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  • 第145回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.142

    学習の途中で理解できない点があっても、立ち止まらず走り続けましょう!

    • 投稿者:マエストロさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約6か月
    • 備考:1回目は通信講座、2回目は独学

    はじめに

     私はIT企業で営業職をしている30代後半の者です。営業の仕事ではありますが、商品を顧客企業と直接取引をするのではなく間接的な営業であるため、代金回収等もしたことがありません。

     「売掛金」とか「減価償却」といった言葉は聞いたことがあっても、意味は細かく理解まではしていませんでしたし、企業の財務諸表を見ても、どのように作られるのか、何がポイントなのかといったこともイマイチ、という状態でした。

     社会人歴15年ほどになるのですが、まだ今後30年ほどあるであろうビジネスパーソン人生を考えたときに、なるべく早いうちに簿記会計の基礎を全般的に学習しておいた方が良いのでは、と漠然と考えていました。

     仕事とは関係ない資格ですが、もともと興味を持っていたFPの勉強を2016年1月から行っており、通信教育「フォーサイト」を利用して、2016年5月にFP技能検定2級を受けて、一発で合格。

     その後ひと段落して、勉強する習慣を忘れないうちに2016年7月から、同じく簿記もフォーサイトの通信講座を利用して簿記の学習をスタートさせました。簿記知識ゼロからのスタートではありましたが、最初から2級のみの受検と決めていました。

     こちらの簿記検定ナビさんには、とくに「出題傾向・過去問分析」「試験問題予想」といった実践的な内容がとても有用でお世話になりましたので、合格した証を残させていただきたいという思いもあり、体験記を投稿させていただきました。

    使用したテキスト・教材・電卓

    使用したテキスト・教材・電卓

    • 第144回 挑戦時
      • フォーサイト 簿記講座 3級+2級セット
    • 第145回 挑戦時
      • スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第8版 (TAC)
      • スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第5版 (TAC)
      • 日商簿記2級 みんなが欲しかった問題演習の本 第2版 (TAC)
      • 2016年度版 スッキリとける 日商簿記2級 過去+予想問題 (TAC)

     1回目の受検(第144回)に向けては、フォーサイトの教材のみで学習していました。フォーサイトの通信講座を選んだ理由は、簿記知識ゼロからのスタートで独学では挫折してしまうかもという不安と、FP講座の内容が良かったので、あまり考えずに、簿記講座にも申し込みをしました。

     2級&3級セットで、テキスト・講義DVD・問題集&過去問(6回分)・eラーニングでの確認テスト&講師への質問15回分が含まれており、内容は充実してはいますが、3万円強しますので、独学よりは高くついてしまいます。今考えると最初から独学でも良かったと思っています。(※あくまでも個人的な感想です)

     1回目の受検で不合格となった後、再度2級にチャレンジするにあたっては、簿記ナビのおすすめテキストのページを参照させていただき、TACのスッキリシリーズと過去問、問題演習の本を購入し学習しました。

     電卓については、FP2級の受検のために「カシオ DF-120GT-N」という機種を購入していたので、簿記でもこれを使いました。個人的に、「0」のボタンが他の数字部分から離れているところに配置されている(1の左下に0がある)のは嫌だったので、この機種を選びました。

     横幅がちょっと大きめなので、持ち歩きを考えるともう少しコンパクトな方が良かったですが、打鍵感、使い心地は問題なかったですし、液晶部分が好みの角度に調整できるのが便利でした。

    テキスト以外で役立った本

     簿記の学習に取り掛かる前にまずしたことは、図書館で簿記の入門本を借りてきて読むことでした。

     私は新しい分野の学習をする際には、入門書をまず数冊読むことが多いのですが、簿記では下記の本を読んで大まかな概要をつかみました。どちらの本も、イラスト入りでとっつきやすく、本格的に学習に入る前の導入として役立ちました。

    • はじめての人の簿記入門塾 (浜田 勝義)
    • 数字が苦手な人のための簿記「超」入門 (今村 正)

     また、財務諸表をしっかり読めるようになることが、簿記の勉強を始めた動機の一つでしたので、その点で下記の本もとても有用でした。ドリル形式で実際に数字を書き込んでいきながら、財務3表のつながりが理解できる仕組みになっています。

    • 書いてマスター! 財務3表・実戦ドリル (國貞 克則)

     2級商業のインプットが終わった段階で、おさらいがてら取り組んでみるのも良いと思います。(私はだいぶ前に購入していたのですが、実際にやってみたのは145回の受検が終わった後でしたが)

    学習の進め方 <第144回受検時>

     2016年7月半ばから学習をスタート。3級の学習は1カ月ほどで終わらせて、2級の学習を3カ月位かけてじっくり取り組む予定でした。しかし実際は、内容がなかなか頭に入らず時間がかかり、3級の学習で2カ月かかってしまいました。

    インプット

     上記の入門本2冊を読んだ後に、フォーサイトの講義DVDを見ながら3級の始めから順にテキストを読み進めていきました。DVDを見ていると眠くなってしまうことも多々あったのですが、動画をダウンロードして移動中にスマホでも見るなどして、毎日何かしらの学習を続けるよう心がけました

     後述もしていますが、なかなか内容が理解できない点については、2-3回テキストを読み、答えを見ながら問題を解いて、先に進むようにしていました。

    アウトプット

     フォーサイトのテキストでインプットを行い、単元ごとに、付属の問題集を解いていきました。簿記の問題の解き方になじむためにも、A4コピー用紙を大量に用意して、手を動かしてどんどん仕訳を書いていきました。

     3級のインプットと問題集を終えて、同じく付属の過去問集(135回~140回の6回分が収録)を解いた後、2級の学習に入りましたが、この時点で9月下旬。2級も同じ要領で進めましたが、時間切れのため2級の過去問は138回~140回の3回分を各1回ずつしかできませんでした。

    反省点

     2級の学習に入る前に、3級の内容をしっかりマスターしておきたいと思い、3級の仕訳をみっちりやりこみました。この方針自体は悪くなかったと思っています。

     しかし、11月に2級に合格するというターゲットにおいては、学習のスケジューリングが不十分で、2級の問題を解く量が絶対的に不足していました。試験直前は、土日には8時間ほど勉強しましたがキャッチアップできず、結果は 8/2/18/10/12 の50点という結果で惨敗となりました。

    学習の進め方 <第145回受検時>

     144回受検を終えた12月は年末でバタバタしていて、一時的に簿記の勉強から遠ざかっていました。しかし、146回からは新たに追加される論点があるため、なんとか145回で合格したいと思い、2017年1月中旬から再始動しました。

     再挑戦にあたっては、簿記ナビのおすすめテキストも参照させていただき、TACの教材を購入しました。また、スマホのStudyPlusアプリを使い始めたのですが、自分の学習ペースのトラッキングもできるし他の受検者の学習状況が刺激となるので使ってよかったです。

     週ごとの学習時間のグラフが、試験日が近づくにつれて右肩上がりに伸びていったのが、達成感にもつながりました。

    インプット

     1カ月ほど学習のブランクがありましたが、3級レベルはクリアできていると思ったので、2級の学習からやり直しました。アウトプットを重視する方針にしたので、商簿・工簿ともに「スッキリ」のテキストを始めから読みこんで、1月末までにさらっと内容をおさらいしました。

    アウトプット

     まず、「スッキリ」に収録されている問題を単元ごとに解いていきましたが、その際に、日付と下記のしるしをつけていきました。

    • 迷わず正解できた問題⇒
    • 間違えた問題⇒ ×
    • 解けたけど自信が無い問題⇒

     2巡目に、×と△のみを、もう一度解きなおしました。その後、過去問に入る前に、「みんなが欲しかった問題演習の本」をやりました。“解き方の道しるべ”として、答えに至るまでのプロセスを、冊子に直接書き込みながら理解することができる点がとても良かったです。

     「2回目のチャレンジでもダメだった場合に、もう一度この問題集を使おう」といった気がおきないように、色々書きこんだり要復習のページに折り目を付けたりして使い倒しました。

     この「問題演習の本」を基点として、理解が不十分だった論点についてはテキストを読み直し、確実に問題に解答できるよう復習を行いました。

     その後に、「スッキリとける過去+予想問題」に取り組んだところ、過去問で80~90点ほど取れるようになりました。過去問を解く際には、きっちり2時間計って、その間は机から離れず、本番のような緊張感をもって取り組みました

     なお、試験直前期には、これまでの問題で引っかかったところや忘れてしまいそうな点を、「まとめメモ」としてA4用紙1枚にまとめておきました。具体的には下記のような内容を箇条書きにしたものです。

    • 配当金領収証や期限到来後の公社債利札⇒現金として扱う
    • 工場消耗品・消耗工具器具備品⇒間接材料費
    • 安全余裕率の計算式
    まとめメモ

    試験日1日の流れ

    試験当日の午前中

     2級の試験は午後からなので、普段の週末と同じように8時半頃起床し、軽く朝食。その後ウォーミングアップがてら、工業簿記の問題を数問解きました。軽く昼食をとってから12時前に会場へ向けて出発しました。

    試験会場の様子

     都内の大学が会場だったのですが、最寄り駅を降りると、ものすごい人数がぞろぞろ列になって会場方向へ歩いていました。

     会場に到着し席に着いてからは、まとめメモや、一番有用だった問題演習の本を見ながら、落ち着いて試験開始を待ちました。周りを見ると、簿記の教科書シリーズや合格テキストなど、TACの教材を開いている人が多かったです。

    試験中の状況

     問題用紙と解答用紙が配布され、解答用紙に名前を書く際に、株主資本等変動計算書の解答欄が目に入りました。

     株主資本変動計算書は比較的得意な論点でしたが、数字を記入する ( ) が無い解答用紙の形式だったらちょっと不安だなぁと思っていました。しかし、今回の問題の解答形式は( ) ありで、内心で「これはもらった!」と思いながら試験開始となりました。

     これまで過去問を解く際には、第1問→第4問→第5問→第2問→第3問の順で解いていましたが、第2問が満点を狙えそうだったので、第1問を終えた後に、第2問を解きました。

     正確を期すため落ち着いてじっくり解き、どちらも満点の手応えでしたが、40分程使ってしまいちょっとゆっくりしすぎてしまいました。

     その後急いで第4問、第5問へ。工簿の中で直接原価計算は比較的好きな論点だったのですが、今回の第5問は今まで見たことのない形式でうろたえてしまいました。

     第1問・第2問で満点取れているとすれば、この第5問は6割、いや5割でもいいから点を取ろうと考えて部分点だけでも取ろうと思い何とか回答しました。

     ここまでで1時間20分経過。残りの40分となってしまいましたが、落ち着いて第3問に取り掛かりました。未払法人税等と繰越利益剰余金については、捨てる判断をして、それ以外のところで部分点を取れるようきっちり仕訳を書いて解答用紙を埋めていきました。

    試験終了後

     試験開始後の前半では、第1問・第2問を好調に解けたこともあり合格できると思っていたのですが、第5問で失敗し、また、第3問もかなり難しい印象だったため、合格は厳しそうという気になり落ち込みました。各社の解答速報を見て自己採点したところ、68点~72点ほどでした。

     さすがに3度目の挑戦に向けて始動、という気には全くならず、3月16日のweb合否速報の日を待ちました。いよいよ速報発表の日の午前中、ページにアクセスし確認すると、なんと合格していました!20/20/12/12/8 の合計72点で、かなりギリギリでしたが、合格することができて本当に嬉しかったです。

    簿記2級受検を振り返って

     一発合格とはいきませんでしたが、自分の意志で受検を決めて学習を継続し、無事に簿記2級に合格することができたことは、大きな達成感となりました。合格につながった、自分なりのポイントは下記の3点だと思います。

    学習の途中で理解できない点があっても、立ち止まらず走り続ける

     私は性格的に、自分が納得して腹落ちしないと物事を前に進められないタイプなので、特に最初の方は、簿記のインプットにかなり苦労しました。3級の損益振替や、工簿の総合原価計算の仕損の発生点ごとの処理の違いなどは、なかなか理解できませんでした。

     しかし時間も限られているので、どんな形式で問題が出るのか確認のため、実際に理解できない部分も答えを見ながらまず問題を解いてみて、先に進むようにしました

    小さな達成感や成長の過程を実感できるようにする

     過去問を解く際には、実施日・かかった時間・点数を毎回記載して、「今回は、前回よりも点数が10点UPして、時間も15分短縮して解き終えられた!」というように、ちょっとした達成感を味わえるようにしました。StudyPlusアプリも、自分の学習時間が視覚化されるので、非常に有効でした。

     また、問題を解く際の仕訳や計算はA4コピー用紙を使用していましたが、3級の学習開始から累計すると400~500枚ほどになりました。積みあがった紙の束を見て、2回目受検の直前には「これだけやったんだから大丈夫だろう」という自信にもつながりました。

    簿記の学習は、スキル向上につながることを自分に言い聞かせる

     簿記の学習するにあたって、私の場合、工業簿記は最初まったくモチベーションがわきませんでした。

     商業簿記については、財務諸表の理解には必須だし、もしも自分が将来マネージメント層になったり起業したりする際には欠かせない知識だろうという思いがあり、学習することについて最初から腹落ち感がありました。

     一方、工簿についてはなんとなく、”製造業以外には関係ないもの”という先入観があったのです。そのような意識もあったので、工簿は最初なかなか内容が頭に入ってきませんでした。

     しかし、差異分析の考え方は無駄の把握・改善に役立つし、目標利益を達成するための売上高を求めるCVP分析などは業種を問わず実用的な内容である、と意識して、この機会にしっかり身につけようと思い、最後まで集中力を維持して学習を続けることができました。

    管理人からマエストロさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた講座・教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    ■フォーサイト 簿記講座 3級+2級セット [80点]

     教材一式に加えて、講義の動画ファイルやテキスト・問題集・解答用紙のPDFファイルもすべてeラーニングのサイトからダウンロードできるなど、教材としては充実していると思います。
     ただ、講義の動画を長時間視聴することになりますし、眠気に耐えながらの視聴となることも多々ありました。2級レベルまでであれば、TACなどのテキストで独学で進めた方が、時間的にも費用的にも良いと思います。

    ■スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第8版 (TAC) [75点]
    ■スッキリわかる 日商簿記2級 工業簿記 第5版 (TAC) [70点]

     スッキリわかるの2冊は、とっつきやすいという点ではよかったですし、価格も良心的だとおもいます。ただ、説明がかなりあっさりしている印象で、本試験レベル問題とのギャップも感じました。特に工簿は自分が苦手意識があったこともありますが、総合原価計算の部分は数回読んでも、「何故そうなるのか?」という疑問が残って、内容が腹落ちしませんでした。

    ■日商簿記2級 みんなが欲しかった問題演習の本 第2版 (TAC) [100点]

     これはおすすめです。私は2回目の受検時に、スッキリでのインプットを終えてから過去問に入る前に取り組みました。論点ごとにまず例題があり、解く手順が“解き方の道しるべ”として示されています。
     道しるべには空欄があり、実際に自分で数字を書き込んでいきながら、解答に至る考え方・手順を理解していくことができました。この「書き込んでいく」という形式が私は好きでした。
     いちいち解答用紙や計算用紙を用意せずとも、電卓とこの本だけあれば勉強ができるので、隙間時間などにもどんどん進めることができました。

    ■2016年度版 スッキリとける 日商簿記2級 過去+予想問題 (TAC) [90点]

     サイズが、スッキリわかるシリーズと同じくA5版でコンパクトなことと、値段がリーズナブルであることから、これを選びました。答案用紙も小さいので書きにくのは仕方ないですが、解説も必要十分といったところで、コストパフォーマンスがとても良いと思います。
     合格するための過去問題集(TAC)も検討したのですが、実物を書店で見たところ電話帳のようなサイズ感にひるみ、購入に至りませんでした。

     マエストロさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
    ■得意な論点

     有価証券や銀行勘定調整、伝票問題(もう2級では出題されないでしょうが…)は、最初から比較的スムーズに解けていました。
     覚える事項も少ないですし、解答パターンを覚えるというより、その都度仕訳をして、「この仕訳だから、こうなるよね」とパズル感覚で問題をこなすことができていました。

    ■苦手な論点

     工業簿記全般、とくに総合原価計算の仕損減損や標準原価計算の差異の分析は、最後まで苦手意識が抜けませんでした。
     また、商簿の役務原価・役務収益も、問題がスムーズに解けず苦労しました。このような苦手な論点については、週末に丸一日、「役務祭り!」や「総合原価計算Day!」を開催して、丸一日その分野のテキストおさらい・過去問&予想問題解き直しを行うことで、克服に努めました。
     直前期にやったので、もう自分の理解や腹落ち感は置いておいて、とにかく出題パターンと解答へのステップを再現できるようになることを心掛けました。

    管理人コメント

     マエストロさん、簿記2級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     「学習の進め方」のところで赤字にさせていただいた「毎日何かしらの学習を続けるよう心がけました」「過去問を解く際には、きっちり2時間計って、その間は机から離れず、本番のような緊張感をもって取り組みました」の2点はぜひ見習っていただきたいです。

     本番を想定して問題を解く順番やペース配分を考えたり、手も足も出ないような難問に遭遇した場合にいかにして部分点を取るかを考えたり…これらの実戦的な練習をするためには、時間を計って解く必要があります。

     仕事や家事・育児で忙しい方もいらっしゃると思いますが、早朝の時間を有効活用するなどして、(直前期は特に)まとまった勉強時間を捻出してください。

     また、「簿記2級受検を振り返って」のところに書いていただいた「学習の途中で理解できない点があっても、立ち止まらず走り続ける」というのも非常に重要だと思います。

     勉強において「理解」することは大事ですが、受験生の中にはこの「理解」に固執しすぎるあまり、分からないところが出てくるたびに勉強がストップしてしまう方が結構いらっしゃいます。

     勉強時間が限られている受験の世界では、分からないところは「とりあえずこんなもんか」と計算方法のみを押さえて前に進むことも大切です。勉強が進むと、ある日突然「あーこういうことだったのか!」と腑に落ちることもよくあります。

     分からないところが出てくるたびに勉強がストップしてしまい、なかなか前に進めない…という方は、ぜひマエストロさんの考え方を参考にしてください。

    マエストロさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第145回日商簿記検定 簿記3級&簿記2級 ダブル合格体験記 No.24

    簿記2級対策の基本は過去問!特に工業簿記をしっかり仕上げましょう!!

    • 投稿者:KEYさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     私は小さいながらも数年前に会社を設立し、自分で経理や決算作業をやっています。そんな中、自分の決算作業に自信を抱けなくなった事が受験のきっかけです。(簿記は十数年前に商業高校で学んだ事がありますが、当時、日商簿記2級に落ちてしまいました。更に、現在は忘れてあやふやな部分が多かったです)

     また、仕事の方もタイミングよく忙しくなかったため、時間を確保できると思いました。結果として、1日平均4~6時間×3か月くらいは勉強していたと思います。

    使用した電卓

     簿記ナビのお勧め電卓(CANON HS-1220TUG)を購入しました。メモリー機能等は全く使用していないのですが、入力もしやすい、文字も大きくてわかりやすい。

     使い始めて問題を解いていくうちに、電卓が馴染んでいく感じがあり、「この電卓で本試験を戦える!」と思いました。低価格にもかかわらず、とても良い電卓だと感じます。

    簿記3級の学習

     テキスト1週間+過去問1週間の短期学習。

    3級の基本勉強ルール

    • 毎日少しでも勉強する(最低でもテキストを読む、簡単な問題を解く等)
    • 試験日まで3カ月という事を考え、3級は2週間で終わらせる
    • テキストを読む+テキストの問題を1週間
    • 残りの1週間で問題集

    使用テキスト・問題集

    • スッキリわかる日商簿記3級(100点
    • スッキリとける日商簿記3級 過去+予想問題集(75点

     テキストの「スッキリわかる」は最初にストーリーがあり、とてもイメージがしやすい点が良かったです。また、学んだ後にすぐに問題を解く構成になっている為、知識が定着しやすいと感じました。(基本問題ばかりではなく、応用問題もあり、手軽に始めてステップアップできます)

     問題集には「スッキリとける」を選択しました。3級に関しては短期学習と考えていました。そのため過去問6回と予想問題3回であり、スッキリシリーズで丁度良いと思ったからです。

     過去問は良いのですが、予想問題は難しめだと思いました。3級に関しては応用問題より基本をしっかりと学んだ方が良いのでは?と個人的には感じました。そのため、3級にじっくりと時間を掛けるのであれば「合格するための過去問題集」を選択していたと思います。

    勉強方法

    2016年12月上旬~中旬

    • 基本は自分で作った上記のルールを順守しました。
    • 問題集を解いた段階で、過去問は80点~95点くらいを取る事ができていました。
    • 間違えた問題や苦手な問題は2回、3回と解きなおしました。

     ※試験日2週間前くらいに、2級の勉強と並行して、過去問題だけは一通り解きなおしました。

    簿記2級の学習

     テキスト2週間+問題集2カ月。

    2級の基本勉強ルール

    • 毎日勉強する(最低でもテキストを読む、簡単な問題を解く等)
    • まずは問題集(過去問や網羅型・あてる)を2回通り解く
    • 2回とも問題なく解けた問題は、以後やらない。
    • 2回中1回でも間違えた問題、迷ってしまった問題は出来るまで何度も解きなおす。

    使用テキスト・問題集

    • スッキリわかる日商簿記2級 商業簿記・工業簿記(100点
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級(100点
    • 第145回をあてるTAC直前予想(90点
    • 日商簿記2級網羅型完全予想問題集(85点
    • 無敵の簿記2級(90点
    • 究極の仕訳集 日商簿記2級(85点
    • 簿記ナビ 日商簿記検定2級・仕訳問題対策(100点
    • 仕訳問題アプリ パブロフ簿記2級商業(85点

     2級もテキストは「スッキリ」を選択。商業簿記も工業簿記もわかりやすいと思いました。特に工業簿記は、イラストやストーリーがあり、馴染みのない方にも理解しやすい本だと感じます。

     問題集は基本の「過去問題集」と「あてる」を選択しました。

     「過去問題集」はただ過去問があるだけではなく、最初の方で問題のパターンと解き方が掲載されています。そのため、テキストを読む(テキストの問題を解く)→過去問の解き方を知る→過去問を解く。というスムーズな学習が出来るように工夫されていると感じられました。

     「あてる」の方は、問題は難しめですが、解説がとても充実しています。更に、合格するための下書き、解説動画まで用意されており、独学をする人の強い味方だと思いました。付録の仕訳カードやスケジュール管理等も充実しており、購入する価値は十分にあると思います。

     上記を2回通り解き終わった後、時間に余裕があったため、工業簿記の対策をしようと考えました。その際、良いと評判だった「網羅型」を購入しました。

     「網羅型」は「過去問題集」や「あてる」に比べると解説が少し簡略されていてわかりにくくなっています。過去問などを解き終わって余裕があれば手を付けるもの、という感じがします。その代わり、工業簿記には深くつっこんだ問題が多く「網羅型」を解き終わった後には、理解が深まりました。

     「無敵の簿記」は試験対策の読み物として、また、直前に予想問題を解くために使用しました。残りは後述しますが、仕訳対策として「究極の仕訳集」「簿記ナビ仕訳問題」「パブロフアプリ」を活用しました。

    勉強方法

    2016年12月中旬~末

    • まずは商業簿記のテキストを約1週間、工業簿記のテキストも約1週間で読み、テキスト付属の問題も解きました。
    • 間違えた問題や、理解が出来なかった問題は何度も解きました。(TACのテキスト、問題集は解答用紙ダウンロードが出来るので解きなおしに便利です)
    • 特に工業簿記は苦手だったため、何度も解きなおしていました。
    • それでもわからない問題は、1日後、3日後、1週間後に解きなおす等、時間をおいて何度も解くようにしました。

    2017年1月上旬~中旬

    • 一通りテキストが終わったため、過去問題集をやり始めることにしました。
    • まずは、問題集の最初にある過去問の解き方+例題を解くことから始めました。
    • 例題に関しても、解けなかった問題は2回、3回と繰り返しやりました。
    • 一部の問題(苦手と感じた有価証券や固定資産の計算)を除いてある程度理解し、過去問題に移ることにしました。
    • 過去問は、本試験と同じように時間を計って解きました。
    • 1日最低1回(2時間)は解き、多くの日は2回分(4時間)は解いていました(約1週間で1周目が終わりました)
    • 点数は60点~90点くらい取れました(事前に問題集の例題を繰り返したことや、例題で解いた問題があったため、そこそこの点数が取れていたと思います)
    • その後は問題集をもう1周し、終わった段階で自分の間違えた問題、苦手な問題をチェックしました。間違えた問題は2回目、3回目というように、日をおいて解きなおしました。

    1月下旬

    • 過去問も2周目が終わった段階で「あてる」を解き始めることに。(※並行して、過去問の間違えた問題を解きなおしていました)
    • 「あてる」は、解き終わった後に解説→解説動画をチェックしました。
    • 1周目は平均60~75点くらいだったので、少し焦りつつまずは、2周目をやることに。※下旬はあまり時間が取れなかったので「あてる」1周目以外は、仕訳対策などの、隙間時間学習をしてました。
    • また、電車での移動中に理解度が怪しい工業簿記のテキストを、もう一度最初から最後まで読み直しました。この時点で読み直したことで、今まで解いた問題と、テキストでの知識が繋がり、工業簿記の理解度が深まったと感じました。

    2月上旬~中旬

    • 「あてる」の2周目→平均90点前後の点数が取れるようになりました。
    • 今ある問題集をさらにやるか、新たな問題集をやるのか悩みましたが、工業簿記が苦手だったので「網羅型」に手を付けることに。
    • 網羅型は10回分の問題があるため約1週間で1周。2週間かけて2周目のスケジュールを作って実行することに。→事前に工業簿記のテキストを読んで理解が深まったこともあり、1周目ですべての問題で合格点(70点以上)を取ることが出来ました。
    • 網羅型も同じように、まずは2周し、その上で自分の苦手な問題と間違えた問題をピックアップし、繰り返しました。
    • また、ここまでTACの問題集ばかりだったので、違う形式にも触れておこうと、簿記ナビさんの3級&2級の予想模試も解きました。→3級は1回だけでしたが、2級は有価証券の問題を試験日直前まで、5回以上は繰り返し解きなおしました。
    • 2月14日までに網羅型が2周終わったので、間違えた問題を繰り返しました。
    • 予想問題ばかりやっていたので、このタイミングで過去問題に戻ってみたらどうだろう? と思い、「過去問」の3周目を解きなおすことに。
    • また、「あてる」の3周目の予定も入れました。

    2月下旬

    • 「過去問」3周目→ほとんどの問題が60~80分で解けるようになっており、点数も90点以上取れることが多くなっていました。
    • 並行して「あてる」の3周目も解きなおし、こちらも90点以上が取れるようになっていました。
    • 試験日まで残り5日になった段階で、ここまでで苦手だった問題をまとめ解きする事にしました。
    • 私が苦手だった問3の「期末商品に関する問題(金額)」の仕訳だけを解いたり、固定資産や有価証券の問題、またサービス業の問題ももう一度だけ確認しました。

    試験日前日

    • ここまで来たら慌てても仕方ないと思い、間違いやすい箇所を再確認し、過去問を1回分解きなおすことにしました。(今回の試験で貸借対照表が出るだろうと予想し、過去問の142回を最後に解きました)

    2級の仕訳対策

     基本となる仕訳は重要と考え、多くの問題を解くことを重視しました。仕訳問題対策としては、前述した以下の3点を特に使用しました。

    • 究極の仕訳集 日商簿記2級(85点
    • 簿記ナビ 日商簿記検定2級・仕訳問題対策(100点
    • 仕訳問題アプリ パブロフ簿記2級商業(85点

     これらの問題集も基本は一通り解き、間違えた問題は何度も繰り返すを実行しました。「究極の仕訳集」は、本試験のようなひねった仕訳はないものの、2級の大部分の仕訳の基礎を固めるために活用しました。

     「簿記ナビ」の仕訳対策は、過去問にも掲載されていない100回~の全仕訳があり、ボリュームもあり、かなり役立ちました。解説もわかりやすく、ブログの方で解き方の下書きを掲載されている問題がある点も良かったです。

     「パブロフのアプリ」はバスや電車での移動中、寝る前のちょっとした時間に活用しました。手軽にできる上に、間違えた問題もチェックしてくれる機能があり、補助として役立つアプリだったと思います。

     仕訳に関しては「究極の仕訳集」で基礎を固め、「簿記ナビ」、「パブロフアプリ」で滅多に出ない仕訳や、複雑な仕訳対策が出来ました。この他にも、「あてる」の付録の仕訳カードや、「無敵の簿記」や「過去問」に入っていた仕訳問題は全て自分で一度は解いてみました。

    試験日1日の流れ

    簿記3級(午前)

     当日は朝5時過ぎに起床。準備を整え、7時過ぎに近くのバス停から会場に向かいました。

     会場となる高校には余裕をもって8時頃には着いていましたが、開場が8時40分となっていましたので外で待機してました。待機している間は、やる気を出すために「簿記ナビ」の合格体験記をひたすら読んでました。

     8時40分に席に着くと、既に多くの方が着席し、テキストを読んだり、問題を解いていました。

     今回はダブル受験で、3級はどちらかというと2級前のウォーミングアップと考えていました。そのため、自分の気持ちを落ち着かせて、場の雰囲気に慣れようと思っていました。

     3級のテキストはもってきていなかったので、外を眺めて落ち着きながら試験が始まるのを待ちました。9時頃~試験の説明があり、9時10分ごろに試験がはじまりました。

    試験開始!

     一通り問題をみて、1→2→4→5→3の順に解くことを決めました。過去問をやった感じ、1時間くらいで解き終わるとわかっていました。なので、焦らずにゆっくりと落ち着いて時間を掛けて解こうと思いながら、問題を解き始めました。

     どの問題も特に問題なく解き終わった時には1時間ちょっと経過していました。この時間に前の席の方が途中退室し、何人か退室する方がいました。(それまでは途中退室の方は一人もいなかったと思います)

     私も終わっていて自信はあったものの、せっかくなら最後まで残っていようと決めていました。残りの時間でもう一度全部の計算をし直し、全ての答えをメモ用紙に書き写していました。

     試験終了の10分前くらいには、名前と受験番号だけはしっかりと記入を確認し、のんびりと試験終了まで待機していました。

     試験が終わり、会場から出た後は近場のモスバーガーで昼食をとりながら3級の解答速報をチェック。問題なく合格できそうだと安心しました。

    簿記2級(午後)

     お昼を食べた後は12時30分ごろに会場に戻りました。早かった為、他にはもう一人しか席についておらず、とても静かでした。

     会場についてから、午後の試験を乗り切るために栄養ドリンク(ユンケル)を1本飲んで気合を入れました。1時間ほど余裕があった為、持ってきた「あてる」の仕訳カードと「無敵の簿記」のネコの手BOOK(要点まとめの冊子)をぱらぱらと読んでました。

     ここで、ネコの手BOOKに救われた部分があります。有価証券の券の漢字をずっと「刀」ではなく「力」と覚えていたので、危なかったです。(この漢字ミスに注意!という内容に助けられたものの、本試験では有価証券の問題で日数計算ミスをしてしまい結局、失点しました)

     試験15分前にはトイレに行って、戻ってきてからはチョコレートを2個食べてリラックスしていました。(午前中の試験で雰囲気を掴めていたのが大きかったと思います)

     試験の説明があり、解答用紙が配られたので、まずは解答用紙のチェック。どんな変な問題が出るのか?と思っていましたが、どれも過去に見たような問題ばかりで安心しました。これなら合格できそうだ!と解答用紙を見た段階では思いました。

    試験開始!

     いつもは大体1→4→5→2→3の順番で解いていました。本試験も問題をチェックした感じでは2と4は解きやすそうだと思いましたし、3もいつものような感じだと感じました。そのため、いつも通りに解き始めることに。

     この時、時間を確認し1問あたりにかける時間は20分と決めました。(いつも時間を計測した感じでは難しい問題以外は10~20分で解き終わっていたので、これくらいと決めていました)

     まず問1の仕訳問題は予想よりは普通の問題だったので、特にひっかかるところもなく解けました。もしかしたら出るかも?と思っていた「負ののれん発生益」があり、色々な仕訳問題をやっておいて良かったと感じました。

     次の問4も特に問題なく解けました。そして問5。全部原価計算と直接原価計算の問題は何度もやっていたので、出来る!と思っていましたが、いつもと少し出題形式が違っており、途中まで解き始めた段階で焦ってしまいました。

     時間も10分くらい経過していたので、一旦この問題から離れて後で戻ってこようと、飛ばして問2に逃げました。株主資本等変動計算書は過去問でも簡単に解けていたので、仕訳をせずに直接書き込みました。

     数値を入れながら、違和感があったので単位を見直すと(千円)と書いてあり、慌てて修正。過去問でも単位を間違えて全ミスしたことがあり、気を付けていたつもりが、またミスをしそうになってしまいました。

     次に問3へ。ぱっと見た感じでは、TACの予想問題よりも計算量が少なそうだし、損益計算書の数値も求められていないので簡単そうだ、と思っていました。しかし、実際に読み進めていくと「保守料」だったり過去にはなかった形式、複雑なパターンの仕訳が紛れていることに気づきました。

     そのため、部分点狙いでとりあえずわかりそうな部分を計算しました。また事前に、貸借対照表だった場合、繰越利益剰余金や未払い法人税は簡単に出せそうな場合以外は捨てることを決めていたので、その通りにしました。

     この時点で試験終了までの残りは約30分くらい。途中のままの問5に戻り、もう一度考えてみると「あ、こうすればいつも通りに解けそうだ」と気づき、埋めることが出来ました。残り時間が20分ほどだったので、1問目から見直しをしつつ、解答速報のために自分の答えをメモしていきました。

     最後に問3に戻り、ここだけは自信がなかったのでメモをするのではなく、最後まで出来る範囲で考えて、埋められる個所は全て埋めて試験が終了しました。問3以外は、それなりに出来た実感があったものの、問3は不安しかありませんでした。

     また、2級の試験ではほぼ空席もなく、途中退室している方もいなかったと思います。

    帰宅後(自己採点)

     帰宅後に解答速報をチェックし、メモをしていない問3以外を確認したところ、以下のような点数でした。

    • 問1:16点(有価証券も問題は利息の日数計算をなぜか1日間違えてしまいミス)
    • 問2:16~18点(その他有価証券の数値をミス)
    • 問3:?
    • 問4:20点
    • 問5:20点

     合計が72~74点ぐらい?だったので、ギリギリ合格か変なミスをしていたら不合格かも、と思いながら1週間ほど過ごしました。

     結果、合格だったので安心しました。問3の配点にもよると思いますが、70点台~多くても80点台くらいでの合格だったと思います。

     結果として、工業簿記が全て合っていたようなので、苦手だった工業簿記をしっかりとやっておいて良かったと感じました。多分、工業簿記が苦手なままだったら不合格だったと思います。

    最後に

     私の今回の経験から、合格するためには以下の事が重要だと感じました。少しでも参考になれば嬉しいです。

    • 工業簿記をしっかりとやる → ここで満点近く取れると、商業簿記が難しい場合でも何とかなるかもしれません。
    • 間違えた問題は繰り返しやる → 1回出来たからと安心すると、意外と中途半端な覚え方だったり、同じようにミスしやすいと思います。
    • 基本は過去問 → 過去問をやったうえで、余裕があったら網羅型や予想問題集をやった方が良さそうだと感じます。
    • ひたすら問題を解く → 結局、一番はコレだと思います。問題をたくさん解けば、慣れて自然に覚えていくと思います。
    • 漢字を間違えない → これも地味に大事だと感じました。

    管理人コメント

     KEYさん、簿記3級・簿記2級のダブル合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     KEYさんもおっしゃっていますが、最近の簿記2級試験は「商業簿記(第2問・第3問)→難しい問題、工業簿記(第4問・第5問)→易しい問題」が出題される傾向にあります。

     よって、過去問類似問題がよく出題される第1問の仕訳問題と第4問・第5問の工業簿記で点数を稼ぐことが短期合格・一発合格のカギになると言われています。

     これから簿記2級の勉強を始められる方は、KEYさんのようにまずは仕訳問題および工業簿記対策に力を入れましょう。

     また、KEYさんは試験時に単位を間違えて解答しそうになったとのことでうが、私も同じ箇所を同じように間違えそうになりました…(お前もかいっ)

     今回は答案用紙に千円単位で書かれた期首の金額が入っていたので途中で気づくことが出来ましたが、期首の金額がなく単位の間違いに気づかずに解答した場合、全て不正解となっていた可能性もあります。

     本試験では勘定科目や単位のひっかけがたまにありますが、1問でも全滅…ということになると「合格」が一気に難しくなりますので、解答時にはじゅうぶん気をつけてください。

    KEYさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第145回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.141

    勉強中も試験本番も「冷静さ」を失わないことが重要です!

    • 投稿者:hdsさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    はじめに

     私は現在、簿記や経理などとは全く違う業界で働きつつ、その業界において有資格者として働くための定時制の専門学校にも通っています。

     元々はこの業界でやっていこうと思い就職・入学しました。しかし、現在の業界ではいまいち自分の能力を生かしきれていない現状に悶々としながら生活していました。

     ある時漠然と「世の中にはどんな仕事があるんだろう?」と様々な仕事を調べました。この時に経理や会計・簿記検定というものを知り、とても魅力的で楽しそうだと感じました。

     ただ、せっかく足を踏み入れた現在の業界。すぐには簿記検定を受験してみようという考えには至りませんでした。

     簿記検定の事は忘れ約2年ほど経ち、在籍している専門学校の卒業が1年半後という時期にさしかかりました。このままいけば現在の業界において有資格者となり、働くことになります。

     そんな時、「このままでいいのか?」と自分に問いかけたところ、ここで経理や会計の道に興味を持ったことを思い出しました。「せっかくの自分の人生、興味を持ったことを諦めるべきではない」と思い、簿記検定の受験を決めました。

     簿記検定受験に際し、簿記検定ナビにはとても助けられたので、何か貢献できればと思い合格体験記の投稿に考えが至りました。

    使用したテキスト・教材・電卓

    テキスト

    • パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記
    • パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記
    • パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記総仕上げ問題集
    • 合格するための過去問題集 17年2月検定対策 日商簿記2級 TAC簿記検定講座
    • 第145回をあてる TAC直前予想 日商簿記2級

     パブロフくんのテキストは4コマ漫画を読む形で仕訳を学ぶことができます。私のような全くの初学者でもとっつきやすい内容であったため、メインのテキストに選びました。

     パブロフくん以外に使用したTACの2冊の問題集ですが、やはりネットで検索しても評価がかなり高かったため使用しました。

    テキスト以外の教材(スマートフォンアプリ・ネット上にある予想問題)

    • パブロフ簿記2級 商業
    • パブロフ簿記2級 工業
    • パブロフ流テキスト付録 実践問題6回分
    • 簿記検定ナビ 2級 第145回予想問題

     通勤通学時間・専門学校での休憩時間等にも勉強時間を確保したかったため、アプリでも学習していました。簿記に関しては多くのアプリが存在していますが、問題中の数字が小さくて暗算しやすく、且つ解説が丁寧だったため、私にはパブロフ簿記が合っていました。

     簿記検定ナビの予想問題も活用させて頂きました。初回は50点程度しか取得できず、がっかりしたことを覚えています(笑)私にとっては難易度の高い問題で、非常に参考になりました。

    電卓(CANON HS-1220TUG)

     電卓に関しては、簿記検定ナビでおすすめされていたため購入しました。「万・千」キーの存在が、桁間違いを減らしてくれたように思います。値段も手頃で素晴らしいと思っています。

    学習の進め方

     まず受験を決めたのが2016年9月です。そこから勉強を始め、同年11月20日の第144回の3級に合格しました。3級の試験直後に2級の教材を買うために書店に行きました。

     2017年1月中旬から2月初めまでの期間は在籍する専門学校での実習があり、十分な勉強時間がとれなかった為、実質勉強時間は12月~2月25日までの約2ヶ月半でした。

    12月

     商業簿記に関しては3級の範囲で学んだ事である程度対応できるだろうと思っていた為、まずは一切何も知らない工業簿記をメインに勉強を進めようと思いました。

     工業簿記:専門学校での休憩時間(たまに授業中暇な時)・帰宅してからの時間で、テキストを読み進めていく。テキストを読み、必ず章末問題を解く。初めから解ければよし、分からなければ1回解説を読みながら解く。2回目は何も見ずに解く。

     商業簿記:通勤通学の電車内での時間(往復約30分)にパブロフくんのアプリで仕訳を学ぶ。アプリの解説だけではよく分からなかったものはテキストで確認する。

     上記の方法で勉強を進めて行き、12月末頃までには商業簿記に関しては試験範囲にある全ての勘定科目が何となく分かる。基本的な仕訳なら全て出来る。という状態にしました。

     工業簿記に関してはテキスト(パブロフ工業簿記)と問題集(パブロフ工業簿記総仕上げ問題集)はとりあえず一周(テキストを読み終え、問題集にある問題は全て解いた)させました。

     12月末時点での工業簿記の理解度ですが、仕訳・総合原価計算・個別原価計算・標準原価計算・本社工場会計・CVP分析は基本的な問題ならなんとか解ける。費目別計算は分かっているつもりだがあまり問題が解けない。直接原価計算・全部原価計算の損益計算書の問題はよく分からない…というような状態でした。

    1月

     簿記の試験対策は「インプットは短く、アウトプットに時間をかける」というのが鉄則だと思っていましたので、まだ未熟でしたが早速過去問に移ることにしました。TACの「合格するための過去問題集」の問題を144回から始め、どんどん過去に遡って解いていきました。

     とは言ってもまだ工業簿記の理解はいまいち、商業簿記に関しては仕訳しか分からない状態でした。その為そもそも解き方が分からない問題がほとんどだったため、試験時間の2時間というタイムリミットは意識せず、テキスト片手に解き方を学びながら問題をこなしていきました。

     テキストを見ながらではありますが、解いている問題の解説を途中で見るということはしませんでした。結果はひどいもので、144回、143回は解くのに4時間程度かかったのに点数は50点代でした。

     その後142回の問題は3時間ほどかけて、何故か87点取れました(まぁテキストを見ているので当たり前ですが)。141回の問題はテキストを見ながらでもよく分からなかったため、解説を見ながら解いたので点数ナシ。

     と、ここらでなんとなく本試験の問題がどんなものかというのが分かってきたので、まぁ時間はまだ計らないまでも、「初めからからテキストを片手に問題を解く」というスタイルは卒業しました。

     この後もどんどん遡って解き進めていきました。点数は70点~90点あたりでムラがありましたが、70点を下回る事はなくなってきました。

     過去問を一通り解き終えたので、次にパブロフくんテキストの付録の6回分の実践問題を解いていきました。全6回の問題で、初回は60点前後得点し、2回目は80~90点得点するといった状態でした。

     パブロフくん付録の問題を解いている合間に、腕試しに簿記検定ナビさんの予想問題を2時間計って解きました。結果は上にも書いてある通り50点程度しか取れずがっかりです(笑)。

     1月中に調子よく点がとれるようになってきたような気がします。勉強のスタイルは、1日過去問・予想問題を解く→翌日は前日に解いた問題の解説を熟読する。というようなものでした。

     解説を読んで理解した事なのですが、過去問にとりかかり始めた時から、解けなかった問題・苦手分野の「まとめ紙」を作っていまして、そちらに自分なりに理解した内容を簡潔に書き留めておきました。

    まとめ紙1
    まとめ紙1

    まとめ紙2
    まとめ紙2

    2月

     手元にある問題は1月中にひと通り解いてしまいました。(過去問12回分・パブロフ総仕上げ問題集の予想問題2回分・パブロフ予想問題6回分・簿記検定ナビさんの予想問題1回分 計21回分)

     ここからは2時間以内に出来るだけ早く問題を解けるようにするための練習に取り掛かりました。毎晩2時間計って問題を解き続けました。

     問題を解いた直後に解説を読んで解けなかった問題を振り返る→さらっと読んでもいまいちよく分からない部分は翌日の通勤通学時間にも読む・専門学校の休憩時間中、授業中にもたまに読む(授業を聞かないのは悪いことですが)→分かったらその都度まとめ紙に書き留める。

     ↑上記のようなサイクルを地道に続けたところ、2月20日くらいには手元の問題は全て90~100点取れるようになりましたが、不安が尽きませんでした。

     点が取れる理由が、問題の解き方を理解できているのか、それとも手元の問題に慣れているだけなのかよく分からなかったからです。

     「本番は見た事のない問題が出てくるわけだ。いま手元の問題でとれてるような点数が取れるか?恐らくそう上手くはいかない。見たことのない問題が解きたい。」という考えに至りました。

     既に2月23日で試験3日前だったのですが、ここでTACの「あてる」を購入しました。簿記検定ナビさんに「今回の『あてる』は難しい」というような内容が書かれていたため、心して取り掛かりました。

     結果は…ひどいものでした。全4回分の問題が収録されていましたが、取った点数は50点代~90点代とかなりムラがありました。自分の不安定な実力を悔しく感じました。

     もし50点代を取った試験問題が本番だったなら、私は不合格だったわけですから。25日の午前中までに解説を読み込み、分かっていない部分をまとめ紙に書き留め、4回分の試験問題を2周させました。2周目には全て90点以上取得しました。

     少しは軽減されましたが、不安は残ったままでした。25日の午後は、まとめ紙や「あてる」に付録してあった仕訳カードを眺めて過ごしました。

    TACの「あてる(予想問題集)」について

     ちなみに…私が「あてる」の問題で初回ひどい点をとってしまった原因は、やはり「詰めが甘かった」のだと思います。基本的な問題なら解けるというレベルにしか達しておらず、応用が効かなかったのです。

     例えば、初回うまく解けなくてすごく悔しかったのが、「あてる」のプラスワン予想の第5問です。「材料Bは工程の50%で投入している」という一文がありましたが、「それは…どう処理するんだっけ?」と長考に入ってしまいました…がこれ、別に大したことない問題だと思います。

     なぜ終点での投入が解けて途中での投入の問題が解けないのか。その理由は、私が加工進捗度と追加材料の投入点の関係をよく理解していなかったからです。「あてる」の問題を解いた事によって、私には今まで見たことがないタイプの問題に立ち向かえる力が付いていなかったという事が分かったのです。

     試験日が近づいてから新しいテキストや問題集を買うことを推奨している簿記学習系サイトは目にしたことがありませんが、私は買って良かったと思っています。命拾いしました。

    試験日1日の流れ

    試験当日の朝

     8時頃に起床して、朝食をとりました。その後前日に引き続いて、まとめ紙や仕訳カードを眺めていました。「あてる」の問題をもう一度見直して、ちょっとでも分からないところがないか、しつこくチェックもしました。

     そして何度も問題を解いたけど、いまいち本質が理解できている気がしない直接原価計算・全部原価計算を勉強しなおしました(テキストを見たり、パブロフ著者である「よせだあつこさん」がYoutubeにアップして下さっている解き方ビデオを眺めたり)。

     緊張していても食欲はあるため、11時半ごろに昼食をとりました。そして12時過ぎに家を出て、試験会場に着いたのは12時40分くらいでした。

    試験会場の様子

     試験会場は3級受験時と同じ公立の商業高校でした。私の席は最前列。私の他にはまだ1人しか会場の教室に入っていませんでした。さっきから同じことをばかり書いてくどいかもしれませんが、試験開始時間まではまとめ紙と仕訳カードを見て過ごしました。

     試験開始15分前くらいになると、試験会場となっている商業高校の生徒がどどっと会場に入ってきて騒がしくなったのを覚えています。「第2問、頼むから複雑な問題来ないでくれ…」と願いながら過ごしました。

    試験中の出来事

     試験開始と同時に、まず全5問の問題を確認しました。第2問が株主資本変動計算書…。「これはもらった!145回は当たり回だ!」と思いました。第5問に関しては直接原価計算の損益計算書ですが、見たことのない形式…。なんとかやれそうだ!という印象を持って、試験に臨みました。

     問題を解く順番ですが、多くの簿記検定の学習サイトや参考書でも紹介されている通り、第1問→第4問→第5問→第2問→第3問の順にしました。過去問や予想問題を解く際にもこの順番で解いていたので、本番でもその通りにしました。

     第1問は本支店会計の仕訳をど忘れしてしまっていたために5番目は勘での解答になったが、恐らく16点はある。第4問は簡単な部門別計算の問題で、これは恐らく20点取れた。第5問はなんとなく分かるがそんなに自信はない、12~14点くらいか。

     第2問は高得点を狙えるはず。うまくいけば20点とれているだろう。第3問はややこしいが、まぁなんとかなりそうかな?しかし法人税や繰越利益剰余金まで求めようとするのは時間が勿体無い、捨てる。12~14点はあるのではないか。

     ↑このような印象を持ちつつ、一通り問題を解き終えたのは試験開始から1時間半ほど経過した時だった。残りの30分は見直しに費やしました。明らかな間違いは発見できなかったため、特に書き直すことはなく試験が終了した。

    試験終了後

     「これは多分合格している!やったぞ!」という手応えを感じつつ帰宅し、大手予備校の解答速報を待ちました。解答速報がで始めた夕方頃、自己採点のために速報を確認したところ愕然としました。

     第4問の答えが私の書いたものと違う。12点しかない。そして第2問も満点ではなく16点。色々な予備校の配点予想を見たが、どれを見ても70点ぴったりしかない。

     「これは落ちたな。やってしまった。」と思いました。いままで生きてきて、こういうシーンで良い結果が出たことは一度もありませんでした。ため息が50回くらい出ました。

     しかし、落ち込んでいても仕方がない。経理・会計の業界が年齢に厳しいという情報を見ていました。早い段階で足を踏み入れなければ、道を断たれるかもしれない。とりあえず私のような未経験者が採用担当者に相手にしてもらうには簿記2級が必要と思っていました。

     しかし、簿記2級は試験範囲が改訂され、今後さらに難しくなる。今いる専門学校も最高学年になり忙しくなる。146回の2級受験は難しい。それでもなんとか簿記2級程度の知識があるという証明が欲しい。ということで、すぐに日商より合格の可能性が高そうな全経の簿記能力試験1級の情報収集に入っていました。

    合格発表&今後の目標

     上で長々と不合格を悟った時のメンタルを書いてしまいましたが、結果的にはギリギリ合格していました。得点は自己採点と同じで、第1問16点・第2問16点・第3問12点・第4問12点・第5問14点で合計70点です。

     第4問のミスはみっともなかったですが、まあ専門学校の勉強と仕事と並行させて何とか合格した自分を褒めてあげることにしました。

     今後の目標ですが、まだ20代の間に出来るだけ早い段階で経理・会計の道に商売替えしたいと思っています。すぐにでも日商簿記1級もしくは全経簿記上級の受験勉強を始めたいところですが、今の私に必要なのは実務ですぐ使える即戦力となるための能力です。

     次はMOS Excelのエキスパートレベル、日商PC検定の文書作成あたりを取得したいと思っています。無事に経理・会計業界で拾ってもらえれば、ゆくゆくは日商簿記1級・全経簿記上級の更に上のレベルを目指したいです。

    私が思う簿記検定2級受験のポイント

     試験勉強中から試験当日まで、常に大切なことだと意識していたのは「冷静さ」です。簿記2級は3級に比べると難易度が高く、初見では「は?」となる論点が多いと思います。

     しかし、そこで分からない分からないと言って足踏みするのは時間が勿体無いです。分からないなら分からないで良し。そこは置いといて先に進めます。先の方で分かる論点があれば、例えばその論点の理解が、前に分からなかった論点の理解につながるかもしれません。

     分からない論点があったからって熱くなってはいけない。70点あれば合格できるので、そこは冷静に対処すべきだと思いました。試験本番でも冷静さは大切です。

     合計で70点あれば良いわけなので、解けない問題があっても気にせずさっさと先に行く事が必要だと思います。試験勉強中と同じ要領で、さっき分からなかった問題でも時間をおけば解けるようになるかもしれないので。

    終わりに

     「資格試験」自体は緊張するので現実逃避したくなる事があります。それでも、簿記の勉強は今までやってきた勉強のなかで最高に面白かったです。簿記と出会えた事を嬉しく思います。文を書くのが好きな為、ついだらだらと長く書いてしまいました。

     読みにくい部分も多い文章になっているかと思いますが、合格体験記の一部となることが出来れば幸いです。簿記検定受験に際し、予想問題や過去問分析、更にはオススメの電卓情報まで掲載してくださっている簿記検定ナビさんにとても感謝しております。ありがとうございました。

    管理人からhdsさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われたパブロフさんの教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     あくまで私の個人的な意見ですが、パブロフくんシリーズのテキストには100点をつけたいです。特にマイナス点をつけるような要素は思い当たらないです。

     もともと初めにこのシリーズのテキストを使おうと思った理由は、キャラクターであるパブロフくんがとても可愛かったからです(笑)。「パブロフくんは、この取引の時はどういう顔をするのか」という興味で、どんどん読み進められました。

     もちろん絵がかわいいだけでなく、内容も素晴らしかったです。まず1つの論点についての説明が、ほぼ確実に見開きの2ページで終わっている点が良かったです(他のテキストでそういう作りになっている物もあるのかもしれませんが)。

     例えば「売買目的有価証券の時価評価」という論点について、それが現実にはどういう事が起きているのかというのが左側のページに4コマ漫画で示してあります。

     そして右側のページにはそれについての仕訳や、簡潔にまとまった説明が書いてあります。これがとても理解しやすかったです。

     ネットでパブロフくんのテキストについてのレビューを見たことがあります。ほとんどが高評価ですが、若干の低評価が見られました。低評価の理由としては「論点の理解に必要な情報が不足している、少ない」という事が書かれていました。

     しかし、私としてはそれこそがこのテキストのメリットであると感じました。受験に際し、頭に入れておくべき論点はとても多いです。

     1つ1つを完全に理解しようとしては、時間がかかってしまいます。まずは全論点について浅く、ざっくりとした情報を頭に入れるのが良いと、私は思いました。

     応用問題を解くレベルの理解については、過去問や予想問題を解いて、その解説を用いて行えば良いと思いました。少なくとも私には、その勉強方法が合っていました。

     1冊のテキストで完全な知識を身につけたいという人には向かないかもしれません。しかし、まずは簿記2級にはどんな論点があるのかというのをざっくり頭に入れてしまいたいという人には、すごく適したテキストではないかと思います。

     hdsさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     結果的に本試験では70点に留まったので、「得意な論点」などと言える立場にはないのですが…。強いて言うならば、工業簿記の原価差異分析の問題は好きでした。

     図を覚えてさえしまえば点が取れる場合が多いので、ラッキーな問題という印象を持っていました。145回試験でも出題してもらえればもう少し点が取れたのではないかと思うのですが、残念です(笑)

     苦手な論点といえば、こちらも工業簿記ですが、全部原価計算・直接原価計算の損益計算書の問題です。「固定費調整」についてはいまだによく分かっていません。これが分かっていれば、145回試験の第5問でもう少し点が取れたのかもしれません。

     日商1級もしくは全経上級の試験を受験するとなれば、2級の範囲については完全に理解することが必要になると思います。それらはまだすぐには受験しようとは思っていないので、テキストをしっかり読み込んで、2級の範囲は完璧にしてから挑みたいと思っています。

     hdsさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     そもそも3級を学び始めた頃から簿記の面白さにはまっていました。2級となるとその上位級になるので、より勉強は楽しかったです。

     会社で行われる取引やお金の流れのシステムなど、今まで全く知らなかった世界が分かるようになるということが嬉しかったです。なので、特に「やる気が出ない…」というような事にはならなかったです。

     モチベーション低下はなかったのですが、よりモチベーションを上げるための思考はありました。「私が落ちるはずがない。絶対合格できる。当然だ!」という、試合前のモハメド・アリ的強引なプラス思考です(笑)。

     第141回試験より合格率が10%代まで下がっており、問題が難化傾向にあるという状態も、かえってやる気に繋がりました。難化傾向にある試験に合格すれば、自分への自信に繋がると感じたからです。

    管理人コメント

     hdsさん、簿記2級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     hdsもおっしゃっていますが、「完ぺきに理解すること」に固執するよりも、理解できないところは「そういうものか」と割り切って処理だけ押さえておいて、ひとまず先に進むことはとても重要です。

     その時点では理解できなくても、勉強が進んで知識を増えたり、様々な角度から考えられるようになると、ある日突然「そういうことだったのか!」と一気に理解できることが多々あるからです。

     また、画像を提供していただいた「まとめ紙」ですが、各問題のポイントを一覧で確認することができてなかなか良さげな感じです。

     間違いノート(まとめノート)に絶対的に正しい形はありませんので、hdsさんの「まとめ紙」や私がサイト上で公開している「間違いノート」などを参考にして、ぜひご自身にぴったりの形を考えていただければと思います。

    hdsさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第145回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.77

    仕訳を完璧にすること、苦手部分を見つけることが合格のポイントです!

    • 投稿者:おにぎりさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに

     事務職の仕事をしており、経理は未経験。会社のお金の流れが理解できるし、興味があったので受験を決めました。ゼロからのスタートなので聞いたことがない用語がいっぱいで初めは大変でしたが、根気よく1つずつやっていくと理解することが楽しくなってきました。

     試験までに時間がなかったので、勉強法はテキストを一通りやってから、問題をトコトンやるスタイル。どんな問題も結局は仕訳につながるので、基本の仕訳を完璧にすることと、自分の苦手部分を見つけることがポイントだと思いました。

    使用したテキスト等

    • スッキリわかる 日商簿記3級 [テキスト&問題集]
    • 日商簿記3級 網羅型完全予想問題集
    • 「簿記3級 無料学習サイト 【Study Pro】」の完全予想模試2回分
    • 「パブロフ簿記のブログ」の実績問題
    • 「東京CPA会計学院」の過去問・練習問題
    • 日商簿記3級仕訳問題 きおっくす装置(※通勤などの移動時間のみ)

    使用した電卓

    • CANON HS-1210TU(※会社でいつも使用している使い慣れたものです。)

    学習方法

    スッキリわかる 日商簿記3級のテキスト

    1. テキストを読む(項目ごとの問題を解く)
    2. 最後のまとめの問題をする
    3. 付属の本試験問題をやってみる
    4. 間違えたところの復習

     このテキストで7~8割程度理解出来れば、あとはひたすら問題を解いて理解していく。

    日商簿記3級 網羅型完全予想問題集

     初めの3回分ぐらいの問題は、ところどころ解答・解説を見ながら解く。それでも分かりにくい部分のみテキストを再度読んで確認。この辺で9割以上は理解できるようにする。

     それ以降の問題は時間を計って解く。2時間を通しで取るのが難しい場合は、1問ずつ時間を計って解く。答え合わせは、1問ずつ答え合わせすると時間がかかるので、基本は全問終わってからやっていました。

     集中力が切れそうなときや、分からなくて心折れそうな時だけ、1問ずつ答え合わせをしてマルをつけることでモチベーションを上げていました。

    試験問題を解くにあたって

     ネットで調べたところ、2問と4問の配点が低いので、1問→3問→5問→2問・4問で解く方が多いようです。私も基本的にこの順番で解いていました。また、時間配分は大体下記を心がけました。

    • 第1問:20分
    • 第2問:10分
    • 第3問:40分
    • 第4問:10分
    • 第5問:30分
    • 見直し:10分

     問題をざっと見て、2問・4問がすぐに終わりそうなら先に解くことも。また、難しそうな問題は後回しにするなど臨機応変に対応することを心がけました。

     なお、3問と5問は特に時間がかかりますが、焦らずじっくり時間をかけて下さい。借方と貸方の合計金額が合わないと、どこからやり直せばいいのか…パニックになって焦ってしまいます。なので1つ1つ確実に!!が重要です。

     また、万が一合わなかった場合の為に、現金・当座預金など、勘定科目ごとの合計を書いて残しておくと便利です。

    勉強法の感想

    良かった点

     最初はテキストを読み、ノートにまとめていたけど、時間がかかりすぎるのと、丁寧に書き分かりやすくまとめる事に満足しちゃう傾向にあるので途中で廃止。

     テキストの項目問題を解いていくことで理解のスピードが早まり、その分問題集を解く時を増やすことが出来た。自分に合った勉強法をやりながら見つけて行くのが大事だと感じました。

     網羅型完全予想問題集の問題の難易度が高く、当日の試験問題が簡単に感じたこと。この問題集のおかげで力がついていたんだと実感しました。

     試算表や精算表などややこしいと思っていたけど、仕訳を完璧にすれば大丈夫と気づき、苦手意識を克服できたこと。

    悪かった点

     同じ会社のテキストや問題集は同じような問題が掲載されている傾向にあるので、他の会社の問題集か、過去問題集をもう1冊ぐらいやっても良かったのかなと思いました。

    試験日1日の流れ

    6:30 起床しシャワーを浴びる

    7:15 朝食をとり、持ち物を再度確認

    8:10 出発

    8:45 到着

    • トイレを済ませる
    • 試験に必要なものをすべて準備(シャーペンの芯が入っているか等の確認も)
    • 間違えやすい問題を確認(※合計試算表・合計残高試算表・残高試算表の違いなど)

     私の場合、周りの受験者の方を見たり中途半端にテキストを復習すると、焦ったり余計に緊張してしまうので、テキストの読み込みなどはせずに心を落ち着かせることに徹していました。

     上記の理由から、会場に入るのは少し時間に余裕がある程度にしました。しっかりと確認したい方は、時間に余裕を持って会場入りするのがいいと思います。この辺はご自分に合った方法で。

    9:00 試験の説明、問題配布、解答用紙に受験番号・名前を書く

    9:10 試験開始!

    11:10 試験終了

    12:00 帰宅。徐々に公開されてる解答速報を見る。

    試験の感想

     今回の試験で出題された問題は以下の通りです。

    • 第1問:仕訳
    • 第2問:総勘定元帳
    • 第3問:合計試算表
    • 第4問:文章穴埋め問題
    • 第5問:精算表

     網羅型完全予想問題集の方が難易度が高く、今回の試験問題は全体的に易しいと感じることが出来て余裕が生まれました。

     初めにざっと問題を見たところ、2問・4問がすぐに解けそうな問題だったので、順番通り1→2→3→4→5と解いていきましたが、3問と5問は時間がかかる問題だったので、今考えてみると1→2→4→3→5の順番の方がより良かったかもしれないです。

     3問は仕訳が多く、合計金額も数字が大きくなる問題だったので、桁を間違えないよう気をつけました。

     5問は、最後に当期純損益を求める際、問題集ではほとんど利益だったのに対し、損失になったので焦りましたが、今までやってきたことを信じて、解きました。問題集では当座預金だったのに対し、本試験は普通預金だったのにもびっくりしました。

     落ち着いてやることで時間もだいぶ余裕が出て、見直す時間もありました。また解答速報と照らし合わせたかったので、持ち帰りのできる下書用紙と問題用紙に、ある程度自分の解答を書き込みました。

    管理人からおにぎりさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    ■スッキリわかる 日商簿記3級 [テキスト&問題集] → 80点

     とても丁寧に説明されていて、簡単で分かりやすかった。イラスト付きなので、読むのが嫌にならずおすすめです。1つ1つものすごく丁寧に説明されているので、全く知識のない初心者の方向けだと思います。

     少し知識があったり、仕事で携わってたりする方は、丁寧すぎて逆に分かりにくいかもしれません。ゼロからスタートの私には合っていました。

    ■日商簿記3級 網羅型完全予想問題集 → 80点

     試験10回分の問題がついているので、これ1冊完璧にすればだいぶ力がつくと思います。実際の試験問題と紙まで同じ様に作っているので、徹底されているなと思いました。実際の試験を受けてみて、問題集の難易度の方が高めだった気がします。

     ただ、最初はさっぱり分からなかったので、もう1冊簡単な問題集をやってからの方がより良いかもしれないです。

    ■「簿記3級 無料学習サイト 【Study Pro】」の完全予想模試2回分 → 75点

     基本的な問題が掲載されているので力試しに解いてみるのに良かった。解答解説もとても分かりやすく書いてくれています。間違えた部分や苦手な部分も項目ごとに勉強できるようになっているサイトなのでおすすめです。

    ■「パブロフ簿記のブログ」の実績問題 → 70点

     基本的な問題が掲載されているので力試しに解いてみるのに良かった。

    ■「東京CPA会計学院」の過去問・練習問題 → 70点

     1問だけですが、無料で過去問がダウンロードできます。力試しに解いてみるのに良かった。

    ■日商簿記3級仕訳問題 きおっくす装置 → 85点

     勘定科目をスクロールして選択するもので、移動時間や合間に簡単に仕訳が確認出来るのでとても便利です。テキストを持ち歩いて読むよりも、効率的でおすすめです。

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は使い慣れたものが1番だと思いますが、この電卓は画面もボタンも大きめで、見やすく押しやすいので、とてもおすすめです。
     おにぎりさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
    【得意な論点】
    ・仕訳
    ・商品有高帳の先入先出法と移動平均法

     仕訳はたくさんの問題を繰り返しやることで得意になりました。商品有高帳は商品の動きのイメージがしやすく得意でした。

    【苦手な論点】
    ・精算表の決算事項と損益計算書・貸借対照表への記入
    ・帳簿の締め切り

     精算表の決算事項は、特に費用の見越し計上・繰り延べが苦手でした。克服方法は、何度も問題をやることと、時間を掛けてでも1つ1つ日付けを紙に書き、理解しながら解きました。(例えば、「○月○日に向こう何カ月分支払ってる。その金額が○○で、○月が決算だから…○ヶ月分繰り延べ。ってことは○○を△で割って…」みたいな感じです。)

     いろんな問題を何度もや っているうちにパターンも分かって来て、解けるようになりました。損益計算書・貸借対照表への記入は、損益・貸借のどちらに書けばいいのかが最初は分からず、つまずきました。仕訳は間違えることなく解ける様になっていたのですが、勘定科目の分類は完璧に暗記してなかったからだと思います。

     私の場合は全て暗記の方法だと逆に理解しづらくなると思い、自分なりのルールを探し出しました。貸借対照表に記入するのは「次期に繰り越されるもの」だと気付き、理解することが出来るようになりました。

     帳簿の締め切りは、損益勘定の振り替えが苦手でした。収益・費用も同じ勘定科目に振り替えるという意味が分からず苦労しました。

     意味を理解するのは難しかったので、利益・損失を算出するための方程式のようなものだと考え、あとは練習問題をこなしたことで間違えることがなくなりました。

     おにぎりさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     難しい項目で頭が混乱したときは、とりあえず一旦やめる。混乱した中で勉強し続けると嫌になるので、仕訳など基礎の問題に戻って解く。簡単な問題に戻って正解してマルがつくと、基礎は理解できてるんだと自信になり、また頑張ることが出来た。

     仕事と家事をしながらなので、あまり根を詰めないようにした。集中出来るときは集中する。眠いときは寝る。疲れた時は休む。コーヒー飲みながらする時もあるし、自分の体調に合わせて無理をしない事を心掛けた。

    管理人コメント

     おにぎりさん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     おにぎりさんもおっしゃっていますが、試算表も精算表も「期中(+決算期末)の仕訳をまとめたもの」にすぎませんので、各問の仕訳を確実に処理することが一番のポイントになります。

     総合問題を解くたびに間違えた仕訳をメモっておき、細切れの時間等を有効活用してこまめに復習しましょう。地味な作業ですが、必ず力がつきます。

     なお、問題を解く順番や時間配分には、絶対的に正しい答え(順番・数字)はありませんが、試験本番でいきなりあれこれやろうと思ってもうまく出来ませんので、練習段階から目的意識をもっていろんな形を試してみましょう。

    おにぎりさんが使われた教材や電卓のまとめ