タグ: 第129回

  • 第129回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.89

    全ての基礎は仕訳にあり!ウォーミングアップをかねて毎日取り組もう!

    • 投稿者:こうさん
    • 勉強形態:通信→独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約1年半
    • 備考:通信はZ会を利用

    はじめに・きっかけ

     手さぐりで自営業の経理を10年続け、この経験を形にしたくて試験に挑戦しました。3級からはじめるよりも一気に2級をとってしまおう、と何の下調べもせず始めました。

    教材と経過

     はじめはZ会の通信教材を申込み(安価で2級がとれるということで)勉強を進めていきました。まあ、わかりやすかったと思います。

     はじめに覚える仕訳問題は日常業務のなかでもおこなっていた作業なので楽しく進められました。しかし商業簿記の終盤にもなると難しく、工業簿記に関しては困難を極めました。

     家事・育児・仕事や役員業務のかたわらの勉強であった事と、もともと数字が大嫌いで苦手だったもので。そして、暗記と違って考えて解かないといけないため、ある程度の集中できるまとまった時間の確保が必要でした。

     だめもとで第127回を受けてみましたが、時間内に終わらず理解度も乏しかったという事に気付かされました。スタート直後から響き渡る、皆さんのスピーディーに電卓をはじく音にも圧倒されました。

     自信を無くし、日々も忙しく、しばらく勉強も離れてしまいましたが、やはり最後までやり通そうと思い再び勉強をはじめたのが、子供の夏休みが明けた9月。いままでの復習を1からハイスピードで行いました。

     通信での教材の限界を補うためネットで調べていたところ、簿記検定ナビにヒット。おすすめの問題集を購入して問題慣れをするとともに、掲載されている仕訳問題を毎日繰り返しました。

     自力で問題が解けるまで、何度も繰り返しです。問題集を解く事で、また違った指導方法の記載があるため、分かりずらかった箇所が解決されたり、要領をつかめたりもしました。

     ラスト2週間は第129回用の予想問題と、仕訳問題の苦手分野の繰り返し。暇さえあれば取り組みました。子供の使いかけのノートやプリントの裏などに、にかく書き続けたので、腱鞘炎気味になったほどです。

     アドバイスを参考に、問題の解答順番は「第1問→第4問→第5問→第2問→第3問」で練習しました。手持ちのテキストも時間内にこなせることも確認し、本番に挑みました。

    試験日の1日の流れ

     試験前日は早めに寝ました。その方が頭の中が整理できるタイプなので。当日もあまり問題を確認すること無く、筆記用具や持ち物の確認を済ませ、会場へ向かいました。

     30~40分前には会場に着き、事前にトイレも済ませ携帯電話をOFFに。会場ではラストスパートの予想問題集を確認している方を多数見かけました。私もさっと見直し、苦手な仕訳問題の確認をし、あまり自分を追い詰めない程度にしました。

     試験開始後は、テキストのアドバイス通り、1→4→5→2→3という順番で取り組みました。第1問を解き始めると、私にとっては少しひねりの利いた問題になっており考え込んでしまい、時間がかかりました。

     第4問・第5問もどうすればよかったかな?と解答を導き出す時間がかかり、得意だった第2問では最後の貸借が合わず最初から見直しをする始末…結局、電卓の打ち間違いという単純ミスで時間のロス。

     最後に残った第3問目は残り時間わずかとなり、慌てて空欄を必死で埋めるもすべては記入できませんでした。私のゆっくりとした電卓打ちに比べて、会場内はとてもリズミカルに打込み音が鳴り響いていました…。

    感想

     きちんと勉強をしていくと、仕訳問題がすべての基礎であることが良くわかりました。ウォーミングアップを兼ねて毎日やるべきです。

     あとは、問題慣れかと思います。問題数をこなしながら苦手を確認・消化していく作業が大切だと感じました。一度理解した問題も、違った問われ方をするとわからなくなりましたので。

     私の場合、試験当日時間切れで埋まらなかった第3問は、他の問題の出来具合でカバーできましたが、時間内に出来なかったことは当日かなり後悔しましたので、時間の確認も日ごろからトレーニングできるとよいかもしれません。

     試験前1か月は簿記検定ナビにアクセスしっぱなしで、仕訳問題のトレーニングやアドバイスをいただいていました。とてもためになりました。ありがとうございます。

    管理人からこうさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材を教えてください。またその教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「サクッとうかる日商簿記2級 厳選過去問ナビ」「日商簿記2級プラス8点のための問題演習」→解答・解説を見ても分からない所はありました。とりあえず問題慣れに使いました。

     「ネットスクールのラストスパート模試」→最終の神頼みのようなものでした。試験会場に持ってきている人も多くみられました。当日実際に出た問題は私的にはひねりもきいていて、的中率を聞いてもピンとはこなかったのですが、やって良かったとは思います。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     試験用にと小さいサイズのものも購入したのですが、結局普段から使い慣れている「SHARP ELSIMATE EL-136H」というデカい電卓を使用しました。

     数字が見やすいのと、ボタンを押している感じがきちんとするので。00キーもありますし。これから受験される方にはおすすめしませんが…。

     こうさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意を挙げるなら、問題2に出てくる特殊仕訳や伝票整理です。まず間違えることはありませんでした。

     苦手は肝心の仕訳問題。荷為替手形なんかもよく分からなかったので、弱点克服講座を参考にさせてもらいました。

     仕訳問題対策は毎日解き、間違った所は繰り返し解きました。全て解きましたが自信がつくまでいかず、問題1の結果は12点と一番点がとれませんでした・・やっぱり難しい。けど全ての基本なのでとても大切なのは確かです。仕訳問題は毎日やりましょう!

     こうさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     「これが最後!」と思ってやっていました。家族の応援もあったので、頑張れたのかもしれません。勉強嫌いな子どもたちへの見本になれば、とも思いました。

     最後のほうになると以前より理解も出来てきて、「今回落ちても次はいけるかも・・」なんてことも思っていました。一番は「意地」です。

    管理人コメント

     こうさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!仕事・家事・育児・勉強の両立は大変だったと思いますが、お母さんの「意地」で見事合格されました。

     こうさんもおっしゃっていますが、仕訳は簿記の基礎部分になりますので、「通勤・通学時の細切れの時間」や「寝る前の10分」等を上手に使って、出来るだけ多くの問題を解くようにしてください。

     なお、仕訳問題については簿記検定ナビでも過去問類題を無料配布していますし、最近は市販の仕訳問題集なども充実しています。管理人もネットスクール出版から仕訳問題集を出していますので、ぜひお買い求めいただき有効活用していただければと思います(宣伝です・笑)

     あと、総合問題を解く際は必ず時間を計って記録するようにしてください。毎回時間を計ることによって、どの問題にどれぐらいの時間がかかるのか大体分かるようになりますので、時間切れで大問1つを丸々解けなかった…なんてことがなくなります。

    こうさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第129回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.88

    簿記2級合格のカギは工簿にあり!あとは…答案用紙も問題の一部です!

    • 投稿者:フェッチさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     2000年4月に経理部に配属、2001年2月に日商簿記検定3級に合格しました。英文科を卒業し、簿記の知識は皆無の状態で、上司から言われる仕事を何とかこなす毎日でしたが、業務命令により日商3級を受験することになりました。お正月休みを返上で勉強し、なんとか合格することができました。

     喜びも束の間、「履歴書に書いていいのは2級から。」という上司の言葉に2級取得にむけて勉強を始めるも、3級から2級のハードルの高さに断念しました。メーカーの経理部にいながら、工簿の知識がないのことに情けない思いがありながらも、3年間勤めて退職しました。

     その後は、転職し経理とは違う仕事を経験してきました。2011年に結婚し、まとまった時間がとれるようになったので、もう一度2級に挑戦しようと決めました。

    独学で

     時間はたっぷりとあるので、まずは独学でやってみようと思いました。2級の独学は難しいと言われていたので、今回が(第129回)だめなら違う方法を考えようと思っていました。

     書店でいくつかの本を手にとってみて、決めたテキストが「サクッとうかる日商2級商業簿記・工業簿記」(ネットスクール出版)でした。イラストが豊富だったので、読み進めていくのに抵抗を感じないかなという気持ちで選びました。合わせて問題集の「サクッとうかるトレーニング」も購入しました。

    思い出すのに一苦労

     3級の取得が10年も前のことなので、3級の内容を思い出すのにも大変労力がいりました。3級のテキストはもっていないので、わからないことがでてきたらネットで解説を検索して復習しました。3級を取得後、もう少しがんばって2級の勉強をしていたらよかった…と後悔しました。

    時間はあっても

     少しでもやったことのあるところから、手をつけようと商簿のテキストから読み始めました。しかし、3級の内容を思い出すのにも四苦八苦している上に、2級の内容もさっぱりわからないという日々が続きました。

     そこから何とか脱したいと始めたのが「仕訳を手に覚えさせる」ことでした。テキストには別冊付録「仕訳コレクション」というのがついています。これは頭の中で仕訳をチェックするためのものという位置づけですが、私は頭の中ではなく、ひたすら紙に書いて覚えました。

     すると、テキストに書いてある仕訳もスムースに理解できるようになってきました。テキストの内容を大まかでも理解できたら、その内容に該当する問題集の問題を解きました。

     始めはわからなかったり間違えたりする問題があっても、解説を読んでテキストに戻り「あ、そういうことか。」と自分で納得できるまで、問題集・テキスト・解説を読み込みました。「自分が納得できるまで」というのがポイントかと思います。

     8月の後半くらいから始めた商簿のテキスト・問題集を一通り終わらせたのが9月の後半でした。練習問題で納得いくまで練習したつもりでしたが、本試験レベルの問題となると解けない問題や、設けられている制限時間内に解けないことが多々あり、不安も感じていました。

     時間がたくさんあるとはいえ、勉強時間は多くても一日3時間ほどでした。

    商簿60点工簿10点で?!

     2級は商簿60点・工簿40点の配点で、70点以上で合格です。私は「商簿で60点取って、工簿で10点で受かろう」と考えてました。そんなことを考えていたので、工簿に手をつけ始めたのは10月に入ってからでした。

     しかし「2級合格のカギは工簿」ということを知り、テキストを読み問題集を解くようになりました。工簿も商簿と同じように手に覚えさせるつもりで、何度も書いて覚えるようにしました。

     工簿は、わかるとパズルを解くような感じで解けるようになります。その分、最初につまづいてしまうと芋づる式に間違えてしまうことがあるので慎重さも大切です。

     10月は商簿の問題を解きつつ工簿のテキストを読み、問題を解いていました。このころになると苦手な論点が明らかになってきたので、苦手なところは「出ないでほしい」と思いつつも、出ても何とか解けるレベルにもっていこうと問題を解きました。

     私はできなかった問題に丸をつけるようにしていました。2度目でもできなかった場合はまた丸をつけるので、何重にも丸がついている問題が「苦手」となります。

     何重にも丸がついている問題を見ると「苦手」と、見た瞬間にわかるので嫌な問題とげんなりすることもありますが、「今回は間違わずに解こう」とか「前回はこうしたから間違えた」と思えるので、効果はあるかなと思います。

     このころになると問題を解くのが楽しくなってきたので、自然と勉強時間も増えて一日4時間ほどになっていました。

    時間をはかって模擬試験

     11月に入ると、時間をはかって模擬試験をするようになりました。初見では合格点を超えたり超えなかったりを繰り返していました。やはり練習問題とは違い、難しい言い回しや時間配分を考えて解かなければという焦りなどで、思うように問題が解けずにへこむこともありました。

     「サクッとシリーズ」は確かに取り組みやすいテキスト・問題集ですが、本試験レベルを思うと少し易しめかなと思います。問題のレベルのハードルが一気に上がりすぎなのでは?と、感じてしまうことがありましたが、そこは繰り返し問題を解くことで解消できると今は感じています。

     今は解けなくても本番で解けたらいいという気持ちで、間違った箇所は解説を読み、テキストを読み、問題を解けば大丈夫だと思います。そして、次に同じ様な問題が出たら必ずできるようになればいいのですから。

     11月は、午前・午後と2時間はかって模擬試験を解き、その後は問題集を前から順番に、何度も繰り返し解いていました。模擬試験8回分・過去問3回分を2回繰り返しました。

     また、ネットスクールの出題予想大会や、ラストスパート模試の予想動画が大変参考になりました。独学だと「大丈夫かな?」という不安はつきものだと思いますが、その不安が一気に解消できました。

    試験日の1日の流れ

    • 7:30

     何かしなければと思いつつも、何も手につかない状態で仕訳の確認を少しする。

    • 11:30

     軽く昼食をとる。

    • 12:00

     試験会場に向けて、家を出る。

    • 13:00

     試験会場に到着。

    • 試験会場の様子、試験までの過ごし方

     商業高校が試験会場。一クラスに30人ほどの受験者で、実務をしてる社会人の受験者が多い印象を受けました。今まで使ってきたテキストを読み返したり、模擬試験問題を電卓を使って解きなおしたりしている人が大半でした。私も問題集を開けてはみたものの、やはり緊張であまり頭に入ってこない感じでした。

    • 試験中の出来事

     まずは問題用紙・答案用紙・計算用紙が配られました。答案用紙1枚ずつに名前と生年月日を記入するように指示がありました。そのときに解答用紙を見ることになるので、どんな問題が出されているのかがおおよそわかります。

     今回は第4問がネットスクールの予想の「部門別計算」だったので、「いけるかも?!」という気持ちになれました。試験開始の合図の後は、お決まり(?!)のように電卓をかちゃかちゃと叩く音が響きます。それは気になると思いますが、気にしないのが鉄則です。あくまでも、自分のペースで進めるのが一番です。

     それでは、問題を解いた順番に書いていきます。

     【第1問】今回の仕訳問題はいつもより時間をかけないと、ひっかけにひっかかって間違ってしまうように思えた問題でした。でも、仕訳問題は与えられた勘定科目以外の仕訳は答えにはならないので、日ごろの練習ができていたら絶対に解けると思います。

     【第2問】特殊仕訳帳から残高試算表を作成する問題は得意なので、最後まで合わせようと思ったのが裏目にでてしまいました。預り金の金額の貸借を間違ってTフォームに記入していました。「絶対にできるはず!」という変な固執からなかなか手を離すことができずに、かなりの時間をかけて貸借を合わせました。完答を狙う必要はないのですが…。

     【第4問】第3問目のP/L作成は時間がかかるのでとばして、先に第4問を解きました。計算条件の意味が理解できずに「割り切れない…。」と焦りましたが、落ち着けば簡単なことでした。原価差異の計算は難しそうだったので、これは捨てて第5問に移りました。

     【第5問】総合原価計算も得意論点なので、解けるだろうと思っていたら甘かった…。「答案用紙も問題の一部」という大切なところを見落としていて、「製造間接費が分けられへん…。」と泣きそうになってしまいました。

     頭が真っ白になり「もう、あかん…。」と、ふと問題用紙を見ると「あぁー!!」これで一気に答えが出せました。「工簿は10点でいい」…うそです。工簿は勉強すれば、確実に得点できます。しかも満点が狙えます。

     【第3問】初見の模擬試験でも90分くらいあれば全部の問題を解き終えていて、時間的な問題はないと思っていましたが、第3問まるまる残して残り時間が35分でした。

     ここまで解いてわからない問題はなかったし、きれいな数字がでていたので大きなミスはないと信じて、残り35分でできる限りの問題を解こうと思いました。(第3問は、いつも解くのに時間がかかっていたので)

     第3問はネットスクールからのメルマガに書いてあったように、1つ仕訳をしたらすぐに答案用紙に数字を埋めていきました。社債と保険料の計算を落ち着いて考えられなかったのが心残りでしたが、埋められるところを何とか埋めて終了の時間となりました。


     結果は、第1問・20点、第2問・20点、第3問・16点、第4問・14点、第5問・20点の合計90点でした。途中でテンパってしまって空白の時間がありましたが、何とか勉強してきたことがだせたかなと思える結果です。

    管理人からフェッチさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     100点です。他の方にもおすすめできます。特に、ネットスクールはアフターフォローがばっちりだと思います。ネットスクールの教材を使われる方は、HPでの情報を合わせて活用されるとよいと思います。
     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「SHARP ELSI MATE EL-397R」です。経理部に配属されたときに支給された電卓です。3年間毎日使っていて慣れているので、この電卓で勉強しました。使いやすい電卓だとは思いますが、使い慣れているのが一番だと思います。
     フェッチさんの勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     応援していただいている方に嬉しい報告をしたいという気持ちでがんばりました。簿記と関係のない英語のSNSサイトで簿記の勉強をしていると公言すると、意外に日商2級を持っておられる方がいらっしゃって、負けられないという気持ちもありました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     3級合格後、すぐに2級の勉強をすればよかったと思いました。2級の独学は難しいと言われていて簡単に諦めてしまったので。2級は工簿があるからと敬遠せずに、挑戦されることをおすすめします。

    管理人コメント

     フェッチさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!参考にすべきポイントがたくさん詰まった合格体験記に仕上がったと思います。

     それでは早速、中身を見ていきましょう。フェッチさんは「答案用紙も問題の一部」とおっしゃっていますが、このことを意識していない方が意外と多いです。特に工業簿記は答案用紙に解答のヒントが書かれている場合が多いので、問題を解き始める前に必ずチェックするくせをつけてください。

     次に、工業簿記の取り扱いについてですが、工業簿記は商業簿記とは異なり2級で初めて勉強する科目になので、難しい処理が問われることは滅多にありません。

     食わず嫌いになるのは非常にもったいないので、逆に「工業簿記で点数を稼ぐ」ぐらいのスタンスで勉強するようにしてください。

    フェッチさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第129回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.87

    簿記は毎日コツコツ勉強することが大事です!

    • 投稿者:ニクさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約1年

    受験のきっかけ

     社会人となり、4年がたちました。今までは仕事をすることが精一杯でしたが、慣れがでてきたのかだいぶ落ち着いてきました。「何か資格でもとろうかな?」と思ったことと、また昨年度から経理に配属されて「3級は大学生の時に取得をしたし、2級も取得してみようかな?」と思い受験をすることにしました。

    128回の失敗

     昔から誰かに言われなくては勉強をしないタイプであったのと「予備校に通ったほうがいいのではないか」と思い、受講料と通学の場所でTACにしました。TACは講義が商業簿記が10回、工業簿記が10回、基礎答練習が4回、特殊論点講義が4回、的中答練が4回とありました。

     工業簿記から講義が始まったのですが、言葉だけを覚える勉強しかしてなかったために、今自分がどこの勉強をしているのか分からず、勘定連絡図が全くかけないというスランプ(?)に陥り、途中であきらめ、商業簿記を開始しました(通学にしてたのですが、途中からついていけなくなりDVD講義にしました)

     しかし、商業簿記も3級の取得から時間がたっており、3級すらわからなくなり、「もう無理かも…」という気持ちのまま試験をむかえてしまいました。過去問は5回分解いたのですが、どの回も50点くらいしか取れず、128回は比較的簡単な回だったにもかかわらず50点にも届かず不合格となりました。ちなみに、工業簿記は4番は16点、5番は20点でした。

    129回を受けるのか?

     不合格がきまり、「もう(次受けるのは)辞めようかな…」と思っていたのですが、彼氏が「ニクが簿記を勉強をしているのを見て、簿記興味でてきたし129回に3級受けるから、2級頑張ってよ!」と言われ(ちなみに彼は3級は受けませんでしたが…)7月後半からまた勉強を開始しました。

     その時に、なぜ128回は不合格だったのか?(社会人なので)勉強をする時間が限られてくるので効率的に勉強をしようと思い、128回受験時から簿記検定ナビをみていたのでそこにある合格体験記をひたすら読み、戦略を(?)考えました。

     まずは、工業簿記は比較的に点数がとれていることと、予備校の講義は前回見終わっていたので、基礎答練から予備校に通うことにしました(TACは合格フォロー制度があり、それを利用しました。)128回受験時は合格テキストとトレー二ングを使用していましたが、テキストも変えることにしました。

    使用した教材

     テキストは工業簿記から開始しました。商業簿記は3級から読みました。一方、トレーニングは工業簿記→商業簿記(ただし3級は問題集は使用せず)とすすめました。3回くらい解きました。

     TACの基礎答練が始まると、「次回までに過去問の何番を解いてきたください」という指示があったので、問題ごとにといていました(128回の4番を、5番というように)

     2時間きっちり計って解かず、問題ごとにといていました。128回から始め、127、126…というようにといていきました。120回くらいまで解き、それぞれ2回ずつ解きました。

    結果と今後

     団体受験のため比較的最近に合格を知りました。結果は1番が16点、2番が20点、3番8点(!)、4番が16点、5番が20点でした。

     実は、試験後職場の上司も2級を受験していることを知り、また私よりも先に合格していることを知り(上司が受験した地域のほうが私が受験をしている地域よりも発表が早かった)」変なプレッシャーがありました。でも、受かって安心しました。

     今後は1級も考えたのですが、将来独立をすることも考えているので、税理士の勉強を開始しようかなと思っています(またTACにお世話になりそうです)

    試験日の1日の流れ

    • 7:00

     「電卓をたたいておかないと不安!」だったので、ラスパの1回目の第3問をといていました。心配だったので、決算三勘定の解き方もみていました。

    • 12:00

     到着してからは、特に何もしていませんでした。ひたすらトイレにいっていました(緊張のため)。

    • 13:30

     答案用紙に受験番号と氏名を書き込む時に、問3が損益の文字が見えて「本支店会計じゃないん!?」と焦りました(←本支店会計やと思ってたので)ここから、変な汗がでてきます。

     試験開始後1→4→5→2→3と解いていきました。1番目の仕訳。仕訳は4つは毎回正解していたのですが、今回わかったのは5問目だけ。「のれんて何やねん!」とか思い、考えても考えてもとけなかったため工業簿記に移りました。

     4番目。製造間接費がわからずに、5番目を解きました。ちなみにここからむっちゃあつかったです。5番目。減損が迷いましたが、「工程の~」に気が付き、すんなり解けました。加工費がわからず、答案用紙に書いてあったので、何分か焦っていましたが華麗にゲットしました。

     2番目。ここは何回もやった問題だったので、T勘定をきちんと書き20点をもらおうと思いました。ここで1番目に戻り、だんだん落ち着いてきたのかゆっくり問題も読めるようになり、2問目以外は確実に書くことができました。

     そして、大の苦手な3番目。「ここは部分点なはず」と思い、ひたすら仕訳→答案用紙に書き写すという作業をしましたが…時間がきたため、そのまま終了となりました。

     帰宅後、TAC・大原などで答え合わせをして、78点から82点くらいだったので「今回は合格かな」と思い、合格発表までゆっくりと待ちました(しかし、この後上にも書いたようなプレッシャ-があることはまだ知りませんでした)

    管理人からニクさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    サクッとうかるテキスト(85点)、サクッとうかるトレーニング(80点)
     テキストはちょっと内容が不足するところもありました(特に商業簿記)トレーニングは問題数が少ないので…応用編(?)はいらなかったかもしれません。すぐに過去問に行くほうがよかったと思います。

    合格するための過去問題集 日商簿記2級(90点)
     TACの講師の方が進めてましたので(笑)他社の過去問をみていないのでわかりませんが、使いやすいのではないのでしょうか?

    TACの基礎答練、的中答練(95点)
     講義中に解いた後、自宅に帰り再度解きなおしました。私はTAC信者なので勧めておきます(笑)私だけなのかもしれませんが、自宅で解くよりも予備校の会場で時間を計り解くのとは緊張感が違います。ただ、回数によっては「こんな難しいの出ないだろう…」という回もありました。独学の人も、いろいろな予備校が的中答練は実施しているので受講してみたらどうでしょうか。

    日商簿記2級第129回を完全予想 ラストスパート模試(100点)
     129回は購入しました(前回は購入せず)実際解き始めたのが、試験一週間前だったため1回から3回分を2回時間を計って解きました。仕訳のカードがついていたので、それは仕事の通勤時間に毎日見ていました。前回も購入しておけばよかったです!的中率は半端ないのです!特に仕訳のカードは、職場の昼休みや通勤途中に見ていました。

     ニクさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     商業簿記では、特殊論点と精算表などが出る第3問が苦手でした。工業簿記ではCVPが苦手でした。特殊論点については(委託販売とか)仕訳をできるようにテキストと問題集を何度も繰り返ししました(しかし126回に出題された第2問は、苦手で「出題しないでくれ!」と祈っていましたが)

     第3問については、毎日過去問を1問とく→解答をみる→なぜ間違ったかを計算用紙で見る。テキストをみるの繰り返しでした。そうすると、本支店会計は得意になりました。損益表は…はい、苦手でした(おいっ)

     工業簿記についても、CVPがでている問題集・過去問を何回も解きました。試験前日に解けるようになりました(今回は出題されませんでしたが)

     勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     何度もあきらめようと思いました。特に私の場合は長期間のため、だらけてしまうことが多かったです。

     ただ簿記の場合、「週1日10時間した」よりも「毎日1時間ずつ勉強した」のほうがいいので、時間は気にせずに「とにかく毎日勉強しよう!」と思っていました。あと試験前には、手帳に「試験まであと何日!」とかいていました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     予備校に入学をしたのならば、予備校の授業についていけるようにしましょう。独学なら、今週はここまでは勉強をするというのを決めたほうがいいと思います。

    管理人コメント

     ニクさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     合格フォロー制度をうまく利用して、2回目の挑戦で見事合格されましたが、一番見習っていただきたいのは「とにかく毎日勉強する」という点です。

     簿記はスポーツですので、勉強の間隔が開けば開くほど勘が鈍ってしまいます。どうしてもやる気が出ない場合は、ニクさんも使われたラスパカード(ラストスパート模試の付録)のようなライトなものを、寝転がって眺めるだけでもいいので、とにかく毎日簿記に触れるように心がけてください。

     あと、これはニクさんもおっしゃっていますが、独学で勉強する方は「今日は何時間勉強しよう!」と考えるのではなく、「今日はここからここまで勉強しよう!」と範囲(分量)で区切ることをおすすめします。

     時間で区切ってしまいますと、どうしてもダラダラしてしまいがちですが、範囲で区切ることにより「がんばって勉強して早く終わらせよう」という気持ちになりますし、学習の予定が立てやすくなります。

    ニクさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第129回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.86

    同シリーズのテキスト・問題集を揃え、とことん使い込むことが大事!

    • 投稿者:Naoyakawaさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約5か月

    衝撃

     2011年1月末のある朝、会社の同僚からメールで目を覚ましました。そのメールには「新聞を見てください。会社が潰れました」と書かれていたので、急いで新聞を取りに行きました。

     我が家でとっている地方紙一面トップには会社が更生法を申請したとの記事が。そして会社では再建のためのスポンサー選定に向けた資料作りが各部署で開始されました。

     私は当時、生産技術部に所属しており、その関係で工場の製造能力や製品の製造原価に関する資料作成を担当しました。その原価計算の過程で判らない事をネットで調べると、必ずと言っていいほど見かける言葉が簿記…。

     会社はどうなるか判らないし、転職するにも45歳で資格は何もなし。それなら簿記の資格を取ろうと思ったのが勉強を始めた発端です。2011年4月末のことでした。

    3級受験

     丁度5月初めが128回の受験申し込み期限だったので、3級の受験を申し込みました。2級か3級か迷ったんですが、学生時代の専門は機械工学で就職後も技術系の仕事をしていたので、素人にいきなり2級は難しいだろうと3級から受験することにしました。

     3級受験では書店で比較したところ、他に比べ図が多く判り易そうにみえたDAI-Xの「日商簿記3級 最短合格テキスト」および同シリーズの問題集を使用しました。3級受験で使用したのはこの2冊だけ。時間もお金もなかったのでスクールには通わず全くの独学。

     私の勉強スタイルですが、まずはテキストを読み、あとはひたすら問題集を解くというものです。問題集の1回目はテキストや解答を参照しながら問題集を解く。2回目は何も参照せずに解き、間違えたり解けなかった問題にはチェックをしておく。3回目はチェックのついた問題だけ解く。

     解けたらマル、解けなかったらまたチェック。こうやってチェックの付いた問題が全てマルになるまで何回も繰り返しました。その結果、約1ヶ月の勉強で3級は無事合格できました。

    2級受験

     3級に合格してしばらく経った7月中旬、冒頭に書いたスポンサー選定に向けた資料作りが認められ、経理グループへ異動の内示を受けました。元々は原価計算および工業簿記に興味があって始めた簿記であり、経理に異動するとなると2級は必須とのことで11月の受験を決意しました。

     2級では商業簿記・工業簿記ともにネットスクールの「サクッとシリーズ」のテキストと問題集を使用しました。3級の時に比べ試験までの期間に余裕があるので詳しく書いてある本を選びたかったこと、ネットでも多くのサイトがこのシリーズを紹介していること、「日商簿記3,2級 受かる勉強法落ちる勉強法」という本でも紹介されていることなどが「サクッとシリーズ」を選んだ理由です。

     今回も独学で、テキストの出版社は変わったものの勉強スタイルも3級の時と同じ。チェックの付いた問題だけ繰り返し繰り返し何回も解きました。ただ3級の時とは違い学習範囲も広いので7個ぐらいチェックがついている問題もありました。

     チェックが全てマルに変わったのが11月初め。その後は問題集をネットスクールの「出題パターンと解き方 過去問題集」に切り替えました。試験までの時間もあまりなかったので過去問についてはいつものチェック→マル方式が使えず、毎日試験1回分を解き、最後は難解だった124回と126回に再挑戦したところで時間切れ。試験当日を迎えました。

    安堵

     2011年という年は東日本大震災だけでなく個人的にも色々なことがあり過ぎました。1月に会社が倒産、3月に父親が入院、以後土日は実家で農作業、会社では8月より経理グループに勤務…と同時に、会社再建に向けた業務を担当し帰宅が0時を過ぎるのはザラ。

     そして9月末に父親の死去。11月初めには四十九日法要。試験までの準備期間の割には勉強時間が思う様に確保できず試験に臨みましたが、試験終了間際に全問解き切った時には涙が出そうになりました。

     合格発表までの1週間は非常に落ち着かない日々でしたが無事合格することができました。幸い会社も再建への道を順調に歩みつつあり、理系でありながらも今回簿記を受験したおかげで、会社での仕事の幅も広がったように感じます。今後も勉強を続けさらに上の資格を目指して行きたいと思います。

    試験日の1日の流れ

    • 試験日当日朝

     2級は午後からの試験のため、10時過ぎまで寝ていました。そして昼食を取ると必ず眠くなるので、遅めの朝食を少し多めに摂りました。

    • 試験開始までの過ごし方

     試験会場にはネットスクールがWEBで提供している仕訳コレクションをプリントアウトし、クリアファイルに収めたものを持って行き試験開始間際まで眺めていました。2問ほど直前に見ていたのと類似した問題があったので、これはツイてるなと思いました。

    • 試験中の出来事

     第3問の損益計算書作成の問題でどうしても40円という端数が出てしまいました。何度計算し直しても40円が消えず、時間も10分を切り、それでもどこかに間違いがないかと探していたところ、減価償却費の転記ミスを発見しました。慌ててそれ以下を計算し直しギリギリセーフ。

    本試験の計算用紙
    本試験の計算用紙

    管理人からNaoyakawaさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    [ネットスクール]サクッとシリーズのテキスト&問題集(2級)…90点。内容的には必要十分だと思われます。

    [ネットスクール]出題パターンと解き方(2級)…80点。解説がやや不足気味に感じました。

    [DAI-X]日商簿記3級最短合格テキスト&問題集(3級)…60点。初学者にはとっつきやすい反面、内容がやや不足していると思われます。3級の試験の際には知らないことが多く出題され、正直言って落ちたと思いました。

     ネットスクールの教材は他の方にもお勧めできると思いますが、DAI-Xの教材は使うにしてもこれだけでは不十分だと思います。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIO MW-22AE5。12桁表示の中では最も安いと思います。機能的には十分ですが、しかし安い分、型枠の精度が低いのか机に置いて使う際、打鍵するとカタカタ音がするので気になります。従ってあまりお勧めできません。
     Naoyakawaさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     特殊商品売買です。正直言って「到着してないモノを売るな~!!」「人に委託しないで自分で売れ~!!」と思ったものです。これらの克服のためにやったのはやはり繰り返し問題を解くことです。それとネットスクールがWEBで提供している「仕訳コレクション」の苦手な論点部分を暇があれば眺めていました。
     Naoyakawaさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     会社の先行きが不透明だったため、ここで受からなければ後がないということと、子供にいつも勉強しろと言っている手前、お父さんが落ちる訳にはいかなかったこと。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     テキストと同じシリーズの問題集を選ぶこと。そして一旦選んだらその問題集をトコトン使い込むこと。過去問を必ず解くこと。

    管理人コメント

     Naoyakawaさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     Naoyakawaさんの勉強スタイルは「テキストを読み、あとはひたすら問題集を解く」というスタンダードなものですが、私もこの方法がベストだと思います。

     日商簿記検定2級の勉強は奇をてらう必要は全くありません。スタンダードな方法で地道に勉強することが短期合格&一発合格のカギになりますので、ぜひ参考にしてください。

     電卓については、お使いになった「CASIO MW-22AE5」の実勢価格は1,000円弱ですが、これに1,000円プラスするだけで右の「CANON HS-1220TUG」が買えますので、最低でもこのクラスの電卓を使うことをおすすめします。

     「CANON HS-1220TUG」については、簿記検定ナビ簿記電卓「CANON HS-1220TUG」の詳細レビューページで詳しく紹介しているので、興味の有る方はチェックしてください。

    Naoyakawaさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第129回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.85

    満点合格の秘訣は…とにかく問題をたくさん解くこと!

    • 投稿者:天竜さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月

    はじめに

     現在、経理関係の資格取得などを行う、専門学校に通っているものです。(1年生です)もともと商業高校出身で、高校3年生の時に(去年の6月)日商簿記の125回の2級を受験したのですが、ラストスパート模試でしか勉強していなかったので受かるわけもなく、60点で不合格でした。

     専門学校に進学して、高校時には進学のためと思っていましたが、今回は就職活動のために…という思いや、簿記をもっと深く学びたいと思い11月の受験を決意しました。ちなみに3級を解いた時に、あまりにも簡単に解けたので2級を受けようと思いました。(そのため、3級未取得のまま2級を受験しました。)

    勉強方法

     しかし、授業では日商簿記の勉強は一切しておらず、全経簿記の3級しか学んでいませんでした。授業では、簿記を知らない人たちと一緒に勉強を進めていたので、授業で教えてもらうのはほとんど無理な状態でした。ですので、8月から自分で、独学の状態で勉強を進めていきました。

     高校時代に簿記を学んでいたこともあり、ある程度分かっていたことや、あまり簿記を勉強しなくなってから日商簿記の勉強を始めた時期の間が、そこまで長くなかったということもあり、頭に入りやすかったかなと思っています。

    使用教材

    • サクッと受かる日商簿記2級 商業簿記 テキスト(ネットスクール)
    • サクッと受かる日商簿記2級 工業簿記 テキスト(ネットスクール)
    • サクッと受かる日商簿記2級 商業簿記 トレーニング(ネットスクール)
    • サクッと受かる日商簿記2級 工業簿記 トレーニング(ネットスクール)
    • 合格するための過去問題集(TAC)
    • ここが出る!日商簿記2級 完全予想模試(成美堂)
    • ラストスパート模試 日商簿記2級(ネットスクール)

    月別・学習状況

    • 8月
    1. まず、テキストを一読する。また、1回でよくわからなかったと思った所は、2・3回目を通して、何回も繰り返していくようにしました。工業簿記と商業簿記は、1日に2つとも同じページ数ぐらいを読んでいました。
    2. テキストを一通り読んだ後、問題集に取り組みました。この時も商業簿記・工業簿記ともに、並行して取り組んでいました。ただ、問題と解くうえで特に注意しなければならないと思ったこともあったので、それに気づいた後は、以下のことを実践していきました。

     1回目は、わからない所はテキストを見ながら解いていきました。全く手もつかない…という状態で、テキストを見ないで実力で解くといっても時間がもったいないですし、解いても間違っていることが多かったからです。

     慣れてきたころに、何も見ないで問題と解く。そして、正解できるようにしました。これはどんな教科でも言えることだと思うのですが、「数をこなしていく」という勉強法に勝るものはないと考えています。最終的に、試験本番でこれはこうすれば答えが出せる!と、瞬時に分かるくらい数をこなしていくのが理想だと思っています。

     また、間違ったところやあやふやで正解していたところは、必ず解説やテキストを熟読していました。苦手なところをそのまま放置しておくのは、あとから総復習をする時に大変だろうと思いましたし、苦手な所がひょっとしたら得意になれるかも?という期待もあったので。

     実際、苦手だった分野の仕訳や決算問題など、解説などを見て復習を重ねていくごとに、そこの分野では得点出来るようになったことが多かったです。

     これらを繰り返しながら、8月は終了しました。勉強時間はだいたい1日2~3時間、少なくとも30分はやっていました。

    • 9月

     9月に関しては、過去問題集を中心に勉強しました。過去問題集に取り組むことは、色々な検定試験でも言えることですが重要です。12回分の過去の検定問題を解きました。

     最初から、解答を全く見ずに全て自力で解いていました。最初は40点~60点しか取れず、ひとつも合格点に届きませんでした。これでは合格できない!と焦りましたが、とにかく自分が苦手にしているところを徹底的につぶしていくようにしました。テキストや問題集もフル活用しました。

     9月は「過去問題を1回すべて解く」ということに重点を置いていたので、過去問を解くということに集中していました。ただ、1通りこなすことで精いっぱいで、同時にあせりも出てきたころでした。

    • 10月

     10月の初めごろまでは、過去問題集をもう1回全部解いていくようにしました。1回目に比べると点数も取れるようになっており、問題によっては80点台を超えることもありました。しかし、それでも悪いときは60点台もザラで、まだまだ安心できない!と思いました。

     中旬から終わりにかけては、予想問題集を解いていました。この予想問題集も過去問題集と同様で、悪い時は50~60点台、いい時は90点越えもありました。10月は「問題を早く解く」「できるだけ数をこなす」という気持ちを持って取り組みました。

    • 11月

     11月は、実は10月までよりも勉強できてなかったかもしれません。アルバイトや学校などもありましたし、勉強しようと思っていても、いつの間にかうとうとして眠ってしまっていたこともあったからです。

     ただ、ラスト1週間になって最後まであがいてみよう!と思い、予想問題の2回目答案を繰り返していました。今回は1回だけ70点台で、あとは全て80~90点台という結果でした。検定前日には早めに寝て、翌日に備えました。

    試験を終えて

     今思うと、簿記検定ナビのコンテンツをもっと有効活用すべきだったかなと思っています。スケジュール管理等、何も対策せずに取り組んだこともあり、その日に終わらせる目標だったぶんが終わらなかったこともありました。

     また、問題を何回もこなしていくうちに、繰り返し勉強する方法も有効であると再認識しました。

    試験日の1日の流れ

    • 試験前

     朝6時に起きてしっかりと朝食をとりました。11時ごろに家を出発し、12時前に試験会場に到着。その後、自分の受験する教室に行って、テキストを読んだり予想問題の問題や解答などを見比べたりして、とにかく気持ちを集中するように心がけました。

    • 試験開始

     13時30分から試験の説明があり、約10分後に試験開始。

     試験が始まって、まずは答案用紙をチェックしました。この時、第4問・第5問は「2つで30点以上取れる!」という確信が持てましたし、第2問も「これは満点を狙える!」と思いました。一方、第1問・第3問に関しては「できるだけ得点しよう!」と思いました。

     解いた順番は、第1問→第4問→第5問→第2問→第3問の順番でした。工業簿記から先に解いて、残り時間を商業簿記に充てようと思ったからです。

     とにかく、試験中は焦らず「ベストを尽くす!」と心の中で思い続けて、平常心を保ちました。そして、試験が始まって1時間30分経った頃、すべて問題を解き終えることができたので、計算用紙に自分が書いた解答を書き写しました。これは、試験後の解答速報で自己採点をしたかったからです。

     解答を書き写し終えてから見直しをしたんですが、十分注意して解いていたので直すところはひとつもなかったです。そして試験が終了。その後、同じ学校の違う学科の人たちと「どんな答えだった?」などと話をして、その後アルバイトの行き、バイト終了後に解答速報を見て自己採点をしました。

     自己採点の結果は、第3問で1、2か所間違っているという感じでした(96~98点)。そして12月13日、結果発表の日。見事に受験番号があり合格。点数も自己採点より高く、なんと100点満点。うちの学校でも100点満点での合格は久しぶりだったようです。

    管理人から天竜さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     ネットスクール社のサクッとうかるシリーズ(問題集・テキスト)は、100点中であれば80点くらいでしょうか。この書籍は、イラストが多く解説が分かりやすかったのが良かったです。ただ、他の出版社の問題集に比べると問題数が少ないように感じたので、80点としています。

     過去問題集(TAC)については、90点をつけたいと思います。問題の数も10回分以上ありますし、ただ過去問題だけといわけでなく解説も丁寧です。また、最初のページにそれぞれの設問の解き方も掲載されているので、そういった意味でも便利ではないかと思いました。

     予想問題集については、点数は90点でしょうか。実際の試験でも、予想問題集と同じようなやり方で解けた問題もありましたし、過去問題にはない難しい問題にも取り組めたので、過去問題集と予想問題集は両方解いていた方がいいと感じました。

     天竜さんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     勉強を続けようと思ってこれた理由は、現在、専門学校に通っており、もう就職活動が始まっていて、資格の欄を少しでも沢山書きたかったからです。また、1回で合格しないと検定代金がもったいないと思いましたし、今回合格できなかったら他の検定や就職活動で忙しい2月の受験になるので、なんとしてでも11月で受かりたい!という気持ちもありました。この気持ちがモチベーションの維持に役立ったと思います。

     また、勉強する気が削がれてしまうこともよくありましたが、どうしてもやる気が起きない時は、睡眠をとったり、気分転換に町に出かけたりなどしていました。思い切って勉強から離れてみるのも良いと思います。

    管理人コメント

     天竜さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     天竜さんの学習スタイルで見習っていただきたいのは、間違えてしまった箇所や、イマイチ自信がなかったけど正解だった箇所を先送りせずにすぐに復習しているところです。

     資格試験はなんでもそうですが、得意論点を伸ばすよりも、苦手論点の底上げをしたほうが合格可能性が高くなりますので、天竜さんのように間違えたところはすぐに復習するように心がけてください。

     あと、どうしても勉強する気になれないときは、思い切って勉強から離れてリフレッシュすることをおすすめします。個人的には、外に出てスポーツをすると頭も心も体もリフレッシュできるので良いと思います。

    天竜さんが使われた教材や電卓のまとめ