カテゴリー: 簿記3級

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.43

    最後に合否を分けるのは「合格したい!」という強い気持ち

    • 投稿者:ゆりさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約3か月半

    はじめに

     簿記検定を受検するにあたり、簿記検定ナビで多くの人が頑張っているのを知り、大変良い刺激を受ける事が出来ました。ありがとうございました。これから受験される方の参考になればと思い合格体験記を投稿します。

    受験のきっかけ

     近い将来の転職に備えてビジネスに直結する資格が欲しかった事と、目標がないと勉強しないので、怠惰な自分を正す為に受験することにしました。

    使用した参考書・問題集

     合格する為に必要な要素が全て含まれていますが、記述の難しいところがあり、理解するのに時間が掛かりました。後述の「スッキリ分かる簿記3級」を読んだ後、大原のテキストを使用すると記憶に残りやすかったです。

     説明がとても分かりやすく、理解を深めることが出来ます。この本だけでは本試験に対応出来ませんが、初めの1冊として独学の方には特にお薦めです。登場するキャラクターも可愛いのでとっつきやすいと思います。

     説明が分かりやすく、使いやすいのでお薦めします。

    前回試験の失敗の理由

     独学で勉強し続ける自信がなかったので、通学する事にしました。TACと大原の両方に体験入学してみて、受付と講師に同じ質問をしてみた所、対応が親切だった大原に通うことに決めました。大原は学校法人なので、昼間の生徒さんが先生に進路相談をしている姿も見受けられて新鮮です。

     最初の受験では、3級くらいならあまり勉強しないで2ヶ月弱で取れるだろうと思い、速習フルセットというコースに入ってしまい、3級の授業を6回で終わらせ、総まとめと直前答練を2ヶ月弱で終わらせて受験するというカリキュラムでした。

     前回の受験は、授業開始早々に風邪を引いた事がきっかけで、喘息になってしまい、ほとんど勉強出来ず…。試験当日も発作が起きないかと心配で受験するのやめようかと思いながら受けました。

     その結果、1回目の6月受験は40点で不合格。資格試験は全体的に難化しており、3級でもきちんと勉強しないと合格しないと知り、体調も心配だったので次の受験はやめようかとも思い9月末まで勉強しませんでした。

     しかし、合格サポート制度(不合格でも80%以上出席していれば次回受験対策を無料受講出来るという制度。おそらくTAC・LECも同様のシステムがあるはずです)があり、折角なのでもう1回受験しようと再度受講しました。

    体調管理に気をつけて勉強を再開

     11月受験では、体調管理に十分気を配り細心の注意を払いました。具体的には、睡眠時間を減らさない・バランスの良い食事・適度な運動です。試験2週間前までジムへ週1~2回行きました。流石に2回目となると、知らない言葉は無く、頻出事項も分かっていたので勉強しやすかったですが、働きながら週2回通学はきつかったです。

     予習は、授業当日の通勤時に授業範囲のテキストを読む。復習は、該当箇所を「スッキリ分かる簿記3級」を通勤時に読んで理解を深め、帰宅後に基礎問題集をやる。この繰り返しです。学校のスケジュール通りに勉強していれば合格出来ると思っていたので、授業の予習と復習のみをやりました。

    直前期の勉強方法

     11月に入ると総まとめの授業が3回あり、そのあとすぐに直前答練が始まりました。タイトなスケジュールである為、基礎問題集・総まとめ問題集は通しで1回しか出来ず(最低2回はやるべきです)その代わり、試験2週間前から前日まで、過去問・直前答練・公開模試で出来なかった項目に関して、必ずテキストを見直し基礎問題集をやるようにしました。

     特に、頻出事項である貸倒・減価償却・手形・見越繰延などは何回も繰り返しやりました。私は、人よりも努力しないと結果が出ないタイプなので、11月に入ってからは勉強していないと心配で朝1時間・お昼休みは会議室に入って30分・帰宅後に2時間以上勉強していました。

     ただ、お昼休みは同僚からの誘いもあり、勉強したのは週2~3日です。朝は、主に30分は前日の間違えた問題の復習(翌朝見直すだけでも記憶の定着率はかなり上がります!)と簿記検定ナビの仕訳に当て、残りの時間で精算表や試算表をやりました。お昼休みは仕訳、まとまった時間の取れる夜に直前答練の復習や過去問に当てました。

     試験2週間前から確認の意味も含めて、簿記検定ナビの仕訳を過去20回分を始めました。解説がとても詳しく、試験前の総復習にもなりとっても良かったです。11月の家でのトータル学習時間は試験当日の朝までで100時間を超えました。

     直前答練・過去問をやってもケアレスミスが多く、60点は越えても 合格点である70点を越える事はほとんどなく試験1週間前の公開模試で59点だった時は、正直またダメかと思いました。

     でも、過去20回分の仕訳をやって満点の回が多かった事と精算表は過去8回分解いて、満点ちかい点数を取れる力があった為、絶対合格出来る力はあるはずだと思い、最後の1週間は「絶対に合格して2級の勉強を始める!」と決めて、間違えた所を繰り返し問題練習しました。

     何回も問題を解いていくうちに、出来ない問題はいつも同じだと気づきました。特に間違いノートは作りませんでしたが、理解が足りない箇所は書き出しました。

    試験日前日の過ごし方

     どうしても減らないケアレスミスを何とかしようと思い、今までやった直前答練・公開模試・過去問全てを見直し、自分のケアレスミスを紙に箇条書きにして全て書き出しました。そして、夜寝る前にミスの癖を見直し、試験当日も家を出る前に確認し、試験開始10分前からはケアレスミスを箇条書きにした紙だけを見ようと思いました。

     私のようにケアレスミスが多い人は、試験2週間位前から、過去問などを使いながら実践するべきだと思います。40点だった前回とは比較にならないくらい勉強しましたし、内容理解している自信がありましたが、最後までケアレスミスを減らすことが出来ないまま試験当日を迎えることになりました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 6:00 起床

     試験開始3時間前に起床した方が頭が働くらしいので、いつも通り家を出る1時間前に起きて勉強しました。大原の予想問題でもある公開模試(第1・2・4問)の復習と 簿記検定ナビの仕訳問題で間違えた所を見直しました。

    • 7:00 朝食

     チーズトースト・あんパン(甘い物を食べると頭の回転が良くなるらしいです)・サラダ・紅茶の組み合わせでした。

    • 8:00 出発

     計算機・受験票など忘れ物がないかを確認して家を出る。

    • 8:40 試験会場に到着

     日の光が当たってまぶしい席だったので、試験官に席替え交渉しましたが…正式な試験なので断られました。その後、トイレへ行ったら試験開始10分前になっていたので、自分のケアレスミスの癖を箇条書きにした紙1枚を机に上に置き、見直す時のチェックポイントとして自分に言い聞かせました。

     本来なら、いつも受講している校舎で普段と同じ環境で受験出来るのですが、通学している校舎の受付に間に合わず、初めて行った渋谷校で緊張して受験しました(笑)

    • 9:00 試験開始

     問題用紙が配られて、裏から透けて見えた問題を見て驚きました。朝やったばかりの問題と全く同じだったからです。簿記検定ナビ・大原と両方の予想が大当たり!こんな事があるのかと思いました。

     第2問・第4問は予想が出来ない為、対策としては予想されていた伝票と帳簿問題をやった位ですが、この予想も大当たり!第3問の得点が最後まで安定しないまま本番に望んだ私にとって、今回の残高試算表は救いでした。

     一通り終わったのが試験終了40分前。時間が余り過ぎ、暖かい席に座っていた為に一瞬睡魔に襲われましたが、満点を狙っていた第5問の当期純利益の金額を見直したところ、ケアレスミスの癖通りに貸借を間違えて記入したり、0が1個足りなかったりと言った箇所を見つけ不安になり大急ぎで全部見直しました。

     試験が終わった時は8割以上取れている手応えはありましたが、こんなに手応えが良かったのは初めてだったので、どのくらい出来ているか気になりました。

    試験を振り返って

     解答速報を確認したら、見直しで直した所は全て正解。解答速報での自己採点では79点。結果は73点でした。でも合格出来たのは嬉しいです。簡単な回に受験出来たのはラッキーでした。試験前に講師から何度も言われたことですが 過去問や予想問題をやる時に、次の2点を意識すると良いと思います。

    • 試験は2時間ですが、家では1時間40分で終わらせる
    • 8割以上取るつもりでやる

     2時間を目標にすると本番では終わらない可能性もあり、合格点の7割を目指したら7割は取れない。8割以上取れた手応えでも本番では8割は取れない。過去問や予想問題をやる時は、1時間40分で終わらせる癖をつけた方が良いと言われていました。実際受験してみて、その通りだと感じました。

     そして、最後は「絶対合格する!」という気持ちを強く持つ事が何よりも大切だと思います。実際、試験会場に行っても「この中で3割くらいしか合格者が出ないんだ。内容が難しければ 3割以下かな?」と考えましたが、私は絶対その中に入ると決めて試験に臨みました。

     現在は2級の勉強を始めています。学校には妊婦さんや外国人の方など多くの人が来ていてとっても刺激になり、私も勉強しなければ!という気持ちになります。簿記検定ナビには2級でもお世話になります!合格したら、また体験記を投稿したいと思います。

    管理人コメント

     ゆりさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!ゆりさんは今回、資格の大原の「合格サポート制度」を有効利用されていますが、大原やTACなどの大手専門学校ではたくさんのサポート制度が用意されていますので、勉強開始時にきちんと確認しておくことをお勧めします。

     それではさっそく中身のほうに入っていきますが、受験生の方にぜひ参考にしていただきたいのは「何回も問題を解いていくうちに、出来ない問題はいつも同じだと気づきました。」という記述部分です。たったの1行ですが、この「気づき」は本当に重要です。

     そもそも間違いには2つのパターンがあり、ひとつは「本質的な理解不足による間違い」で、もうひとつは「ケアレスミスによる間違い」です。前者の間違いはテキストに戻ってきちんと復習する必要がありますが、後者の間違いは、問題を見た瞬間に「ここはいつも間違えてしまうところだから気をつけよう」と意識できるようになれば、自然に減っていきます。

     では、問題を見た瞬間に意識できるようにするためにはどうすれば良いのでしょうか?いろんな方法が考えられますが、簿記検定ナビでは間違いノートを作って何回も目を通すことをお勧めしています。

     よく間違えてしまう部分をノートや単語帳などに簡潔にまとめ、細切れの時間などを使って何度も目を通すだけの簡単な作業ですので、ケアレスミスがなかなか減らない方は一度試してみてください。絶対に効果がありますから!

    ゆりさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.42

    資格の大原の無料サービス・無料イベントを賢く利用しました!

    • 投稿者:sucreさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    簿記検定を受けようと思ったきっかけ

     今年の春から小さな電気工事会社の事務をすることになり、税理士さんから渡される貸借対照表と損益計算書の見方くらいは知っていないといけないなと思い、どうせ勉強するなら何か目標を定めてやろうと思ったのがきっかけでした。

    使ったテキスト

    • はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!(かんき出版)

     簿記の知識が全くなかった為(貸方・借方という言葉さえ知りませんでした)簿記とは何ぞや?というところから勉強したかったのでアマゾンでレビューも高かったこちらの著書を購入。マンガも入ってとてもわかりやすかったです。全くの簿記初心者が簿記の概要を知るのにとてもいい本だと思います。

    • スッキリわかる日商簿記3級(TAC)

     こちらもアマゾンで購入。レビューやこちらの簿記検定ナビでもオススメの一冊とあったので簿記概要の上記の本を読んだ後からこのテキストで勉強しました。イラスト付きでとてもわかりやすく、問題の回答解説もていねいでよかったと思います。ただ、このテキストの問題だけでは試験レベルには足りないと思うので、問題集を買い足す必要があると思います。

    • 日商簿記3級プラス8点のための問題演習(TAC)

     上記テキストの問題だけでは足りないと思い、こちらの簿記検定ナビの合格体験記でオススメされていたこのテキストを購入。第○問対策という風に例題と実践問題と記載があり、解き方のコツなども書かれているので、この問題集で間違った問題を繰り返し解くことで試算表や精算票を理解して解くことができるようになったと感じてます。

    • 日商簿記3級 第126回をあてるTAC直前予想(TAC)

     試験2週間前くらいからこちらの予想問題集を始めました。3回分予想問題が入っていて各回3回ほど繰り返して解きました。過去問題集は購入しなかったので、過去問題を踏まえて的をしぼったこの予想問題集は時間がない方にはいいと思います。

     (2)のテキストと平行して簿記検定ナビの仕訳問題を印刷して掲載分を全て解きました。こちらの仕訳問題にはかなり助けられたのでとても感謝しています。最初は試験レベルの仕訳問題の文章の意味がさっぱりわからなかったのですが、問題文のみ印刷して解き、解答はネットで見て理解を深めるという方法で繰り返し解くことで仕訳問題が一番の得意分野になりました。

    • 大原のHPから取り寄せした第125回の試験問題&大原の予想会でもらった予想問題

     過去問題集を購入しなかったので、過去問題はこちらのみ3回ほど繰り返して解きました。無料で参加できる大原の大予想会でもらった問題も同様に3回ほど(4)の予想問題集と合わせて試験直前まで繰り返し行っていました。どちらも無料なのに解説は比較的丁寧なので独学でテキスト代にはお金をかけたくないという方には良いと思います。

    勉強方法について

     転職したばかりであまりお金をかけられなかったので独学という方法をとりましたが、ちょうど簿記検定について調べているときに簿記検定ナビの存在を知りました。テキストならびに電卓選びや勉強方法については簿記検定ナビの合格体験記をだいぶ参考にさせてもらったので、合格できたのは簿記検定ナビのおかげだと思ってます。

     最初はテキストを読んで理解した内容をまとめノートに書くという方式で勉強していたのですが、なかなかテキストが進まなくて嫌になってしまったので、とりあえずテキストを読む→テキストについている問題を解く→間違った問題をどこでどういった理由で間違ったか理解して間違いノートや回答用紙に書くという方式に途中から変更しました。

     すると、間違えた理由を理解することで自分の苦手な問題やよく間違う問題が把握でき、勉強時間の無駄が省けてスムーズに勉強が進むようになったと感じました。

     テキストをひと通り読み終えて、内容をよく理解していなくても問題を解き、解説をみて間違った理由を理解することでだいぶ力がついたと思います。なので独学の方はテキストや問題集の解説がていねいなものを買うと良いと思います。

     試験1ヶ月位前からプラス8点の問題集を始めましたが、こちらの問題集は問題毎に解く目安時間が記載されており、100円ショップで買ったキッチンタイマーで時間を計りながら解きました。

     最初は目安時間内に解けなかった問題も最終的にはすべて目安時間内に解けるようになり、意外に試算表でうっかり計算ミスが多いことや、精算表での転記ミスが多いことがわかったので、その分第3・5問に時間を取って解こうという時間配分の目安がつけやすくなり、さらにはやる気にも繋がったので問題毎に時間を計って解くのはいいと思いました。

     簿記検定ナビの合格体験記で大原の無料セミナーに参加したら良かったという声があったので、大予想会に参加してみました。大原の学生以外で参加していたので私も含めて3人位しかいませんでしたが、予想問題(過去の傾向分析と解説付き)を無料でもらえて、さらに独学ではなかなか知ることが出来ない試算表の解き方のコツ(問題の金額部分に直接仕訳を記入するなど)を教えてもらえたので、ぜひ独学の方は利用したほうがいいと思います。

     私は長時間勉強は できない性格なので、一日1~2時間程の勉強時間で過去問題集は購入せずに予想問題集を購入して解きましたが、的をしぼった予想問題集は時間があまりない方にはとても良いと思います。通しで時間を計り繰り返し解くことで最終的には1時間程度で95点以上取れるようになったので、試験にも比較的余裕をもって安心して臨めました。

    sucreさんにご投稿いただいた画像集

     ノートは無印のA5のルーズリーフ&バインダーを使用しました。小さすぎず電車内でも広げても邪魔にならないちょうどいい大きさです。試験当日はテキストは持参せずに、この間違いノートのみ会場に持っていきました。みなさんの参考になるかは微妙ですが…3級の試験の際にだいぶ簿記検定ナビさんにはお世話になったので、お役に立てれば幸いです。2級の勉強の際にもぜひこちらのサイトを参考にさせていただくのでよろしくお願いします。

    テキスト
    テキスト
    間違いノート1
    間違いノート1
    間違いノート2
    間違いノート2
    間違いノート3
    間違いノート3
    間違い答案用紙1
    間違い答案用紙1
    間違い答案用紙2
    間違い答案用紙2
    試算表仕訳1
    試算表仕訳1
    試算表仕訳2
    試算表仕訳2
    大原でもらった教材
    大原でもらった教材

    試験日当日の流れ

    • 6:30

     起床後、朝ごはんを食べる。

    • 7:30

     自宅から試験会場へむかう。

    • 8:15

     試験会場に到着(場所は事前に確認済だった為迷うことなくスムーズに着けました)

    • 8:30

     試験前にトイレに行く。

    • 9:00

     試験開始。試験開始後すぐに問題は解かずに一旦問題を眺めて解く順番を決める。1→2→4→3→5の順で解く。大原で教えてもらった問題に直接仕訳を書く方法で計算用紙は使わずに済んだ。だいたい予想通りの問題だった為1時間弱で解き終わる。

     余った時間で問題の見直しをしつつ、使わなかった計算用紙に後から自己採点用に解答を書き写す。途中退席者も何名かいたが、制限時間内に見直しを繰り返す。その見直しで第3問の仕訳預かり金を租税公課で仕訳していたことに気づき修正。

    • 12:00

     大原の解答速報会に参加。自己採点で100点だった為、ほっと一安心する。

    管理人からsucreさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CanonのHS-1210TUです。それまで使用していた電卓が10桁表示の小さいものだったので、簿記検定を機にアマゾンで購入しました。数字が大きくて見やすく、キーの配列もちょうどよく他の方にもオススメの電卓です。ただ何故か机に置いた時に少しガタつくので、左下のゴムのところに紙を切って貼ってガタつかないよう調整しました。
     sucreさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は仕訳です。簿記検定ナビさんの仕訳問題を解き、間違えた問題を繰り返し解くことで一番得意になりました。苦手な論点は勘定記入(特に決算時の繰延べ繰越)です。仕訳では理解できているのに勘定形式で記入となるとわからなくなってしまっていたので、間違いノートにまとめ、勘定記入の問題を繰り返し何度も解きました。ただ繰り返し問題を解くだけではなく、なぜ間違ったのか理解しながら行うことが大切だと思います。
     「独学ではなかなか知ることが出来ない試算表の解き方のコツ(問題の金額部分に直接仕訳を記入するなど)を教えてもらえた。」の具体的な方法を、簡単に教えてください。
     試算表の問題で金額が問題に記載されている場合、問題用紙に直接仕訳を記入すれば計算用紙を使用しなくて済むこと(添付の画像参照・今回の試験も金額が問題に記載されていたのでこの方法で計算用紙を使わなくて済みました。)

     仕訳の項目を足していく時は費用収益の項目から計算していき、売掛金・買掛金は最後に計算を行うこと(売掛金・買掛金の項目が一番数があり、計算ミスしやすく時間をとられる可能性が高い為)

     電卓に入力した仕訳の項目は線で消してわかりやすくする(入力漏れが判明しやすい)

     借方貸方の合計金額は出さずに一通り問題が解き終わって時間が余ったら合計金額を計算する(借方貸方の合計金額が不一致だった場合、その原因を判明させるのに時間がかかるため)

     それまでは試算表に時間がかかっていましたが、大原のセミナーで上記の方法を教えてもらってからは問題用紙に金額が記載されていいなくても金額の両脇に借方貸方の仕訳を略して記入し、T勘定は記入せず直接電卓で入力していく方法で解いていったので、試算表を解く時間が劇的に短縮されました。

     その他にも試験開始後すぐ問題は解かずに一旦問題を通して見て得意な問題から解く(得意な問題から解いた方がモチベーションが上がるため)など、本試験に役立つ情報を教えてもらったので独学の方は無料のセミナーを遠慮せず利用されることをオススメします(簡単なアンケート記入はありますが、勧誘などはないので安心して参加できます)

     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     最初は数字が苦手な私が簿記なんて無謀だ…と思いましたが、勉強してみると意外とおもしろく感じてきました。実は現在簿記2級を勉強中です。簿記はただ問題を繰り返し解くだけではなく、きちんと内容を理解した上で勉強を進めていかないと身につかないと実感したので、こちらのサイトをまた参考にさせてもらって、今度の2月の試験に向けて頑張ります。

    管理人コメント

     sucreさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!間違いノートなどの画像も送っていただきましたので、かなり読みごたえのある合格体験記に仕上がっていると思います。

     sucreさんは、資格の大原の「前回試験の過去問(問題・解答・解説)の無料配布サービス」や「無料の出題予想会」を賢く利用されていますが、この点につきましては、ぜひ受験生の方々にも見習っていただきたいと思います。

     大手専門学校の受験ノウハウを無料で手に入れる機会はなかなかありませんし、大手であれば強引な勧誘もありませんので、独学で勉強している人は特に、こういうイベント・サービスを有効活用してください。

     あと、間違いノートを作る際は、sucreさんのように持ち運びを考えてサイズを選ぶことをおすすめします。ベストなサイズは人それぞれ違いますので、最初に異なるサイズの間違いノートをいくつか作ってみて、いちばんしっくりくるサイズを選ぶと間違いがないと思います。

    sucreさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.41

    短期合格のカギは、仕訳対策をきちんとやることと…ある程度の山ハリ!

    • 投稿者:もみさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約1か月

    はじめに

     受検の申込み期限ギリギリに申込み、勉強にかけた時間は1ヶ月弱でした。実は10年ほど前に1度、受検しましたが失敗しています。当時は勤務先が経済団体だったこともあり、職場から言われて嫌々受けた…という状態。なので勉強もほとんどしなかったに等しいので落ちるべくして…という感じでした。日頃あまり使っていない頭を活用することとリベンジも兼ねて受検しました。

    教材と計算機について

     使っていた教材・計算機は以下の通りです。

     計算機に関してはオットのお古です。すごく古いですがいつもコレを使っていたので当日はコレを使いました。途中買い換えようかとお店に見にも行ったのですが試験まで日にちもありませんでしたし、慣れるまで使いこなせるかどうか自信がなかったのでそのまま使いました。

     北海道の地方に住んでいるため、テキスト類を沢山揃えている書店がありませんでした。日商の検定試験サイトを参考にして書名を控えて買い物に行き、書店で実際に内容を見比べて自分が使いやすそうなものを選びました

     テキストとして”スッキリわかる~”を、問題集として”~合格トレーニング”を先に買いました。勉強を進めるうちに苦手分野をまとめて解きたくなったので、後日ネットで”出題パターンで~”を購入しました。

    基礎期の勉強方法について

     勉強を始めたのは10月下旬。家事を済ませた後の午前中から娘が幼稚園から帰ってくるまでの間と家族が寝た後にまとめて時間を取ってやりました。週末は家族が自宅にいますし、落ち着かないので日中は勉強しませんでした。

     最初の1週間は”スッキリわかる~”を読み込みました。仕訳の内容を理解するのが難しく、とりあえず1回読みながら大事なポイントをマーカー等で線引きしました。その後再度読み直しながら”よくわかる~”の問題を解いていきました。この問題集は重要度が星の数で示されていたので。時間のなかった私はとりあえず星3つ問題からやっていきました。

     いきなり問題を解いても問題に書いてある意味すらわからない状態だったので、わからないものはテキストに戻って見ながら解き進めました。テキストを読むだけでは理解は難しかったですが、実際に問題を解きながら進めたことで頭にも残りやすかったと思います。実際、最初の1週間は読んでいるだけですごい眠気が襲ってくるくらいでしたし(笑)

     11月上旬まではこのくり返しでとにかく仕訳を中心に勉強しました。簿記検定ナビでも紹介されているように仕訳が全ての根本ですね。仕訳をガッチリ勉強して理解できたことによって精算表等の問題にもすんなり入れました

    応用期の勉強方法について

     11月2週目から試算表の作成に力を入れました。最初は数字がなかなか合わず、気も滅入りましたがつまずいたら一旦休憩し、お茶なんか飲んで気持ちを切り替えるようにしました。夜中近くに独りで計算機を叩いてる音だけが響く中、延々続けていてもダメな時はダメなのでどうしても理解できなかった時は諦め、翌日に持ち越しました。

     寝てスッキリすると案外理解ができたりしました。この段階では精算表や決算にはまったく手をつけてませんでした。問題集についていた過去問題(本番のようなタイプ)をやっても30点くらいしか取れなかったです(笑)

     11月3週目に入ってから帳簿、精算表の作成にとりかかりました。テキストを読んでいても全然理解できなかったので、実際に問題を解きました。試算表も精算表も問題を解き出すと1題につき最低でも30分くらいはかかってしまいます。この時初めてもっと早い段階からやっておけば良かったかな…と少し後悔しました。

     精算表はとにかく問題を解いて数をこなしました。1回解いたものも後に回して解きました。最初は「この数字、どこからきてコレになるんだ?」と理解に苦しみましたが、数をこなすうちにスラスラ解けるようになりました。

     3週目のラスト2日ほどで伝票やテスト形式の過去問題にとりかかりました。簿記検定ナビの試験予想を読み、内容を信じて山カケです(笑)試験の前週まで精算表を解かずにいましたし、ホントに大丈夫か?と内心焦る気持ちもありましたがやるだけやったし…と思うことにして試験に挑みました。

    試験日当日の1日の流れ

     試験は9時からでした。試験会場まで車で1時間かかる距離でしたので、当日は7時ちょっと前に起床・7時半過ぎには自宅を出ました。前日に持ち物は用意してましたが出かける前に再度受検票や計算機、身分証明書等の持ち物の確認をしました。

     試験会場は事前に申込みの際に寄っていましたし、お天気も良かったのでスムーズに到着。開始25分前に到着してトイレを済ませて着席して開始を待ちました。田舎だからでしょうか…受検者は私を含めて6人でした。

     長テーブルを独りで使えたので周りに気兼ねはせずいられましたが、実際試験が始まると他の方の計算機のカシャカシャ…という連打音がすごかったです。すっごい速さで打ちまくるといった感じで気になりました。神経質な方は耳栓持参の方が集中できるかなと思います

     問題の内容は全体的に自分が使っていた問題集よりもやさしめだった気がします。第1問から順番に解いていきました。第2問は簿記検定ナビで予想されていたとおりの内容で驚きました。前日に同様の予想問題を解いていたのでラッキーでした。

     ただ第3問でつまづいてしまいました。仕訳段階で間違ってしまっていたようですが、計算しても最後まで合計が合わないのです。ちょうどこの段階で前に上げたように他の方の計算機の音が気になり、余計焦りました。見直しながら2回計算しましたがやっぱり合いませんでした。合計が合わなくても他で点数がもらえるだろうと思っていたので、最後に回すことにしました。

     第4問の伝票は数日前にやったばかりだったのですんなり解けました。これも簿記検定ナビの予想のおかげです。感謝感謝です。そして第5問。精算表はそれまで数をこなしていましたし、パターンも同様だったので落ち着いて解けました。1回で合計までスッキリ数字が合ったので間違いないと踏み、後回しにした第3問に戻って解きなおしました。

     結局最後まで数字は合いませんでした…でも合格ラインは70点。全部合わなくてもいいと最初から考えていたのでラクでした。試験1週間後に郵送で結果が点数と共に送られてきました。結果は88点、合格でした(内訳:第1・2問合わせて24/30点、第3・4問合わせて37/40点、第5問27/30点)

     私は専業主婦ですし、時間をまとめて取れたり集中できる環境があったことや、短期間で勉強を終わらせたことも合格できた一因だと思っています。また完璧を求めず、常に”7割”を意識して解けるものは確実に点数を重ねることで、結果まんべんなく点数を取れたんだと思います。

     また、簿記検定ナビの予想には本当に助けられました。上級へのチャレンジは検討中ですが、いずれは社会復帰したい気持ちもありますし頑張ってみようかなとも思います。

    管理人からもみさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私の使用した電卓はたぶん10年以上前の型だと思います。普段から使い慣れているから使用した、という理由だけに尽きます(笑)少なからず、計算機の機能の良し悪しで合格に差が出るような難しい内容は3級ではありえないとも思います。

     おすすめを使ってみるのもひとつの手かもしれませんが、何より自分が使いやすいもの・手になれたもので試験当日に挑むのが1番だと思います。

     もみさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     試験勉強を1ヶ月ほどしかしていませんので、得意も苦手もなかったのが現実です…山カケして本番に挑んだくらいですから(笑)しいて言えば精算表はほぼ間違いなく解くことができたので得意だったのかもしれないです。試験1週間前から精算表に取り組んだのですが、とにかく問題量をこなしてパターンに慣れることに重点を置きました。パターンがわかるようになってからは時間に余裕を持って解くことができるようになりました。

     逆に試算表(特に残高試算表)には時間を取られた気がします。一旦仕訳を書き出してから表に書き入れる…というやり方を最後まで利用したので、時間がかかりすぎたのと、たとえ間違っていてもそこを見つけ出すのに時間がかかってしまったんだと思います。もう少し余裕を持って勉強していたらこれにも対策は立てられたのにな~と思っています。完全に勉強不足です。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は自分の集中できる期間が短いことがわかっていたので(笑)短期間しか勉強しませんでしたが、出題のパターンを理解すれば1ヶ月あれば十分合格できると思います。お金をかけなくとも、時間をかけなくとも、やる気と努力で合格できるのではないかと思います。

     ただ、予定通りに運ばないことも多々あると思うので時間に余裕を持つことは大事かなと思います。自分に合った勉強方法を見つけて、合格に向けて頑張って下さい。絶対合格するんだ!というイメージを持って挑むのも大切だと思います。

    管理人コメント

     もみさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました。勉強期間わずか1か月での合格はまさにお見事!簿記検定ナビの予想はたまたま大当たりしましたが、有効活用していただけたようで…管理人としてもとても嬉しく思います。

     さて、さっそく合格体験記の中身を拝見させていただきたいと思いますが、これから簿記の勉強を始められる方にぜひ参考にしていただきたいのは「書店で実際に内容を見比べて自分が使いやすそうなものを選びました」という箇所です。

     個人的には、TACから出版されている「スッキリシリーズ」「よくわかる簿記シリーズ」、ネットスクールから出版されている「サクッとうかるシリーズ」であればどれを選んでも間違いないと思いますが、各教材との相性も少なからずあると思いますので、ご自身の目で実際に確かめた上で購入することをおすすめします。

     あと、「試験日当日の1日の流れ」のところで「合格ラインは70点。全部合わなくてもいいと最初から考えていたのでラクでした。」と書いていただきましたが、この点については受験時に強く意識していただきたい点です。

     見たこともないような問題を見て頭がカーッとなってしまい、1つの問題に固執しすぎてしまって結局タイムオーバー…という失敗談をよく耳にしますが、これも「トータルで70点取ればいいんだ」という考えが頭の中にあるかないかの違いですので、解ける問題から優先して解いていくというスタンスで試験に臨むようにしてください。

    もみさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.40

    社会人受験生は「職業訓練給付制度」を賢く利用しよう!

    • 投稿者:柚葉さん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

     今年8月に経理担当に異動をしました。伝票の読み方や専門用語がまるでわからず、何度も教えてもらうのも申し訳なくて、図書館で簿記の本を借りて独学で勉強しようかと思いましたが、もともとかなりの数字アレルギーでもあったこと、根性無しなのでやっぱり独学は向かないと思い、公務員試験を受験した際に通っていた学校(TAC)への通学を決めました。

     独学ではありませんでしたが、簿記検定ナビさんには、電卓の選び方や仕訳問題集、予想問題集、合格体験記で大変お世話になりましたので、少しでも還元できたらと思い、合格体験記を書かせていただきます。

    私の勉強方法

     9月から通学し始めました。通学とはいえDVD講座にしたので、ある程度の自由度がありました。直前講座や答練はDVD生でも生講義が受講出来るため、それを受講できるように勉強を進めました。基本的に土日のどちらかの午前中にDVDを視聴し、その後午後4時ぐらいまで該当部分の問題を解く、そして次の授業までに問題集をもう1周解く、という流れでやりました。

     先生が最初の3回(か4回か忘れてしまいましたが…)が重要だと力説していたので、その回分はその週に完璧にするぐらいの気持ちでがんばりました。さすが専門学校だけあって講義はとても分かりやすく、勉強が進んでいくうちに仕事の伝票もわかるようになってきて、一石二鳥でした。

     各論点がだいたい終わったころから過去問を解き始めました。はじめから2時間集中するのは無理だと思ったので、第1問、第5問、第3問を制限時間を設けて解いていきました。仕訳問題は何年か分をまとめてやることもありましたが、あとは1年ごとにやりました。

     1周したあとに直近5回分を今度は時間を計って解きました。たいてい2時間しないうちに解けましたが、あまり見直しはせず、答え合わせをしていました。

     間違いノートは一応作成し持ち歩きましたが、活用できたかは少し謎です。直前答練は3回あり、それぞれ解き直しのきれいな用紙ももらえたので、それぞれ2回ずつ計6回やりました。また、直前期には簿記検定ナビの仕訳問題を持ち歩いて、通勤時間に見ていました。暗算がなかなか難しいですが、勘定科目だけでも完璧にするようにしました。

     予想問題も活用させていただきました。補助簿の問題は答練でもあったのですが、こちらの予想問題にもあり、お陰様で、第1問・第2問ともに満点を取ることが出来ました。

    電卓について

     簿記検定ナビで勧められている「CANON・HS-1210TU」がちょうど地元のビッグカメラに売っていたので、それを買いました。8月からの一月は職場のCASIOを使っていたので、キー配置の違いに最初はとまどいましたが、仕事柄毎日電卓を叩くのですぐに慣れました。右手と左手で悩みましたが、毎日叩いていたら左打ちもわりとすぐ出来るようになったのでオススメです。

     また、電卓の機能そのものも良く知らなかったので、「商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳―これで楽勝合格 総得点20点アップのトラの巻」を買いましたが、結局今でもあまり使いこなせてません。(GTとM+ぐらい)簿記の勉強は性に合っていたのか、(特に精算表の推定問題ですが)パズルみたいに感じて、楽しく勉強することができました。

     私は合格体験記を読むことが昔から好きなので、3級勉強中も何度も読んで気合いを入れたり、自分が合格して書くことを妄想していました。2級までの講座を受講したので、今は2月の試験に向けて勉強中ですが、最近モチベーションが下がり気味だったで、思い切って自分の体験を投稿させていただきました。

    試験日当日の1日の流れ

     専門学校で団体受験ができたので、いつもと変わらずに受験できました。

    • 6時30分

     起床。試験の時は母がなぜかカレーを作ってくれるので、朝からがっつり食べました。お腹が空くと集中できないので…食後に眠気覚ましのコーヒーも飲みました。

    • 8時10分

     自宅を出発。

    • 8時30分

     会場に到着。トイレに行き、間違いノート(といってもあまり書いてないのですが)を眺めたり、仕訳問題集を頭で解いたりしていました。

    • 9時10分

     試験開始。問題をざっと見て、第2問、第4問も含めてなんとか解けそうだと思いました。第1問→第5問→第3問→第2問→第4問の順で解くことを決めていたので、その順番通りに進めました。

    • 10時40分頃

     すべての問題を解き終えました。全体的にとても簡単に感じ、間違えた気がしなかったのですが、自己採点に備えて仕訳から軽く解き直しました。

    • 11時10分頃

     試験終了。

     実際に試験を受けてみての感想ですが、問題が簡単だったところが大きいかもしれませんが、特に周囲の電卓の音が気になったり、時間が足りなくて焦ったりということはありませんでした。試験会場が通い慣れたところというのも焦らずに済んだ要因かもしれません。結果としては 第1問~第4問は満点、いちばん得意としていたはずの第5問の精算表で2箇所ケアレスミスをし、94点で自己採点どおりでした。

    管理人から柚葉さんへ追加の質問

     今回、通われた専門学校の簿記講座の授業内容・サポートは、受講代金に見合っていたと思いますか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     公務員受験時代からお世話になっているTACに通いました。当初は3級の講座を申し込むつもりでしたが(キャンペーン価格で1万円してませんでした)、3級を取ってしばらくしてから2級を取ろうと思っても忘れてしまって思い出すのが大変、そのときは大変でも一気に取った方が結果的に負担は少ないという話を聞いたこと、雇用保険に入って3年ぐらい経ったので、教育訓練給付金を使ってやろうと思い、3,2級の講座にしました。(もろもろの割引を併せ、5万円弱でした)

     2級だけですが合格保証もついていますし、直前期には生講義も受けられ、DVDのキャンセルも当日その時間が始まるまでOKというのも魅力的でした。講義はとても分かりやすかったです。特に質問したことはなかったですが、DVD生でもちゃんと質問は受け付けてくれるようなので、その点も良いかと思います。お金に多少余裕があり、私のように独学する根性はないけど簿記の知識や資格が必要な方にはオススメです。

     柚葉さんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意なのは精算表です。特に推定問題はパズルのようで、解いていて楽しかったです。勘定科目を覚えるまでは大変でしたが、仕訳もわかるところから埋めていく過程がパズルのようで面白かったです。

     苦手なのは伝票会計、勘定の締め切りです。苦手だとわかっていたので、それなりに問題演習もしましたが波があり、克服できたとは言い難いです。

     ただ、試算表にも苦手意識があったので、試算表の精度を高めるほうを優先しました。仕訳を全部切って電卓で合計するという方法を教えられたのでそれでやっていましたが、もれてしまうことも多く、検算もやりにくいので、こちらで進められているT勘定の解き方の方が良いかもしれません。

     克服しきれていないのでアドバイスするのも気が引けますが、やはり覚えるぐらいまで問題を解くのが良いのではないかと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     「簿記は自分で手を動かすこと」と何度も講義中に言われたので、とにかく問題練習だと思います。初めは時間がかかると思いますが、自分で図を書きながら丁寧に解き続けていると、そのうち手が仕訳を勝手に書きはじめます(笑)そうなってからは仕訳の問題が特に楽しくなりました。
     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     3級の知識だけでもだいぶ仕事が楽になりました。2級までの講座を申し込んでいるので、今は2級を目指します。簿記の勉強自体は楽しいので1級も目指してみたいのですが、受講料が高額なこと(独学は性格的に無理なので)、仕事でそこまで求められているわけでもないので悩み中です。

    管理人コメント

     柚葉さん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!柚葉さんは、「職業訓練給付制度」をうまく利用して勉強されていますが、これは大雑把に言いますと「一定の基準を満たした講座を受講して勉強した人には、国が、試験の合否に関係なく受講料の20%をキャッシュバックしてあげますよ」という制度です。

     TACだけでなく資格の大原やLEC東京リーガルマインドなどの簿記講座も給付対象になっていますし、通学講座だけでなく通信講座でもOKですので、興味のある方は厚労省の「教育訓練給付の支給申請手続について」ページをご覧ください。

     あとは…「専門学校で団体受験ができたので、いつもと変わらずに受験できました。」と書いていただきましたが、これも通学受験生のメリットの1つだと思います。試験会場までのアクセスやトイレの場所など、一般受験生が気にしなくてはいけないことから解放されるわけですから、その分だけ当日の試験に集中することが出来ます。

     日商簿記検定3級・2級につきましては独学でも十分合格可能ですが、金銭的な問題をクリアできるのであれば、専門学校を賢く利用して、より合格可能性を高めるという選択肢もアリだと思います。

    柚葉さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.39

    お金をかけずに日商簿記検定に合格する方法…あります!

    • 投稿者:王乃魔ヒカルさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    はじめに

     今回、簿記3級を勉強するにあたって「簿記検定ナビ」を大いに活用させて頂き、合格することが出来ました。管理人のぼっちー様、情報を投稿して下さった先人の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。また自分の合格体験記が少しでもこれから受験される方のお役立てればと思い、投稿させて頂きました。

    受験のきっかけ

     夢追いフリーターをやってきましたが、年齢的にも見切りを付けるべきと考え、今後の就職活動に役立てるために簿記を受験することにしました。日商簿記を選んだのは商業系の友達から一番良いと聞いたからです。

    使用テキスト・問題集・電卓等

    • らくらく一発合格!トコトンやさしい日商簿記3級テキスト&問題集(ナツメ社)

     簿記自体の知識が全く無く、また酷く金欠だったためテキストは慎重に選びました。選んだ基準としては以下のような感じになります。

    1. テキストと問題がセットになっている
    2. ある程度の持ち運びが可能
    3. 素人でも理解できる&読んでいてやる気を削がれない
    4. 値段が高すぎない
    5. その書店の中で決める(←やる気が高いうちにテキストを購入して後に引けなくする&探すのに労力を使ってやる気を削がれない為)
    • インターネットで検索できる簿記の学習サイト

     テキスト1つだけでは知識が偏ったりするかもしれなかったので、検索して上位に出てきた学習サイトでも同時に基礎知識などを付けていきました。

    • 簿記検定ナビの「第126回・日商簿記検定3級 本試験予想問題」

     普段、学習の際に利用していたサイトの方で告知を見て請求させて頂きました。まさかの無料だったので正直かなり助かりました。

    • 100円均一の電卓(名称不明)

     お金が無かったので仕方ないのですが、はっきり言って使いにくかったです… もしお金があるのなら以下の条件を満たす電卓が良いと思いました。

    1. 「00」のボタンが付いている
    2. 高速で入力してもしっかり読み込む
    3. 太陽電池&ボタン電池のハイブリット

    受験までの流れ

    • 9月

     とりあえず簿記が何なのかすらわからなかったので購入したテキスト「らくらく一発合格!トコトンやさしい日商簿記3級テキスト&問題集」を読み始めました。また同時並行で学習サイトの方でも基礎知識を付けていきました。ちなみにノートなどは特に取らず、読んだ時に必ず理解する(丸暗記はNG)ように進めました。

     そしてイマイチわからない所や用語などはインターネットで検索して理解するようにしました(結構同じような所で詰まる方がいるようで、質問&回答がすぐに検索にかかることが多かったです)特に気を付けていたことは「暗記ではなく、自分なりに理解する」という点です。

    • 10月

     そろそろテキストも読み終え、基礎知識が頭に入っていたのでここからひたすら「仕訳問題」をやっていました。これはどこかで「仕訳を制する者は簿記を制する」という言葉を見かけた時に 簿記を持っている友達にその旨を聞いたところ、その通りだと返答されたからだったと思います。

     検索にかかった仕訳問題をドンドン進めていきましたが、特に有益だったのが「簿記検定ナビの仕訳3級問題過去問」でした。100回~125回までの問題を回毎に時間を計って行い、125回まで行ったら5問正解出来なかった回をやり直す、というのを全て正解できるまで延々とやりました(もちろん間違った際には不正解の理由を理解するまで読む&調べます)

     個人的には「解答時間」と「間違った箇所」を記録しておくのがポイントだった気がします。それによって難しい所や苦手な所、目安時間などが大体わかってくるからです。

    • 11月

     試験まで後数週間でしたが若干バイトが忙しかった為、中々総合の過去問に手が出せませんでした。どうしても実戦形式(2時間、計算用紙1枚、無音状態の部屋)でやりたかったので、とりあえず時間が取れないうちは試算表や精算表の方の問題をやっていました。

     本来ならば問題集などを購入したい所なのですが、上述の通りお金が無かったので テキストの総合問題や簿記検定ナビの予想問題の回答用紙を複数コピーして解いていました。試験が終わった今、思い返してみると「実戦形式に慣れておくこと」は重要だった気がします。

     ペース配分や、計算用紙の使い方、疲労具合など色々なことがわかってきますので。と言っても僕自身3回程度しか出来ませんでしたが…

    自己採点(速報での答え合わせなので点数は推定です)

    • 第1問:20点/ 20点
    • 第2問:10点/ 10点
    • 第3問:24点/ 30点
    • 第4問: 8点/ 8点
    • 第5問:24点/ 32点
    • 合計 :86点/100点

    出費総額

    • 受験料 :2500円
    • テキスト代 :1300円(うち1000円は図書カードで支払い)
    • コピー代 :140円
    • 合計 :3940円(現金:2940円)

    今後について

     せっかく勉強し、合格できたので2級を目指してみようと思います。多少金銭に余裕が出来たので次はもう少しテキスト・問題集などにお金を使う予定です。

    試験日当日の1日の流れ

    • 4:00 起床&食事

     起床の5時間後に脳が活発になる、と聞いたので生活習慣を調整。軽めの食事を摂取(水分は控えめにする)

    • 5:00 総合問題(実戦形式)

     コピーして残ってた総合問題を実践形式で解く。難易度は低めの物で、どちらかというと見直し目的ではなくリラックス&自信向上の為。

    • 7:00 シャワー

     シャワーを浴びて目をしっかり覚まし、出かける用意をする。念のため、腹痛対策として正露丸を飲んでおく。

    • 7:30 移動

     自転車で会場へ。方向音痴なので下調べを十分に行い、時間には余裕を持っておいた。

    • 8:10 会場到着

     会場に到着するが、特にすることも無かったので近くのコンビニへ歩いていく。テキストは持って来ているが、元々見直すつもりは無かったので開かず。

    • 8:20 コンビニで肉まん購入

     どうしても食べたかったので、気分を優先して出費。缶コーヒー(持参)を飲みつつ、のんびり食べる。

    • 8:40 会場へ戻る

     トイレに行っておく。

    • 9:13 試験開始
    • 第1問:2問目だけ不安だったが、予定通りの時間に解く。(15分)
    • 第2問:予想問題と同じ問題だったので余裕を持って解けた。(6分)
    • 第3問:今までほとんど最後の合計値が合ったことが無かったので不安もあったが、今回は合計値が一致したので精神的に落ち着いて次の問にいけた。(39分)
    • 第4問:見慣れた伝票問題だったのですぐに解けた。(5分)
    • 第5問:入念に学習していたので予想問題の精算表よりもかなり簡単に感じた。(35分)
    • 見直し:1、2、4をしっかり見直し、3、5もポイントだけ見直す。(10分)
    • 書き写し:計算用紙に回答を可能な限り写していく。(10分)
    • 11:13 試験終了

     自分でも驚くくらい落ち着いて試験に挑めました。自宅で過去総合問題をやった時はほとんどが時間不足だったのに対し、今回かなり時間に余裕が出来たのは力を100%出し切れた(最後まで冷静に解けた)からのような気がします。

    管理人から王乃魔ヒカルさんへ追加の質問

     王乃魔ヒカルさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     今は得意・不得意は特にありませんが、勉強中は決算時に行う仕訳が難しく感じました。恐らく問題を解く際に仕訳問題から入ったため、決算自体がいまいちイメージ出来てなかったからだと思います。(ちなみに精算表の問題を解き始めた辺りにようやく決算時の仕分け問題のイメージを作ることが出来ました)
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     テキストに関しては他の人のオススメや評判などで選ぶのもアリですが、実際に自分で書店で中身を見てみてしっくりくる物に決めるのがいいと思います。ちなみに僕は値段や、持ち運びの可否、練習・総合問題の有無、内容の濃さ、読みやすさ、ページ数辺りをじっくりと吟味して決めています。

     問題集に関しては自分で解き切れる程度の量に留めておくのがいいと思います(モチベーションが下がるので)それと僕も大いに利用させて頂いたのですが、無料請求の過去問題・予想問題などはオススメです。

     他にはどんな勉強方法でも、分からない所を何とかする手段は最低限確保しておくべきかもしれません(例えば簿記に詳しい知り合いや、インターネット検索、掲示板など)それと必ず最終的に実践形式(直筆、制限時間など)で問題を解くようにして、試験の環境に慣れておくと良いと思います。

     あとなるべくモチベーションを維持するのも大切だと感じました(絶対に落ちるわけにはいかない状況を作る、合格した時に何か褒美を貰う約束をする、など)最後に自身の反省点としては、電卓は勉強開始時点でそこそこ良い物を入手しておくべきだったという所です。

     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     とりあえず引き続き簿記2級を受ける予定です。それ以上は企業が求めるレベルなどを調べつつ、検討しようと思います。

    管理人コメント

     王乃魔ヒカルさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!受験料込みで4,000円以内に抑えつつ、短期合格するのはかなり難しいと思うんですが、創意・工夫で見事にリカバリーされた点はすごいと思います。

     ただ、王乃魔ヒカルさんも「電卓は勉強開始時点でそこそこ良い物を入手しておくべきだった」とおっしゃっていますが、100円の電卓を使って勉強することはおすすめしません。あまりに安いものですとキーロールオーバー機能が付いていなかったり、「億」「万」「千」「000」「00」などのあったら便利なキーが付いていなかったりしますので、電卓に関しては最低でも2,000円前後のものをおすすめします。

     なお、管理人がおすすめするのは右の「CANON 卓上電卓千万単位シリーズ HS-1210TU」という電卓です。市販されている電卓の中では、価格と性能のバランスが一番良いと思います。また、簿記検定ナビのほうで電卓の選び方・使い方講座というページを用意しておりますので、電卓選びで迷っている方や簿記ならではの便利な使い方を知りたい方は、一度チェックしてみてください。

     最後に、テキスト選びに関しては「実際に自分で書店で中身を見てみてしっくりくる物に決めるのがいい」と書いていただきましたが、この点は管理人も同感です。「人気教材=万人に合う」というわけではありませんので、実際に書店に足を運んで中身をチェックし、サイズをチェックし、自分にぴったり合う教材を選ぶようにしてください。

    王乃魔ヒカルさんが使われた教材や電卓のまとめ