カテゴリー: 簿記3級

  • 第151回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.83

    簿記3級は基本が大事。仕訳対策はなるべく早めに始めましょう!

    • 投稿者:葉月さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月

    はじめに

     私はとある公立高校で教員をしています。今回二つの理由で簿記3級に挑戦しました。

     ひとつは新しいことを学び続けるためです。普段は高校で勉強を教える仕事をしています。生徒は常に新しいことを学び続けています。そんな生徒を見て、私自身も知らないことを知る喜びと苦しみを忘れないようにするために色々な資格にチャレンジしており、今回もその一環になります。

     もうひとつはお金の流れを勉強する必要があると思ったからです。教員の世界においてはお金のことは基本的に事務室が担当しています。また、人を育てるということは際限がありません。人的コストなどを度外視して自分がやればいいという発想になりがちです。

     しかし、私が教えている生徒の多くは民間企業に就職していきます。教える教員がお金の流れを理解していないのはマズイと思うようになり、何かいい勉強はないかと思い辿り着いたのが簿記でした。

     以上の理由から簿記3級に挑戦することを決め、学習を開始しました。

    使用教材等

    みんなが欲しかった 簿記の教科書 日商3級 商業簿記(TAC出版)

     ネット等を検索すると本教材とスッキリわかるシリーズの二つが人気のようでした。

     書店へ行って実物を比較しましたが、みんなが欲しかったシリーズの方が細かなことまで説明されているように感じました。

     授業を聞きながら使用するならスッキリわかるシリーズを選んだかもしれませんが、私は独学の予定だったので読みながら授業を受けているように感じられた本教材を選択しました。

    合格するための過去問題集 日商簿記3級(TAC出版)

     学習の基本は過去問にあると考えています。作問者の意図や出題傾向を学ぶためにも過去問は必須です。最新のものから遡って10回分ほど解きました。

    簿記検定ナビ 仕訳問題対策

     インプットが終わりアウトプットの段階になって分かったことは、仕訳が出来なければ何も出来ないということです。

     過去問は10回分で済ませましたが、仕訳だけは簿記検定ナビさんで公開されている50回分を2周り+間違えた問題をやりました。その結果、合格できる!という手応えと自信を持つことが出来ました。

    簿記検定ナビ 合格体験記

     専門学校等に通っていれば様々な情報が入ってきますが、独学では自分から情報収集する必要があります。その中でも合格者の言葉は非常に貴重なものでした。悩んだ時はいつも読み返して勇気を貰いました。

    study plus(スマホアプリ)

     毎日の学習状況を記録することで、独学にありがちな偏りを無くすことが出来ました。

    みんチャレ(スマホアプリ)

     一人だと面倒だと思っても、同じ目標に向かって頑張っている人がいるだけで人間頑張れるものです。同じ悩みを共有することで前向きに頑張ることが出来ました。

    使用電卓

    JS-20WK(CASIO)

     大学生の時のアルバイト先が閉店する時に格安で手に入れたものです。後で調べると非常にいい電卓だということが分かり、そのまま使用しています。一度、荷物を減らすために100均で小さな電卓を買って使用してみましたが、あまりの差に愕然としました。

    学習の流れ

    • 学習時間合計:62時間
      • 教科書:27時間
      • 過去問等:26時間
      • 仕訳問題:9時間

    1週目

     教科書を約20時間かけて通読しました。問題は教科書に付いている例題や章末問題を解いたくらいです。例題はすぐ下に答えが載っていますが、出来るだけ見ないように手で隠して自力で解くようにすることでアウトプットの量を確保しました。

     週の後半からは仕訳問題を始めました。1週目が終わる直前に始めたことで、早めに仕訳の重要性に気づくことできたと思います。

    2週目

     1週目で理解が浅かった部分を中心に教科書を読み直しました。それと並行して仕訳問題の1週目を終わらせました。数をこなすことで傾向が掴めてきたことと、勘定科目を頭で考えなくても勝手に手が動くようになってきました。

    3週目

     一日一回分の過去問を解き始めました。最初の過去問は46点で不合格でしたが、この問題を使って解答の流れや、時間の配分などを自分なりに分析することが出来ました。また、前週からの続きで教科書の2週目も終わらせ、いよいよアウトプット中心の学習に移行しました。

    4週目

     前週から続けて7回過去問で合格点を取ることができ、簿記検定ナビさんの予想問題に挑戦しました。

     予想問題や模擬試験は通常難しめに作られていることは分かった上で解きましたが、69点で不合格となってしまいました。問題の難易度は普通程度でしたが、敢えて普段の過去問では出てこない処理や勘定科目をふんだんに使用した内容となっており、伸びかかっていた鼻をぽっきりと折ってくれました。

     教科書では余裕があれば学習してくださいと書いてあった部分を再度読み直し、学び漏れが無いように再確認しました。

    学習上の注意点

    出来るだけ手を動かす

     教科書を通読する際、出来るだけ要点をまとめ、ノートに書きながら読み進めました。ただ、決して綺麗にまとめたものではなく、自分が読めればいい程度です。

     本当ならさらに言葉にして独り言を言いながらやりたいところですが、喫茶店では出来なかったので諦めました。読むだけだと気分だけ分かった気になりがちですが、要点を掴み、記号などを使ってまとめるには本当の意味で理解が必要です。

     例えば、10行近い長文で説明されているところでも、ポイントを掴んでまとめると数行になることがよくあります。説明を読みながら「要するに〇〇」と言った要領でまとめると良いと思います。私は自分ならこう板書するなと考えながら進めました。

    勘定科目

     仕訳をする際、時間を短縮するために勘定科目を省略しますが(現金→げ など)、私は過去問を始めるまでは省略せずに全て勘定科目を記述していました。

     これは手を動かすことと同じで、きちんと正しい勘定科目を頭に叩き込まなければ本番であやふやになり、困ってしまうと考えたからです。

     20~30時間ぐらいの勉強時間で挑戦する場合は仕方ないかもしれませんが、基礎を疎かにしても良い事はあまりありません。確実に勘定科目を習得してから省略に移る方が遠回りのようで近道だと思います。

    解答順について

     時間に余裕が無ければ解きやすい問題から解いてもいいと思いますが、私は最後の過去問で30分以上時間が余っていたので素直に1から順に解きました。

    試験日1日の流れ

    6:00 起床

     いつもと同じ時間に起きました。特別なことはせずいつも通りの食事をしました。

    8:00 出発

     試験会場は車で30分ほどの地元の大学でした。

     教室に入る前に受験票の確認があり、いよいよ試験だと思い、気を引き締めました。空席はほとんどなかったように思います。受験者も10代から60代と思われる方まで様々です。

     周囲の方々は問題を解いたりされていましたが、私はリラックスのため特に何もせず、試験が始まるまでゆったりと過ごしました。

    9:10 試験開始

     説明等があるため待ち時間が思ったよりも長かったです。答案用紙はミシン目に沿って切るなど、本番じゃないと分からないこともありましたが特に困る事はなかったです。

     試験開始後1時間で退出許可が出ましたが、誰も退出しませんでした。私は1時間20分ほどで解き終わったので退出しました。

    帰宅後

     専門学校の解答速報で自己採点したところ90点取れていたので、ほっと一安心しました。でも自分のことよりもその後の2級の連結決算問題事件の方がインパクトがあったりなかったり…。

    反省等

    学習時間

     簿記自体が初めてだったのでかなり余裕を持って学習を進めましたが、恐らく50時間あれば十分だったかもしれません。私はこの後2級の受験も視野に入れているため、基礎の定着を図るために、合格を意識してからも学習を続けました。

    Tフォーム

     Tフォームを知った時は余裕がなかったのでやりませんでしたが、可能なら練習しておいた方がいいです。私は全て力技で仕訳して解いていましたが、ミスを見つけるのに時間がかかってしまいます。余裕がある方は是非Tフォームの練習をしてください。

    花粉症は突然に

     試験当日、会場に着いたら急に目が痒くなり鼻水が止まらなくなりました。そうです。花粉症です。いつも3月から症状が出るため、完全に油断していました。

     ティッシュがないため口で息をする羽目になり、頭がぼーっとする中の試験になってしまいました。何事も油断せず、しっかりと準備が必要であることを学びました。

    謝辞

     簿記検定ナビさんには大変お世話になりました。仕訳問題・予想問題・合格体験談と、独学の人間にとって抜けがちな部分をしっかりとフォローして頂きました。

     感謝の気持ちを込めて合格体験記を投稿させて頂きます。ありがとうございました。そして、2級合格に向けてまたお世話になります。

    管理人コメント

     葉月さん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     私もスマホアプリの「study plus」を使っていますが、自分の勉強記録にいいねがもらえたり、他の受験生の勉強記録を見るとモチベーションが上がります。

     良い意味で他人の目を意識しながら勉強することができるので、モチベーションの維持が難しい独学受験生に特におすすめのアプリです。無料なのでお財布にも優しいです。

     また、第3問の試算表作成問題で使う「Tフォーム」に関しては、葉月さんがおっしゃっているようにマスターするに越したことはありません。

     簿記検定ナビの過去問分析ページで「Tフォーム」を使った解答手順を画像つきで詳しく紹介しています。興味のある方はぜひ一度、過去問分析ページをご覧ください。

    葉月さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第149回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.82

    間違えた問題や解答に悩んだ問題はしっかり見直すことが重要です!

    • 投稿者:鮎さん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月

    はじめに

     法律事務所で事務全般を行っています。主に弁護士業務の補助として関係機関への事務手続きや書類の校正などを行っているので、簿記は業務上で必要不可欠な知識というわけではありません。

     しかし、勘定科目や数字の処理に「正確性」と「迅速性」が求められる簿記検定は自身のスキルアップにつながると思い、このたび受験することに決めました。

     フルタイムで働くようになってから机に向かって勉強する機会はほぼ無く、長らく勉強から遠ざかっていましたが、5月から6月にかけて集中して試験対策に取り組んだ期間は、今思えばとても充実したものであったと感じています。

     ただ、受験を決めてから勉強に取り組み始めたのは試験日のほぼ一か月前で(GWの連休明けから)、切羽詰まった状況のまま試験日を迎えたので、余裕を持ってじっくり勉強したい方にとっては、私の体験記はあまり参考にならないかもしれません。

     もっと工夫すれば良かった点など反省することは多々ありますが、勉強期間が短くても集中して取り組み続ければ何とか合格できる、ということが伝われば幸いです。

    使用したテキスト・電卓など

    • みんなが欲しかった簿記の教科書(TAC出版)
    • みんなが欲しかった簿記の問題集(TAC出版)
    • よくわかる簿記シリーズ 合格するための過去問題集(TAC出版)
    • 簿記ナビさんの仕訳問題対策(※第121回~第148回分のみ)
    • 電卓 CASIO DF-120VG(普段から使用している使い慣れた電卓です)

     このほか、間違えた問題やなかなか覚えられない点などを中心に、携帯電話にテキストや問題集の解説の写真を撮って、移動中などの隙間時間にひたすら眺めるということもしていました。

     携帯電話の写真フォルダがまとめノートや間違いノートのような役割だったと思います。試験会場にもテキストなどは持って行かず、それまで撮影してきた写真を眺めていました。

    基本的な勉強方法

     テキストを読み込む時間がなかったので「ひたすら問題を解いて解答手法を身に付ける」というやり方で勉強を進めました。

     実践方式というのでしょうか、問題を解いて分からなければ解説をじっくり読む、それでも分からなければテキストで調べる、というようにテキストは辞書のように使用しました。

     このような使い方をしていたので、テキストと問題集が連動している「みんなが欲しかった」シリーズはとても使いやすかったです。

     また、試験対策として答案用紙のサイズに気を配りました。「みんなが欲しかった」シリーズの問題集・過去問題集ともに、1ページが(試験本番と同じ)A4サイズになるように拡大コピーして使用しました。さらに、過去問題集に関しては、問題にも書き込めるよう、問題用紙もコピーして使用しました。

     このようにサイズにも気を配って準備したのは、試験本番のシミュレーションをするにあたり、時間を計って問題を解くのはもちろんのこと、書き込む文字のサイズなども考慮できるので、本番と同じサイズの答案用紙と問題用紙を使用することは重要だと考えていたからです。

    簿記ナビさんの活用

     勉強開始時から試験前日まで、とてもお世話になりました。

     日商簿記検定がどのような試験なのか把握しようと検索した際に簿記ナビさんのサイトを見つけたのですが、試験情報や簿記Q&Aのおかげで試験そのものを詳細に知ることができ、大変ありがたかったです。

     些細なことであっても、まず試験自体がどのようなものか早い段階で確認しておくことは、とても大事だと思います。

     また、本試験ではA4サイズの白紙の下書き用紙が1枚配られるとのことだったので、普段の勉強の際も下書きにはA4サイズの白紙を使いました

     罫線があるルーズリーフのほうが使いやすいですが、試験対策のためにあえて白紙のものを使い続けました。折って使用したり、コンマに合わせて桁数を揃えたり、見返す際に分かりやすいよう整えてメモする練習になったので良かったです。

     合格体験記も熟読させていただきました。性別、年齢問わず、様々な生活環境で多くの方々がそれぞれ真剣に取り組んできた姿が実感でき、参考にならない合格体験記は一つもありませんでした。

     特に、「試験1日の流れ」は試験当日を追体験することで流れがイメージでき、興味深く読ませていただきました。影響を受けた手法としては、勘定科目の略し方、Tフォームの記載方法、下書き用紙を折って使用する方法など、合格体験記を参考にした部分が大きいです。

     一番最初に解いた仕訳問題が簿記ナビさんの第147回仕訳問題対策でしたが、第1問の現金過不足の問題からすでにサッパリ分からず非常に焦りました。しかし、試験日まで時間が許す限り続けようと毎日繰り返し取り組みました。

     勉強方法としては、間違えた問題は「第●回 問●」とだけメモし、次の日に解く、正解するまで解く、というシンプルなやり方です。固定資産の売却など最初はまったく分かりませんでしたが、とにかく続けることが大事です。

     解答だけでなくとても丁寧な解説を付けてくださっているので、何度も読んで、何度も解いて…を試験当日まで毎日続けました。仕訳はやればやるほど身に付いていくものだと思います。

    試験一か月前 勉強開始時

     使用したテキスト三冊は4月中に揃えましたが、なかなか勉強を始める気になれず、気が付けば5月の連休が終わってしまっていました。

     平日は仕事、休日は家事の処理と趣味の時間という習慣がすっかり身に付いてしまっており、机に向かって勉強すること自体が億劫で仕方がなかったので、受験の申込みを行い、逃げ道を断つことが私のスタートでした。

    試験三週間前

    第5問対策

     簿記ナビさんの仕訳問題対策とみんなが欲しかった簿記の問題集を解いて、仕訳に関しては概ねこういうものだとなんとか理解できるようになりました。

     しかし、合格するためには配点の高い第3問と第5問の対策が不可欠であり、一日でも早く対策することが必要だと思い、まず第5問の勉強を始めることとしました。

     簿記の大きな流れを色々と飛ばして決算の勉強に入っており、邪道に思われるかもしれませんが、結果的に大きな流れを把握できるようになれば勉強する順番も人それぞれだと思います(それでもやはり、仕訳の次は帳簿への記入、と順番に勉強した方がイメージしやすいかと思いますが…)。

     第5問対策としては、出題される論点を大まかな内容とともに把握し、『みんなが欲しかった簿記の教科書』の基本問題を正解するまで解き続けました。

     『みんなが欲しかった簿記の教科書』には基本問題が付いていますが、決算の部分だけは知識が身に付くまで繰り返し解きました(決算以外の基本問題は解いていません。応用問題が多い問題集に重きを置いていました)。

     精算表への書き込み方は勉強開始当初はまったく分かりませんでしたが、答えを見ながらでも一つ一つ確認しながら書き込んでいくと徐々にコツが掴めてきました。

     例えば、「当期分の保険料に含まれている次期の分は、前払保険料として繰り延べて減額するから、マイナスになる位置に前払の分を記載して…」というふうに、自分の言葉で噛み砕きながら解くように努めていました。

     また、第5問の勉強をしている中で仕訳の重要性を改めて感じたため、第1問対策は継続して行うべきだと思い、簿記ナビさんの仕訳問題対策を毎日続けていました。

     第1問を解いていただけでは分からなかった仕訳問題(再振替仕訳など)も、第5問の対策をしたおかげで解けるようになったり理解が深まることも多かったので、第5問の対策に早めに取り組んだことは結果的には良かったと思います。

    第3問対策

     最初の頃は解答に時間が掛かりました。丁寧に、ミスのないように、と勘定科目を略すことなく仕訳をメモしたうえでTフォームに記載していたので、基本的な合計試算表の問題でも一時間ほど掛けていたと思います。

     さすがにこのままではまずいと思い、スピードアップのためメモの仕方を工夫するようにしました。ここで、簿記ナビさんの『勘定科目の省略一覧表』は大いに参考にさせていただきました。

     よく出てくる「売掛金」を「う×」と略すだけでも相当なスピードアップに繋がりますし、簿記ナビさんのサイトを見なければ略して仕訳を切るという発想すらなかったので、その手法を知ることができて本当に助かりました。

     また、合格体験記にあった下書き用紙の折り方も取り入れさせていただきました。下書き用紙を縦に三つ折りにし、細長くなった状態からさらに二回折って広げて使用するという方法です。Tフォームをメモするにあたり、12項目の勘定科目を整った形で書き込むことができ、非常に重宝しました。

     第3問の自分の解き方として仕訳をメモする作業は不可欠であったため、仕訳をメモしてからTフォーム、という手順は最後まで変わりませんでしたが、最終的にはおかげさまで遅くとも40分ほどで解ききることができるようになりました。

     勉強の最初の段階では時間を掛けても良いので、焦らず丁寧に解くことを心がけて、自分なりの解答手法を身に付けていけば良いと思います。解くスピードは徐々に上がっていくので心配いりません。

    試験二週間前

     そろそろ過去問をやりたいと思いながらも、試験範囲の対策を一通り終わらせることに手一杯だったため、過去問題集には手を付けられずにいました。

     本来ならば、最低でも二週間前には過去問に着手する必要があると思います。この時期に過去問を消化しつつ、苦手分野をまとめ解きすることが理想的だったのですが…。

    第2問・第4問対策

     問題集を3回ほど解き、それでも間違えた問題は4回、5回と解きました。

     第2問・第4問に関しては予想がつかない設問であり配点も高くはないので、メリハリをつけて対策する必要があると感じ、小口現金出納帳などの帳簿全般の勉強には時間を掛けませんでした。

     特に日計仕訳表・商品有高帳は前回、前々回と出題されたので、今回出題される可能性は低いだろうと考えていました。

     それでも念のため、基本的な解き方は理解しておくよう努めました。帳簿に関しては、コピーした答案用紙に書き込む作業を数回こなせば解答のコツがつかめると思います。

     勘定記入は問題集にあるものと、過去問題集の第一部に収録されている問題を繰り返し解きました。いくつか問題を解いた結果、勘定記入は難易度に当たり外れがありそうなので、満点を目指すより部分点をもらえればいい、という姿勢で取り組むことにしました。

    試験一週間前

     ひたすら過去問に取り組んでいました。

     『合格するための過去問題集』に収録されている分をできる限りやろう、と毎朝4時に起きて時間を計って解いていました(朝早いように思われるかもしれませんが、完全な朝型人間なので就寝時間は夜9時とか10時とかです)。

     知識定着のため、最低でも収録分12回分すべてを解く…できれば過去問は各回二回は解きたいと考えていましたが、試験日までに解けたのは7回分だけでした(しかも一回ずつ)。


     過去問を解いていて感じたのは、間違えた問題や解答に悩んだ問題をしっかり見直すことが重要性です。

     解答する力が付いてくると、ミスの見直しもそこそこに新しい問題にどんどん取り組んでいきたくなりますが、一歩立ち止まり、間違えた問題の見直しに時間を掛けることを忘れないよう心掛けていました。

     具体的には、朝に解いた問題の中で間違えたものの解説部分などを携帯電話で写真に撮り、通勤時間や昼休みなどに眺めて記憶を定着させる、という習慣を付けていました。

     自分で間違いノートなどを作成する余裕がなかったためこのような手法でしたが、移動中など隙間時間に携帯電話の写真フォルダを眺めることができるので、ノートを持ち歩くよりも自分にとっては都合が良かったです。

    試験日1日の流れ

    起床~移動

     前日は試験会場への持ち物を揃えて夜10時には就寝し、5時半に起床しました。

    試験会場の様子

     試験会場は自宅最寄りの試験会場ではなく、職場の近くを選びました。休日ダイヤではありますが慣れた交通機関を利用できたので迷うこともなく、安心感がありました。

     試験会場は公立高校でしたが生徒さんが案内役をしてくださっており、その様子が微笑ましく、おかげさまでとてもリラックスした気持ちになりました。

     教室内がやや蒸し暑かったり机が狭かったり、最適な環境とは言えませんでしたが、いざ試験が始まると解答に必死なので、集中力が削がれるようなことは特にありませんでした。

    試験開始までの過ごし方

     自分の席を確認してからトイレに行き、席に戻ってから試験開始までは携帯電話の写真フォルダを眺めていました。

    試験中の出来事

    第4問

     「1→2→4→5→3」と解こうと思っていましたが、全体を見ると第4問の穴埋めが易しそうだったのでウォーミングアップに最適だと思い第4問から解きました。この時点で「第3問は合計残高試算表か…。時間が掛かりそう」と心の準備はしていました。

    第1問

     解答に時間が掛からなかった第4問のおかげで、他の問題に時間を掛けることができたので助かりました。

     ただ、過去問を解いている中で感じたことですが、簿記3級の問題はよくできていて、各設問ごとに難易度のバランスを取っているはずだと想像できたため、他の問題は易しくないだろうと第1問から覚悟して取り組みました。

     第1問の問1に手形貸付金が出題されて「珍しいなぁ」と思うくらいの余裕はありましたが、第1問でのミスは絶対に避けたかったため念入りに見直ししつつ解きました。

    第2問

     第2問の勘定記入で立ち止まり、危うく時間を掛けそうになってしまいましたが、「部分点狙いでいいや」と割り切って、さっさと第5問に進みました。それでも6点取れたので、完璧を目指すよりも第3問や第5問に時間を掛けるほうが合理的だと思います。

    第5問

     第5問と第3問はひたすら集中して解きました。過去問を解いていた時の手順で解き、本番で特別なことはしていません。

     第5問で出題されたのは問題集や過去問で何度も見た論点だったので、ケアレスミスに気を付けて、丁寧にメモを作成しました。

     見直す時間はほとんどありませんでしたが、いくつも問題を解いていたおかげで落ち着いて転記する習慣は身に付いていたため、メモから答案用紙への転記ミスは無いだろうと思っていました。

    第3問

     第3問は合計残高試算表で書き込む量が多くボリュームがあるように感じましたが、一つ一つの仕訳は易しいものばかりでした。やはり簿記3級の問題は、非常にバランス良く作成されていると思います。

    試験終了

     読みにくい文字は無いかどうか、また、受験番号・氏名・生年月日の記載は問題ないかどうか確認し、試験終了となりました。

     解答をメモする余裕がなかったので自己採点はできていません。ただ、上出来とは言えないまでも大きなミスは無いはずと思いつつ、のんびり帰宅しました。

    試験を終えて

     試験の結果は約二週間後にメールで知りましたが、「おめでとうございます。合格です。」という言葉をいただいて、かなりホッとしました。

     切羽詰まった状況のまま勉強し続けたので必死でしたが、焦らず丁寧に問題を解くこと、間違えた問題をしっかり見直すことなど、要所では冷静な姿勢でいたことが良かったのかなと思います。

     また、簿記ナビさんのおかげで、独学で簿記の知識がまったく無かった自分でも様々な情報を得ることができ、本当に感謝しております。この場をお借りしまして、心より御礼申し上げます。

    管理人から鮎さんへ追加の質問

     数あるテキストの中から「みんなが欲しかったシリーズ」を選んだ理由はなんですか?
     簿記の知識ゼロだったので、初学者にとって分かりやすいものを、という点を最重視して選びました。

     その観点から、テキストと問題集が収録されている「スッキリわかるシリーズ」も一冊購入しており、テキスト部分を読んで問題部分を消化して…という手順でじっくり勉強できれば良かったのですが、とにかく時間がありませんでしたので、「みんなが欲しかったシリーズ」の問題集から始めました。

     問題集から始めたのは一日も早く本試験レベルの問題に取り組むべき、と思ったからです。そのような問題を厳選収載していると謳われている問題集だったので、こちらを選びました。

     同シリーズのテキストは問題集と連動しているということだったので、念のため購入しました。テキストには第5問の論点が分かりやすく解説されているので、そこは基本問題も併せてとても重宝しましたが、実は決算の部分以外はほとんど読んでいません。第5問以外の設問は、問題集の解説だけでもよくまとまっていると思います。

     時間に余裕があればテキストをしっかり読み込みたかったです。テキストは多色刷りですがごちゃごちゃしていて見づらい、何が重要部分か分からない、といったことは無く、優しい色合いでデザイン性に優れており、頭の整理に最適だと思います。

     カラーペンでテキストの線を引くだけで勉強した気になってしまうタイプの人にとっては、もともとカラフルで線を引く必要がないこちらのテキストが適当ではないでしょうか(私がそのタイプなので…)。

     ただ、テキストも問題集も良い意味で単純化、簡素化されているぶん、詳細な説明が省かれ、内容が薄いようにも感じます。そう感じつつも結果的に合格したので、「これはこういうものか」とザックリ把握できるように編集されていて、問題集で解答練習を繰り返していくうちに理屈が身に付いていくよう作成されているのだと思います。

    管理人コメント

     鮎さん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     まず、基本的な勉強方法の欄に書いていただいた「問題用紙・答案用紙を本試験と同じA4サイズに拡大コピーして使用した」という方法は、私自身、あまり意識したことはありませんでしたが、鮎さんのおっしゃるとおりだと思います。これから勉強される方はぜひ見習ってください。

     また、鮎さんは過去問対策と並行して仕訳対策にも力を入れられていますが、仕訳対策は第1問だけでなく(間接的に)第2問以降の対策にもなるため、費用対効果に優れています。なるべく早いタイミングで始めることをおすすめします。

     さらに、試験一週間前の欄に書いていただいた「間違えた問題や解答に悩んだ問題をしっかり見直すことが重要」というのもそのとおりだと思います。

     ドラゴン桜の英語講師のモデルとなった竹岡先生も「適当に問題を解いて、適当に丸付けしても力はつかない。1問1問じっくり考えて解くことで力がつく」とおっしゃっていました。ぜひ参考にしてください。

     最後に、受験地に関してですが、日商簿記検定は好きな商工会議所で受験できるため、鮎さんのように職場の近くの商工会議所で受験するのもアリですし、家から近い商工会議所、合格発表日の早い商工会議所を選んで受験することも可能です。

    鮎さんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第147回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.81

    簿記3級の合格のカギは「過去問対策」と「仕訳対策」にあり!

    • 投稿者:あおみさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月(今回)

    はじめに

     簿記に挑戦するのは2回目です。数年前に2級の一発合格を目指したのですが、勉強時間をあまり確保できずに見事に散りました…。

     前回の3級の勉強はテキストを一回読んだだけで(4日ほど)、すぐに2級の勉強に取り組みましたので、今回は薄っすら簿記の知識がある状態で勉強を再開しました。

     今回は勉強期間2ヶ月で2級・3級を併願予定でしたが、試験1週間前に2級を諦めて3級に集中することにしました。そのため、3級の勉強時間は合計で1ヶ月ほどです。

    使用した教材・電卓

    1. 簿記の教科書 日商3級
    2. 簿記の問題集 日商3級
    3. 合格するための過去問題集 日商簿記3級
    4. 学校用電卓 SHARP EL-G37

     前回は「スッキリシリーズ」を使用しましたが、全体的に説明が不足しているように感じたので、今回はもう少し詳しく説明されているものを選ぼうと思い、「簿記の教科書・問題集シリーズ」にしました。「スッキリシリーズ」よりも説明が細かく良く理解できました。

     過去問題集は、各大問ごとの出題傾向や解法が分かりやすくまとめてあって良かったです。問題を解き始める前に、内容をひととおり確認して解法をマスターすることをおすすめします。

     電卓は簿記検定ナビで紹介されていたSHARPの学校用電卓「EL-G37」を使用しました。これしか使っていないので比較はできませんが、ボタンも大きくて使いやすかったです。

    勉強法

     まず、簿記の教科書を1回読みました。単元ごとの問題もその都度やりましたが、後半の精算表などは過去問演習でやるだろうと思い、思い切って飛ばしました。1日1時間ほどで約2週間かかりました。

     次に、過去問に取り掛かりました。使用したのは最新版の2017年11月対策用ですので、135回から146回までの問題が収録されていました。

     さっそく問題を解いてみたところ…初見では大問1の仕訳くらいしか解けず、簿記の教科書で問題を真面目にやらなかったツケがいきなり回ってきました。

     そのため、大問1だけは自力で、それ以外の問題は答えを見ることから始め、一気に140回まで進めました。解答を見てから解いた135回は60点台でしたが、136回で70点を超えたため、2級の勉強に進みました。

     このあと、先述のとおり試験1週間前に2級を諦めて3級の過去問に戻ってきました。今回は137回から146回まで解答を見ずに自力で解きました。140回あたりまでは70点を超えたり超えなかったりしていましたが、141回以降は確実に70点を超えるようになりました。

     簿記検定ナビの予想問題(簿記ナビ模試)にも取り組み、こちらも初見で70点以上を取れました。最後の1週間は1日4時間ほど勉強し、大まかですが合計で約60時間ほど勉強しました。

    勉強のコツ

    テキストより過去問

     テキストは何回も読むものではないかもしれません。多くとも2回でじゅうぶんだと思います。それよりも過去問に手をつけるべきです。

    過去問は読み物

     テキストからいきなり過去問に行ってつまずいても大丈夫です。もはや過去問は読み物です。ある程度、回数を重ねることにより、また何度も解答を見ることにより自然に解けるようになります。

    仕訳を完璧に

     勘定科目一覧表をコピーして勉強中いつでも見られるようにしました(簿記の教科書の最後のほうのページにあるものです。TACの解答用紙サイトから印刷できます。)

     時間に余裕のある方は簿記検定ナビの仕訳問題対策に取り組むと良いと思います。

    簿記検定ナビを活用しよう

     試験予想をみたり、過去問の解答でよくわからないときは過去問分析を見て理解を深めていました。「しーくりくりしー」や「うくうしくう」などの語呂暗記はとても為になりました。

    試験日1日の流れ

     朝は7時に起きました。ご飯を食べてから、試験会場(地元の大学)へ。8時30分ぐらいに着きました。

     勉強道具はコピーした勘定科目一覧表と一応持ってきた過去問題集のみでしたので、勘定科目一覧表を眺めながら、頭の中で「しーくりくりしー」「うくうしくう」「くまのみみ」などの語呂を頭に浮かべて復習しました。

     ちなみに、隣の席の女性は見越し繰延べをまとめた自作の紙を見ていました。通路を挟んだ反対側の席の男性は予想問題集(あてる)を解いていました。直前の時間の使い方は人それぞれだと思います。

    試験開始!

     問題は、1→2→3→4→5の順で取り組む予定でしたが、大問3がややこしそうだったので、すぐに大問4に移りました。大問5がひねりのない簡単な精算表で心が軽くなり、余裕を持って大問3に戻りました。

     大問3は仕訳をひとつミスしていたため、左右の合計が合わずに動揺しましたが、なんとか仕訳のミスに気づき無事に合計を合わせることができました。

     試験開始後、1時間20分ほどでひととおり解き終えたので、残りの時間は解答のすべてをメモ用紙に書き写すことに費やしました。配られたメモ用紙の表は仕訳や計算用に、裏は解答のメモ用に使いました。

     試験が終わった後に解答速報をネットで見て、書き写した自分の解答と全く同じだったため、心の中でガッツポーズ!無事3級に合格することができました。

     合格証書を受け取りに行った際に点数を聞いたところ、100点満点だと判明しました。本当にうれしかったです。

    終わりに

     簿記検定ナビさんにはとてもお世話になりました。ありがとうございました。2級にチャレンジするさいにもお世話になります!

    管理人からあおみさんへ追加の質問

     あおみさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
    【得意な論点:商品有高帳
     パズルを解くような感覚で解けるので好きでした。

    【苦手な論点:勘定記入(決算仕訳)と見越し繰延べ
     勘定記入は、支払家賃と前払家賃、受取利息と未収利息など、穴埋め式の問題が苦手でしたが、問題文を読んでしっかり仕訳することで全体像が見えるようになり、最終的には克服できました。

     また、見越し繰延べも、どちらが増やすのか・減らすのかを正確に理解するように意識して取り組んだところ克服できました。

     例えば、費用の見越しなら「見越しは増やすから費用(左)を増やせば良い、まだ払ってないから未払費用、未払費用は負債だから右」といった感じです。また、(支払◯◯)(未払◯◯)と仕訳の形でも覚えるようにしました。

     どの論点でも思ったことですが、勘定科目が右なのか左なのか、資産・負債(と純資産)か収益・費用のどれなのかをしっかり把握することが基礎になると思います。

     問題に取り組んで、わからなくても解答を見て理解する、そしてまた問題に取り組む…を何度も繰り返すことが大事だと思います。

     勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えてください。
     2回目の挑戦でしたので、教材費や受験料などお金がかかっていたことから、今回で合格したいという気持ちがありました。

     そのため、とにかく気が進まなくても時間が短くても毎日勉強しようと決めました。また、勉強するうちに簿記の楽しさ(3級に限る・笑)に目覚めたことがモチベーションの維持に繋がりました。

     最後の1週間は「2級を諦めたのだから絶対に3級を取らなくてはならない、取れなかったらこの2ヶ月間が無駄になる」と強迫観念に襲われながら勉強しました。人間、切羽詰まるとがんばれるのだと思います。

    管理人コメント

     あおみさん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     あおみさんにもご紹介いただきましたが、簿記の語呂は非常に便利です。中でも「浮く牛食う(うくうしくう)」や2級で使う「ひじき、倉庫豹変よ(ひじきそうこひょうへんよ)」は絶対押さえておくべき語呂になりますので、知らない方はこの機会に押さえておきましょう。

     また、追加の質問の「モチベーションの維持方法」の欄に書いていただきましたが、気が進まなくても時間が短くても毎日勉強することはとても大事だと思います。

     税理士試験や会計士試験など、勉強期間が複数年にわたる場合は適度に休憩する必要がありますが、簿記3級のように数ヶ月の勉強期間であれば、一気に駆け抜けてしまったほうが効率が良いです。気分が乗らない日は5分でも構いませんので、毎日勉強する習慣を身につけましょう。

    あおみさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第146回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.80

    インプットの時間よりもアウトプットの時間をたくさん取りましょう!

    • 投稿者:さいとうさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    受験するきっかけ

     私は簿記に関する仕事をしているわけでもなく、学校で専門的に勉強したわけでもありません。ただなんとなく、暇な時間をみつけて勉強がしてみたいという漠然とした思いから、簿記の勉強をはじめました。

    使用した教材

    サクッとうかる日商3級商業簿記 テキスト+問題集

     簿記に関する知識が全くない私でも理解できるほど、わかりやすかったです。

    サクッとうかる日商3級商業簿記 本質理解問題集

     テキストと連動しているため、わからないところがあればテキストに戻って確認できるのでとてもよかったです。解答解説も答えだけ載っているのではなく、細かい説明や具体的な解き方も載っているので理解しやすかったです。

    第146回をあてる TAC直前予想 日商簿記3級

     下書きまで載っているのでどうやって試験時間内に試験問題を解いたらいいのかがなんとなくつかめました。また、付録の仕訳カードを持ち歩いて、スキマ時間に勉強ができるのがとてもよかったです。

    単語帳アプリ

     勘定科目が資産・負債・純資産・費用・収益のどの項目になるのかを覚えるために使用しました。「現金→資産」「支払手形→負債」「仕入→費用」のように、3級で出てくる勘定科目全てを登録し、移動中電車の中などで確認をしていました。

     ちなみに、私が使用した単語帳アプリは「単語帳メーカー」というアプリです。

     任意の単語とその答えを1セットで登録し、タップで裏面、フリックで次のセット、というふうに本物の単語帳のように閲覧できるアプリです。英単語や漢字の学習に使われることが多いのですが、今回簿記の勉強にも応用させていただきました。

    単語帳アプリ1
    単語帳アプリ1

    単語帳アプリ2
    単語帳アプリ2

    勉強方法

    1か月目「インプット」

     まずはテキストを読み、章ごとの練習問題を解きました。なにしろ右も左もわからないので、知らない単語や、勘定科目のホームポジションに慣れるところからはじめました。

     わかりくいところは音読してみたり、本文をノートに丸写ししてみたりと、いろいろな方法でテキストの内容を覚えました。テキストを2週したあたりから巻末の問題集を解き始めました。

    2か月目「アウトプット」

     本質理解問題集を使い、アウトプットの勉強をはじめました。とにかく問題を解いて覚えたことを思い出す作業をしました。

    3か月目「試験対策」

     あてるTAC直前予想と簿記ナビ模試、友人からもらった143~145回の過去問を何度も使ってひたすら本試験どおりに問題を解いていました。解答用紙だけでなく問題用紙もコピーし、問題用紙に直接書き込んでもいいように工夫していました。

     また、試験会場の雰囲気に慣れるために、大原の無料模試有料模試に参加しました。解いた結果を問題ごとに表にまとめ、自分は何問目が苦手なのか、どういった分野が得意なのかを把握することもしました。

    無料模試

     事前にインターネットで申し込みをし、当日直接会場へ向かいました。

     体育館のような大きな会場で本試験と同じように時間を計り、一斉に試験を受けます。試験会場独特の緊張感を味わうことができるので本試験で緊張しないようにするためにはちょうどいいと思いました。

     試験時間が終わると、休憩時間を挟んだ後に、模範回答が配られ簡単な解説をしてくれます。

     この時、大きい黒板に板書をしながら解説をしてくれるのですが、なにしろ広い会場なので後ろの席の方に座ると何を書いているのか見えにくいと思いました。なるべく早めに会場について、前の方の席を取ることをお勧めします。

    有料模試(2,000円ぐらい)

     こちらも事前にインターネットで申し込みと支払いを済ませ、当日直接会場へ向かいました。

     会場はオフィスビルの一角で行われているもので、比較的小さい会場でした。無料模試と違う点は、試験終了後に解答用紙を回収し、試験官が直接採点してくれるという点です。

     採点された解答用紙が手元に戻ってくるということはあまりないので、モチベーションの維持にも繋がるかなと感じました。

    試験日1日の流れ

    試験前日

     普段通り勉強をしました。明日に備えて早めに就寝。

    試験当日

    6時30分

     起床、普段通り朝食をとり、昨日解いた問題で間違えたところの確認。

    7時

     大原の有料模試でもらった「簿記3級検定試験受験上の確認事項」という紙を熟読しながら出かける支度を始める。自宅から試験会場まで近かったので生活のリズムを崩さなくて済んだのがよかったです。

    8時

     試験会場へ出発。途中コンビニでお茶とグミを買いました。電車はそんなに混んでいなかったので単語帳アプリで勘定科目の確認をしながら試験会場の最寄り駅まで移動できました。

    8時30分

     試験会場の教室へ到着。思ったより人が少なくて集中できそうだなあと思いました。早めにお手洗いを済ませ、試験時間まで仕分けカードで仕分けの確認をしていました。

    9時

     試験開始。人によって問題を解く順番を変えて解いているようですが、私は1~5問を順番通りに解きました。

    • 第1問:仕訳問題。指定された勘定科目をしっかり確認しながら解く。
    • 第2問:補助簿の選択。問題文と選択肢をよく確認しながら解く。苦手な分野なのであまり悩まずにサッと解きました。
    • 第3問:合計残高試算表。どうしても左右の合計値が合わず、途中で後回しへ。
    • 第4問:伝票式会計。これもあまり得意ではないのでゆっくり確認しながらあまり深く考えずに解きました。
    • 第5問:財務諸表。勘定科目と表示科目が異なる部分に気をつけながら(よく間違えていた)解きました。これもどうしても計算が合わず、後回しへ。
    • 見直し:2問と4問の見直しを手早く済ませ、3問と5問の解き直しをはじめました。下書き用紙に書いた仕訳を確認するのではなく、イチから解き直しました。その結果3問に計算ミスが発覚、急いで修正。5問は最後まで計算が合わず、部分点狙いで諦めました。2度目の見直しを済ませても試験時間が25分ほど余っていたので、早めに提出をし、試験会場を後にしました。

    試験終了後

     同じ日に別会場で3級を受けていた友人と合流し、お昼を食べながらお疲れ様会を開きました。試験問題についてのあれこれや、2級の勉強などを話し、夕方頃に解散しました。

    試験結果

     インターネット合否速報で合格を知りました。合格の嬉しさよりも安心感が勝ってしまい、思わずため息が漏れてしまいました。

     後日届いた成績表では、合計90点という高得点が取れていたことを知り、とても嬉しくなると同時に、間違えた箇所を思い出し、悔しい思いもしました。

    • 合計90点/100点
      • 第1問20点/20点
      • 第2問10点/10点
      • 第3問30点/30点
      • 第4問6点/10点
      • 第5問24点/30点

     また、同封されていた合格証書がかなりしっかりしたもので驚きました。合格してひと月以上経ってもたまに取り出してはニヤニヤしてしまいます笑。

    管理人からさいとうさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIOのDF-120GTという機種です。

     ACと0のボタンが離れているので使いやすいのですが、カチャカチャうるさいので、もう少し消音タイプの電卓にすればよかったと後悔しています。

     さいとうさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な分野は仕訳日計表や精算表、貸借対照表と損益計算書など主に3問5問で出てくる分野です。

     苦手な分野は、補助簿の選択、語群選択など言葉の意味を問われる問題で、主に2問4問で出てくる分野です。選択問題などは考えすぎて間違えてしまうということが多いので、なるべく直感で選ぶようにしています。

     苦手を克服するためにはとりあえず丸暗記をしてから、その問題の意味や背景を考えながら解き直すということを繰り返していました。

     さいとうさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     家族や友人に「今簿記の勉強をしているんだ」と宣言することです。宣言することで、もう後には引けないという状況を作り、「勉強しなきゃ!」と思えるようになりました。

     また、苦手分野で勉強の歩みが遅くなった時は、自分が得意だった分野の問題を解き直したりしてモチベーションを維持していました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     インプットの時間よりもアウトプットの時間をたくさん取り、早めに試験対策を始めたことがよかったと思います。もちろん基礎も大切ですが、何度も試験問題を解くことも大切だと思います。

     この体験記がこれから受験する方の参考になればいいと思いますが、私のような簿記に全く関係のない人間でも独学で合格することができるので、どうか頑張って下さい!

    管理人コメント

     さいとうさん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     さいとうさんは総合問題を解くさいに答案用紙だけでなく予め問題用紙もコピーされていますが、この点はぜひ受験生の方に見習っていただきたいです。

     問題用紙を使いまわそうと考えると、後で消すのが面倒…ということで、本来問題を解くのに必要な書き込みをせずに無理に解いてしまいがちです。ただ、それでは「問題用紙の上手な使い方」がなかなか身につきません。

     コピー代と手間が少々かかってしまいますが、合格するために必要な経費と割り切って問題用紙・答案用紙の両方をコピーして使うことをおすすめします。

     また、追加の質問のところで回答いただいた「家族や友人に簿記の勉強をしていると宣言すること」もぜひ参考にしてください。

     学生の頃の勉強と違って、社会人になったあとの勉強は止めるのが非常に簡単なので、適度に自分自身にプレッシャーを与えると良いと思います。

     さいとうさんのように家族や友人に宣言したり、私のようにTwitterや勉強専用のSNS(Studyplusなど)などをうまく使うことをおすすめします。

    さいとうさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第146回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.79

    体調管理に気をつけつつ、出来るかぎりたくさんの問題を解きましょう!

    • 投稿者:さくらんぼさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月半

    はじめに

     2017年2月のある日。私は病に倒れてしばらく職を離れていました。ようやく体が動けるようになり、何か勉強しようか?と思いつき近くの本屋へ。

     簿記の本を漁り、見つけたのがネズミのイラストが可愛いネットスクールの「日商簿記合格これ一冊」でした。マンガ感覚で毎日通読し、ここで初めて簿記の用語、簿記の流れに触れました。

     簿記の知識自体はゼロでも、元事務員なので計算機の使い方や現金出納簿の付け方は知っていました。気がつけば私は40代。今度は資格を取ってから再就職したいと。

     そして電卓も新調。簿記検定ナビで紹介された「Canon HS-1220TUG」を選択。千、万の早打ち機能付きがamazonで安く入手できました。これが後で大助かりとなるのです。何せ計算する桁数が多いので。

     いよいよ本格的に勉強したく、テキストやDVD、問題集、答案練習などがセットになったTACの「独学道場」に申し込みをしました。合格までの闘いが始まり始まり。

    3月 インプット期「スッキリわかる日商簿記3級テキスト+問題集」

     最初はテキストをノートに丸写ししたが、時間ばかりかかってなかなか予定通り進まないので、インプット期はDVDを見ながら、要点をテキストにメモり、テキストは電車の中で読んだりしていました。

     テキストを読み終えたあと、後半の問題集で理解度をチェックしました。ダメならテキストに戻りもう一度。

     この繰り返しを1日1~2時間やって、月末にはようやく巻末の本試験レベルの問題ができるまでこぎつけましたが、初めて2時間通しでやる問題、最初は緊張して半分も取れませんでした。

    4月 過去問「よくわかる簿記シリーズ合格するための過去問題集」

     独学道場には「スッキリわかる過去問題集+予想問題集」という過去問題集が付いていますが、6回分しか過去問が付いてないため、過去12回分を求めて「よくわかる簿記シリーズ合格するための過去問題集」を別に入手しました。

     高価なだけあってボリュームがありますが、1ヶ月以上これで勉強することを考えるとむしろお徳だと思います。私は問題をたくさん解いて使い倒しました。自宅にプリンターがあったので「解答用紙ダウンロードサービス」を利用して何枚も解答用紙をダウンロードし、印刷しました。

     なお、この時期は2時間通しではなく「第1問」「第2問or第4問」「第5問」と分けて解きました。

    5月 原因究明「第146回をあてるTAC直前予想」

     この予想問題集の解答解説に「下書用紙の書き方」が書いてあり、まさに「目からウロコ」でした。

     第3問試算表の下書きでは、T勘定から転記、必要事項は問題用紙を生かして、とのことでした。いちいち仕訳をしてからT勘定への手間をかけていた私は何だったんだろう…と。

     試算表初心者はまず仕訳してからT勘定との流れですが、少しでも慣れたらそれから早く脱しなければなりません。T勘定からの転記を覚えておいて下さい。

     ちなみに、ゴールデンウィークは勉強をひと休みしました。頭のリフレッシュに趣味のクラッシックのコンサートへ聴きに出かけたりして羽を伸ばしました。ダラダラ勉強しては疲れるもとです。

     連休明けは気分を変えていよいよ予想問です。週2~3回2時間、時間を計り本試験と同じ感覚で練習します。集中力を鍛えようと家だけでなく、喫茶店、ファミレスなどいろんな所で問題を解きました。

     これもたくさん解いて使い倒すために「解答用紙ダウンロードサービス」を利用して、何十枚も解答用紙をダウンロードし、印刷しました。

     少なくとも十回以上は繰り返し解いたところ、5月28日のLECの模試を受ける前までに平均で80点前後取れるようになりました。

    6月 直前期、模試ショック!

     5月28日にLECの公開模試を受けたのですが、結果は「アレレ?」仕訳が全然理解できていませんでした。例えば、借方・仕入に貸方・買掛金でなく未払金という常識知らずの間違えなど…点数は49点でした。

     この模試のあと、模試答練とは別に、仕訳対策としてまず第1問の過去問を134~145回まで1日3回ずつ3回りしました。また、「無敵の簿記」に載っている仕訳ベスト48を電車の中で精読し、特に苦手意識があった手形の処理などを自分なりに整理しました。

     さらに、6月4日に大原の公開模試も受けましたが、本試験1週間前にも関わらず52点でした。ホント泣きっ面にハチ、絶望でした。こんな時期に模試を受けてはダメなのかな?なんて思いました。

     しかし、合格した今振り返ってみると受けてよかったと思います。模試は完璧にできるのが能ではありません。本番ではないので思いっきり間違えても許されるのです。

     その代わり、模試を受けたらよく見直して下さい。私は模試を受けたあと、よく理解できなかったところはその場で先生に聞いてメモしました。

     本試験の4日前には休みを取って、教材と電卓を持ち込んで健康ランドへ。お座敷で追い込みしながら、疲れたら温泉へリフレッシュ。一晩「ひとり合宿」しました。すると、そのうち解き直しで100点取れるようになり、これが大きな自信に繋がりました。

     あと「独学道場」の答練を教室受講にしたので、答練が3回分もらえました。これも使い倒しました。6月はまさに「模試・答練でラストスパート」の11日間でした。この濃い日々がなければ合格はあり得ませんでした。

    試験日1日の流れ

     試験前日、勉強のし過ぎの蓄積疲労で目がチカチカ、腕が痛み出しました。早朝30分答練を手にしただけでペンを置きました。それからマッサージにかかり、夕飯を軽く食べて、翌日の支度を済ませて21時に寝ました。

     試験当日は曇り時々晴れ。上は半袖ですが、冷房対策として長ズボンを履いて、長袖パーカーを持ってきました。少し暑かったので水分とタオルも。

    4時30分

     起床、シャワー。

    5時30分

     出発。

    6時30分

     途中駅のマックで朝食。その後、答練の精算表の問題を1問解く。

    7時30分

     試験会場の大学キャンパスに到着。門の前では受験生が長い列をなしていた。学生さんが多い模様。列に並んでいる間に「ネコの手Book」で仕訳事項や理論を確認。

    8時

     試験会場開門。登り坂や階段が長く、門から教室までかなり歩きました。

    8時20分

     教室到着。早速お手洗いへ。その後、席に着いて水分補給し、ミントタブレットで眠気覚まし。教材を開かず、大原の模試でもらった「検定試験受験上の確認事項」をもう一度読む。

    9時

     試験の説明・問題配布。解答用紙に受験番号・名前を書くとき、解答用紙を見て思わず「ラッキー!」とニヤり。第3・5問が先日の模試答練に似てる!と。

    9時10分

     試験開始。まずは深呼吸。腕時計を見て5分間、自分会議の時間に充てる。

     時間配分、解く順番、「なお書き」のチェック、何の試算表を問われているか?仕訳の指定勘定科目は?2時間時間があるから、しっかり問題を読もう…としたつもりでしたが、本番はやはりあがりました。自己採点してみたら、やはり「なお書き」を見落とした箇所があって減点されてしまいました。

     まずは第1問。仕訳は思ったより簡単でしたが、問5の旅費交通費と仮払金の関係は一見難しいので取りあえず解答保留(解答時間15分)。

     次は第5問。模試答練で何度も解いた貸借対照表&損益計算書の問題。収益の繰延べの処理に少し手間取ったが…そうだ「前繰マイナス見越タス」の呪文。受取手数料は収益繰延べだから整理後は引いた額でと思い出す。ありがとうマジックフレーズ(解答時間30分)。

     次は第4問。息抜き代りに手早く、確実にできる問題をチョイス。初めてみた「記入なし」は落としてしまったが、あとはしっかりとりこぼさないようにやりました(解答時間10分)。

     次は第3問。過去問より大幅に簡略化された合計残高試算表の問題。私は発送費の処理を間違えて、他の勘定科目や合計や残高が合っているのに2箇所落してしまいました(解答時間30分)。

     最後に第2問。過去問で何回かやった位の補助簿の選択問題。第2問は最初から捨て問にするつもりだったので、簡単そうなところだけ埋めました(解答時間10分)。

     そのあと、見直し&飛ばした所の解き直し。第1問の問5は取り敢えずペンを動かして、仮払金と前受金は貸方で旅費交通費は借方…すると現金は?金額が合ってこれだ!と確信しました。後で速報を見たら正解!嬉しかったです。

    試験を終えて

     問題用紙や下書用紙に答えをメモしたので、試験終了後、地元の解答速報会に参加して自己採点しました。取りあえず合格圏内に入っていたので、帰りにレストランで前祝いをしました。

     試験から12日後の金曜日、朝9時にネットで自分の合格を確認しました。おかげさまでようやく少しは自分に自信が取り戻せたと思います。

    • 146回3級成績:79点
      • 第1問:16点
      • 第2問:4点
      • 第3問:27点
      • 第4問:8点
      • 第5問:24点

     今回の勝因は、問題練習量の豊富さに尽きると言っても過言ではないでしょう。毎日リハビリ通院の間を縫って、喫茶店や病院のデイルームで勉強できたのが何よりでした。

     春先に少々体調を崩したものの、リタイアすることなく最後まで闘えた自分を褒めてあげたいです。試験に臨むに当たっては体調第一ということを改めて痛感しました。

     最後に、成績票とともに送られてきた合格証書はかなり豪華です。額縁に入れたら映えます。このようにカタチになったら、喜びもひとしおです。次は皆さんも!

    管理人からさくらんぼさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    日商簿記合格これ一冊:70点
     簿記が初めての私でも、楽しく読めました。ただ、練習問題があまりついていなかったので、下記の「スッキリわかる」に買い換えました。

    スッキリわかる日商簿記3級テキスト+問題集
    スッキリわかる日商簿記3級DVD
     これらは組合せてお使いになることをお勧めします。組合せれば95点です。DVDの親切な説明は、実際に授業を受けているような感じでよかったです。

    よくわかる簿記シリーズ合格するための過去問題集:80点
     これは勉強スタイルによりお勧めできるかどうか分かれる一冊です。私のように勉強時間が比較的取れる人はこの問題集がベストですが、時間の取れない方は過去6回分の「スッキリわかる日商簿記過去+予想問題集」で充分だと思います。

    第146回をあてるTAC直前予想:90点
     結構当たっていました。今回はこの予想問題集をメインに勉強して正解でした。

    大原無料公開模試:75点
     場慣れには良いかも知れませんが、正直難し過ぎました。

    LEC公開模試:70点
     解説が詳しくなかったのは残念。後日、成績票を送付してくれた。

    TAC答案練習:80点
     今思えば、これが本試験に照準を合わせた難易度だったかも知れない。教室で受けなかった残り2回の分も持ち帰りました。「あてる…」とそっくりな問題。何十回も練習したので本試験に出たとき嬉かったです。

    大原公開模試:90点
     ついでに有料バージョンも受けてみました。こっちの方も本試験に出たのでビックリ!解説が詳しかったです。

     今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私の使っているCanonの電卓は打つ時にカタカタする所を除けば、文字盤が大きくて見やすいのでお勧めです。特に千、万単位の早打ち機能は使いこなせば便利!
     さくらんぼさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     やはり簿記取得者の仲間が身近にいると心強いです。前回3級に合格したデイケアの仲間や、簿記2級を持っている友人からの励ましやいろんなアドバイスを受けることができて何よりでした。

     また、今日の問題練習の成果をSNSにアップして「いいね!」してもらえることでさらにモチベーションアップになりました。

    管理人コメント

     さくらんぼさん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

     さくらんぼさんの今回の勝因は、ご自身も書いておられますが「問題演習の量」だと思います。独学と通信講座の良いとこ取りの「独学道場」だけでなく、各社の予想模試を有効活用してたくさん問題を解かれています。

     また、模試で分からなかったところ・間違えてしまったところはその場で先生に質問して解決するなど、問題を解きっぱなしにしない点もぜひ見習っていただきたいです。

     加えて、モチベーションを維持するためにSNSを有効活用されたとのことですが、スマホをお持ちの方はこの点もぜひ見習ってください。

     例えば、私が使っている「Studyplus」という無料アプリでは、勉強時間や勉強内容を記録できるだけでなく、つながった友達の勉強内容に「いいね!」したり、逆に「いいね!」をもらうことができ、モチベーションの維持にとても役立っています。

     なかなか勉強が続かない方、やる気の波が大きい方は、騙されたと思ってぜひ一度使ってみてください。

    さくらんぼさんが使われた教材や電卓のまとめ