カテゴリー: 簿記3級

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.38

    通信講座ではなく、DVD付き教材を購入するのもアリです!

    • 投稿者:ナナコフレームさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月

    はじめに(教材について)

     初めまして。HPで合格を確認しましたので合格体験記を書かせていただきます。私は、9月から管理部門に異動になり11月の簿記3級の資格取得を上から指示されました。過去にも、今日の事態を予見して独学で簿記の習得を目指したことはあったのですが、高い本を買って積読(つんどく)に終わった苦い経験が あります。

     後がない今度は専門学校も検討したのですが、以前に買ったエクセルのDVDが分かり易く「交通時間の負担軽減 (仕事をしていると肉体的、物理的負担は軽視できません)」「集中力の続かない性分なので講義のリピートや一旦停止が利き、聞き洩らしや講義についていけない恐れが少ない。」といったメリットを考えて、DVD講義をと思いTACの市販DVDを購入しました。

     電子黒板を駆使したDVDの講義はとても分り易く、視聴した後で合格テキストの問題を解いて10日間ほどで基礎はマスター出来ました。初めは理解しづらかった「見越し・繰延べとその再振替」「決算振替仕訳」もDVDを2~3回リピートすれば、一応理解出来ました。なお、あくまで市販DVDの購入のみであって、通信講座の受講ではありません(そのときは通信講座の存在を知りませんでしたが、結果的に安く済みました。)

     従って、TACへ疑問点の質問は出来ませんが、私と同じような疑問点を、簿記検定ナビの3級質問掲示板で他の人が質問しているので助かりました(例えば、期中の固定資産売却で、当期月割りの減価償却費の貸方勘定に減価償却累計額を計上しなくてよいのか?など)

    簿記検定ナビの仕訳問題対策の使い方について

     その後、過去問の練習に取り掛かりましたが、ここでも簿記検定ナビの仕訳問題対策が大いに役立ちました。まずPDF版をプリントアウトして一度は全部の過去問題を解きました。そこで間違った問題、正答は出来ても迷った、又は時間がかかり過ぎの問題は目印をつけて、HPの解説をよく読んだうえで繰り返し解きました。

     HPのHTML版では同系統の問題にワンクリック飛べるのが便利ですね。前述の期中の減価償却処理が一番苦手で2級の一部問題も含めて繰り返し、おかげで仕訳力は大幅にアップしました。

    試算表問題と精算表問題の解き方について

     次のステップでの試算表問題の練習は、肩こりに悩んでいて負荷が大きく集計ミスも多くて嫌気が差してきました。そんなとき貴ナビの予想問題の解答解説を読んで、T勘定を使った方法を学びました。この方法を使うと肉体的負荷も軽くなり集計ミスも激減しました。

     また精算表の“毎年”つきの繰延べの問題も2本の線分でいとも簡単に解けることも知りました。 これらを知って簿記の問題を解くことが苦痛では無くなったのは大きいです。

    その他(勉強方法について)

     大原の無料模擬試験を受けたのも本番に慣れる意味で良かったです。また受取手形記入帳の問題解説が分り易く、範囲が広すぎて捨てる気だった補助簿の問題が意外に性に合っていると分かって取り組む気になりました。私のような凡人でも3級に合格する方法としては、以下の4点が大事だと思います。

    1. 市販DVDで構わないから講義を受けて理論的基礎をしっかり学ぶ(1万円程で可能な話です)
    2. 簿記ナビなどの過去問を利用して、充分な仕訳力を身につけること。これが出来れば第1問はもちろん第3問や第5問、伝票会計、勘定記入など大半の問題を解き易くなります。
    3. 精算表や試算表は、過去問10数回分ぐらいは解く。このとき解けなくても余り悩まずに直ぐに解答解説を読んでも構わない。解説を読んでも良く分からなければテキストやDVDに戻って復習する。解けなかった過去問には目印をつけて何回も解けば、解法パターンが自然と身につきます。
    4. 一度は模擬試験を受けて本番の雰囲気や時間配分に慣れておくこと

     なお私の合格は、TACのDVDと簿記ナビの存在の賜物ですので、管理人様にはこの場を借りてお礼を申し上げます。

    試験日当日の1日の流れ

    • 7:00

     起床

    • 7:50

     試験場のある建物を確認したあと近くの喫茶店でトーストセットを食う。試験場の近くで食事の予定にすれば、食事時間を交通トラブルなど不測の事態が起きた際の予備時間に振替できますのでお勧めです。

    • 8:30

     試験会場に入場。大栄が門で配っていた難問仕訳集を解く。本番の試算表で出題された「預り金」の例題があったので頭の良いウォーミングアップになりました。

    • 9:05

     解答用紙に名前等を書いているとき、簿記検定ナビの予想問題的中で手間のかからない「伝票会計」と「補助簿の選択」が出題と分り思わずニンマリしました。手間のかかる「商品有高帳」などが出ると嫌でしたから。本番で解く順は「5→3→1→2or4」の方針で試験に臨みました。

     第5問の精算表で、「現金過不足」の所では答えが「雑益」になっても、この程度が今回の「捻り」なのかと思い安心しました。私は、練習で解いた第125回の第5問にあった「手付金を売掛金から控除する」の意味を解せず頭が混乱してしまい、本番での再現を恐れていましたから。減価償却費も繰延・見越しも簡単で、第124回の難問?を前日に解いて準備していたのに、損をした様な気さえ起きました。

     次いで天王山の第3問へ。過去問から2重仕訳があるパターンだと分かりますので、事前に設問の文から、これを2組見つけて目印をつけ、片方に抹消線を引いておきました。その上でT勘定へ直接記入を開始しました(頻出8勘定に前払金、前受金を含めた10勘定のTフォームを作る)

     最後の仕訳で、「仕入/支払手形」なのか「買掛金/支払手形」なのかを暫く迷いました。これで6点ぐらい違ってきますから焦りましたが、前者なら仕入取引の項目に入るので後者になるはずと気がつき危うくセーフ。直ちに集計して残高を答案へ記入しました。この段階でまだ1時間ほどの余裕があり残りの問題は得意な分野なので、合格出来るとの期待感が込み上げてきました。

     第1問の仕訳問題は過去問よりも簡単だと感じました。第4問の伝票は擬制法が出ず分割法だけだったのは意外でしたが基本的なもので、ただ「備品減価償却累計額」の「備品」が要るか迷いました。最後に補助簿の選択は、仕訳を問題文に書き込んで解きました。これは簿記検定ナビの本試験予想問題に完璧な解説が為されていたのが役立ちました。

     最後に受験番号・名前・生年月日をしつこく確認して終了です。満点が取れたかも?と期待しましたが、自己採点で精算表の「当期純利益」の金額を計算ミスしていました。ほんのちょっぴり残念。

    管理人からナナコフレームさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     シャープの「COMPET CS-2140」です。ディスプレイが斜めのため見やすいです。会社の倉庫に永く眠っていたものなので現在も販売されているか不明です。
     ナナコフレームさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意なのは仕訳問題、伝票会計です。勘定記入や「推定型の精算表」もパズル感覚を愉しめて好きです。苦手なのは本文でも書きましたが、試算表でT勘定方式により過去問を解きました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     アドバイスは4点を本文で触れました。反省点としては、間違えた問題に目印をつける習慣は良かったのですが、間違えたポイントを「要点ノート」 にまとめて置くべきでした。そうすれば総復習が容易にできたはずです。
     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     簿記3級で学んだことは実務で役立っています。暫く肩こりの治療に専念した後で簿記2級取得に挑戦したいです。また簿記ナビのお世話になるかと思います。簿記2級よりも上の資格は能力的に無理と思います。

    管理人コメント

     ナナコフレームさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!DVD付きの教材といいますと、TACの合格テキスト・合格トレーニングシリーズと、ネットスクールのサクッとうかるシリーズのものが有名ですよね。どちらも、ジュンク堂みたいな規模の大きめな書店に行けば、テキスト・問題集と同じコーナーに陳列されていますので、「通信講座を受講するのはちょっと金銭的に…でも授業を見ながら勉強を進めたい!」という方には、まさにドストライクの教材だと思います。

     あとは、簿記検定ナビのコンテンツを最大限に有効活用していただけたようですが、この点はぜひ受験生の方々にも見習っていただきたいです。第1問の仕訳問題の解き方、第3問の試算表作成問題をT勘定を使って解く方法、第5問でよく出てくる前受・前払を数直線を使って解く方法など、独学ではなかなか知ることの出来ない実践的な情報を多数掲載していますので、ナナコフレームさんのように賢く利用していただければと思います。もちろん全て無料です。

     最後に、ナナコフレームさんも「間違えたポイントを「要点ノート」 にまとめて置くべきでした」とおっしゃっていますが、簡単なものでいいので間違いノート(まとめノート)を作るようにしてください。一見、費用対効果が悪いように見えるかもしれませんが、使い方さえ間違えなければ「絶対に使えるツール」ですので、簿記検定ナビの簿記の間違いノートの作成方法を大公開!ページなどを参考にして、一度作ってみることをお勧めします。

    ナナコフレームさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.37

    「仕訳を制する者が、日商簿記検定を制する」は本当でした!

    • 投稿者:かにかにさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月半

    はじめに

     私は子育ても一段落ついた40代半ばの専業主婦ですが、再就職のため簿記の資格を取っておこうと勉強し始めました。求人募集には「簿記2級以上の方」という記載がそこここにあり、当初はいきなり2級を受験しようかと考えたのですが、どの程度の知識を要するのか調べるうちに、簿記検定ナビさんと出会い大変参考にさせて頂き、全くの素人である自分は3級からに決めた次第です。世間ではおばさんと呼ばれる世代ですが、まだまだいけます!集中力を要するので、一日平均1時間程度の勉強で合格できました。

    使用テキスト・問題集

    • 簿記検定日商3級基礎編に面白いほど受かる本 改訂新版
    • 大原出版の過去問題集

    具体的な勉強の進め方

    • 10月初め

     テキストを読み、内容を理解する。簿記検定ナビのTOPページにありますように「仕訳を制する者が、日商簿記検定を制する」ので、正確に仕訳できるよう繰り返し読みました。最初は借方・貸方もよくわかりませんので(汗)とにかく「現金が増加する時は左、減少の時は右」この 1点を軸として仕訳を考えるようにしました。

     また、練習のために数多くの仕訳問題に取り組みました。台所にノートパソコンを置いて、料理を煮込んでいるちょっとの時間に簿記検定ナビさんを開き2~3問解いたりしました。そうすることで、自然と勘定科目を覚えられましたし、貸借を逆にしてしまう間違いも無くなくなりました。

    • 10月終わり

     簿記検定ナビで無料配布された予想問題や過去問題集を繰り返し解きました。その際、自分は以下の2点について特に気をつけるようにしました。

    1. 残高試算表、合計試算表、合計残高試算表の違いを理解し、問題は何を求めているのか間違えないようにする。問題には合計試算表が書かれているのに、答えには残高試算表を書かされるという引っかけ?もありました。また、一度で計算が合わない時があるので、与えられた取引一つ一つについて仕訳を書き残しておくとチェックが非常に楽になりました。見直しの際、仕訳そのものに間違いがあった時も発見しやすいです。
    2. 精算表は損益計算書欄に入れるか、貸借対照表欄か迷うことがありますのでその辺を重点的に勉強しました。消耗品と消耗品費は要注意でした 。

    合格へのポイント

     試験でより多く得点を稼ぐには、多くの問題に取り組むことがよいと思いました。一度やった問題を何度も繰り返し練習するのも有効です。わからないことや、間違いをすぐに見つけられ克服しておけるからです。また、仕訳さえ正確にできれば、試算表は単純な集計作業なので毎日1問ずつでもやっておくと、慣れて速く正確にできるようになれると思いました。

    試験日当日の1日の流れ

     朝6時半に起床し、いつもどおりに家事(朝食作り・洗濯)をこなし8時30分頃会場入りしました。トイレを済ませ、その後は着席して静か に試験開始を待ちました。いつものとおりに行動することで、あがらずリラックスしてのぞむことができました。試験が始まりざっと問題を見ると、どれも過去問題集にあったのと同じ形式であったので第1問から順に解き始めました。

    • 第1問

     仕訳問題5題で配点は20点です。練習した問題の類題ばかりでしたので20点獲得です。

    • 第2問

     どの補助簿に記入するかを問う問題5題でした。こちらのサイトさんに頂いた予想問題にばっちり載っていた類題ですね!配点10点のところ8点獲得です。

    • 第3問

     残高試算表の作成で配点は30点です。当初計算が合わず、仕訳メモをチェックしてポカミスを発見し30点獲得しました。

    • 第4問

     伝票を書く問題2題で配点10点です。これも仕訳をした後に書くと間違えがなくていいと思います。10点獲得しました。

    • 第5問

     精算表の作成で配点30点です。当期純利益の金額が違っていたので、どこかミスをした箇所があったようですが24点獲得しました。

     ひととおり問題を解いた後も20分程度時間が余りましたので、もう一度はじめから見直しをしました。今回も?過去に出されたパターンどおりの問題形式でありましたので、落ち着いて取り組むことができました。

    管理人からかにかにさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     使用した電卓は「Canon LS-121TU L」です。数字キーや液晶部分が大きく使いやすいと思いましたが、「億・万・千」のキーが「クリア」ボタンのすぐ上にあるため間違えて押してしまうことがあり他の方にはおすすめ出来ないです。実は私はそろばん派でして、電卓は使い慣れないのであまり参考になるお話はできないです。

     そろばん派と言っても掛け算割り算は電卓の方が速いので、試験申し込みの際に電卓とそろばんの併用は可能かを聞いたところ、そろばんは弾く音が他の方の迷惑になるかもしれないので好ましくないと言われ、(一応使用可となってはいますが)急ぎ家電量販店にて数字キーの大きく打ちやすそうな機種を選び、慣れない電卓で受験するに至った次第です。実際、試験会場でそろばんを使っている人はおらずちょっと寂しかったです。

     かにかにさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は仕訳、苦手な論点は補助簿全般と精算書です。わからないことが出た時は、再度テキストに戻りじっくり読み直し、また過去問題集の解説を読むなどして何日か後にもう一度問題をやってみました。それでもだめならまたテキストからの繰り返しで3回目くらいにどうにか覚えられたと思います。

     また、精算表の損益計算書欄に書くのか貸借対照表欄かについては、迷った勘定科目を個別に暗記するようにしました。この点も、何度も繰り返し問題を解いて練習することで理解ができたと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     補助簿は何種類かありますので、おのおのの記入方法や個別の取引についてどの補助簿に記載するのか等、取っ付きにくさを感じ苦手意識がありましたが、私が読んだテキストは初歩的なものでしたので、その辺の記述がもう少し詳しいものも用意して勉強すれば良かったと思いました。

     しかし、素人にも非常にわかりやすく書かれたテキストなので、1から勉強を初める方にはお勧めしたい1冊です。併せて簿記の過去問題集(大原出版)もとても役に立ちますので強くお勧めしたいです。

     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     できれば経理関係の仕事につきたいと思っておりますが、この歳になりますと実務経験がないと非常に難しいようです。現に、試験では大切な当期純利益の金額を間違えたのですがそれでも合格しました。実務で間違えたらかなりえらいことでしょうけどね。職探しと並行しながら、スキルアップのために2級にもチャレンジしようと思っております。

    管理人コメント

     かにかにさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!電卓とそろばんの併用について、商工会議所に問い合わせたとのことですが、使用不可と規定されている日数計算付きの電卓がOKで、使用可と規定されているそろばんがNGっていうのもなんだか変な話しですよねぇ。ただ、電卓とそろばんの併用は…場所をとってしまうだけであまり意味がないように思いますので、これから勉強される方は最初から電卓で計算するようにしてください。

     電卓の機種についてですが「Canon LS-121TU」は「「億・万・千」のキーが「クリア」ボタンのすぐ上にあるため間違えて押してしまうことがあり…」と書いていただきましたが、簿記検定ナビでおすすめしている「CANON HS-1210TU」は「億・万・千」キーと「クリア」キーも離れていますし、評判も上々ですので、興味のある方は簿記検定ナビの管理人おすすめの電卓ページで詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひ一度チェックしてみてください。

     あと今回、簿記検定ナビで無料配布した本試験予想問題は、作った本人が一番びっくりするぐらいの的中率で、多くの受験生の方からお礼のメールをいただくことが出来ました(まぁ、2級のほうは思いっきり外してしまったんですけど…)かにかにさんにも有効活用していただけたようで良かったです。今後も、何らかの形で本試験予想問題を無料配布させていただく予定ですので、興味のある方はぜひ無料請求してください。

     最後に、かにかにさんもおっしゃっていますが、経理の仕事は「実務経験」が非常に重視されますので、未経験者が採用される可能性はかなり低いといわれています。が、確率がゼロということはありませんし、簿記2級まで合格できれば何らかのアドバンテージにはなりますので、最後まで諦めずにがんばっていただきたいと思います。

    かにかにさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.36

    商工会議所の通学講座は脅威のコストパフォーマンスです!

    • 投稿者:みっちゃんさん
    • 勉強形態:商工会議所(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    はじめに

     30代の会社員です。突然、経理課への異動を言い渡され、簿記3級の取得が必要になりました。9月1日に異動し、3日から地元商工会議所の簿記3級講座を受講。週2回(火・金)の夜2時間、約2ヶ月の間合計15回受講しました。講師は商工会議所の経営指導員の方でしたが、授業は丁寧でわかりやすく、テキスト代込みで10,000円はかなりのコストパフォーマンスでした。

     今から受験される方はぜひ地元の商工会議所に問い合わせて、同様の講座を検討されることをお勧めします。講座でのテキストは、TACの「スッキリわかる日商簿記3級」を使用。簿記の勉強は初めてでしたが、勘定科目や用語は普段会社の仕事で使用している用語が多いので、とっつきやすかったです。

    商工会議所の講座の詳細情報

    • 費用:1万円(消費税・教材費込み、TACの「スッキリわかる日商簿記3級」がもらえました)
    • 期間:9月上旬~11月上旬の基本火・金の18時半~20時半で合計16回
    • 会場:商工会議所の会議室
    • 人数:20名(でしたが、10月の終わりごろには出席者約10人くらいになっていました)
    • 講師:商工会議所の経営指導員の方

     テキストに沿って説明→練習問題を解いて解答・解説といった流れで進みました。大事な論点(為替手形・減価償却・費用の見越し・繰り延べなど)については、テキストの説明を補う補助プリントを講師が作成して配布していました。講義の内容は初学者にわかりやすく、よかったと思います。

     講義の前後の時間や休憩時間にも、質問などに丁寧に対応していただけました。同様の講座を各地の商工会議所でも開催されているようですので、社会人の方はお近くの商工会議所にお問い合わせをお勧めいたします。

    学習方法について

     毎日の学習は、「講座前日…翌日学習予定のページを読んで予習」「講座当日…受講時にポイントをノートにまとめ」「講座翌日…ノートの見直し&テキストの練習問題を解いての復習」のサイクルで進めていきました。

     講座が半分を過ぎる10月に入ってからは、問題集を購入し知識の定着を図りました。使用したのは、「新検定 簿記ワークブック 3級(中央経済社)」です。1日の勉強時間は講座を除くと、平日は1日1時間、休日で2時間くらいですが、仕事で大きなイベントがあり、10月の16日から18日まではまったく勉強できませんでした。

     そんな中でも週2回の授業は休まず出席していたので、学習のスケジュールが崩れなかったのが独学に比べてメリットがあったと思います。11月の初旬の模擬試験(講座の中で開催)では96点で、ほぼ学習範囲の理解はできたので、11月中はひたすら過去問を解いていきました。

     とはいっても6年分を2周くらいやっただけで、さほど多くやったわけではありません。ただ、間違えたところは見直し、2回目には100点を取るつもりで解いていきました。簿記検定ナビでいただいた予想問題は11月15日の1回目88点、11月18日の2回目は100点で試験に臨みました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 6:30

     起床(試験開始の2時間以上前には起きていたほうがいいと思います)

    • 6:45

     朝食…トースト・コーヒー・ヨーグルト(満腹にならない程度)

    • 7:20

     自宅出発(徒歩と電車)

    • 8:20

     試験会場着…教室に入ってからはテキストなどは見ませんでした(見直して知らないこと、忘れていることを発見しても、焦るだけだと思ったため)ウオーミングアップのつもりで、簡単な過去の仕訳問題を解き、手を動かしていました。

    • 9:00

     試験監督者からの説明

    • 9:10

     試験開始。問題をざっと見て、予想どおりの問題ばかりでほっとする。ここで1回深呼吸し、手首と指を振ってリラックスした。1→2→4→5→3の順序で解いていく。第5問の精算表まではスムーズに解けたが、第3問の試算表がなかなか合わず苦労する。

     見直して「借入金」を記入し忘れていることに気づき貸借が合う。試算表は仕訳せずに直接Tフォームに書いていく方式で解きました。

    • 10:40

     ひととおり解き終わり見直しをしてみると、仕訳問題の問1(従業員預り金の金額)で間違いが見つかり訂正。見直しは大事です。ここで4点助かりました。

    • 11:10

     帰宅後、解答速報で自己採点。第1問~第4問は満点。第5問の精算表は、保険料・貸倒引当金・当期純利益の3箇所間違いの91点の自己採点(結果はピッタリそのとおりでした)間違いはいずれも足し算の間違い(電卓の押し間違い?勘違い?)のようで、慎重なつもりがかなり舞い上がっていたのかなあと反省です。

    管理人からみっちゃんさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。また、その電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIOのDW-20Aです。時間計算ボタンがあるので厳密な意味では簿記検定では使用できないと聞きましたが、3級の試験では何も言われませんでした。使用感は自分にあっていると思うので以後も使いますが、今から簿記を始める方で新しく電卓を買う場合は、他の機種を検討されるほうがいいと思います。
     みっちゃんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     自分で得意だと思うところは無かったです。苦手だったのは、試算表を解くのに最初は仕訳を行ってからT勘定に転記し、さらに試算表に転記する方式を取っていましたが、生来のおっちょこちょいで見落としが多く、転記間違いが頻出していました。簿記検定ナビで紹介されていた、直接頭の中で仕訳しT勘定に記入する方法で練習を繰り返し、本番では第3問の試算表問題で満点を取ることができました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     練習問題や過去問を解くときも文字・数字を丁寧に書きましょう。普段気にせずメモ用紙に解答を書いていたので、本番では丁寧に書こうとしても普段慣れていないので少々あせりました。

    管理人コメント

     みっちゃんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!商工会議所が主催している簿記講座って、何気にお得なものが多いんですが、いかんせん知名度が低すぎて…興味のある方は「簿記 商工会議所 講座」「簿記 商工会議所 講習」などでググってみてください。もしかしたらお近くの商工会議所でもやっているかもしれません。

     それでは早速、合格体験記の中身の話しに入っていきたいと思いますが、「忙しい中でも週2回の授業は休まず出席していたので、学習のスケジュールが崩れなかったのが独学に比べてメリットがあったと思います。」という点は、通学講座の一番のメリットだと思います。

     独学で勉強するとなると、テキスト・問題集→過去問→予想問題集の予定をすべて自分で立てることになりますが、ほとんどの場合、予定通りに勉強することは出来ませんし、しかも一度でも予定が狂ってしまうと「1日当たりの負担」が大きくなってしまいますので、その結果ドロップアウト…というケースはよくあると思います。

     ただ、通学講座であれば「とにかく授業には出席する!」というルールを守るだけで、予定通りに勉強が進んでいきますので、意志が弱い方ほど通学講座を受講して勉強することをお勧めします。特に勉強時間を捻出するのが難しい社会人受験生の方はぜひ参考にしてください。

    みっちゃんさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.35

     無料講習会やセミナー等に積極的に参加しよう!

    • 投稿者:kazさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    受験のきっかけ

     入社して以来20年余りの間システムエンジニアをやってきたが、いろいろな理由で今年4月に経理担当部署に異動。この異動をきっかけに簿記の勉強を始めることにした。簿記の試験では日商簿記がメジャーであることを知り、3級からの挑戦を決意。

    使用テキスト・問題集・電卓等

    1. はじめての人の簿記入門塾(かんき出版)…簿記知識・経験が全く無しからのスタートだったのでまずは入門書からということで。理解できなくても気にせず、サッと読んでテキストに入るのがよいと思う。
    2. 10日で合格るぞ!日商簿記3級 光速マスターテキスト(LEC)…amazonで一番売れていたので。他のテキストを使用したことがないので何とも言えないが、読みやすかったと思う。ただし、多くの方が言われているとおり、このテキストだけでは本試験を解くレベルには到達できないと思う。
    3. これだけ仕訳マスター 日商簿記3級(TAC)…すきま時間を活用できればという思いで購入したが、すきま時間も過去問を解かなければならない状況であり、あまり使用せず。
    4. 日商簿記3級過去問題集(大原簿記学校)…無料セミナー等何かと大原を利用していて、大原に対して良い印象があったので。もう少し解説が詳しいとよいと思う。
    5. CASIO TD-5…10年以上前に買った極めて安い物。

    受験までの流れ

    • 4月

     「はじめての人の簿記入門塾」を読み始める。入門書ながら、やはり簿記初学者の私には内容がスッと入ってこない。途中からは理解できなくてもとりあえず前に進むようにし、とりあえず読み終える。この後「光速マスターテキスト」に着手。主に通勤時間を利用してテキストを読み、ノートに問題を解くようにした。

     また、後で見返す必要があるという事柄はノートに書き出しマーキングした(問題演習とまとめを同じノートでやっていたので多少見難いところはあったが、本試験当日、このマーキングしているところを中心に復習することができた)4月中旬に大原の「90分で簿記の仕組みがわかるセミナー(無料)」に出席。とにかくこの手の無料セミナーには積極的に参加しようと思った。

    • 5月

     ゴールデンウィークも「光速マスターテキスト」で勉強。GWの最終日、「光速マスターテキスト」が終わらない中、大原の無料模試を受ける。結果は20点/100点。無料模試の目的は「落ちかけてきているモチベーションをアップするため」と決めていたが、さすがにこの点数でヘコんでしまう。

     「とりあえず過去問を繰り返すこと」と大原で言われたので、「光速マスターテキスト」は早めに切り上げ(一応最後まではやった)大原の過去問に着手。この時点では本試験レベルの仕訳がまったくできなかった。

     5月下旬に大原の「簿記検定2週間前ラストスパート特別講義&問題特訓(無料)」に出席。第3問試算表、第5問精算表の解法テクニックを教えてもらう。このころに簿記検定ナビに出会う。

    • 6月

     大原の過去問の第1問全てと簿記検定ナビの仕訳問題対策をとにかくこなす。1回こなした後、間違った問題だけをもう1回こなした。この後、第5問対策として簿記検定ナビの試験問題予想を信じ、精算表の標準問題を3回分ほどこなす(精算表の推定問題と財務諸表は捨てた)

     さらに第3問対策として、合計試算表・残高試算表・合計残高試算表の過去問を1問ずつこなす。この時点でほぼ時間切れ。第2問については、こちらも簿記検定ナビの予想を信じ、商品有高帳の過去問を1問だけこなした。第4問については出たとこ勝負と割り切った。なお、本試験1週間前の大原の模試(有料)では66点しか取れなかった。

    試験結果と反省点

    • 第1問:20点/ 20点
    • 第2問: 4点/ 10点
    • 第3問:30点/ 30点
    • 第4問: 0点/ 8点
    • 第5問:27点/ 32点
    • 合計 :81点/100点

     もう少しまじめに計画を立て、過去問に割り当てる時間を多くとるべきであった。

    専門学校・スクールについて

     無料セミナーや講習会は参加した方がよいと思う。独学ではなかなか知りえないテクニックやコツを教えてもらうことができる。また、過去問等のお土産がもらえる場合もある。

     なお、大原は無料でも問題特訓や模試などをやってくれるが、TACやLECはほとんどない。この辺、大原はあの手この手で生徒を集めようとしていると感じた(我々独学の人間は遠慮せずに利用すればよいと思う)

    今後について

     次回第126回検定(11月検定)で2級受験の予定。社内の能力開発目標シートに、今年度中(来年3月まで)に2級合格と書いてしまったので、最悪第127回(来年2月検定)で合格しないとまずい状況。無事2級合格できれば、1級または税理士のどちらに挑戦するか考えたい。

    試験日当日の1日の流れ

    • 08:00頃

     試験会場に到着。少し早すぎた。まだ試験会場の部屋の準備ができていなかったので、タバコを吸ったりお茶を飲んだりしながら過ごす。

    • 08:20頃

     試験会場の部屋に入る。時間が経つにつれて人が集まってくるが、だいたい高校生(地元の某商業高校の生徒と思われる)どこかのサイトで、高校生に囲まれて受験したという話を見たことがあるが、まさにそのとおりであった。筆記用具・電卓・受験票・運転免許証を机の上に出しノートをパラパラ見ながら軽く復習。

    • 08:55頃

     問題用紙・解答用紙が配られ、回答用紙に受験番号・氏名・生年月日の記入の指示が出る。第3問の解答用紙を見た時、試算表ではなく損益計算書と貸借対照表が書かれていたので顔が青ざめる。この時点でテンションが下がり、半分以上あきらめた。

    • 09:00頃

     試験開始。大原の無料講習会で教えられたように、A4の計算用紙を縦に半分に折ってさらにもう半分に折って、縦に3本の折り目を入れて4列のエリア作る。これで仕訳の結果を位置がズレルことなく書けるようにする。

     第1問は、とにかく落ち着いて解くことだけ考えた。何とか当初予定時間内で全問解答。第5問は、多少あせったが何とか貸借の合計が一致。当初予定時間内でクリア。

     第3問は最初、どこから手を付けてよいか分からず悩んだ。合格するためには、捨てるわかにはいかない。そんあんことを思いつつ考えていると突然糸口をつかむ。あとはパズルを解くように少しずつ解いて何とか解答を埋める。この時点で予定時間を大幅オーバー。

     第2問は、商品有高帳は埋めたものの、総売上高・売上純利益・月末残高は分からず。あきらめて次へ。第4問は…こんな問題、過去問で見たことなし。とりあえずダメもとで埋めるだけ埋める。

    • 11:00頃

     ここで終了。見直しはできなかった。

    管理人からkazさんへ追加の質問

     kazさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     残念ながら得意な論点はありません。どの論点も最後まで自信が持てないまま本試験に臨みました。ただ、どの論点も絵や図を描いて理解するとよいと思いますし、テキスト選びにおいても図や絵が多用されているものがよいと思います。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
    • 準備期間
    1. 計画は立てた方がよいと思います…日単位でなくてもよい(週単位、2週間単位等でもよい)ので。私は計画を立てずに進め、過去問対応の時間があまり取れず苦労しました。
    2. テキスト選びにあまり時間をかけないように…使ってみないと分かりません。もし使ってみてイマイチと思ったら、別のテキストを購入すればよいので。
    • 勉強期間
    1. とにかく仕訳(本試験レベル)の練習をする…愚直に練習すれば、第1問はなんとかなります。
    2. 専門学校の無料セミナーや講習会はできるだけ利用した方よいと思います…市販の教材には載っていないテクニックを教えてくれたり、過去問等のお土産が貰える場合があります。私の場合は、モチベーション維持にもなりました。
    3. 本試験直前期、時間がなければ出題の可能性が高いところに全力投球する…出題の可能性が低いところは思い切って捨てましょう。出題の可能性については、簿記検定ナビの試験問題予想や過去問題集・専門学校(例:大原の予想会)等から得ることができます。
    • 本試験
    1. 絶対に最後まであきらめない…これにつきます。考えれば突破口が開ける場合もあります。また部分点を稼ぐためにも最後まであきらめずにできるだけ解答を埋めましょう。

    管理人コメント

     kazさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!さらに、簿記検定ナビを有効活用していただいたようで…こちらもありがとうございました!

     kazさんは資格の大原の無料講習会や無料セミナーに積極的に参加されていますが、これについては僕もおすすめします。参加したからと言って無理やり有料講座を受講させられたりすることはありませんし、「管理人からの質問」の回答部分にもありますように、独学では習得できない受験テクニックや試験対策用の教材を手に入れることができます。

     校舎は北海道から九州までの全国各地にありますので、まずは資格の大原の公式サイトでチェックして資料請求してみてください。

    kazさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.34

     配点の高い第3問(試算表)・第5問(精算表)を優先して勉強すべし!

    • 投稿者:スケアクロウさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月

    はじめに

     以前から知人に簿記の資格を取っておいて損はないと言われていました。その知人の言葉もあり会計のことを勉強するため基金訓練に応募し参加が決まりました。今まで会計とは無縁でしたので勘定科目も仕入れと売上程度しか知らない状態で勉強を開始しました。そんな状態からのスタートではありましたが、約1か月間頑張って3級合格までたどり着くことができました。

    教材と電卓について

    • 10日で合格るぞ! 日商簿記3級 光速マスターテキスト(LEC)
    • 10日で合格るぞ! 日商簿記3級 光速マスター問題集(LEC)
    • 合格するための過去問題集 日商簿記3級(TAC)
    • 電卓:SHARP EL-771HX

    基礎期の勉強方法について

     予習もしましたが、予習よりも復習に力を入れました。

    1. 予習を軽くする(理解できないところはひとまず置いておいて取りあえずテキストを読む)
    2. 講師の講義を聞く
    3. 講義で教わった箇所をテキストや授業中書いたノートを参照しながら復習する

     テキストが一通りすべて終わるまでは1→2→3→1…の繰り返しです。理解が不足していると思われる箇所やいきなり過去問レベルはきついと思われる箇所は適宜、光速マスター問題集を併用しました。授業を受けられている方にも独学の方にもお勧めしたいのは「書くこと」です。実際に「書くこと」によって覚えます。

     序盤では勘定科目一覧とその属性(費用・収益・資産・負債・純資産)を暗記することに力を注ぎました。これが覚えられると後の展開が楽になると思われます。テキストの勘定科目一覧を見ながら、この科目の属性は何で…とイメージしながら覚える(前受金は商品を渡さなくちゃいけないから負債でしょといったように)のが良いと思いますが、テキスト後半に出てくる科目は取りあえず丸暗記しました。

     勘定科目が覚えられるようになったら仕訳です。仕訳は片一方が決まれば自ずと相手の科目が決まります。ですので、勘定科目一覧とその属性の暗記がここで役に立ちました。慣れてきたら簡単な仕訳は条件反射的に瞬時にできるようになれることを目標にしました。

    応用期の勉強方法について

     一通りのテキストの理解ができたらすぐに過去問演習に入って良いと思います。私の場合はまず、以下の①→②→③の手順を踏んで第5問のみをつぶしていきました。

    1. 第5問のみをテキストや解答を参照しながらどうやって解くのかその流れをつかむ。
    2. 時間は気にしないで何も参照せずに解いてみる。
    3. 正確に解けるようになってきたら、30分等時間制限を設けて解いていく。

     同様のやり方で第3問をつぶしていきました。第3問と第5問が制限時間内でそこそこの正解率で解けるようになってきてから、第1問から第5問までを2時間で解くようにしました。本番のつもりで時間配分に注意して、どうしたら合格点がとれるのかに意識を集中しました。

     満点をとろうとしてどこで計算違いが生じたのかを追及すること等は適度なところであきらめて、制限時間内で合格点をとろうという意識でやっていったほうが良いと思います。第1問と第3問と第5問で満点が取れれば第2問と第4問を全部落としたとしても十分合格点です。ですから、第1問と第3問と第5問をしっかりやっておくことをお勧めします。現に今回の第4問はすべて落としましたが無事合格できました。

    勉強をする上での注意点など

     私なりに注意点を挙げるとするならば問題文が次ページにもまたがって書いてないかなどの確認を本番でも落ち着いてやること…要は問題文をきちんと読みましょう、というごく当たり前のことですね(過去問演習でそれで痛い目をみているので・笑)

     それと問題を解く順番を決めておくのもいいかも知れません。ちなみに私は第1問→第5問→第3問→第2問or第4問(第2問と第4問に関してはその時々で臨機応変に)で解くようにしていました。時間がある場合にはヤマは張っても、ヤマが外された時の対策も行っていたほうが良いと思います。

     私としては今回の第3問はヤマを外されましたが、前回(124回)の過去問をしっかりとやっておいたおかげで対応できました。 あまりいいアドバイス等はできませんでしたがなにかのご参考になれば幸いです。

    試験日当日の1日の流れ

    • 7:00 起床
    • 7:10 朝食(パンとアイスコーヒー)
    • 8:15 受験会場到着(時間に余裕をもって到着できるようにしました)
    • 8:45 受験会場教室外の長椅子に座ってゆっくり過ごす

     受験会場教室でギリギリまで参考書を見ている方、電卓をたたいている方もいましたが、今までやってきたことを信じて何もせずゆっくりとしました。

    • 9:15 試験開始

     迷うことなくあらかじめ決めておいた順番で解答を始めました。最初は第1問の仕訳問題。引出金勘定がなかったため資本金勘定を2度使ったり、赤字の仕訳があったりしてちょっと戸惑いました。問題文をよく読み納得して解答を終えて、第5問の解答を始めました。第5問は順調に終了。

     第3問はヤマを外されたとすこし焦りましたが、前回(第124回)の過去問を解いておいたおかげで第3問の満点は無理かもしれないが何とかなるだろうと問題を解き終えました。第2問、第4問をざっとみて第4問はみたことがないタイプの問題…第2問のほうがはるかに解きやすいと感じて第2問を解答。でも過去問でやった移動平均じゃないんだとすこし焦りましたが、先入先出の記憶をたどって解答を終え、第4問。

     第4問は配点が8点だったので、不安の残る第3問の見直しと取りこぼしが許されない第1問の仕訳を見直して時間があれば、第4問は解けるところまで解こうという方針でいきました。

     あと問題とは関係ありませんが、誤算だったのは…到着時は暑かったぐらいなのですが、試験が進むにつれてだんだん肌寒くなってきました。でも誰もクレームをつける方がいないので黙って試験に集中しました。簡単に羽織れる薄い長そでシャツを持ってくれば良かったと後悔しました。

    管理人からスケアクロウさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     テキストと過去問題集はお勧めできます。光速マスター問題集は光速マスターテキストで行った学習範囲を振り返ることができる利点がありますが、他の方に自信をもって勧められるのかといわれるとちょっと疑問です…というのは光速マスター問題集の応用レベルの問題がすべて過去問レベルかといわれるとそうではないと思うからです。

     私は訓練の関係上、テキスト・問題集は強制購入でしたが、テキスト・問題集・過去問題集は実際書店で手に取って、自分に合いそうなものを購入するべきだと思います。大手資格予備校のものならどれを選んでも大外しはないと思います。

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     簿記2級程度までなら十分お勧めできると思います。手のひらサイズで大きすぎす小さすぎずちょうど良い大きさですが、グランドトータルはないですし、10ケタです。

     高価な電卓を買ってもその価格に見合った使い方を将来自分がするかどうかわからないという方にはお勧めできます…というのは家電量販店で1,000円以下で購入できるからです。

     スケアクロウさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意だと思うのは第5問がらみの決算整理事項です。貸倒引当金・現金過不足・売買目的有価証券の時価評価替え・繰り延べ繰り越しなど聞かれる事柄は決まっていますので、マスターすれば得意分野になるのではないでしょうか。

     逆に、推定する問題があまり得意ではありません。どういった事柄をするとそうなるのかを考えながら問題演習をしました。問題を繰り返し解いて苦手意識をなくすよう心掛けました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     できるだけ早い段階で過去問に触れておくことが良いと思います。過去問をみておくと「このレベルのことが実際に問われるのか」と逆算しながら試験対策ができると思うからです。
     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     将来的に会計方面を目指すのかはわかりませんが、簿記3級の知識を活かして簿記2級取得まではしておこうと考えています。

    管理人コメント

     スケアクロウさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     スケアクロウさんは、配点の高い第3問・第5問を優先して勉強されていますが、この点はぜひ受験生の方にも見習っていただきたいと思います。今回の試験の配点は第1問・20点、第3問・30点、第5問・32点でしたので、この3問で9割以上正解できれば第2問と第4問の問題を全て間違えたとしても合格できました。

     なお、第1問・第3問・第5問については、過去問に出題された問題の類似問題が繰り返し出題される傾向にありますので、きちんと過去問対策をすることが短期合格&1発合格のカギとなります。簿記検定ナビ仕訳問題対策や過去問分析のページを有効活用してください。

     あとは、スケアクロウさんもおっしゃっていますが、試験会場によっては冷房が効きすぎていることが多々ありますので、特に女性の方は「ひざかけ」や「軽く羽織れるカーディガン」などを用意しておくと良いと思います。なお、11月試験では逆に暖房が効きすぎて暑くなることも考えられますので、室温に合わせて脱着しやすい服を着ていくことをおすすめします。

    スケアクロウさんが使われた教材&電卓のまとめ