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  • 第127回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.71

    簿記検定ナビの合格モデルケースに認定!専門学校を有効活用すべし!

    • 投稿者:くるとがさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約8か月

    簿記を始めたきっかけ

     以前勤めていた会社で「簿記の3級なら取れるよ」と言われていたことを思い出して本屋であるテキストを買ったこと。ちょうど就職を考えていたので履歴書にかけるし、自分をアピールできるのではと考えてのチャレンジでした。3ヶ月半の勉強で一発合格。次は2級という自然な流れで勉強しました。

    126回に挑戦、不合格という結果

     3級の時に使用していたダイエックスのテキストで上手くすれば受かるかもと甘くみていたのが間違いでした。テキストを2回転、問題集を2回転しましたが完全な理解ができなっかった。ブタさんのキャラに惹かれて買ったのですが2級の内容だと限界があるのか、それとも私の理解力が乏しいのか満足行く結果がでませんでした。

     過去問を解いても一回目は40点台、2回目は簡単な回で80点台でした。案の定、試験結果は40点というお話しにならない点数で不合格でした。

    勉強方法の見直し

     本質を理解しないと受からないという危機感が募り、ネットで検索。その結果、簿記検定ナビというありがたいサイトにたどり着きました。合格体験記を読みまくり、皆さんの勉強方法・テキストの選び方などを参考にさせて頂きました。

     私は、テキストを一種類深くやれば理解できると思っていたのです。浮気はいけないとどこかで思っていましたが、2級に関してはそんなことはなく他社のものをやってみるのも悪くないなという感じです。色々やってみて自分にあっているものがわかってきました。

     また、圧倒的に勉強時間が足りないことを反省し、一日5,6時間は勉強にあてました。主婦なので時間は自由に作れました。簿記検定ナビの勉強予定表を活用し、12月は平均6時間、1月は平均7時間の勉強量でした。

    使用したテキスト

    1. ダイエックス最短合格テキスト商業簿記
    2. ダイエックス最短合格テキスト工業簿記
    3. ダイエックス最短合格問題集商業簿記
    4. ダイエックス最短合格問題集工業簿記
    5. ネットスクールとおるゼミ商業簿記
    6. ネットスクールとおるゼミ工業簿記
    7. TACプラス8点のための問題演習
    8. ネットスクール出題パターンと解き方
    9. ダイエックスまるごと過去問題集
    10. ネットスクールラストスパート模試

     ①②は導入部分ではいいと思います。詳しい理解までとなると足りない部分もあります。誤記表示などがあり、初め理解不能なところがありましたが、ホームページなどで調べて理解できたところもありました。③④はサイズがコンパクトなので、気楽に取り組めるところはいいし、もち運びにもいいと思います。

     ⑤⑥は、ある程度の勉強が進んだ方にはお勧めです。各章ごとにポイントが掲載されていて、それを読んでから問題演習に入るという構成ですので理解しやすいです。私のように導入部分で違うテキストを使っていて補強したい方には最適です。

     ⑦には本当に助けられました。自分の弱点部分を得意分野に変えることができます。最もお勧めです。⑧は解説が丁寧で、解き方というタイトルどおり電卓操作情報や方程式での解き方など、役立つことがいっぱいでした。

     ⑨は他の過去問集より、2回分くらい多くのっているので量的には満足です。ただ、解説が少しざっくりなところがあります。⑩はネットでの予想大会にも参加できるし、ラスパカードもついてきます。お得感のある模試です。TACのより1回分問題が多いのもいいです。私は4回解きました。第5問(標準原価計算)ができたのは、ラスパのおかげだと思っています。

    勉強の進め方(前回試験分)

     7月から11月は平均2,3時間だったと思います。土日はほとんど勉強できていません。ラスト2週間は過去問にあてました。この5ヶ月で基礎の基礎はできているんではないかと思い問題集をこなし、弱点を洗い出すことに専念しました。

     ダイエックスの商業簿記・工業簿記の問題集を3回転めに入り、並行してTACのプラス8点のための問題演習を進めていきました。プラス8点のための問題演習は特に私の理解不足な面をカバーしてくれました。この問題集にはかなり助けられました。工業簿記の個別原価計算、直接原価計算、仕損費など解き方がスッキリ書かれてあり、今まで解けなかった問題が解けるようになり超うれしかったです。

     簿記検定ナビの仕訳対策はiPadにダウンロードして何回も繰り返し解きました。解説も丁寧に書かれていて別解答も載っていて、自分の解答も間違いではないのかなどと理解を深めることもできました。固定資産の減価償却がかなり苦手だったので助かりました。このように12月は理解不足の補強を中心に行いました。

    勉強の進め方(今回試験分・応用期)

     1月は、ネットスクールのとおるゼミ商業簿記・工業簿記の問題を解きまくりました。一回解いて、間違えたところはもう一度解く。並行してネットスクールのパタ解きを解く、これも一回解いて間違えたところはもう一度解く。繰り返すことでかなり力になったと思います。

     途中で、これはノートにまとめて頭を整理した方がいいな、と思ったところはその都度ノートに書いていきました。銀行勘定調整表(とおるゼミより)、荷為替手形の基本的流れ(簿記ナビより)などです。

     1月中旬くらいからネットスクールのラストスパート模試を解きはじめました。一回めは工業簿記と商業簿記にわけて二回目は全問を通して、三回目は前回の間違いを理解しているか、四回目は時間を計って解いて行きました。ラストスパート模試についているラスパカードも活用しました。寝る前にみたり、電車の中で見たりしていました。

     1月22日には大原予想大会に出席しました。試験への心構えや解き方のアドバイスなど参考になりました。仕訳問題は一問は捨て問である。十五分を経過したら次に進んだ方がいいなど。ファイナルチェック問題が無料でもらえるのでラッキーでした。

     言い回しも他社と違い、色々な問題を解くことができるのでいいと思います。大原情報で80点以上模試で取れている人は合格率100%と言っていたのでとても参考になりました。

    大原の出題予想大会
    大原の出題予想大会
    過去問管理メモ
    大原の出題予想大会
    間違いノート1(本支店会計)
    間違いノート1(本支店会計)
    間違いノート2(本支店会計)
    間違いノート2(本支店会計)
    間違いノート3(実際個別原価計算)
    間違いノート3(実際個別原価計算)
    間違いノート4(総合原価計算)
    間違いノート4(総合原価計算)
    間違いノート5(仕訳)
    間違いノート5(仕訳)
    間違いノート6(総合原価計算)
    間違いノート6(総合原価計算)

    勉強の進め方(今回試験分・直前期)

     2月に入り少しペースダウンしながらも、過去問を100分で解く、さらに100点をとることを目指しました。時間も試験時間を想定して13:30~15:30の2時間で時間配分を考えながら解くようにしました。

     また、間違いノートの作成に入りました。過去問で何回も間違えるもの、問題集で何回も間違えるものなどです。間違える考え方を直すために書いたりして、自分の弱点を常に気にしていることが可能なようにしました。

     2月20日に大原の公開模試を受けました。86点をとることができ、少し安心しました、自分のやってきたことは間違ってないなと確信できました。ラスト一週間気を抜くことなく勉強することができたのも模試をうけたおかげかなと思います。講師の先生がラストの勉強方法を伝授してくださるからです。独学には心強かったです。

    大原の公開模試
    大原の公開模試

    特に活用した簿記検定ナビのコンテンツ

    • 論点別・弱点克服講座

     特殊商品売買はわかりやすく、手持ちのテキストで理解できないところがわかった。

    • 勉強予定表

     午前・午後・夜間と勉強の予定時間を立て、赤ペンで実際の時間を記入していた。また、苦手論点をメモしていった。

    • 合格体験記

     自分に役立つことはないか参考になるものを探した。「仕訳問題+苦手論点を納得いくまで数多く毎回解く」や「過去問を100分でとけるようにする」など。

    • 過去問分析

     第二問対策で勘定科目を「受取手形→う手」に短縮する…等を参考にした。第三問対策で本支店会計の解くためのフォーマットを身につけたことで道しるべになり、これで迷わなくなりました。

    • 簿記クイズ

     特殊商品売買の仕訳クイズは自信につながります。満点でうれしかった!

    • 質問掲示板

     よく利用しました。過去問の特殊な言い回しに迷ったりしたとき、自分一人では迷宮入りしてしまうことも適確なアドバイスで解決することができました。その問題文に対する考え方が本番試験で役立ち、割り切って考えることで正解を導くことができました。大変感謝しています。

    使用した文具・便利グッズ

     クルトガシャープペン、Dr.グリップシャープペン、マイルドライナー(蛍光色がうすいので目にやさしいです。)、三色ボールペン、まとまるくん消しゴム(消しゴムかすがまとまるので机がキレイに使える。模試の問題に書き込んだメモを消すのに便利。)

     あとは、合格ドコモダケのストラップをつける。合格お菓子を食べる。ブドウ糖チョコを食べる。ピップマグネループをつける…などなど。

    文具
    文具

    試験日の1日の流れ

    • 6:30

     起床。軽い朝食をとる。

    • 8:00~10:00

     間違いノート見る。決算三勘定、総合原価計算の見直しをする。

    • 10:30

     おにぎりと卵焼きで早めの昼食。

    • 11:30

     家を出発。電車人身事故のためダイヤ遅れるが、早めに出たので影響なし。

    • 12:15

     最寄駅に到着。コンビニでホッとレモンの飲み物を買う。

    • 12:30

     試験会場に到着。一番のりで気持ちいい。ひざ掛けを座布団にして、コートをひざ掛けにする。ネットスクールの教えに従い、第三問予想の本支店会計を解く。間違いに気づいたりしながら次第に落ち着く。試験時間10分前にトイレへ。

    • 13:30

     試験官の説明がはじまる。「解答用紙を持ちかえった3級受験者の人が失格になっている、気をつけるように」と言われて、やや緊張する。

    • 13:41

     試験開始。まず全体を見る。第一問は想像していた問題と違う感じ。第二問は伝票じゃないのね。残高試算表だと時間かかるかな。第三問は本支店会計ではないのかな、決算三勘定かな。第四問は以前は苦手分野だったが得意になったところ…解けるかも。第五問は標準?出ないと思ってたけど昨日見直していてよかった。ラスパ裏予想で!

     解いた順番は1,4,5,2,3。第一問は10分で3番は後で解こうと思いました。第四問は20分、第五問は18分で解くことができました。時間を確認する余裕もありましたし、見直し時間も含めてこの時間でした。私は、もう一度この問題に戻って見直しすることは出来ないだろうと思い、取り掛かったら完結させる形にしました。

     第二問は20分、何回も解いてきた形式だったので落ち着いて解けました。一回で合計が合ったのでよかったです。落ちついて仕訳を切れたことがよかったのだと思います。そして最後に第三問、ぱっと見本支店会計ではないと思っていたのに、よく読むと本支店会計!残り約50分ありました。

     落ち着いて解こうと思ったのですが、全部合計していました。途中から問題文が何か簡単すぎるなあと思って違和感を感じていました。そしてもう一度主文を読み始めるとなんと本店にアンダーバーがついている。。。これは、本店だけが問われているのだと気づきました。多分問題に取り掛かって10分か15分くらいで気づいたのだと思います。慌てて直しました。

     部分点が取れればいいと腰を据え、わからないところは飛ばしました。 最後に残り10分くらいで第一問に戻り3番を考えましたがやはり分からず時間切れとなりました。手応えは微妙でした。絶対大丈夫とはとても言えず、その足で大原の解答速報会に向かいました。

    • 17:00

     大原の会場に到着。全ての解答を大原の解答基準に当てはめて92点でした。うれしかった!多分合格だよねと確信して、一級受験セミナーまで聞いて帰りました。

    管理人からくるとがさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     おすすめできます。12ケタありますし、手のひらサイズで大きすぎず小さすぎすちょうどいいです。色も明るくメタリックシルバー色で気に入っています。左手打ちをマスターして使っていました。基本的な電卓機能は網羅しているので使い勝手は、かなりいいです。

    電卓画像
    電卓画像
     くるとがさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は特にありませんが、好きなところは、試算表・本支店会計・個別原価計算・CVP分析・総合原価計算でしょうか。苦手なところは特殊商品売買…特に委託受託関連です。あとは、社債・直接原価計算・費目別計算・勘定連絡図です。

     特殊商品売買は簿記検定ナビでまず考え方を整理し、とおるゼミでわかるまで問題集を解きました。2,3日すると忘れているので少し時間を空けて本当に理解しているか確認しました。ポストイットを貼って日付と正否のチェックをしておきました。簿記ナビの仕訳対策の解説を熟読したり、簿記クイズを回答しました。ラスパカードでの反復練習も行いました。

     大事なのは、まず最初に疑問点をわかるまで理解することが大事です。悩んで壁にぶち当たりますが、自分で調べたり、ネットスクールのWEB解説を見たり(無料)それでもどうしてもわからない場合は、簿記検定ナビの質問掲示板を利用したり、とにかく理解しないことにはそのあとの反復練習も全く効果を発揮しません。

     あと、皆さんも言っていると思いますが書いて覚えることは大変重要です。工業簿記ではボックス図や勘定連絡図を何度も書くことです。自分が今何を解いているのか集中しながら書くと頭に入りやすいです。流れ作業になってはいけないと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     教材については、本当に考えたほうがいいと思います、3級もこれで受かったからという安易な考えが私は間違っていました。いろんな情報を集めてこそ、その中から自分に最適なものが見つかると思います。私は、2度目の受験でそれに気付きました。2級を甘く考えていてはいけませんとういうことでしょうか。

     勉強方法は、やはり3級とは時間数もかなり違ってきます。私は理解が遅いほうなのでトータルしたら500時間くらいかかりました。1回目受験の時は200時間くらいしか勉強しないで突入し撃沈しましたので、その後3ヶ月間で300時間でしょうか。初めから気合を入れていれば、もう少し時間数も少なく短期集中の勉強方法になったかもしれません。最初が肝心です。

     資格の大原の模試は今回受けておいて大正解でした。一回目の時はそこまでしなくても…という思いから受けませんでしたが、本番さながらに受験生がたくさんの中で問題を解くとういう緊張感が体験できます。

     モチベーションの持続も大切です。簿記に合格したら、就職して自分にご褒美を買うんだというようなものですとか、壁にネットスクールの進捗表をはって自分は今どのくらい進んでいるか苦手部分を克服しているかということを客観的にみることも必要です。

    攻略チャート
    攻略チャート

     余談ですが、合格ドコモダケを携帯につけたり、待ち受けも合格ドコモダケでした。AKBの曲を聴いて夢をあきらめちゃいめないとか自分をかなり励ましていました。合格お菓子もよく食べていました。

     自分が学生時代にこんなに勉強頑張っていたらなあと思うくらい勉強していました。2級は必ず合格できます。そう信じて前に進んできて本当によかった。

    管理人コメント

     くるとがさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!文章だけでなく多くの画像もご提供いただきましたので、かなり読みごたえのある合格体験記に仕上がっていると思います。

     くるとがさんの勉強スタイルで一番参考にしていただきたいのは、資格の大原やネットスクールの出題予想大会や公開模試に、積極的に参加されている点です。独学では得られない受験テクニックを教えてもらえたり、勉強の進捗度を客観的に把握できるいい機会になりますので、特に参加費無料の出題予想大会を有効活用するようにしてください。

     あとは、追加の質問のところで回答いただいた「自分が今何を解いているのか集中しながら書く」のも大事だと思います。簿記の勉強はどうしてもルーチンワークになってしまいがちですが、雛形の丸暗記ではちょっと捻られただけで対応できなくなってしまいます。特に工業簿記については常に簿記一巡の流れを意識するようにしてください。

     なるべく多くの勉強時間を確保して、たくさんの問題を解き、間違いノートを作って弱点をひとつひとつ克服し、専門学校も賢く利用する…簿記検定ナビのモデルケースに認定させていただきたいぐらい、独学受験生の勉強方法としては完璧だと思います。ぜひ見習ってください。

    くるとがさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.70

    アラフィフ(around50)でも短期合格&1発合格は可能です!

    • 投稿者:さくら日和さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに~51歳の思い立ち

     昨年の夏になんとなく簿記でもやっとくか!と思い立ち、11月に簿記3級を受験しました。受験後は力つきて解答速報などは一切見ず、ほったらかしていましたが12月23日に通知が届き結果は92点。そこで「割とできるじゃん!じゃあこの勢いで3級を忘れちゃう前に2級を取っちゃえ!」という無謀なチャレンジが始まりました。

     でも、この短期決戦がかえってよかったかもしれません。毎日仕事をしながら、ましてや50過ぎの衰えた脳ミソには過酷でしたが何とか結果を出せました。

    テキスト

    • 「すいすい簿記 マンガみてGO」商業簿記・工業簿記
    • 「サクッとうかる日商2級トレーニング」商業簿記・工業簿記
    • 「2級 出題パターンと解き方 過去問題集」

     以上はみんなネットスクール出版です。3級の時もこのシリーズを使っていたので慣れていましたし、説明文が親しみやすくわかりやすいと思います。「サクトレ」も問題集も解答用紙のダウンロードができて、その点も便利でした。テキストや問題集は同じ出版社のものにしたほうが使いやすく、混乱しないと思います。

    • 「資格の大原 日商2級総まとめ」商業簿記・工業簿記

     これは大原で2日間だけ講義を受けた時のテキストです。重要な要素はすべてつまっている感じで、これが完璧にマスターできれば万全だろうな~と思いました。でも私には正直中身が濃すぎて難しく感じました。

    勉強スケジュール・進め方~きっちり2か月、時間との闘い!

    • 12月25日~1月4日

     クリスマスにテキストを購入し、勉強開始。商業簿記の「すいすい簿記 マンガみてGO」と「サクッとうかる日商2級トレーニング」を並行して進める。読んではすぐトレーニングの繰り返しでとりあえず一通り終える。

    • 1月5日~1月25日

     工業簿記も「すいすい~」と「サクトレ」を並行して行い、一通り終える。この間は商業簿記もほっとくと忘れてしまうのでチョコチョコ振り返りをするが工業に気を奪われているせいか忘れていることが多くてあせる。間違いノートを作り、ミスしたことや覚えられないことはどんどん書いていく。仕訳は簿記検定ナビ仕訳問題集を毎日昼休みにお弁当を食べながらこなすことを日課とする。

    • 1月26日~2月4日

     商業・工業ともにテキストの読み直し、問題のやり直しを繰り返す。ノートに毎日やった項目を記入し、片寄りが無いよう、まんべんなく勉強できているかチェック。どうしても苦手なものに固執してしまい片寄が出てしまうのをこうすることで防げた。

    • 2月5日~2月6日

     土日を使って大原の総まとめを受講する。講義のスピードについて行けず、問題を前にしても全く解き方がわからずしばしば固まってしまう。

    • 2月8日~2月9日

     大原の無料答案練習に参加。下書きの方法などが、慣れているやり方と違い、講師のやり方に習うか今まで自分でテキストを見ながらやってきたやり方を通すかでけっこう悩む。下書きの定型化は重要なので早くスタイルを確立すべき…と思いつつ、自分の一番やりやすい方法がどれなのか迷ってしまい、深みにはまる。

    • 2月10日~2月26日

     「出題パターンと解き方」をひたすら解き、過去問題4回分を時間を計っておこなう。苦手な問題は簡単な基本問題に戻って解きなおす。

    勉強のポイント

    • 「図」をしっかり書けるようにする!

     工業簿記はとにかく「図」がきちんと書けるかどうかにかかっていると思います。本番1週間くらい前にすっと勘定連絡図が書けるようになってからようやく頭の中が整理できました。

    • 問題をよく読む

     皆さんもおっしゃっていますがとにかく隅々まで問題をよく読むことだと思います。時間との戦いなのでついつい読み飛ばしてしまいますが「どこから数字を持ってくるのかわからない」という時はたいてい何か読み落としています。落ち着いて読めば絶対ヒントがあります。

    試験日の1日の流れ

    • 7:00~

     起床。軽く朝食。午前中は、テレビの東京マラソンをつけながら仕訳問題の復習のみ行う。

    • 11:30

     菓子パンとカフェオレをお腹に入れて家を出る。

    • 12:30

     会場に到着。こじんまりとした女子高で教室内も20人くらいで落ち着ける雰囲気だった。3級の時は大学の大きな階段教室で落ち着かなかったのでそれに比べると席の間隔も広くてかなりやりやすかった。始まる直前にチョコレートを食べて脳の活性化を図る。

    • 13:30

     試験開始。ざっと見て第2問が得意な特殊仕訳帳、そして第3問は予想どおりの本支店会計、第4問・第5問も全く歯が立たない感じではなかったのでほっとする。順番としては1→2→5→3→4。第1問・第2問はサクサクできる。第5問はできたけどあまり手ごたえがなく、第3問も思ったより時間がかかり、第4問でモタモタしているうちにどんどん時間がなくなり、気が付けばあと10分。ざっと見直して仕訳に書きもれを発見し、書き入れて終了。

    • 終了後

     しばし放心状態。やっと解放されたという思いでどっと疲れが出ました。でも結果はどうあれ2か月間できるだけのことはした~という思いで割とすっきり!解答速報は見ませんでした。全くできなかったわけでもなく、かと言って手ごたえもなく、あとは神のみぞ知る~という心境でした。見たところで自分の解答を覚えているわけでもないので・・・。

    合格発表

     3月30日、ポストに二折厳禁の大きな封筒があるのを見たときにはドキドキしました。合格は本当に嬉しかったです。この2か月はきつかったですがその分本当に充実していました。50歳を過ぎてチャレンジしたことは自信にもつながったと思います。

     最後に、簿記を勉強中の中高年の皆様、きっと大きな何かがつかめると思いますので、最後まであきらめずに頑張ってください。成功をお祈りしています。

    管理人からさくら日和さんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は特にこだわりはなく、以前から使っていたもので、「SHARP ELSIMATE EL-N412」です。慣れたものが一番だと思います。
     さくら日和さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意なのは伝票から仕訳日計表を作成することや特殊仕訳帳から試算表を作成することです。最初はやたら時間がかかりましたが慣れてきたらパズルのような感覚で解けるので楽しくなってきました。

     本支店会計は初めは苦手でしたが、下書きがきちんとできるようになり本店と支店の「貸借逆で一致」がすんなり合うようになってからはわりとスイスイ解けるようになりました。未達事項の仕訳や内部利益の控除はとにかく多くの問題をこなせば慣れます!

     全体的に工業簿記には苦労しました。ほとんどすべてを苦手と言ってよいほどです。基本的な問題はできてもちょっとひねってあると完全にお手上げで、何を問われているのかすらわかりませんでした。言葉も難しく、なじみずらい文章で「これって日本語か?」というくらい訳がわかりませんでした。

     ただひたすらボックス図を描き、勘定連絡図を描き、製造間接費差異の図を描く!初めは答えを見ながらでも図を描き写し、とにかく手を動かしました。論理的思考が苦手な私にはとにかく何度も何度も描いて、手と目を慣れさせるしかないように思いました。そうするうちに頭も整理されてきたように思います。

     解き方がわかってから図を描くというより、手さぐりでも図を描き始めることで解き方がわかってくる~という感じでした。

    管理人コメント

     さくら日和さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!50才を超えてから、新しいことにチャレンジするのは大変だと思いますが、さくら日和さんのようにきちんと勉強すれば短期合格&1発合格も十分可能ですので、勉強を始めようか迷っている40代・50代の方がいらっしゃいましたら、本体験記を参考にして積極的に挑戦していただけたらと思います。

     さくら日和さんの合格体験記で一番参考にしていただきたいのは「とにかく手を動かしました」という部分です。簿記の勉強は、問題・解答・解説を眺めているだけでは点数が取れませんので、特に工業簿記の勘定の流れやボックス図などについては、何度も何度も書いて体で覚えるようにしてください。

    さくら日和さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.69

    計算用紙・解答用紙には得点アップのヒントがたくさん詰まっています!

    • 投稿者:へりうむさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    はじめに

     パソコンコースの職業訓練を受講した時に、おまけで付いてきたのが始めて触れた簿記でした。会計は全くの門外漢で最初は戸惑いましたが、やってるうちに面白くてはまってしまいました。第126回で3級に合格しましたが、履歴書に書くのは2級からという事でしたのでこのまま勢いで2級まで行こうと思い勉強を始めました。

    使用テキスト

    • 日商簿記2級 とおるテキスト 商業簿記(ネットスクール)
    • 日商簿記2級 とおるテキスト 工業簿記(ネットスクール)
    • 合格トレーニング 日商簿記2級商業簿記(TAC出版)
    • 合格トレーニング 日商簿記2級工業簿記(TAC出版)
    • 日商簿記検定模擬試験問題集 2級商業簿記・工業簿記〈平成22年度〉(実教出版)
    • 第127回を完全予想!ラストスパート模試 日商簿記2級(ネットスクール)
    • 簿記検定ナビ仕訳問題対策

    学習法

     3級を学習した時に簿記は反復練習だと思いアウトプットを重要視した。問題演習1ヶ月、過去問(試験形式問題)対策に1ヶ月取りたかったのでインプットを12月中に終わらせるスケジュールで学習開始。テキストは全てを理解しようとせずに7割程度理解出来たら先に進むようにした。

     商業は3級の知識があるので順調に5日で読み終わったが初体験の工業は苦労しながら10日で終了。この段階で過去問をやってみると当然のように30点も取れず本番に間に合うのか不安に駆られる 本番2ヶ月前の12月27日に問題集に取り掛かる。

     私の問題演習のやり方は、計算用紙兼解答用紙の間違った箇所に正解を赤で、間違った理由を青で書き込むというスタイルです。間違った理由を書いていると同じ理由で何度も失敗している事が青文字を追いかけるだけで分かります。

     よくやった失敗が定率法で累計額を控除せず減価償却費を計上、工業簿記で材料を加工に応じて投入する問題で始点投入だと思い込み間違うという物でした。この反省から材料の投入状況を一番最初に確認するのが癖になってしまいました(笑)

     問題集を商業・工業を1回転させて同じ過去問を解いてみると60点近く取れ、間に合うかどうかの不安が少し減少した。2回転目では問題を解く前に1回目の計算用紙の青文字を確認してから問題に取り掛かるようにした。2回転終了段階でまた同じ過去問を解いてみると90点取れました。

     問題演習をこなして行くと確実に点が伸び、それ以上に解答時間の短縮を実感しました。この解答スピードのアップは本番でも時間が足りなくなる事はないという落ち着きを与えてくれる重要な物でした。過去問を解く時もスピードがあった方が効率よく問題数をこなせますしね。

     ここで簿記検定ナビの仕訳問題対策を1回転。時間に余裕があったので飛ばしていいと書かれていた第107回の5問もテキストと格闘しながらチャレンジ。まさか本番であんな問題が出るとはこの時には想像もしてませんでしたが。

     1月末から過去問予想問題に取り掛かる。問題集と同じように赤と青でチェックしながら2冊を2回転し、間違えた問題だけ3回目に挑戦した。

    感想

     独学だったので漠然とした不安感との戦いになりましたが、不安を取り除いてくれたのは反復演習をこなして積み上げた計算用紙の山でした。不安がなくなる事はありませんでしたが、これだけやったんだから大丈夫と言い聞かせ本番でもかなり落ち着いて解くことが出来ました。これからは1級に挑戦してみようと思いますがまた不安感との戦いになりそうです。

    試験日の1日の流れ

     朝7時に起床し朝食を取りゆっくりしてから10時ごろ電卓練習のため本支店と総合原価計算の問題を解く。普段は試験前日と当日は勉強しないんですが、3級受験時にいきなり本番に臨んで電卓ミスを連発してしまった反省からです。

     1時ごろに試験会場に着きトイレを済ませて座席に座って待つ。試験開始5分前にまず解答用紙だけが配られて受験番号と名前を書くように指示される。第5問の標準原価カードが目に入って会場がわずかにざわめく。解答用紙から第2問が普通の試算表、第3問が見慣れない形式と判断し、解く順番1→2→4→5→3と当たりをつける

     1時半試験開始。まず問題を第2問から第5問まで読んで先に決めた解答の順番で行けると判断し解き始める。1時間程度で第3問を残して問題を解き終わる。第3問(1)見慣れない本店の損益勘定は無視して、計算用紙に自分で合併財務諸表を書き(2)を最後まで埋める。

     残った(1)に取り掛かるが仕訳問題対策で苦労して学習した内容である事を思い出して何とか全部埋める。30分ほど余った時間で解答を問題用紙に書き写しながら計算間違いはないかチェックして行く。試験終了後に7割以上は取れた手ごたえがあり帰宅の途についた。

    管理人からへりうむさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     オーム電機 KCL-103Tという電卓です。普段は関数電卓を使っていたのですが、簿記検定では使用できないと3級受験の直前になって知り慌てて近所のホームセンターで購入しました。メモリー、GT、00キーと基本的な機能は備えているので特に不便はありませんが、勉強されるならしっかりした電卓の方がいいかと思います。
     今回、勉強に使われた教材は、他の方におすすめできますか?
     書店で4種類ほど見比べ、3級の学習で使ったとおるテキストを2級でも継続する事にしました。合格する事が第一目標だが、それだけでなくしっかりと簿記を学習したい人にはお薦めです。いくつか誤植があるのでネットスクールのサイトで確認をされた方がいいです。

     合格トレーニングは問題の種類も量も豊富ですが、時間がない人は優先度の低い問題には手を出さなくても十分だと思います。

     模擬試験問題集は値段の割りに問題数も多くお薦めです。ただ、解答解説がシンプルですので個別論点を問題集で演習した人向けでテキストから直接過去問へと進む人は解説がしっかりした問題集がいいと思います。

     予想問題集は当たれば儲け物ぐらいの感覚で購入しましたが、過去問をきっちり仕上げた人は特にやらなくてもいいかも知れません。

     へりうむさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は帳簿組織と標準原価計算(差異分析)、苦手な論点は特殊商品売買(委託販売、受託販売)です。帳簿組織はテキストで学習している時は苦手でしたが、2日ほど帳簿組織の問題だけを集中して解いているうちにどれが二重仕訳なのか理解出来るようになり、そうなると一気に得意論点になりました。

     特殊商品売買は問題集と簿記検定ナビの仕訳問題対策でその論点の問題だけを何度も繰り返して解きましたが未だに苦手意識はあります。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     テキストは自分で見比べて選んだ方がいいという事です。評判がいいテキストはどれを選んでも問題ないと思いますが、自分に合った物を実際に見て選んだ方が確実です。

     簿記の学習は毎日継続して行くのがいいのですが、問題演習の時には休日に丸一日簿記まみれという日を作って集中して問題を解くとかなり効率が良かったです。翌日以降に回して忘れる前に、とにかく頭の中に叩き込んでいく感覚は受験勉強をやってるような懐かしい感覚でした。学習は忘却との戦いですが、簿記は特に反復練習が必要なので忘れる前にやってしまうが有効な気がします。

     時間を計って過去問を解く時には1時間30分を制限時間として問題を解いていました。この時間で問題を解くには無駄な下書きや計算を減らす必要があるので効率的な解答のためにはいい訓練ですし、時間に余裕を持たせて解いた方が本番で慌てる事がないです。

    管理人コメント

     へりうむさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     へりうむさんの勉強法で参考にしていただきたいのは「計算用紙兼解答用紙の間違った箇所に正解を赤で、間違った理由を青で書き込むというスタイル」という点です。計算用紙・解答用紙の見直しをしない方が結構いらっしゃるみたいですが、これらには得点アップのヒントが隠されていますので、へりうむさんのように工夫して有効活用するようにしてください。

     また、試験開始前に受験番号や名前を書く時間がありますが、このときに出題論点を素早く把握し、場合によっては予め考えておいた解答手順の再構築をするようにしてください。へりうむさんも普通の試算表問題を優先し、新形式の本支店会計を最後にもってきています。

     あと、「テキストは自分で見比べて選んだ方がいい」と書いていただきましたが、こちらもぜひ参考にしていただきたいです。簿記検定ナビのおすすめテキスト・問題集・過去問
    で紹介しているテキストであれば、どれを選んでもまず問題ないと思いますが、実物をチェックして自分に一番合うものを選ぶのが一番良いです。

    へりうむさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.68

    寝る直前に簿記の勉強をして、記憶力をアップさせよう!

    • 投稿者:こころっちさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約1か月半

    はじめに

     2度目のチャレンジで合格しました。元々経理関係の仕事に携わっており、4年前には3級を独学で取得。その際同時に2級も受けましたが惨敗。仕事や家事の忙しさで勉強は全くしていませんでした。しかし、去年の年末辺りに、もしかしたらリストラかも…という状況になり2級だと就職活動に有利!と思い、再度勉強しました。勉強し始めたのが、年明けです。

     正直無謀なチャレンジと思いましたが、職場の上司の許可を得て、仕事に余裕のある時は勉強させてもらいました。平日は仕事で休日も家事。スクールに通う時間的・金銭的余裕もありません。さらに安くはない受験料…(苦笑)この回の受験を逃したらもう勉強する時間は取れない、受験料を無駄にするな!就活がかかっている!絶対一発合格してやる!という覚悟で勉強を始めました。

     しかし、2級はそんなに甘くないと分かっていたので、時間が無い中で合格した人の勉強法を知りたいと、ネットを探していたら簿記検定ナビの合格体験記に出逢いました。すると、独学で短期間の勉強で合格している人を発見!この体験記がやる気に大きな追い風となりました。オススメのテキスト・問題集もこちらで調べました。

    教材について

    • テキスト・問題集

     テキストは「サクッとうかる日商簿記2級」の商業・工業簿記。選んだ理由は、3級取得の際に、人より理解するのに時間のかかる私が見やすい!と感じたからです。

     ただ、2007年に購入したものを使用。最新版を買う余裕もなく、要点・語句を覚えたらあとは問題集をひたすら解こう!と考えたのです。正直危険なカケですよね。昔のものを使うのはあまりおススメはできません。

     このテキストに加え、同シリーズの「トレーニング」(これは本当に初歩的な問題が多いと思います。私は人よりも理解するのが遅いので基礎を頭に入れるにはいいと思います。)を併用しました。

     正月明けから2週間位はテキスト+トレーニングで基礎を詰め込みました。時間がないので、まずは基礎知識を頭に入れて、あとは問題を解きながらしっかり覚えようという考えだったのです。そして1月後半からは、以下の問題集をひたすら解きました。

    • 過去問

     「合格するための過去問題集日商簿記2級」は、簿記検定ナビでオススメしていたものです。試験の3週間前までは、この問題集をひたすら解きました。こちらは問題の量がとにかく多いので、様々なパターンを勉強出来ました。

     解説も分かりやすく、間違いやすい箇所・試験に出やすい個所も教えてくれます。この問題集で自分の得手不得手がハッキリと分かり、そこを中心に勉強できたので非常に助かりました。間違ったところは解けるまでおそらく5回以上はやりました。一日に工業のみやると商業の知識が少し消えてしまうと考え、工業をメインにした日でも商業の問題を1個は解くようにしました。

    • 予想問題集

     「ラストスパート模試 日商簿記2級」も簿記検定ナビのオススメでした。私はとにかく勉強時間が短い中の受験だったため、いかに効率よく勉強するかが大きなポイントでした。

     この問題集には数パターンの学習日程が載っており、私はこの日程に沿って学習内容を決めました。試験の3週間前からは、このラストスパート(ラスパ)を主に使い、その中に過去問題集の不安な問題も加えてとにかく解きまくりました。

     ラスパは、実際の試験時の問題用紙と同じ紙・書き方の模試です。試験に出る第一予想からウラ予想まであり、試験1週間前までは工業・商業 と分けて時間を測って解き、1週間前は本試験のように時間を測りながら通して解きました。必ずしもラスパが的中するわけではないと思うのですが、私はとりかかる時間が遅かったのでこれにかけました。

     そして苦手な問題も徹底的に取り組みました。さらに、このラスパには単語カードのように携帯できる切り取り式の問題もあります。これは携帯し時間があったら見る・解くを行っていました。以上、試験直前まで上記をフル活用しました。

    工業簿記の壁にぶつかる

     2級を受けるにあたって、最後まで苦労したのは工業簿記です。知識ゼロから勉強でした。途中、なんて無謀なチャレンジだったのだろうと挫折しそうになったけど、全国に頑張ってる仲間がいる!家族が家事を代わってくれてまで協力してくれてる!と気持ちを奮い立たせ勉強しました。

     くじけそうになると、こちらのサイトの合格体験記を読み、勇気をもらいました。短期間でも合格した人がいる!というのは大きなはげみになりました。周りには簿記を受ける知り合いは全くいなかったのです。管理人様にも相談させて頂きました。ありがとうございました!

     商業はある程度分かっていたので、プラスの知識を加えるだけでしたが、工業は単語を覚えるのに本当に苦労しました。30歳を過ぎてこんなに必死に勉強するなんて思ってもみませんでした。初めて聞く言葉が多く、私は単語・数式で苦手なものは大きく紙に書き、トイレや部屋に貼ったり、寝る前には必ず苦手な問題を復習し、ラスパの携帯用カードを全てチェックしました。

     そして、試験日がどんどん近づき、少し自信が持てるようになったのは2週間前です。苦手だった工業簿記がハッキリと理解できるようになったのです。これは本当に嬉しかったです。そして、これを機に絶対合格する!という気持ちを改めて持てました。

    勉強する上で気をつけたこと

     今回はとにかく問題を解きまくりました。解きながら、分からない事はテキストを開き、覚えながら解く…という感じでした。勉強し始めた時にテキストの内容をただ詰め込んでしまった、というのが失敗だったと思います。

     なので知識のあった商業は比較的解けましたが、工業はテキストをやったはずなのに、いざ問題集を解くとほとんど忘れていて解けないのです!やはりしっかり意味を理解しないとだめだと思い知らされました。

     そして、いかに限られた時間の中で要点を拾うか?も重要だと思いました。私はじっくり読まずに、ばーっと見て「あぁこれか!」と早とちりし、勘違いした答えを書いてしまうクセがあったようで、集中力を長時間保つことにも苦労しました。そして、間違った問題は何度も書いて覚えました。

    図書館を有効利用

     私は土日が休みのため、近くの図書館に朝から閉館までこもり勉強しました。家にいると様々な誘惑に負けてしまいそうなので。図書館は学生・社会人も多く、様々な勉強をしている方がいたので、こちらも頑張ろうという気持ちがより一層もてたと思います。集中力に欠ける私は一人だと絶対ダメだと思い、この勉強法を取りました。結果的にはこれは大正解でした。

     そして願掛けではないですが、合格するまでは禁酒!を貫きました。1週間前からは、午前(3級の開始時間)・午後(2級の開始時間)に合わせて、ラスパの問題を本試験と同じ感覚で解きました。なので一日に試験を2回受ける…という感覚で勉強しました。

    内定ゲットでやる気とプレッシャーが急上昇

     試験勉強中の1月末頃、就職の面接があったのです。この企業に履歴書を送る際に「2級取得のための勉強中」と記入していました。実際、面接時にはこの点に注目されまして…独学でなんてすごいね!と言われました。そして2月中旬に内定の連絡を頂いたのです!

     この企業で私が担当する業務は、正に簿記の知識がないと出来ない仕事でした(決算・仕訳伝票等々)もし2級に落ちても「内定取り消し」なんて事はなかったと思いますが、この内定が益々やる気を起こさせ&絶対合格しなきゃ!というプレッシャーにもなっていました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 試験開始前

     当日はいつも通り6時過ぎに置き朝食を取りました。そして開館と同時にいつもの図書館へ行き、ラスパの当日の過ごし方に書かれていた「得意な問題を1つ解く」を実行しました(私の場合は精算表です)

     これは本当は試験会場でやる事と書いていたのですが、当方が受験する会場の開場時間は30分前だったのです。これでは問題は余裕を持って解けないため、午前中に解きました。プラス苦手な問題を復習しました。

     そしていざ会場へ!開場が試験開始の30分前なので、12時には軽く昼食を取り(眠くなると困るので)ました。とてもいい天気でしたが、(前回も冬の受験だったのですが、会場内が結構寒かったので)、電卓を叩く指のためにカイロを持参しました。

     会場は数人しか来ておらず、しかも予想を反して少人数の受験者数のようでした。トイレを済ませて席に着き、自分なりにまとめた要点のノートをじっくり読みました。もちろん指鳴らしのための電卓を叩くこともしました。

     そして、人が入ってきても周りは一切見ないようにしました。見てしまうと、こんな方が受けるのかと変なプレッシャーになってしまう気がしたからです。

    • 試験開始

     練習通り、まずは一通り問題に目を通しました。すると…ギリギリまで苦手といしていて直前でやっと理解した「標準直接作業時間」が!!正直、この問題を見た時点でショックを受けました。が、やるしかない!と第1問→4→5→2→3の順で問題に取りかかるべく、まずは1問へ。

     仕訳はなんとかクリア出来ました。出ないでくれ!と願った割賦売上が見事に出ましたが何とか解答しました。仕訳は予定配分の時間よりも早く解けました。しかし、周りの紙をめくる音(おそ らく次の問題に取りかかってるであろう音)が多く聞こえてきます。しかし、集中してやろう!と深呼吸。

     そして4問へ。これは工業でも得意とする分野でした。こちらも予定時間ギリギリでしたがクリア。そして、いよいよ5問へ。前日にもやった問題を思い出しながら、深呼吸をして取りかかりました。が、やはりつまづきました。

     最後まで苦手だった直接労務費差異の数字が明らかに大きすぎるんです。どんどん時間だけが過ぎていきます。他の受験者の次のページへ進む音も多く聞こえてきます。この焦りは今でもハッキリ思い出せます(苦笑)でも持ってる知識を振り絞り、なんとか空欄を作らずに2問へ。

     これも得意とする試算表なので、ここで点をかせがなきゃ!と冷静に解くように心がけました。この時点で予定配分の時間は大幅に過ぎていました。最後に見直す時間がないかも?という時間です。そして、いよいよラストの3問へ。

     本支店会計も落ち着いてやれば正解率の高い問題だったんです。よし!大丈夫!とサクサク解いていると…表がほぼ完成に近い頃におかしい事に気付きました。私は、本支店合計の合併財務諸表だと思いこみ計算していたんです!!愕然としました。一瞬頭が真っ白になりました。残り時間も本当に少なかったんです。5問で時間を取り過ぎたため…。諦めるしかないか??と泣きたくなりました。

     しかし、今までの努力(自分で言える位今回勉強を頑張ったのです)を無駄にしたくない気持ちで、消しゴムで解答を全て消し、再び取りかかりました。なんとか試験終了数分前に解き終え、最後まで引っかかっていた第5問の(3)標準消費量を見直す事ができました。

    • 試験終了後

     試験前の、大丈夫!という自信はなんだったんだろう?甘く見過ぎていたのか?もっと他の問題集もやっていればよかった。そして、あんなに家族や上司に協力してもらったのに…という後悔でいっぱいでした。本当に泣きたくなりました。でも、諦めずに最後まで取り組んだ、これで落ちたらしょうがない!落ちたら次回受けよう!という複雑な気持ちで会場から出ました。

     試験が終わったらまずやろうと決めていたのが、愛車の洗車でした。絶対受かってやる!という気持ちで来てたのが、まさかの予想外な問題の出題に当たるとは…しかし、スッキリしたいと思い、しっかり洗いました。ピカピカになった車で帰る途中、協力してくれた家族にお礼の意味を込めてケーキを購入。お礼はちゃんと伝えましたが、試験の事はあまり話さず寝ました。

     しかし、まさかの合格!!泣きました!!奇跡だと思いました!諦めずに解いて本当に良かったです!!

    管理人からこころっちさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓・教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は10年以上使用しているもので、「CASIO JS-10K」です。キーが軽いのがとても打ちやすいです。そして、力強く叩いてしまう私にはあまり周りに迷惑をかけないですむ、お気に入りの電卓です。

     しかし、簿記検定ナビでもオススメしていた「CANON 卓上電卓千万単位シリーズ 12桁 HS-1210TU 」を職場の人が持っており、使用しましたが、人気があるのが分かります。少々大きいかな?と思いますが、打ちやすいですね!アマゾンだと価格も安いので、壊れたらこちらを購入しようかなと考えています。

     教材は、テキスト「サクッと受かるシリーズ」は初心者や、文字の多いのが苦手な人にもオススメです!!3級からこのシリーズを使っていますが、独学でも理解できる内容だと思います。もちろん試験となると、応用も必要ですが…他のも見ましたが、やはりこのシリーズが、文字も少なく、図解が分かりやすい!そして、「重要・超重要」と要点を的確に明記しており、時間のない私にはピッタリでした。

     そして、このシリーズのトレーニングですが…基本中の基本の問題が多いです。本試験に対応する問題もありますが、量が少ないと思います。試験までたくさん時間のある方向けかと。このトレーニングで基礎を身につけて、様々な問題集に取り組むとバッチリではないでしょうか?時間が無い方はトレーニングを省いた方がいいと思いました。

     過去問・ラスパは結構オススメ出来ます。過去問は、問題に慣れるにはいいです。過去問も多く載っていますし、答案用紙には、各問いごとに点数を記入できる欄もあります。そして、少しですが予想問題もあります。

     しかしラスパは4回分しかないので、時間のある方はもう一冊予想問題集があるといいと思います。実際私は、ラスパの予想問題(過去の的中率が80%位だったもので)に頼り過ぎて、本試験の予想外の問題にてこずりました。

     問題の聞かれている内容は分かったんです。もっと自分に解答力がついていれば90点以上は取れたと思っています。本当にこれは悔しかったです。(合格したから言えるんですが…)しかし、ラスパは実際のものと同じ紙、大きさなので当日緊張しなくて済みました。こちらは試験に臨むには役にたちました。

     ラスパカードの具体的な使い方を、もう少し詳しく教えてください。
     こちらは主に試験に出やすい問題が載っていました。しかし、私には問題数が足りなく、画用紙をカードと同じ大きさに切り、間違いやすい問題、語句のカードを作り、挟みました。

     ポケットサイズなので、起床後、就寝前、休憩時間等とにかく時間があったら開く癖をつけました。そうする事で常に簿記を頭の中にある状態にしないと絶対合格できない!と思ったからです。

     完璧になった問いのカードは破棄し、苦手な問いのカードを作る…という作業を繰り返し、試験近くになるとかなり薄いカードの綴りになっていました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私はネットか何かで「簿記の勉強は1日休めば、それを取り戻すのには3日かかる」という言葉を見つけ、くじけそうになるとその言葉を思いだして勉強しました。これがずっと頭に残っています。こんなに頑張って覚えたのをまた3日もやるのか?と自分を奮い立たせました。でも実際その通りだと思います。おととい完璧だった問題が一日別の問題をやり、再度取り組むと忘れているんです。

     社会人の方、主婦の方…勉強する時間が取れない方もいると思いますが、そんな時は1問でも、テキスト1ページでも開く事を絶対おススメします。毎日簿記にふれる事で勉強が楽しくなりますよ!そして、就寝時の布団に入ったあとに、苦手な問題や覚える語句などを頭に入れると結構忘れませんでした。

     私は試験間近でやっと合格点に達しました。本試験ではないけれど、やれば出来るんだと自信がつきました。何度も間違った問題を解けた時の感動はものすごかったです。勉強は自分との戦いだなと痛感しました。

     正直、仕事をして家事をしながらの勉強は体力・気力ともに辛かったです。しかし、この1回に掛けるんだ!という信念を持って勉強しました!しかし、一人では絶対無理でした。こちらの合格体験記にとても励まされたのです!

     独学で、しかも1ケ月半弱という状況での受験は無謀だと思いました。しかし、人一倍努力しなければいけない私でも取れたんです。2級を持っていれば今後の人生で役にたつと思うんです。今、勉強する時間は一生のうちのたった数ケ月だと考えると頑張れました。

     そして、試験後に自分にやるご褒美も考えて勉強しました(私の場合は、試験が終わるまで禁酒!だったので、終わったら思いっきり飲むぞ!というご褒美です)

     あと、上と重複してしまいますが、とにかく問題を解くことが大事です!数をこなす事で、時間はかかっても最後には絶対理解出来るし、応用にも対応できると思います。

     そしてわからない問い、語句はその場で必ず復習すること。後回しにすると何を間違ったのかさえわからなくなると思うんです。私の場合、試験3週間前までは1週ごとに工業・商業を交互に勉強したので、分からない度に1つの問いで立ち止まっていたので更に時間がかかり、予定日数をオーバーしましたが、そのあとでなんとか取り戻しました。

     そして、試験日が近くなったら時間を測って解く。各問題の時間配分を決めるのは大切だと思います。試験と同じ時間に予想問題を解くのもやっておいたほうがいいと思います。

     最後に、睡眠時間は削りすぎないこと。集中できなくなったら、一休みして再度勉強すること。私は寝る時間を削らないといけない位の短期間勉強だったのですが、夜はやはり眠いのです…。

     そんな頭で勉強しても入りませんし、覚えないという事を痛感しました。そんな時は次の日に30分早く起きて、その30分を勉強にあてたり、昼休みに勉強したりしました。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     4月より諸事情のため転職します。転職がなければ、時間をかけて1級を受験…という気持ちもありましたが、今度の職場は介護の簿記の知識が必要なので、日商簿記検定はもう受けないと思います。

     ただ、転職によって初めて知りましたが、介護の簿記の資格もあるそうなので、こちらは必ず受けます!1年後位には中級、いつかは上級にもチャレンジしたいと考えています。

    管理人コメント

     こころっちさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!こころっちさんは、試験会場に携帯カイロを持参されたとのことですが、特に冷え性の女性の方は忘れずに持っていったほうが良いと思います。

     11月試験・2月試験については、よっぽどのことがない限り暖房をつけてもらえると思いますが、指先が触れる机などは冷たくなっていますので、指先を温めずに電卓を打とうとするとどうしても手がかじかんでしまいますので気をつけてください。

     あと、寝る前に苦手な問題・処理方法を復習するというのもとても良い方法だと思います。人間の脳は起きている間に覚えたことを、寝ている間に短期記憶から長期記憶に移行すると言われていますが、寝る直前に覚えたものほど長期記憶に移行しやいすいとのことですので、こころっちさんのように寝る前の10分、15分を有効利用してください。

    こころっちさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.67

    社会人受験生は、勉強の「量」ではなくて「質」で勝負!

    • 投稿者:らむさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     126回の受験に失敗し、再受験するか迷いましたが、テキスト等買った事と、今まで費やした時間を無駄にしたくないと思い再受験を決意しました。2級はそう簡単には合格できないと痛感し、基礎からもう一度やり直そうと勉強し始めました。

     また、独学でしたので自分の勉強方法を見直す為に、こちらの合格体験記を読み参考にさせていただきました。フルタイムで働いており、家事もしながらでしたので勉強時間は平日1時間、土日祝4~6時間ぐらいでした。忙しくて時間が取れない日もありましたが、短時間でも毎日簿記に触れるようにしていました。

    勉強の基本スタンス

    • 自分に合ったテキスト、問題集は解説が丁寧なものを買う
    • 基本は仕訳
    • 暗記して覚えるのでははく、理解しながら解く
    • 間違えた問題は、解説解答を読んで終わらせずにもう一度解く
    • 解き方をパターン化して時間短縮する
    • 本試験レベルの問題を多くこなす
    • 予想問題に頼り過ぎない

    使用テキスト・問題集

     テキストと問題集は同じシリーズにした方がいいと思っていましたが、2度目の受験を決めた時に見直し、解説がより詳しいTACの問題演習・過去問題集を購入しました。

    勉強スケジュール

     テキスト・基礎問題はある程度理解していた為、一通り読んだ後すぐに問題演習に取り掛かりました。

    • 12月上旬~12月中旬 商業簿記(テキスト・基礎問題)
    • 12月中旬~12月下旬 工業簿記(テキスト・基礎問題)
    • 1月上旬~1月中旬 商業・工業簿記(問題演習 中級~試験レベル)
    • 1月中旬~2月中旬 過去問題集(3周)
    • 2月中旬~試験日 直前予想、過去問間違い箇所

    具体的な勉強方法

     2度目の受験だった為、前回の勉強方法を見直すところから始めました。前回は工業簿記から勉強し始め、理解したつもりでいても商業簿記を始めると工業簿記を忘れている…という状態になり、両方の進め方が分からなくなってしまい、後半は予想問題からある程度自分で範囲を絞って勉強していました。

     その為、予想外の問題が出てしまうと焦ってしまい他でもミスがでるという状態でした。勉強期間を長くするのではなく、限られた時間の中で効率的に進めていくことが一番だと思いました。今回は基礎問題後の問題演習は工業・商業簿記併用で勉強しました。 併用と言っても一週間のサイクルで両方に触れるようにしました。

     また、勉強する時間帯にも気をつけました。平日は夜しか時間がありませんでしたが、休日は頭のさえる午前中に多く時間を取り、午後は集中できなくなると仮眠をとってから勉強するようにしました。自分の集中できる時間帯・リズムを把握することも大切です。

     基礎問題と過去問題とではレベルの差がありすぎる為、中級レベルの「プラス8点のための問題演習TAC」を使用しました。解説がとても詳しく、説く手順やポイントが丁寧に書かれてありますので、独学の方にはおススメします。時間のかかっていた問題は解説を見て、目からウロコでした。おかげでパターン化でき、時間短縮につながりました。

     商業簿記はとくかく仕訳、こちらは回数をこなしました。工業簿記は問題を暗記してしまうと問われ方が違うと対応できなくなってしまうので、理解する事を大切にしました。

    過去問・予想問題集について

     過去問題は重要だと思い、1ヶ月は時間をとろうと決めていました。また、問題を解くときは、時間配分を身に付ける為に1回分ずつ、時間を計って解くようにしていました。解く順番もおおまかに第4・5・1・2・3と決めていました。

     解答用紙はコピーを2部ずつとり、間違えた箇所には解答を記入せずに、下書き用紙にどの部分でどうして間違えたのかなど、コメントのみを記入しました。

     そうする事によって、意識して問題を解くようになり、同じ間違えをしないようになりました。私の場合、間違えノートを作ろうとした時もありましたが、うまくまとめられずに書き直しをして時間がかかり過ぎてしまったので、自分の下書き用紙に直接記入するようにしました。

     3周する頃には、自分の苦手は問題が分かり、その部分に関してはもう一度演習問題に戻るようにしました。予想問題集は1社にすると偏ってはいけないと思い、2社分購入し最後の仕上げとして2周しました。

     ただ、前回の反省から予想問題に頼りすぎないように、あくまでも問題演習と捉えて、予想にない問題でも自分の苦手は部分は「出るかも」と自分に言い聞かせて復習するようにしました。

    試験日当日の1日の流れ

     AM8:00に起床し、朝食を済ませ過去問の間違えていた部分を再度確認。昼食をとると眠くなるので、飲み物とチョコレートにし、準備物を確認し出発。試験会場には30分前ぐらいに着きました。

     参考書をパラパラとめくりましたが、あまり頭に入らず電卓の位置や軽くたたいて手の感触をならしました。開始10分前にトイレに行き、後は気持ちを落ち着かせる為に何もせずに居ました。

     試験開始の合図があり、まず全5問の問題をチェック、第5問の標準原価計算のは驚きました。唯一絶対に出ないとほとんど勉強していなかった問題でした。とりあえず最後に解こうと決め、4⇒1⇒2⇒3⇒5の順で解きました。

     第1問の仕訳は、のれんの勘定に気がつくのに時間がかかりました。第3問の本支店の本店のみの数字の問われ方には動揺しましたが、前回の特殊商品売買の二の舞にならないように、まずは落ち着き、問題文を丁寧に読み何を問われているのか考えて一つずつ解いていこうと思いました。

     解く過程は同じで最後の解答する部分だけ本店の数字のみを記入すると解釈しました。そして第5問は解いてみると細かい部分まで問われていなかったので、なんとか解答できました。

    試験を終えて

     自己採点では、80点でした。仕訳が3問しか合っていませんでしたが、第2問・第4問は満点、第3問・第5問は部分点という感じでした。第5問の標準原価は出ないと思い込み、勉強不足だった点は反省しました。

     126・127回共に今までにない問い方をし、受験生を惑わすような問題だと感じました。動揺してしまって、本来解ける問題でもミスをしてしまった方もいると思います。

     そうならない為には、やはり基礎をしっかりし、範囲を絞らずに問題演習を多くこなすことしかないと思います。過去問は覚えてしまうと問われ方が変わると迷ってしまうので、理解し苦手なところは問題演習に戻るといいと思います。

     また、実力があっても問われている事を正確に解答できなければいけないので、基本的な事ですが問題文はしっかりと読む事が大切だと思います。

     私自身、独学で勉強していて勉強スケジュールや方法、問題の解き方などこれでいいのかと自信がなくなる事が多々ありました。そんな時は、簿記検定ナビさんのサイトを見て、勉強方法だけでなく、精神的な部分でもとてもお世話になりました。この場をお借りして、お礼申し上げます。本当にありがとうございました。

    管理人かららむさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓・教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     以前からSHARPの電卓を使用しており、2級の受験に伴い、12桁のものを購入しなおしました。最初はよく考えないまま、手ごろな値段の他メーカーのものを購入しましたが、ボタンの配置の違いから使用しづらかった為、上記の電卓を再度購入しました。購入の際は、ボタンの押し心地・配置など考慮されることをおすすめします。

     教材は他の方にもおすすめ出来ます。基本的にTAC出版の物は参考書・問題集ともに解説が丁寧です。その分ページ数は多くなってしまいますが、2級の場合は解説が丁寧なことが大切だと思います。

     その中でも、特に問題演習用の「プラス8点のための問題の演習(TAC)」は特に解説が丁寧で、ポイントもまとめており、解き方の順番なども書かれてありますので、独学の方はとても参考になると思います。

     私自身独学で、解答に時間がかかっていた問題も時間短縮して解けるようになり、目からウロコだった内容も多々ありました。

     らむさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は商業簿記全般です。商業簿記は仕訳が基本ですので、まず仕訳で基礎を固め、問題はある程度パターン化されているものが多いので、ひたすら演習問題や過去問題を解き、間違えた箇所は出来るようになるまで何度も解きました。そうする事によって、自分の間違え箇所に気付き、解答する際に注意して解くことが出来るようになりました。

     苦手な論点は工業簿記の標準原価計算、直接原価計算です。工業簿記は、公式が覚えられない、覚えても忘れてしまう、問題形式が少し変わると解けない…という事が多々ありました。公式は語呂合わせで覚えてるようにし、本試験レベルの問題を多く解くようにしました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     まず、2級は3級と比べて範囲が広い為、何気なく勉強していてはいけないと思います。こちらのサイトの合格体験記を参考に、最初に大まかな計画を立て、自分に合った参考書を手にすることがとても大切です。また、暗記するのではなく理解すること、問題文は確実に読むことだと思います。

     最近の試験問題は、今までにない出題傾向で受験生を惑わす問題文があります。その対策としては、やはり基礎力をしっかりつけた後に、試験レベルの問題集を多くこなすことが大切だと思います。個人的には、テキスト読み⇒基本問題はせずに中級レベルの問題演習⇒過去問題集⇒本試験レベル問題集⇒予想問題集の順番でもいいように思います。

     基礎問題を解く事はいいと思いますが、そこに時間をかけすぎる事はもったいないと思います。私自身、1回目の勉強の時は基礎問題に時間をかけ過ぎて、過去問題をする時間をもっととればよかったと後悔しました。限られた時間の中でどのように勉強していくか自分に合った方法を見つけることがとても大切だと思いました。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     今のところ、特に他の資格に挑戦する予定はありませんが、就職活動中なので 2級の知識を活かした仕事につきたいと思っています。

    管理人コメント

     らむさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!フルタイムで働きながら簿記の勉強をするのはかなり大変だと思いますが、らむさんの合格体験記には「合格するためのヒント」がたくさん散りばめられていますので、社会人受験生の方はぜひ参考にしてください。

     まず、「限られた時間の中で効率的に進めていくことが一番」と書いていただきましたが、これはその通りだと思います。よく、問題・解答・解説を丁寧にまとめて満足していらっしゃる方がいますが、勉強した気になるだけであまり効果はありませんので、勉強の「時間」よりも「質」に気をつけるようにしてください。

     また、最近の出題状況を勘案しますと、予想問題に頼りすぎるのも危険だと思います。らむさんのように、「予想はあくまでも予想」と割り切って利用すると良いと思います。

     あとは、「問題文はしっかりと読む事が大切」と書いていただきましたが、これも意外に出来ていない方が多いですし、第124回の「現金預金」勘定のように、問題によっては致命傷になる可能性も考えられますので、問題演習の段階から意識するようにしてください。

    らむさんが使われた教材や電卓のまとめ