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  • 第127回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.73

    工業簿記は「勘定連絡図」がポイント!大原の無料模試も有効活用すべし!

    • 投稿者:ナナコフレームさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     前回、3級の合格体験記を投稿したナナコフレームです。今回は80点で2級に合格しました。3級のときと同様に、今回も簿記検定ナビには色々とお世話になりましたので、管理人様へは、この場を借りて厚くお礼を申し上げます。

    工業簿記の勉強方法

     当初2級は6月受験を視野に入れていましたが、メーカーの工場の管理課に勤務しているため、工業簿記の方は早めに習得する必要に迫られ、97点取れた3級の体験を基本的に踏襲した勉強方法を取りました。

     3級試験終了直後に、TACの工業簿記DVDと合格テキストを購入し12月中に視聴し終えました。DVD講師は、3級と同じ人で「勘定連絡図の流れ」や「原価差異の把握の仕方」などを分かり易く説明してくれ、当初は難解に思えた工業簿記の概念が次第に掴めるようになりました。会社では昼休みに勘定連絡図(費目毎のボックス図を含む)とシュラッター図を書く練習をしました。

     他の人の合格体験記を読むと、テキストを読んで直ぐに理解されていますが、私にはとてもそんな理解力はありません。実際、工業簿記で挫折する方は多いと聞きます。そういう方は、「DVD視聴→テキスト「解読」→勘定連絡図の作成」の順での勉強をお勧めします。勘定連絡図が頭に入れば、そして今直面している論点が勘定連絡図のどこにあるかを意識できるようになり、工業簿記は案外取り組みやすいものになります。

     正月休みには合格トレーニングを解き、不明点はDVDとテキストに戻って本質を理解するように努めました。例えば、標準原価では「この問題は当月投入分、完成品どちらの話なのか?」という初歩さえ分からなくなりDVDを聞き返すと「仕掛品勘定の当月投入分で比較します」とはっきり説明しています。「今まで何を視聴していたのか?」情けなくなりましたが、本番ではこれで命拾いをします。

     また3級の教訓から、間違いノートを作ろうと思いましたが、ズボラな性分なので筆が進まず、代替策として間違えた論点に関してエクセルにインプットするようにしました。具体的には、以下のような感じです。

    • 直接配賦法で、製造部門費/補助部門費の仕訳をするとき、借方に(製造部門の)部門個別費・部門共通費まで入れてしまう(当然、貸借不一致)
    • 簡便的な相互配賦法で、当補助部門の配賦基準数値を含めた同数値の合計で当補助部門費を除して配賦率を算定してしまう。
    • 製造原価報告書の原価差異を実際金額に合わせるように加減算してしまう。
    • 等級別総合原価計算で、完成品原価を“積数”で除して完成品単位原価を算出してしまう。

     インプットしてみるとただ広いような2級の範囲でも間違える論点は限られており、そこを完全に抑えれば大幅な得点アップを期待できることが分かります。合トレを2回繰り返した後、「合格するための過去問題集112回~123回」(TAC)をネットオークションで購入して、第4問・第5問に挑み、単純な計算ミスを除いて9割近くは正解出来ました。

    商業簿記の勉強方法

     ここで1月中旬になりましたが、2級の商業簿記の過去問を見ると伝票や特殊仕訳帳、精算表の4割ほどは3級の知識だけでも解けそうなので「2月に間に合うかも」と欲が湧いてきました。工業簿記が9割(36点)取れるとすると、商業簿記は半分強の得点でも合格できるからです。

     商業簿記は、「サクッと受かる」を買って速攻を狙ったのですが「特殊商品売買」で根をあげ、結局TACの2級商業簿記DVDを購入して「サクッと受かる」との異色コンビで勉強することになります。

     2級商業のDVD講師も、工業に劣らず分かり易く安心しました。 専門学校に比しDVDの利点は「リピートが可能」「移動時間の負荷がない」等の他に「講師の当たり外れがない」ことが言えます。 出版社も名誉にかけてエース級を投入してくるからです。

     固定資産や有価証券、社債、税金等もDVD視聴で一応理解したあと「簿記検定ナビ」の「仕訳問題対策」で練習しました。仕事が多忙なので、合併、割賦販売、手形裏書など一定の範囲を切りました。

     また、第2問・第3問対策もDVD視聴後すぐに「合格するための過去問題集112回~123回」を使って練習しました。2級の商業簿記は、専用問題集を買わなくても簿記検定ナビと過去問題集だけで対応可能かと思います。

     本支店の下書きは、簿記検定ナビの117回の定型フォームが大いに役立ち、3級時に教わった「試算表のT勘定」「見越し繰り延べの2直線」に続く強力な武器になりました。このフォームを前日に覚えただけで大原の無料模擬試験では(14点/20点)取れました。

     大原の無料模擬試験は、今の実力、本番の時間配分、雰囲気を知るのに格好の場であり、また本支店と工程別総合原価の解説を聞くことも出来ました。簿記力保持のため、また受けに行こうかと思います(こんなことを書くと大原には叱られそうですが…)

    総まとめ期の勉強方法

     2月中旬ごろまで商業だけを勉強していたのですが、ここで工業の過去問を振り返るとすっかり敷居が高くなっているので焦り、評判の良いネットスクールのラスパ模試を買って、予想範囲の勘を取り戻すことに腐心しました。

     裏予想にあった標準原価計算は切りましたが判断ミスでした。商業の第2問・第3問は、財務諸表と本支店会計と伝票会計に的を絞り、本番を迎えることになります。

    試験日の1日の流れ

     3級の時と違い午後からの試験なので充分睡眠が取れ、試験会場を下見した後、近くのレストランで食事し約40分前に入場しました。ラスパカードを持ってくるつもりが忘れて何も出来ません。会場に掛け時計はなく、腕時計を忘れていればアウトのところでした。

     試験問題を見るや、2か月近くごぶさたの標準原価計算が出され、本支店会計は見たことのない新形式になっています。力を入れた伝票会計は無く特殊仕訳帳、仕訳問題では切った「合併」「割賦販売」から出題と「今回はもう駄目だ。」と頭がパニック状態に陥りました。

     しかし、真矢みきさんから「諦めないで!」のメッセージが心に届いて持ちこたえ、まず仕訳問題に着手、「合併」「割賦販売」を除く3題は取れると踏んだのです。(結果は8点の惨敗。「増資」が勘定科目は合っていても、単価に“設立時の”株数を掛けるケアレスミスをしていました。)

     次の単純個別原価計算は、ヤマが当たった問題でしたが、焦ったせいか仕掛品勘定の貸借が何度やっても合わず、心が折れそうになりました。するとまた「諦めないで」のメッセージが届いて、前月の原価要素の一部を当月投入分に混入するミスを犯していたことに気づいて補正し、貸借一致を確認した後、P/Lを一気に片付けました。

     ところが見直すと「月初製品有高」を1万円多く誤記しており損益計算書は書き直しです。また心が折れかかりましたが、なんとか書き直せました。(結果は全問正解でしたが 冷や汗もので今回の“天王山”でした。)

     次に標準原価計算は、問題が易しいのと意外に記憶に残っていたので気分は次第に落ち着いてきました。「仕掛品勘定の当月投入分で比較する」ことを意識して解いたので、物議を醸している「完成品換算総量」も大丈夫でした。(結果は全問正解出来ていました。)

     次の特殊仕訳帳はサービス問題ですが、練習不足のため苦しいところです。「工業と仕訳で50点ほど取れている可能性が高い。そうすると残り40点中の半分取れればよい。」と自己を励まして処理しました。(結果は16点。「売買目的有価証券」と「合計」をミスです。“2重仕訳”関連は合っており、上出来でした。)

     最後に本支店ですが、管理人さん伝授の定型フォームを作った後、「新形式の問題はとにかく諦めずに部分点を積み上げていく」の言葉に従い、損益勘定を埋めていくと「見越し繰り延べ」など優しく、部分点を稼げそうなことに気がつきました。(結果は16点。「繰越利益剰余金」「支店」「内部利益戻入」が分かりませんでしたが、配点個所が甘いのか結構な部分点を取れていました。)

    試験の教訓

    • 万が一のことは起きるので最低限の備えは必要。
    • しかし、冷静に最後まで諦めなければ活路は開ける。

     ヤマが外れて焦ったため、薄氷を踏む思いをしましたが、人生の良い教訓になった試験でした。

    管理人からナナコフレームさんへ追加の質問

     無料模擬試験の様子をもう少し詳しく教えていただけませんか?
     大原の校舎の一室で本番と殆ど同じ形式で行われました。さすがに身分証明書呈示や机上の持ち物チェックは行いませんが、本番では行われる旨の注意はあります。初受験の方が事前に本番を経験するにはうってつけです。私の校舎では40名ほどで「無料」の割に知名度が低いのか意外に受験者は少なく年配の方も散見しました。

     試験問題は本番よりやや難しめに設定していると思われ良質なものです。(内容は、1仕訳、2伝票、3本支店、4財務諸表、5工程別総合原価)試験後に正解配点表が配られ、自己採点・自己申告しますので不正は容易です(笑)

     最後に他校舎と合わせた受験者全員(217人でした)の中での自分の順位、合計および設問ごとの点数分布を示す表がもらえコメントも付きます。その表が配られるまで(1時間30分ほど)講師による問題解説が行われるという段取りです。また当模擬試験と前回の本試験の問題解説本も貰えると至れり尽くせりです。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     3級のとき、「見越し繰り延べ」「売上原価」「決算振替仕訳」などで頭を捻ったのですが、それらがベースとなって2級を乗り越えることが出来たという感じです。いきなり2級から勉強される人もいますが、私のような凡人は3級の基礎から説明の分かりやすいTACのDVDを使って勉強するのが2級への近道だと思います。

     また、工業簿記は、初め取っつきにくいのですが、暗記量が少ないうえ検定試験問題が平易で高得点を稼ぎやすいため、(私は実務の必要性からだったのですが一般論としても)工業を先に勉強した方が良いかと思います。

     2級商業は3級の基礎がしっかりしていれば余り心配する必要はないという感じです。ただ後から商業だけを勉強していると工業の勘がすぐに衰え、私のように慌てることになります。時折、工業の問題も解いて勘を保つ必要がありました。

     それと、本文でも触れましたが「裏をかく」最近の出題傾向から見て、ヤマを張るのは危険です。どの分野も基礎だけは抑えておくべきです。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     定年まで会社に勤務する予定なので1級はコスパが悪く受験しません。ただし、工業は実務に関連が深いので、1級範囲も少し勉強する予定ですので、引き続きご指導をお願いします。

    管理人コメント

     ナナコフレームさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!3級のほうの合格体験記も中身の濃いものでしたが、今回はより中身の濃い合格体験記に仕上がっていると思います(特に、「大原の無料模擬試験の様子」の情報は貴重です)

     まず、受験生の方に参考にしていただきたい最初のポイントは、「工業簿記の勉強方法」の勘定連絡図が頭に入れば、そして今直面している論点が勘定連絡図のどこにあるかを意識できるというところです。勘定連絡図は眺めていても頭に入ってきませんので、必ず手を動かすように意識してください。

     あとは、試験前になると大原各校で行われる無料模擬試験や出題予想会に参加するのも良いと思います。強引な勧誘などはありませんし、試験前に本試験の雰囲気を体験できますので、参加しない手はありません。試験前になったら、大原の公式サイトをチェックしてみてください。

     最後に、ナナコフレームさんが今回受験された試験会場のように、掛け時計がない(または外されている)ことも十分考えられますので、腕時計を忘れずに持っていくようにしてください。

    ナナコフレームさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.52

    1か月間、74時間の集中勉強で日商簿記検定3級を満点合格!

    • 投稿者:suseliさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月
    • 備考:1年前に仕訳まで勉強

    はじめに

     簿記検定ナビさんのサイトを活用して効率よく勉強し合格することができました。短期間でも集中して勉強すれば合格することができます。もちろん論点も理解できます。これから受検を考えられている方の参考になれば嬉しいです。

     私は昨年の2月から3か月間、職業訓練を受講していました。これはPCスキルと簿記3級について学ぶというもので、週6時間簿記の授業がありました。ここで簿記の概念などひととおり講義を聴講しましたが、簿記の試験日がPCの資格と重なり受検は断念していました。

     その後、すぐに事務パートに就き仕事を覚えることを優先する日々が続いていました。「新卒を入れるから3月までで契約更新はなし」と知らされたのは1月も終わりに近づいた頃でした。やはり気になっていた簿記の資格を取るしかないと思いました。

     目標は2級ですが、3級をよく理解していないと実務でも困るのではと思い3級→2級の順に受ける事にしました。第127回の検定試験に申し込んだのはギリギリ最終日、まさに背水の陣でした。

    テキストについて

     以上、全てネットスクール出版です。職業訓練の講座で一括購入したもので、自分で選んだものではありません。サクテキ・サクトレを解いていた頃は絵も可愛いし楽かなーと思っていたのですが、 模擬試験問題に入るといきなりレベルが高くなり時間内には解けなくて焦りました。

     仕訳問題集には上記のテキストでは触れていなかった問題もあり、本番でも迷うことなく正答を書く事ができました。問題用紙と解答・解説の両方をプリントアウトしました。間違えた問題は解答を赤ペンで囲みたびたび見るようにして、間違えた問題のみ繰り返し練習しました。

    電卓について

     再就職してすぐに簿記検定ナビさんのおすすめ電卓ページで紹介されていたCANON HS-1210TUを購入。慣れていた方がよいと思い、職場でもマイ電卓を使用していました。そのため電卓のタッチタイピングは出来るようになっていました。

    電卓画像
    電卓画像

    勉強スタイル

    • 勉強予定表を有効利用

     まず簿記検定ナビさんのサイトの勉強予定表をプリントアウトしました。これには残り日数が日付の下に書いてあり、目標学習時間や実際勉強時間が記入できるようになっていて、とても使いやすかったです。受検しよう!と心に決めたらまずこれを印刷することをお勧めします。

     合格に必要な標準勉強時間から逆算すると1日に5.5時間勉強しなければいけない計算になりました。勤めもまだ続けているのに、かなり無謀。でもやるしかありません。頑張れ自分!と己に言い聞かせつつ、合格体験記を読んで気分を盛り上げました。

    勉強予定表と仕訳問題
    勉強予定表と仕訳問題

     仕訳は1年前に練習していたので復習もスムーズにいきましたが、帳簿・伝票・試算表の問題で結構とまどいました。何回か論点の理解に苦しみましたが、寝る前に回答の解説を読んで考えながら眠りにつくと、翌朝にはなぜかスッキリと理解できていたことが多かったです。壁→考えながら就寝→理解の繰り返しでわからない論点を無くしていきました。

     とにかく時間がたりないので、間違い直しノートを作る余裕はなく、代わりに解答の間違えた箇所に赤丸をつけ、線を引き要点を書き込みました。(画像参照)

    赤ペンチェック画像1
    赤ペンチェック画像1
    赤ペンチェック画像2
    赤ペンチェック画像2
    赤ペンチェック画像3
    赤ペンチェック画像3
    赤ペンチェック画像3
    赤ペンチェック画像4

     最初の11日間でサクテキ・サクトレと模擬試験問題集の重要論点チェック問題までやりました。試験日の16日前から模擬試験問題に取り組みました。最初の模擬試験の点数は62点…へこみました。翌日は間違えた箇所をもう一度やり、新しい問題を解いていきました。

    • 工夫したこと

     また、毎回時間を短縮できるよう工夫していきました。例えば、数字は自分にとってぎりぎり見間違えない程度の、できるだけ小さい字で濃く書くとか、受手→受取手形、受数→受取手数料など自分で判別できる略字などです。

     第3問については、仕訳はメモせずにTフォームに書き込んでから集計するようにしました。簿記検定ナビさんおすすめのこの方法が、速いですし後々確認もできるのでよかったです。自分の書く字の大きさに合わせてA4用紙を縦に6分するように折り目を付け、横3列にTフォームを書き込むようにしました。小さいスペースの方が迷わず時間短縮になりました。

     30分程度時間が余るように各問題ごとに目標時間を決めました。また、模擬試験問題を解く時に2時間まとまった時間をとるのは難しいので、タイマーを利用してトータルで120分で解きました。小間切れになりますがやらないよりはマシです。そのうち夢中になって続けて解いてしまいましたが(笑)

     回数を重ねていくにつれて、初見の問題でも90点台を取れるようになっていきました。最後の3日間は苦手な論点の問題と、点数の低かった回の過去問をやりました。わからない論点をなくしていけば合格範囲に入ると思います。

     スピードを上げるよう気を付けた事や、このサイトの他の方のよい所をすぐに取り入れたところもプラスになったと思います。お世話になり、本当にありがとうございました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 6:00

     起床。自然に目が覚めました。簿記検定ナビさんの持参物リストを見ながら、もう一度チェック。おそらく終わった時にとても疲れるだろうと思い、お菓子を多めに持っていくことにしました。

    • 6:30

     朝食をとる。メニューは脳に糖分を送るためオレンジジュースとパン。

    • 7:55

     自家用車で出発。

    • 8:20

     試験会場に到着。早めに着いたため駐車場にも楽に停めることができました。車を出る前にチョコを一口食べて気合いを入れました。

    • 8:30

     着席。他の方が自分の席にまちがえて座っていたので少し迷いました。受験票、身分証明書、電卓、予備電卓、筆記用具などを机に並べ、間違えなおしノート代わりにしている解答の赤で印を付けた部分をチェック。

    • 8:50

     トイレに行く。この時点で私のいた部屋には3分の1ほどの欠席者がいました。「会社で受けろと言われたから仕方なく…」という声も聞きました。機会があるのに勿体無いことだと思います。

    • 9:05

     試験開始。最初に問題をすべてざっと見ました。2番と4番の問題もさほど難しくないようなので1→2→4→5→3の順番で解くことにしました。精算表はほぼ点数を落とす事はなくなっていたが、試算表が一番手がかかっていたので、簡単な配点の低い問題→確実にとれる高配点の問題→少し苦手な高配点の問題の順番で解く作戦です。

     他の方の電卓を叩く音は気にならなかったけれど、近くの方の消しゴムのカスを吹く音は少し気になりました。考え込むまでの問題はなかったので許容範囲だったけれど、あれば耳栓などを持参するのもよいかもしれません。

    • 11:25

     全ての問題を解き終わり、もう一度解き直しをして確認しながらメモ用紙に解答を写してゆきました。第5問だけは全部写す時間がなかったので当期純利益だけをメモしておきました。

     終了後、他の受験者の方とロビーで30分程お話しました。お菓子は車の中で全部食べてしまいました。帰宅後に大原の解答速報を見て全問正解であることを確認してほっとしました。

    管理人コメント

     suseliさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!簿記検定ナビのコンテンツ(仕訳問題対策・持ち物チェックシート・勉強予定表など)を有効利用していただけたようで、管理人としてもとても嬉しいです。

     suseliさんは、「簡単な配点の低い問題→確実にとれる高配点の問題→少し苦手な高配点の問題」の順番で問題を解かれたとのことですが、このように予め自分の中でルールを作っておくと良いと思います。

     一定のルールを作っておけば、あとは当日の各問題の難易度・ボリュームに応じて機械的に並べ替えるだけですので、試験本番であーだこーだ悩む必要がなくなります。

     あとは、他人の電卓の音がどうしても気になる方は、耳栓をするとよいと思いますが、耳栓の使用は正式に認められているわけではありませんので、髪の毛で自然に隠せない方は、試験開始前に試験官に使用の可否を聞いておくようにしてください。

    suseliさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.51

    専門学校を賢く利用して、しっかりとした基礎を身に付けよう!

    • 投稿者:みかんさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約3か月
    • 備考:専門学校はTAC

    初めに・・なぜ簿記を?

     初めて受けた時は、独学+勉強期間1か月でした。会社で3級を絶対取りなさいと言われたので頑張って受けましたが、会計の基礎も何もわからないまま受けたので撃沈でした。仕訳が少し理解できたかな?という状態で受けてしまったので(しかも125回でした…)、最悪でした。途中で退出しました。恥ずかしかったです…。

     その会社を辞めて、新しい会社にも慣れたころ、時間に余裕が出来たので自己啓発のために何かしたいなと思い立って、あの時全く歯が立たなかった簿記に挑戦しようと思い、127回向けに勉強を始めました。11月の終わりにある126回が終わった時から始めました。

    勉強方法

     初めての試験で全く歯が立たなかったので、専門学校に行くことにしました。大原とTACを両方体験しましたが、どちらも同じような内容でしたし、1回の授業では判断できなかったので、割引で料金が安かったTACに入学しました。

     テキストは、TACで使っていたもの+書店で購入した過去問題5回分です。独学でやっていたこともあったので、全く初めての人より授業の内容がすんなり理解できたように思えます。特に仕訳の問題部分は、「自分の理解+先生の説明」で満点を狙えるくらい得意になりました。(本番では1つ間違えてしまいましたが・・)

     あとは、配点の高い第3問と第5問をどうやってマスターするかです!独学では何がなんだか、全くわからなくって、仕訳が基本という事も知りませんでした。今考えると、本当に「簿記の全ては仕訳!」という事になりますね。仕訳をしないであの問題に取り組んでいたので、全く検討違いの事をやっていたんだなとつくづく思い知らされます。

     TACの先生が時々、「簿記を独学で学ぶ方で、間違った勉強をするとどんどん間違った方向で勉強してしまうので、取り返しがつかない時があります。」と言っていましたが、私がイイ例で、本当にその通りだなと思いました。

    1日の勉強時間

     私は平日5日間仕事ですが、週に2日(夜)だけは必ず簿記のためにあけておきました。働いている人にとって、週2回の学校って本当に大変なんだなと思いました。(飲み会などの予定も入れられない、仕事が遅くなると振替で他の日に行かなければいけない等)

     でも通学にして良かったと思っています。自分の性格上、家で勉強していると誘惑に負けてしまうからです(汗)TACの先生もおっしゃっていましたが、復習が大切!なので、平日2日間(2.5h×2)学校でインプットして、週末に問題を解くなどしてアウトプットしました。(だいたい30分×2くらい)

     学校で理解していたと思っていても、いざ問題を解いたり、少しひねった問題をやると惨敗してましたので、この復習は本当に大切だと思いました。1月に入ってから週末はだいたい、5時間くらいやっていました。直前期は10時間くらいやりました。

    テスト直前期

     直前期は、ほとんど答練だったので授業で出来なかった箇所の見直しでした。実は答練が5回くらいあって、2回くらいは合格点取れましたがあとの3回はできなくて、本当に焦っていました。毎週末は死ぬ物狂いで頑張りました!

     私の苦手だったところは、決済整理仕訳の費用・収益の見越し・繰延べでしたので徹底して復習し、過去問題などを解いて数をこなしてから、きちんと理解して本番に臨みました。

    TACの良かったところ

     通学で一番よかったなと思うことは、基礎をきちんと学習し準備ができている段階で、上級へ移ることができた所です。私の場合は2級まで視野に入れていたので、3級で簿記の基礎をみっちりと勉強できたのが良かったです。

     上級を目指す方は基礎がとても大切だと思うので、この基礎をしっかりやらないと全然太刀打ちできないと思います。(上の級に行ってみるとわかりますが、上級は3級の応用問題のような事ばかりです!)

     私は、現在2級を勉強していますが本当に基礎をしっかりやっておいてよかったと思いました。理解力が違います。あとは、私と同じ社会人の方が頑張っているので常にモチベーションを高く保てるところも、通学のいいところですね。

     あとは…簿記の日本語って、どうしてあんなに難しいの?と感じるのは私だけでしょうか?簿記の文章って言い回しがややこしく、自分の国語力のなさに何度も泣かされましたが、TACの先生は生徒が理解できるよう噛み砕いて身近な例で説明してくれました。

     他には…

    1. 振替制度も利用できる
    2. 校舎が駅から5分程度以内の所が多い
    3. テキストを忘れても大丈夫
    4. ダブル受講できる
    5. 毎回ミニテストがあるので、自分の理解力を確認できる

     ①については、平日、仕事をしているとどうしても授業に参加できなかったりしますが、そんな時には他の日に他の校舎で振替ができるのが良かったです。実際何度も利用しました。

     ②については、駅から遠いと通勤帰りの疲れた体にはこたえますので、駅から近いことはありがたかったです。

     ③については、テキストは無料で借りることができますし、基本的には板書ノートというプリントが配られて大切な論点はまとめてあるので安心です。

     ④については、同じ内容の講義を2回まで無料で受けられます。社会人で時間もあまりなかったですが、どうしてもわからなかった点など、受けたい授業を2回受けた事はあります。また同じ授業でも先生によって違うので、色々受けてみるとどの先生が自分にあっているかなどもわかります。

     ⑤については、以下の画像のようなミニテストが毎回あるので、その時点での理解度をチェックすることが出来ます。

    ミニテスト
    ミニテスト

    TACのイマイチだったところ

    1. 受付の人が、講義などに関してあまり理解していない?
    2. スケジュール管理
    3. 大人数の講義

     ①については、入学する前に簿記全般や試験など色々質問しましたが、パンフレットに書いてある内容程度の答えしか返ってこなかったので、受け付けの方に聞いても十分な回答は得られないかもしれないです。

     2つ校舎を回りましたが、どちらの受付の方も同じような感じでした。その点、大原では簿記専任の講師が入学の前にきちんと説明してくれました。人によって感じ方などは違うと思いますが、友人も同じことを言っていました。

     ②については、一度慣れてしまえば簡単ですが、スケジュール表がとても小さく読みづらいです。どこもそうなのかな?慣れてしまえば、全然苦ではないですが、初めて見たときは「なんだこれ!?」と思ったのを覚えています。

     ③については、大人数だと(100人くらいいる場合もあります。)質問しづらいです。講義後にならんだりするので、時間もかかり、後ろの人の事を考えるとあまり独占できないので・・。オススメは平日の夜の郊外クラスです!(だいたい多くても10人前後)

    試験日前日・当日の流れ

    • 前日

     心配でしたが特に勉強しませんでした。それより早く寝ることを心がけました。そして試験直前に解こうと思った問題(苦手の決算整理事項など、10分程度でできるもの)をいくつか用意して寝ました。ちなみにTACの先生がご丁寧に「試験前日や当日の準備」というプリントをくれたので緊張がほぐれて良かったです。

    試験前日や当日の準備
    試験前日や当日の準備
    • 当日

     以前受けた時は、大学の講堂でした。駅から離れた場所にありますのでわかりづらかったです。間違えた校舎にいってしまい焦ったのを覚えています。今回はTACで受験したので、いつも見慣れた校舎で駅からも近く安心して受けられました。

     ただ、花粉症が酷かったので周りの方に迷惑かけたくないなと思って、薬をたくさん飲んでしまいかなり後悔…(涙)眠気なのか、非常にぼーっとした状態でした。体調管理って大切ですね。

    • 試験開始!

     まず、すごい量だ!と焦り…深呼吸。第1問を10分くらいで終わらせて第3問にとりかかりました。第3問ができるとカナリ安心できて落ち着いて第5問に進むことができました。

     第3問は一見カナリボリュームがあったので、はじめに見たときは、終わった…と思いましたが、ひとつひとつ仕訳していくにつれて、落ち着いて解くことができました。本当良かった!時間的には40分くらいかかったかな?第5問は得意箇所なので問題なくクリアしました♪

     第2問と第4問も簡単な問題だったので、時間が30分くらいあまりました。見直しを2回くらいしましたが何問か間違えがありました。

     試験が終わって、本当に安心しました。嬉しかったです!一緒に受験した友達とおいしいものを食べにいきました♪試験の後には、頑張った自分へのご褒美です!

    試験を終えて

     東北の地震があったので、簿記の事はちょっと忘れていましたが、この前確認したら商工会議所のウェブサイトに自分の番号がありました!! 本当に嬉しかったです!

     今は、2級の勉強をしています。2級の勉強をしている時に簿記検定ナビをみつけました。2級の仕訳問題、愛用させていただいています!2級では工業簿記の新しい論点もありますが、絶対6月に受かりたいと思っています!!

     管理人さん、これからもこのサイトを長生きさせてくださいね! 簿記の情報がたくさん載っていてとても助かっていますので。また、合格したら投稿させていただきます。

    管理人からみかんさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     カシオの「study cal AZ-51F」です。良い点は、音がしないので周りに迷惑をかけないのと、小さくて軽い&持ち運びに便利という点です。悪い点は、00がないので、0をたくさん押さなければいけないのと、3級では大丈夫だと思いますが桁数が少ないのと、GTボタンがない点です。

     今回使ったのは、家にたまたまあった電卓です。あえてこれでやったほうがいいとオススメはしません。ただ、3級を受験する分には全く問題なかったです。ただし、00ボタンがあるとキー入力の速さが違うと思います。

    電卓画像
    電卓画像
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は「独学で歯が立たなかった」&「次の試験で絶対受かりたい」という理由があったので通学を選択しましたが、時間にゆとりがあって、簿記3級or2級の書店においてある参考書に書いてある内容がすんなり理解できるようであれば、書店の参考書などでいけると思います。

     また、一度自分で勉強をしてから通学してみると、真っ白な状態から始めるより理解力が違うと思います。金額も決して安くはないので、その辺りは「自分のお財布」と「合格までにどれだけの期間を考えているか」によると思います!

     なお、TACの3級講義は大きくふたつに分かれていて、前半の1か月でテキストを使って、簿記の論理+問題を学んでいきます。後半の1か月はアウトプット。今まで勉強したものを試験形式で解いていきます。とにかく問題数をこなします。

     スケジュールの関係で、間が一カ月あいてしまいましたので、後半に入る前にかなり忘れていました。本当に簿記は毎日積み重ねていくものなんだなと実感しました。あの一か月できちんと復習をしていたら、アウトプットであわてることもなかったな。と思いました。

     結果的に受かりましたが、毎日頑張っていたらもう少し楽に受かることができたんじゃないかなと、ちょっと後悔してます。今は2級を勉強しているので、その教訓を活かして毎日復習しています。時間がなくても寝る前の10分で必ず、何か問題を解くようにしています!

    管理人コメント

     みかんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!TACの通学講座について、かなり詳しく書いていただきましたので、専門学校の通学講座を利用しようと考えている方は、ぜひ参考にしていただければと思います。

     個人的には日商簿記検定3級と2級に関しては、独学でも十分合格可能だと思いますが、みかんさんもおっしゃっていますように、3級の勉強から学校に通って勉強することによって、きちんとした基礎を身に付けることが出来ますので、簿記1級・税理士・会計士受験を考えているのであれば、最初から学校に通って勉強することをおすすめします。

     あとは、TACや大原の大手予備校ですと、いつも勉強している校舎で本試験を受験することが出来るので(100%ではありませんが)、他の受験生よりはリラックスして試験に臨めると思います。日商簿記検定の受験経験のない方はピンとこないかもしれませんが、個人的にはこの点も大きなメリットだと思います。

     最後に、電卓については「00」ボタンは確かに必須です。簿記検定ナビでおすすめ電卓を何台か紹介していますので、どの電卓にすればいいのか迷っている方は、ぜひ一度ご覧ください。

    みかんさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.50

    会社の福利厚生を上手に利用して、通信講座受講で一発合格!

    • 投稿者:るんるんさん
    • 勉強形態:専門学校(通信)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月半

    はじめに

     簿記を勉強しようと思ったきっかけは、会社の福利厚生で3級の講座を無料で受けられたからです。スクールはDAI-X、通信講座の受講期間は2カ月(10月初旬~12月初旬)でした。

     数年前にも独学で勉強しようと本を一冊手に入れましたが、合格したいという強い気持ちもなかったのでそのままになっていました。そのため勉強するなら必ずビデオやWEBでの講義受講が必要だと思い、迷わず受講を開始しました。

     簿記検定が何月に実施されるのかも知らないままのスタートでした。私はパートをしている主婦なので、友近が出ていたユーキャンのCMを見たこともなんとなく主婦と簿記を結びつけるきっかけの一つにはなったと思います。

    教材と電卓について

    基礎期の勉強方法について

     全10回のWEB講義をひとつずつ受講していきました。2時間まとまった時間を取ることは難しかったので、こま切れでも少しずつ進めるようにしました。

     WEB講義は1回約2時間ですが、授業の途中で講師が問題演習の時間を取るために授業を止めます。そのタイミングでその日の受講を終わりにし、次の日問題を解いてから次を受講するようにすると復習もかねることができ一石二鳥でした。(なかなかうまくいくことばかりでもないのですが…)

     DAI-Xはメールでの質問制度が充実しており、早ければ当日、遅くとも数日以内に回答をもらうことが出来たので、スムーズに勉強をすすめることが出来ました。平行して難しい箇所は単語帳にまとめました。まとめノートはつくらなかったので、この単語帳が唯一自分で作った教材です。

     教材で良かったところは、テキストの中の問題の解答が巻末にまとめられていたことです。私は、問題のすぐ下に解答がある形式は目に入ってしまうので好きではありません。(以前他社のテキストがその形式で、解答の部分に紙を貼って見えないようにするのが手間でした)次回講座を選ぶ際も、これだけは譲れないポイントだと再確認しました。

     WEB講義を全部受講し終わったのは受講期間ギリギリでした。モチベーションをあげる為、一回終わるごとにGoogle Calenderに記録をしました。10回分受講した後、サイトからダウンロードできる確認テストを解きました。

     得点数に100点~0点とばらつきがあったので、得点の低かった回のテキストを読み直したり、復習の際の力の入れ方を把握しました。2回目に確認テストを解くときは、得点の低かった回から解き、100点をとった回はクローズとしました。最終的に試験の前までには全10回を100点で終えました。

     テキストの中の問題とトレーニングの問題を1番から順に解きました。2回目は、順番にやると飽きてしまうので、Excelで問題数分の数字を並べ変えた乱数表をつくり、その順に解きました。問題集はついつい初めから解きがちなので、バランス良く解くことができてよかったです。

    直前期の勉強方法について

     「ラスパ模試」を購入しました。以前FP3級の勉強をした際、テキストになかった項目が出題された経験があり、一つの会社の教材だけで勉強するのは危険だと思っていました。TACと迷いましたが仕訳のカードが付いていたので、もっと早く購入すればよかったと思いました。

     初めて第一回の問題を解いたとき、開始早々とても手が震えて電卓が打てないほどでした。緊張している自分にびっくりしました。試験を受けるのが久しぶりだったからだと思います。

     問題を解いてみると、計算用紙がごちゃごちゃになっているためにケアレスミスをひきおこしたことが何回かありました。T字勘定の大きさが小さすぎてはみ出したり、桁ミスなどです。

     試験前日に計算用紙のいい使い方はないかとネット検索し、縦に3本折り目を入れて折線をT字勘定の縦線にするという方法があることを知り、本番で試しました。直前に知ることができて良かったです。

     私が試験勉強をしたのは2008年1月のFP3級が最後です。そのころに比べ、ネットで様々なノウハウが共有されていること、それ以前に講義をWEBで受講できることに驚きました。簿記検定ナビも、ちょくちょくおとずれて気分転換をしていました。

     受験勉強に飽きてしまったときは、受かったひとの合格体験記を読むとなにかしらヒントを得て行き詰まりを解決できたり、モチベーションを保てたりするのでいいと思います。

     問題集を繰り返しても間違える個所や覚えにくいこと(例:見越・繰延)等はA4の紙一枚にまとめました。逆にこの量を超えるまとめをつくると当日見直すのに時間が掛りますし、まとめノートの意味がなくなってしまいます。

    まとめノート1
    まとめノート1
    まとめノート2
    まとめノート2
    まとめノート3
    まとめノート3
    まとめノート4
    まとめノート4

    試験日の1日の流れ

     試験が午前9時からのため、1週間前くらいから出来る範囲で早起きを心がけました。会場までの交通機関も調べておきました。試験会場には午前8時に到着し、ラスパ模試のすすめに従って精算表問題を1問解きました。

     あとは最終チェックをしました。この時間は、絶対に不安になってはいけません。自分は受かるけどまぁ時間もあるし復習するか位の強気でいるといいです。

     問題用紙と解答用紙が配られた後、解答用紙に氏名と受験番号等を記入する時間がとられます。わりとゆるいやり方だなと思いました。時間をかけて解答用紙の内容をチェックしました。

    • 試験開始!

     2時間の時間いっぱいまでねばりました。ラスパ模試でお勧めの解答順とおりに解きました。最後まで第五問は何点取れているのか不安でしたが、部分点狙いで検算を繰り返しました。

     試験後、模範解答を確認するまで、なぜ仕入の行が2行あるのか分かりませんでした。案の定ここでミスしました。決算整理仕訳のために2行用意されていたのですね…。

    管理人からるんるんさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     出来ません!たまたま家にあったから使用しましたが、これから購入される方は12桁のものを調達されるといいと思います。カシオ「MW-C10A-GN-N」のほうは、机の上において使用する際の音がうるさく、最後の方はほとんど使いませんでした。ボタンは、指にそう谷型(山型ではなく)が断然おすすめです。
     DAI-Xの通信講座の良かったところと、イマイチだったところを教えてください。
     良かったのは、質問メールを何度でも利用でき、説明も丁寧だった点です。先生の解説もわかりやすかったです。

     イマイチとまではいいませんが、授業の受講可能期間が12月初めで終わってしまい、その後質問するところがなくなってしまって不便でした。

     質問だけを受け付ける期間が受講可能期間より長いといいと思いました。また、動画の再生を途中で止めた時、次回そこから視聴できるといいと思います。

     るんるんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     仕訳が得意でした。借方と貸方がぴったりそろうと嬉しかったです。苦手なのは為替手形と見越・繰延の決算整理仕訳でした。

     為替手形は仕訳のパターンを覚えたり、問題文に”○○”という言い回しがでてきたらこういう仕訳になるということを問題集を解く中で覚えました。

     見越・繰延は試験開始と同時にどの二つが借方でどの二つが貸方になるのかを計算用紙に書きました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     本番形式の問題集を、もう少し早い段階から解き始めておけばよかったです。どんなに仕訳が上達しても、第5問の決算ができないと点は稼げないということを痛感してからは、総合問題を多く解きました。

     電卓は、左手打ちを練習しておいてよかったです。今後の勉強にも役立ちそうです。上級を目指す方にはお勧めします。

    管理人コメント

     るんるんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!会社の福利厚生を上手に利用して通信講座を受講されたとのことですが、会社のお金で勉強できるという直接的なメリットだけでなく、「私は簿記の勉強をしていますよ!スキルアップのためにがんばっていますよ!」という会社への無言のアピールにもなりますので、積極的に利用するようにしてください。

     あとは、T勘定を使って問題を解く際に「縦に3本折り目を入れて折線をT字勘定の縦線にするという方法」はとても良いと思いました。管理人はこの方法を知らなかったんですが、これならT勘定のサイズがバラバラになることはなさそうです。なお、桁ミスについては、下三桁が「000」の場合には「-」にする、といった工夫をすると良いと思います。

     勘定科目の省略方法や、先の「000」→「-」にする方法については、簿記検定ナビの勘定科目の省略パターン一覧表ページに詳細をまとめましたので、興味のある方はご覧ください。

    るんるんさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第127回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.49

    仕訳を制すだけでは検定を制す事は出来ない!でもやっぱり仕訳は大事。

    • 投稿者:ピコニコフさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月

    はじめに

     試験2回目にて合格しました。1回目は2か月前より勉強を始めましたが、後になって若干なめてかかっていたように感じました。そのため、2回目は4か月前からスタートしました。1回目の知識があるため、2か月前のスタートでもよいとも思いましたが、正月は多分勉強できないし、正月を過ぎると直ぐに1か月~2か月たってしまうため、4か月前としました。

     勉強時間は平日は出勤前の1時間~1時間半、及び往復40分の通勤電車、休日は早朝及び午後の各2時間~3時間としました。

    テキストと電卓

     電卓についてはこだわらなかった。使い慣れる事の方が重要に感じた。

    基礎期の勉強方法について

     『仕訳を制すものは簿記を制す』という言葉をよく聞きますが、私的には『仕訳を制すだけでは検定を制す事は出来ない』というのが率直な感想です。なぜなら、決まった時間で様々な問題を解く検定ならではのテクニックが必要だからです。

     そのため、私は基礎期から過去問題を貪欲に解き続けました。最初は5問解くのに3時間かかったり、全く判らない問題があったりと散々でした。しかし、1回目よりは2回目、2回目よりは3回目と点数及び回答時間は少しずつ良くなっていきました。

     ここの項目は基礎期という事ですが、基礎期として強いて言うならば、簿記の一巡を見た(暗記はしていません)程度でしょう。では、私の勉強方法を細かく説明します。

    • 第1問対策

     簿記検定ナビ 仕訳問題対策〔100回から最新〕を毎日、試験前日まで繰り返していました。3回目位になると考えなくとも、問題文をよみながら自然とペンが動く問題も出てきました。この問題については『極めた』と思い4回目以降は練習しませんでした。

     しかし、中には5回目になってもスラスラ解ける事が出来ない問題もあるため、単位毎に〔見越し・繰り延べ、損益〕別の用紙に問題文を書き写して、暗記する位まで繰り返し行ないました。20回位練習した問題もあると思います。

     仕訳問題は1問あたり非常に短い時間で解答できますので、主に通勤時の車中で行ないました。往復40分の乗車時間で1問当たり2分と考えると、一日20問、10日で200問です。あまりに夢中になって、乗り過ごすと更に+α分の回答練習が可能です…!わずかな時間ですが、こう考えると大切な時間と感じますよね。

    • 第2問以降対策

     第2問以降も3回~5回は繰り返しました。ここでのポイントは3回目以降できた問題は練習しませんでした。私は各問題7割以上正解したら出来たということにしました。つまり、第1問~第5問まで全て7割以上正解すれば合格だからです。

     例えば第5問で30点満点という問題がありますよね。これであれば21点以上で合格です。ただ、間違えた部分は必ず見直しが必要です。試算表や精算表は繰り返す事により、貸借が合わなかったときの自分なりの対処法や解答欄への効率的な記入方法がわかってきます。

     また、自分の欠点が明確になってきますので、ここはしっかりと答えあわせの際の復習が必要だと思います。必要に応じて、その問題だけもう一度確認しながら行い『自分の物』にします。

     更に、この時点で電卓は無理して早くたたく必要はないと確信しました。1回目の試験でものすごいスピードで連打している方がいましたが、私には到底無理。自分がたたいた内容を都度確認する、正確さ優先のたたき方にしました。

    直前期の勉強方法について

     私的には直前期は試験の2週間前と考え、ここから勉強方法をまとめ方式に変更しました。毎日、模擬試験をやり続ける事は変わりませんが、解答用紙を2枚用意して、1枚は時間を計りながら本番さながらの模擬試験をおこないます。

     自分流の7割合格を基本に『基礎期』で行なった模擬試験で、正解率の低い問題から模擬試験を行い、解答の際に間違った所はもう1枚の解答用紙に、間違った部分のみ赤字で書き写します。

     これが私流の間違いノートです。この間違いノートは前日と試験当日も見直していました。試験前日は全体の見直しを時間を区切って行ない、また、自信をつける為にあえて簡単な模擬試験を行ないました。

    試験日の1日の流れ

    • 5:00

     起床。アイドリングのつもりで精算表・合計残高試算表の問題をゆっくりとコーヒーを飲みながら行なう。試験前日からはガツガツ勉強せずに、ゆっくりまったりと気持ちを落ちつかせながら勉強しました。

    • 7:30

     いつも通り、パンとコーヒーの朝食。TVを見ながらゆっくり過ごす。

    • 8:20

     いざ出陣。

    • 8:40

     試験会場に到着。

    • 8:50

     試験に関する諸注意の開始。携帯電話については、京大入試漏洩の問題があったため、特に厳重に注意された。

    • 9:05

     A4のメモ書き用紙の配布。配布されてすぐ、縦に2回折る。これは、仕訳の結果をきれいにメモすめための工夫。引き続き試験用紙と解答用紙が配られる。解答用紙の全てのページに受験番号と名前を記入する。この際に解答用紙の中身を見る事が可能である。

    • 9:10

     スタートを合図に問題用紙を一通り確認。第3問は見た事がない形式だったが、慌てずに自分が今まで練習した1→3→5→2→4の順番に解き始める。第1問は難なく解答できたが、緊張のあまり普段より時間が掛かる。次は予定では第3問だったが見た事がない問題だったため、後回しにする事とした。

     次の順番では第5問だが、ここで時間を掛けるより簡単に解答できる問題だった第2問と第4問で点を取ろうととっさに思い、こちらを先に解答することに。次に第5問を着手。なんなく仕訳を行なったが、広告宣伝費が『適当な科目で処理した。』という事だったので、文字通り適当な科目にして結局間違った。

     また、貸借が合わずに、自分の間違えやすい部分を3回ほど確認した結果、3回目に間違いを発見した。この時点で残り40分。最後の10分で見直しを掛ける予定だったため、残りは30分。少し慌てながら第3問を着手した。

     問題文をよく読むと、問題形式は異なるものの全く日頃の勉強どおりにやれば良い内容だった。しかしながら、掛け明細表を作成するための、「仕訳結果に取引先を記入する準備」を忘れてしまった。そのため、仕訳後に問題文を改めて読みながらの、取引先の記入となり、更に慌ててしまった。

     結果、掛け明細と精算表の金額が合わなかった。そんなこんなでラスト10分となり、諦めて第1問からの見直しとなった。見直しの結果、第1問でケアレスミスを発見。貸借の金額が間違っていた。緊張していたあまりの、凡ミスだった。全体見直し中に試験終了の合図があった。

    管理人からピコニコフさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     過去問題集は他の問題集に比べて、解答方法の説明が非常に親切だったので知識を深める事ができました。見た目、分厚く問題数も若干多いので、取っ付き難さもあるが、是非一度書店で見ていただきたいと思います。人それぞれ好みがあるため、全ての人に合うとは言いませんが、私的にはおすすめです。
     ピコニコフさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     最終的には苦手な論点はなくなった様に感じます。しいて言うならば、精算表と試算表の問題をパーフェクトで正解した事がありません。貸借の記入ミス、計算ミス、B/SとPLの記入違い、などなど。

     毎回傾向が異なっているので困っていたんですが、一度間違えたミスを繰り返さないようにするために、間違いノートを作成して繰り返し確認しました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     模擬試験は後回しにせずに、最初からどんどんやるべきと思います。まさに習うより慣れろという言葉がぴったり来ると思います。第3問、第5問は一度始めると40分程度時間が取られてしまいますが、途中で中断しても時間さえ計っていればまったく問題ないと思います。

     第1問の仕訳問題は大切ですが、これだけでは、第二問以降の仕訳をパーフェクトには出来ません。問題文の表現方法が第一問と異なるからです。ですので、第2問以降も繰り返し解くことが必要です。過去問題を暗記するくらいの気持ちで進めるべきだと思います。

     今後は簿記2級や1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     私が簿記の勉強をするきっかけから説明します。

     私はある企業で工業製品の設計を行なっています。しかしながら、なかなか良い製品を設計する事ができません。良い製品とは、『安く造れて』『性能が良い』製品です。性能が良くても安く造れなければ利益が減ってしまいますよね。

     また、利益を確保するために高く売るとお客様に受け入れられず売れなくなってしまいます。このことは誰にでもわかる事と思います。でも実際に実践するとなるとなかなか困難なものがあります。

     安く造るアイデアはたくさん持っていますが、このアイデアを採用した場合、どの程度会社の利益に貢献できるのか?部品を購入して製品にして売るまでの諸経費を含めて、本当に利益に貢献しているのか?非常に疑問がわいてきています。この利益貢献の見方が非常に曖昧なものになっていましたので余計に疑問がわいてきていました。

     そのため、しっかりと原価計算の知識を身につけたい!というのが簿記を勉強するきっかけになりました。ですので、今のところは工業簿記、原価計算を勉強する2級を目標にしています。2級を取得した後、更に知識不足を感じれば1級も挑戦すると思います。

    管理人コメント

     ピコニコフさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     まず一番最初に見習っていただきたいのは「間違えた部分は必ず見直しが必要」という箇所です。受験生の中には、問題を解きっぱなしにする人が結構いますが、たとえ90点取れたとしても「90点取れたー!よっしゃあああ!」で済ませるのではなく、「10点のミスの原因はなんだろうか?」と考えるようにしてください。

     あと、ピコニコフさんもおっしゃっていますが、簿記3級試験で電卓をブラインドタッチで打つ必要はありません。人差し指しか使わない…とかはさすがにどうかと思いますが、基本的には「入力スピード」よりも「入力の正確性」を重視するようにしてください。

     あと、試験開始前に答案用紙に受験番号と名前を記入するんですが、このときに答案用紙を見ることが出来ますので、書くついでにどのような問題が出題されているのかチェックすると良いと思います。

    ピコニコフさんが使われた教材や電卓のまとめ