしれません。

    試験日の一日の流れ

     前日までにやるだけのことはやったので、とにかくリラックスすることを考えました。

     朝起きてからは勉強せず、試験会場には1時間前に到着。教材は「間違いノート」だけを持っていき、試験開始までのんびり見直しました。

    試験開始!

     試験は普段通り1→2→4→5→3の順で解きました。もともと設問1,2,4,5を各15分、設問3を40分くらいで見積もっていたのですが、設問2の上半分だけで25分かかってしまいました。開始から既に40分が経過していましたので、「1,3,4,5で70点取る!」と覚悟を決めて設問2を捨てて先に進みました。

     結果15分見直しの時間が余り、1,3,4,5を見直し終わったところで終了時間が来ました。

     採点結果は設問1,3,4,5で計72点、設問2も6点拾えていましたので合計で78点でした。今振り返ってみると、時間のかかる設問2を諦めたことが自分の合否を分けたポイントだったと思います。

    管理人からだみんさんへ追加の質問

     だみんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     商業簿記の仕訳全般は得意です。本番でも設問1で悩むことがないのは気が楽でした。

     苦手な論点は工業簿記全般です。前述した通り、どうしてそうなるのかという筋道を理解できていなかったため、1からテキストを読み直して勉強しました。

     どうしても使っているテキストの表現に慣れ てしまう部分があると思うため、苦手な論点は他のテキストで勉強してみるのも一つの方法ではないかと思います。

     だみんさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     簿記の勉強を生活の一部に組み込むようにしました。平日の場合は22時~24時に勉強、休日も可能な限り時間を割くようにして、「簿記の勉強をしていることが当たり前」になるように気持ちを慣らしていきました。

     また、私の場合はTVやラジオを付けながらだと、勉強=辛いことをしているという意識が和らいで長続きしました。

    管理人コメント

     だみんさん、簿記2級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     だみんさんが利用された資格の大原の公開模試は、本試験の独特の雰囲気を試験前に体験できるのでおすすめです。札幌から沖縄まで全国各地に校舎があるので、最寄りの会場で受験することができます。

     興味のある方は、以下のリンクから公開模試の詳細をご確認ください。

     あとは、だみんさんが「これから受験する方へアドバイス」でもおっしゃっていますが、電卓の便利な機能については一通り使えるようにしておきましょう。

     なお、だみんさんが本体験記で紹介されている定数乗算は、シャープの電卓とカシオの電卓ではキーの入力順序・方法が異なります。カシオの電卓をお使いの方は「×」を2回押してください。

     例えば、「A×B、A×C、A×D」を計算する必要がある場合は、以下のような順番でキーを入力します。参考までにご確認ください。

    • SHARPの電卓の場合:A×B=C=D=
    • CASIOの電卓の場合:A××B=C=D=

    だみんさんが使われた教材や電卓のまとめ