カテゴリー: 簿記1級

  • 第135回日商簿記検定 簿記1級 合格体験記 No.10

    過去問対策はやっぱり大事!本試験では「最後の粘り」が合格に繋がります!

    • 投稿者:kazumakiさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約1年半

    使用教材等

    • 資格学校で用意された教材
    • 電卓(SHARP EL-G37)

    1級簿記検定学習の背景

     私は現在、会計関係の仕事に就いているのですが、会計の知識はほとんどなく、また年齢も30歳間近ということもあって、せっかく会計分野の職場にいるのだから身近な簿記からやってみようという思いで始めてみました。

     やってみると簿記がことの他おもしろく、これなら一気に2級までいけるのではないかと、3級を一通り勉強したらそのまま試験は受けずに2級に挑戦して、無事合格いたしました。

     そして2級を受験する前からざっくりではありますが、将来像を考えた結果、いっちょ奮発して「税理士」を目指してみるかと思い、受験資格にもなる日商1級を受験することを志した次第であります。これが私が1級を目指した大まかな背景です。

    1回目の受験勉強手法(不合格までの流れ)

    1級受講~試験2ヶ月前くらいまで約10ヶ月間

     私は自発的に机に向かって勉強する癖が全くない状態でしたので、独学では私的に無理だと思い、資格学校を利用して通学講座にて学ぶことに決めました。資格学校ではカリキュラムに乗って無理なく勉強が行えたので、怠け癖のある自分にはこの通学スタイルがとても合っていました。

     また1級は3・2級と違い範囲が膨大で且つ、ある程度、長期的な勉強が必要になるため、新しいことだけ覚えていると、ところてんのように古い記憶がどんどんすっぽ抜けていきます。そこで初めはとにかく記憶を忘れないように筋トレのごとく手を動かして覚えていたような気がします。

     忘れないようにする為の復習なのですが、私は元来効率的に(要は楽したいだけ)勉強をやりたい方でしたので、再度初めからテキストや問題集をやることは全くせず、学校で用意された基礎的な問題を寄せ集めた総合問題を何度も解きなおしていました。

     これを定期的にやっておくことで最低限忘れてはならない部分は抑えられますし、突っ込んだ所は基礎期が終わってからでもじゅうぶん間に合うと思ったからです。

     これがことのほか役立ち、基礎的な部分に関して言えば、間違えた部分以外はテキストに戻るようなことはほとんどなかった気がします。(例えば仕訳や解法自体を綺麗さっぱり忘れるようなことはなかったということです)

    試験直前期(約2ヶ月前)

     試験の2ヶ月前くらいからは総合問題を中心に、わからない所やあやふやな部分はテキストレベルまで戻って理解するように努めました。特に筋トレのように手を動かして覚えることは重要だと思うのですが、そこに理解が伴ってないと、ちょっと捻られただけで全く歯が立たなくなります。

     事実、過去問に関して言えば私は商会がそれなりに解けていたことをいい事に、工原も大丈夫だろうとタカを括った結果、直前期まで放置していた工原の過去問がまったく解けない事態に陥ってしまい試験を諦めかけました。

     この受験1回目の直前期が個人的には一番の山場だったような気がします。毎日嘆きながら工原の過去問を解答やテキストとにらめっこしながら理解していく作業をしました。

     過去問2周目(工原)に入ると本当にちょっとではありますが問題に書かれている意図を読み取れるような気がしましたが、やはりなかなか実力がついてきませんでした。何故、資格学校の問題は解けるのに、過去問はさっぱり解けないのだろうと苦悩します。

     そしてこの工原の過去問に四苦八苦した状態では商会もおろそかになるので、とにかく後先考えずに問題を解きまくって本番を迎えました。

    1回目の受験(第134回)

     試験当日も朝から過去問をバリバリ解いて、バリバリやりすぎた結果、試験時間3時間の集中力が持たず、粘るどころか「もうこれでいいや」とやっつけ的な感じでロクに見直しもしませんでした。結果は63点で不合格。ここで一回、簿記をやめてしまおうと思うのでした。

    2回目の受験勉強手法(合格までの流れ)

    1回目の受験後

     丁度2013年の秋ぐちくらいに資格学校で1級の内容を一通り学んだ人向けに開講されているコースがあり、それを受講しようとしたのですが、2ヶ月以上も簿記を離れていると結構忘れていることも多く、またあの苦しみを一から味わうのかと思うと、なかなか受講に踏み切れませんでした。

     そんなとき、ふと2級の合格通知を見て思い出したのです。「1級を取得して、税理士になりたい!」という思いが漲っていた2級合格の日。あぁ、そうだった。諦めないんだったな。せめて税理士で科目合格くらい生涯かけてやってやるかと誓ったんだな。そう思い、次の日、資格学校に足を運びました。

    試験2ヶ月半前

     コースを受講したはいいのですが、試験まで約2ヶ月半しかありませんでした。開講されていたコースはすでに始まっており、結構先のほうまで進んでましたのでとにかく講義に追いつかないと!と、講義スタイルをDVD講義に切り替えて、ほぼ毎日学校に通っておりました。(正直それくらいやらないと追いつかない感じでした)

     この時点で基礎部分の総合問題と発展させた応用部分の個別論点なんかを講義で受けましたが、忘れたと思ってたわりには案外出来てましたので、手に覚えさせた事は意外と忘れないもんだなと一人で勝手に感心してました。(ただ、細かいとこはやはりテキストレベルまで戻らないと駄目なレベルでしたが)

    試験直前期(試験1ヶ月前)

     試験直前期に入ると、学校でも模擬形式の試験が始まりますが、この段階でやはり試験をリアルに感じたい為に、DVDから通学へとシフトさせ、受験生に混じって模擬試験を受けました。

     そしてここから自分の中で強烈な転機が訪れたのでした。あれだけ解けなかった工原がことごとく理解できるようになっていたのです。確かにDVD講義を受けている時にもすでに工原の基礎的な部分を聞くたびに、パーツが一個一個はまるような感覚を感じていました。

     1回目の基礎期ではそこまで深い理解はできていなかったのが、一度本試験レベルを死ぬ思いで体験した結果、上から下を眺めるような感じで基礎的な部分が鮮明にわかるようになったのです。手探りで要点がわからぬまま彷徨う基礎期の講義だったのが、覚えるべきポイントがしっかりわかり、それが自分の中で体系的な繋がりをもつような感じでした。

     そこからは妙な表現ではありますが無双状態でした。工原に関してはどんな問題が出ても解法が理解できなくて解けないということがなくなり、何が出ても出題の意図がわかるようになりましたからこれほど面白いことはありませんでした。

     何故、あんなに解けなかった工原があるときを境に解けるようになったのかは未だによくわからないのですが、とにかく死ぬ程、問題を解析しつくした結果、工原の問題でおおよそ聞いてくるテーマみたいなものがどんな論点でも瞬時に理解できるようになったのが要因の一つなのかもしれません。1回目の直前期にあまりの出来なさに過去問を壁に投げつけた程苦しんだ甲斐がありました(笑)

    試験前日

     前回はバリバリやりすぎたのがバリバリ裏目にでたので、今回は一つ腹を括ろうかと前日の夕方まで過去問や苦手論点の復習を終えたらそこから試験までは一切簿記から離れることにしました。

     前日は夕方から近くの銭湯で汗を流し、映画館で映画をみたりしてとにかくリラックスすることに努めました。いや、リラックスしすぎだったような気もします。それでも夜は気持ちが高まりあまり寝付けませんでした。

     そして試験当日を迎えます!!

    試験日の1日の流れ

    • 6:00 起床

     試験の3時間前に起きて、試験時間に合わせて頭がしっかり冴えるようにしました。朝はコーヒーと軽くパンを食べて、あとはニュースを見ながらボーっとしておりました。

    • 8:20 試験会場到着

     試験会場に到着すると周りはツワモノ揃いの面々で一杯です。必死に過去問を解く者、理論集を通読するもの、私も前回はそうやったクチです。今回の私は椅子に腰掛けて「AKB48」のお気に入りナンバーを聞きながら外を眺めてボーっとしてました。本当に試験開始までまったく簿記に触れませんでしたし、これから1級受けるのコイツ?くらいその気配が全くないような感じだったと思います。

    • 9:00 商会開始

     答案用紙に名前を書く際、商業簿記は損益と繰越試算表が、会計学は第1問は理論、第2問はA社とかB社と書いてあるから企業結合や合併の仕訳を両者聞かれたりとかそんなんだったらメンドイなー、第3問はこれだけじゃようわからん…みたいな感じでしたので、まずは会計学から片付けようと戦略を立ててました。

    • 会計学

     第1問は想定どおり理論でした。これは知ってるか知らないかなので5分で完了。第2問はリースに関する借り手と貸し手の仕訳。これは過去問で対策済!とひとまず第3問の理論が財務諸表の表示の名称に関するもので簡単そうだったので第3問もさくっと解いて第2問を解きはじめました。

     リースの貸し手処理は学校で散々やらされていたので、仕訳の形は理解できてました。しかし借り手はいつも通りの処理を仕訳に起こすだけ、ふんふーんと鼻歌まじりにここで貸し手の見積り購入価格をそのまま借り手のリース資産に計上するという致命的なミスをやらかしました。(それゆえ金額部分が全滅したので、あとで解答速報を見て顔面蒼白です)

     これはいつも解いてる問題がほぼ毎回「年金現価係数」を与えられているため、その付与がないからこれは貸し手の見積もり購入価格でいいんだなと、問題にしっかり借り手はこの金額をしらないと明記されているにも関わらず勝手な解釈で解いてしまったことに原因がありました。こういう部分は慣れって恐ろしいです。リースの理論をしっかり理解していればこんなミスはまず起こしません。

     まぁ、そんなことは露しらず。会計学が20分で終わったのでご機嫌さんで商業簿記へうつるのであります。

    • 商業簿記

     こちらは前T/Bからの決算整理でしたので、個別論点が結構大変なのがくるんじゃないかと思いながらまずは一読。割賦は未着品が絡んでおり、壮絶に面倒な気配がプンプンしたのでそれ以降のところから解きはじめました。

     新株予約権や為替差損などはなんとか拾って、意見の割れたソフトウェアに関しては単純に年数で割った数字を償却に書き込みました。個人的にはイケルイケル!と自分で自分を試験中に鼓舞しながら「これは工原がなんとかなったらいよいよ受かるぞ!」と常に自分を褒め称えることを忘れませんでした。気持ちで折れたら負けだと思ったので。

     売上原価算定や割賦に関しても、未着品の数字をなんとなく足したり引いたりしたら原価率の数字が割り切れたので「BINGO!」状態でした。本当に実力で解いたのか今でも甚だ疑問です。

     そんなこんなで商会はやりきりました。

    • 11:00 工原開始

     問題用紙をみた時点で、工業簿記は仕掛品勘定が一個ポツンとかいてあり、あとは解答欄がチョコチョコと。原価計算は3部構成なんだなーとか思いながら、いつも解いている通り原価計算から解く事にしました。

    • 原価計算

     原価計算はCVP分析2問と意思決定が1問。CVP分析はとても拍子抜けするような感じだったのですが、いやいやそれが日商さんの罠やで!と常に工原は疑ってかかるのが癖になっていたのでしっかり問題を読み込みすぎてドツボにはまりました。なんかCVPの計算が組み立てられなくなり「あれ?なんでなんで?」状態で軽くパニック。

     これはいかんと一度落ち着いて問題を飛ばすことにしました。問題を飛ばしても自分の脳味噌は常に問題の答えを考えている!と潜在意識的な自分に丸投げして、顕在意識部分の私は第3問の意思決定にとりかかることにしたのです。(これがどうして後で戻ると解答がわかったりするので潜在意識は仕事をしっかりやってくれると・・・信じてます)

     第3問は材料による歩留の変化についてを問うている感じですかなとざっくりテーマを読んでからとりかかります。最大操業するなら投入量が書かれてなくても変わらないんじゃないかなとか設問者が問いたい部分を掴むのは散々過去問でしごかれましたので、このへん含めてしっかり解ききりました。

     その後、第1問と第2問は工業簿記に移ったりしながら何回かちょこちょこ戻るようにトライして潜在意識な自分が「解答出来たよー」と顕在意識に上がってくるまで行ったり来たりで解ききりました。(意味不明かもですが、本当にそんな感じでわかったりするんです)

    • 工業簿記

     いよいよ最後の大詰め。ここを解けば合格まであと一歩!と意気込んで挑んだ工業簿記。ふたを開けたら費目別計算に理論が2問。え?なにそれ状態でした。

     しかし費目別計算に関していえば、学校の応用期(直前期のちょっと前にやる発展的な総合問題)でがっつり費目別計算をやってたのが功をそうして、わりとなんとかなりました。問題だったのは理論でした。これがさっぱり解けません。解けませんというか知りません。さすがに記憶の欠片にも知らない事は潜在的な自分もわかりません。

     いや、答えをみたら、ああそれ知ってる内容でしたが、いざ言葉にすると書けない内容ばかりでした。第2問の理論は全滅。第3問の理論はアウトプット法が間違いだってことが標準原価計算の考え方から、差異はインプットで捉えるはずと思い、それを書けたくらいでした。

     そして最後に答えを書き写したあと、なんとなしに見直しをしようと思い、見直した結果、第1問の差異分析の借方と貸方を間違えて書いていることに気づき、慌てて直したとこで試験終了となりました。(この粘りの持続が前回の試験ではスタミナ切れで出来ませんでした)

    試験を終えて

     資格学校で解答速報を見て、上記で書かせてもらいました通り顔面蒼白です。まず会計学のリースの金額が全滅。商業簿記は解答が割れており、かつ割賦の資料に与えられた金額を間違って読み取り、割賦関係全滅。

     工業簿記はなぜか第1問の仕掛品勘定の材料が金額ミス。下書きをみたら自分で書いた材料BOX図の借方と貸方の貸借が一致していないというケアレスミス。工業簿記の理論はほぼ全滅。原価計算は奇跡的に1箇所を除きフル完答。

     予想配点時点では足きりはないもののどこの学校の点をみても大体62,3点前後。あー、こりゃ落ちたな…と嘆いた当日の試験後でした。

    合格発表

     自分的には完全に落ちたという気持ちでしたので、はじめ掲載されていた自分の合格番号にまったく気づきませんでした。やれやれという気持ちで自分の点数がわかる個人のページに飛んだ際に「合格」の二文字が書かれており「えーーーー!?」と唖然。

    • 商業簿記:17点
    • 会計学:14点
    • 工業簿記:16点
    • 原価計算:24点
    • 合計:71点

     そしてまさか合格していると思わなかったのでその油断から泣いてしまいました。職場の休憩中に見たので、いきなりPCを前に大の男が涙する姿は相当気持ち悪かったとおもいます(笑)

     それにしても本当にギリギリでした。工業簿記の借方と貸方の見直しを見落としていたらと思うとゾッとするとともに、本当に最後まで粘ってギリギリなんとかなるみたいな手ごたえでした。粘りが大事と心底思った結果でした。そして、晴れて日商1級と税理士試験の受験資格を獲得したというわけです。

    1日の勉強時間

     私は普段は講義の復習しかしておりませんでした。大体仕事が終わってから1日平均2時間程度で、休みの日とかはもうちょっと纏まった時間やってました。復習が終わったら普通に休んだりもしてましたし、そこまでずーっと勉強漬けという感じではありませんでした。

     ただ試験2ヶ月くらい前からは、わりとほとんどの時間を簿記に充てたりしました。その際に、私は特に図書館をよく利用してました。学校にも自習室などありましたが家から遠いので近場の図書館が個人的にはベストでした。

     1回目の受験までで約800時間程度(講義含む)、2回目も合わせると約1,000時間は勉強してました。

    最後に

     色々と振り返ると、やはり一番の鬼門は工原の本試験レベルを乗り越える所が一番苦しかったような気がします。ちゃんと理解していればそこまで苦しむことはないのかもしれませんが、もしパターンで解いてるかも?と感じたら一度立ち止まった方がいいかもしれません。というより、個人的にはさっさと過去問を眺めてみた方がいいと感じます。

     日商1級に関していえば3・2級ほど過去問の必要性についてはないんじゃないか?みたいな議論も見かけますが、個人的感想をいわせてもらえば「ほんと、過去問はさっさと確認した方が多少苦しみも減るよ」といいたいです。

     とはいっても、そんな地獄の過去問トレーニングを乗り越えるといきなり周りが開けてちぎっては投げ状態になることもありますから、ひとまず多かれ少なかれ苦しい時期はあると覚悟して勉強に臨むのがいいかもしれません。

     とにかく商会はやればやるだけ実力UPを感じるのですが、工原はやってもやっても先が見えないことに嫌気が差しますので、そこを耐え忍び、これを乗り越えたら開眼するんだ!位の気持ちで出来ない状態を乗り切れれば合格にグッと近づくんじゃないかと思います。

     あとは試験日にとことんやり切ることでしょうか。最後の粘りが合格に繋がった私としてはとことん粘って、結果発表が出るまで諦めないことの大切さをしりました。

     最後に、この場をお借りして、2級時代からお世話になっていた簿記検定ナビさんに拙い文ではございますが合格体験記をお送りできたことをとてもうれしく思い、感謝で一杯です。本当にありがとうございました!

    管理人からkazumakiさんへ追加の質問

     1回目に利用された通学講座と2回目に利用された既習者向け講座に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
    ★1回目の1年間レギュラーコース:100点
    ★2回目の約3ヶ月上級コース:100点

     資格学校の回し者ではないですが、両方の講座共に私としては満点をつけたいと思います。特に勉強をする習慣がない方は通学(出来れば映像でなく生講義を)で受講すると更に良いです。周りに勉強している人に囲まれるだけでも自身のモチベーション維持に繋がります。

     また、上級コースはこれもやはり勉強のモチベーション維持に役立ちます。習う内容よりも通学で通うことにより、試験に落ちたモチベーションを立て直す的な意味合いが私の場合は強かったです。ゆえに満点です。

     今回、勉強に使われた電卓(SHARP EL-G37)は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私は2級を勉強していた頃から簿記検定ナビさんが推奨されるSHARP EL-G37を使用しておりました。価格は若干高めですが、打鍵感や静音性に優れてますので、価格に見合うだけの性能はあると思います。ただCASIOなど他のメーカーを使ったことのない私としてはもうSHARP以外の電卓は使えない気もします(笑)
     kazumakiさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     上記にも少し書いたとおりなのですが、私としては通学していることが一番のモチベーション維持でした。もうちょっと突っ込むと、通学中の定期テストなどの点数などもやったらやるだけ点数に反映されたのでやる気に繋がっていました。

     講師の方との勉強以外に関する雑談なんかも、良い気分転換になりましたし、個人的には資格学校に行ってた事で一番大きいです。(本当、回し者みたいな発言で申し訳ないです)

     あとはリフレッシュによるモチベーション回復などは、私はラーメンが好きでしたので行き詰ったら好きなものを食べるとやる気が回復しました。

    管理人コメント

     kazumakiさん、合格おめでとうございます!また、合格体験記のご投稿ありがとうございます!

     資格学校の件は、回し者だなんてとんでもないです!私も簿記1級は資格学校(大原かTAC)に通って勉強するのが一番だと思っています。

     簿記1級を独学…となるとモチベーションの維持が大変ですし、常に「この教材・勉強法で大丈夫なのか?」という不安と戦わなければいけません。その結果、精神的に追い込まれてギブアップしてしまう方も多いです。

     その点、通学なら余計な心配はせずに、定期的に行われる小テストをペースメーカーにして、学校のカリキュラム通りに淡々と勉強を進めていくだけで合格ラインに乗ることができます。また、講師や受験仲間に気軽に質問・相談できるのも通学組の強みです。

     ネックとなる高い受講料も、教育訓練給付制度をうまく活用したり、TACであれば株主優待券を使えばいくらか安くなります。資格の大原資格の学校TACは簿記1級講座のパンフレットを無料で郵送してくれるので、一度検討してみることをおすすめします。

    kazumakiさんが使われた教材や電卓のまとめ

    • 教材:専門学校の教材一式
    • 電卓:SHARP EL-G37
  • 第134回日商簿記検定 簿記1級 合格体験記 No.9

    過去問14回分を4周して得たのは「簿記の力」と「自信」です!

    • 投稿者:いぇーがーさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1年半

    使用テキスト

    • 「サクッとうかる日商1級テキスト」全6冊 ネットスクール
    • 「サクッとうかる日商1級トレーニング」全6冊 ネットスクール
    • 「合格するための過去問題集(110~129回計14回収載)」 TAC
    • 「日商簿記ラストスパート模試」 ネットスクール

    勉強手法(合格までの流れ)

    • 1年半前~

     第129回(2011年11月)の2級試験直後から、それまでの勉強の勢いをかって1級の勉強に突入しました。サクッとシリーズのテキストを読み、その直後にサクッとシリーズのトレーニング問題を解きました。

     できなかった問題を中心にトレーニングは何回もやりました。テキストは、最初は読むだけにして、2周目、3周目くらいになって理解が定着してきた時点でノートにまとめました。

    まとめノート1
    まとめノート1
    まとめノート2
    まとめノート2
    • 1年2か月前~

     そろそろ、過去問に突入しようかなと思った矢先の2012年4月、急に仕事が忙しくなり、第131回(2012年6月)の受験を断念。そこからは、力を落とさないように、通勤途中にテキストを読んだり、思い出したように時々練習問題をするという日々が、10か月続きました。

     秋頃に仕事は落ち着いたのですが、なかなか本格的に勉強を再開する気になれず、ずるずると中途半端な状態が続きました。

    • 4か月前~

     第134回(2013年6月)を受けようと決心し、ようやく本格的に勉強を再開しました。まずは、以前の状態に戻すため、テキストを読みつつ、サクッとシリーズのトレーニングを一通り解きました。

    • 3か月半前~

     1年越しで、やっと過去問に突入しました。1年前に購入していた問題集だったので、直近の2回が収録されていないという欠陥がありましたが、結局もったいなくて最新のものは買いませんでした。(買わなくても合格できましたが、直近の2回の過去問をやらなかったことは直前まで引っかかっていましたので、反省も込めて最新のものをやるべきだと思います)

     その過去問は、14回分が収載されていたのですが、とにかくひたすら解きました。1周目は時間無制限で、2周目以降は時間を計測して、合計で4周解きました。3周目と4周目の間には、ラストスパート模試を2周解きました。

    1日の勉強時間

     最初の4か月間は、平日は通勤中のテキスト素読の他に1~2時間、休日は3~4時間くらい勉強しました。中だるみの10か月は、やった日でも1時間程度でした。

     最後の4か月は、平日1~3時間、休日は多い日で9時間程度やりました。本番の1か月前くらいが勉強のピークで、休日には過去問を3回分(制限時間にすると9時間分)解きました。

    自分で考える合格のポイント

    1. 過去問14回分を4周したことが一番大きかったと思います。少なくとも類似問題が出れば必ず解けるという自信が付きました。
    2. そろそろ包括利益が出るという情報があちこちから聞こえていたこともあり、過去問になかった包括利益を、「サクッと」と「ラスパ模試」でカバーしたことも本番で役に立ちました。
    3. 10か月の中だるみも全く意味がなかったわけではないと思います。わけがわからず暗記した箇所も、久々に復習してみると、やっていることの意味を理解できるようになっていました。時間をかけることで知識が定着したのだと思います。意味が理解できたことで、初めて見る問題でも、何とか対応できました。(今回の商簿の問題は意味を理解していなければきつかったと思います)

    その他思ったこと

     最後の総仕上げのつもりで購入したラストスパート模試は、商会が難しすぎて、全然できませんでした。正直、本番まで1か月を切り、いいイメージを持ちたいこの時期に、何じゃこりゃ?と思い、かなりストレスがたまりました。

     それでも、本番で役に立った論点もありましたので、模試と思わずに、難しい論点の練習問題と割り切るべきだと感じました。

    試験日の1日の流れ

     普段通り5時半に起床し、8時前に家を出ました。朝少し時間があったので、30分ほど最も苦手で最も出そうな分野の復習をしました。会場には20分くらい前に到着しました。

     会場は100人以上が入れる大部屋で、受験生も100人くらいいたと思います。ただ、空席が多いなと感じました。着席してからは、今さらノートやテキストを見直す気になれなかったので、電卓や消しゴムの配置をあれこれ考えながら時間をつぶしました。

    • 試験開始!

     予定どおり会計学から始めましたが、地に足が付いていないのが自分でもよくわかりました。簡単にできそうな問題でも普段の倍くらい時間がかかってしまいました。

     ようやく落ち着いてきた頃になって、意味不明な設問にぶち当たりました。勉強してきた知識を総動員してもできそうにありません。こんなところで時間を掛けていられない、ということで、即座に諦めて商業簿記へ移行しました。

     出ました!包括利益!連結自体は非常に単純化されていたのですが、いくつかの基本的な視点が折り重なるように問われていたので、徐々に頭の中が混乱してくるのが分かりました。これはヤバい、へたすりゃ全滅すると思い、全体を俯瞰してから解答することを諦め、パーツごとに区切って、その都度空欄を埋めて行く作戦に切り替えました。何とか足切りだけは防ぎたいという気持ちでした。

     全然自信のないまま、取りあえず一通り解答し、会計学の意味不明の設問に戻りました。結局どれだけ考えてもわかりませんでしたが、空欄よりはましと思い、自分の思うやり方で解答欄を埋めました(結局不正解でした)。

     商・会が終わった後の休憩時間は放心状態。ほぼ完璧な状態で臨んだはずなのに、イメージしていた「成功する自分」と異なる試験の手ごたえに、少なからずショックを受けていました。しかし同時に、難しかったから、絶対皆できなかったはずだと自分に言い聞かせていました。

     ようやく気を取り直して後半戦。工・原はわりと落ち着いてできたと思います。ただ、落ち着いていた割に、商・会よりもミスが多かったです。

    結果

    • 商業簿記 25点

     正直難しく、間違えた解答もありましたが、傾斜配点があったようで、なぜか満点でした。正攻法で完璧に解くことを途中で諦め、1か所でも多く部分点を稼ごうという方針で少しずつ空欄を埋めていったことが功を奏したようでした。

    • 会計学 21点

     自己採点はもう少し低かったのですが、これも傾斜配点があったようで、意外に高得点でした。間違えたのは分からない問題ばかりで、ミスはありませんでした。

    • 工業簿記 25点

     これは正真正銘の満点。過去問を解きまくった成果だと思います。

    • 原価計算 19点

     ミスもありましたが、大失敗はしなかったという感じです。

    • 合計 90点

     大手予備校の配点による自己採点では、83~85点くらいだったので、90点も取れていたことにびっくりしました。傾斜配点の科目が複数があったと思われます。

    まとめ

     遠回りもしましたし、もっとこうすれば良かったと思うことも多々ありますので、私のやり方が最良だとは思いません。ただ、一応このやり方で合格できましたので、何かの参考になれば幸いです。

    管理人からいぇーがーさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     サクッとシリーズのテキストとトレーニングは、インプットの学習用に使ったものですが、レイアウトが見やすく、わかりやすいと感じましたので、おすすめできます。85点といったところでしょうか。マイナス15点分は、過去問や今回の試験で出された論点で、載ってないものがいくつかあったところです。

     合格するための過去問題集は、他の過去問題集と比較したことがないので、何とも言えませんが、購入のポイントは14回分載っているという量の多さでした。但し、解説が時に不親切に感じることもありましたので、その辺りを引かせていただいて、90点

     ラストスパート模試は、本番よりも明らかに難しく作ってあり、特に商業簿記はこれでもかと難しい論点が重ねられていました。さらに厳しく鍛えたいという人や、難しい論点も知っておきたいという人にはいいと思いますが、最後の仕上げとして自信を付けたい場合は向いていないと思います。

     罵りながら解いていましたので、気持ち的には低い点を付けたいところですが…本番で役に立ちましたので、悔しいけれど90点です。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「CASIOのJH-12KM」という電卓です。安いこと、12桁あること、GTがあることが購入のポイントでした。正直、簿記用の高性能の電卓があることを知りませんでした。一応これで合格できましたし、特に不満もありませんでしたが、おすすめとまではどうでしょうか。知っていれば私も簿記用のものを購入したと思います。
     いぇーがーさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     大まかにいうと、得意なのが工業簿記・原価計算、苦手なのが商業簿記・会計学でした。会計学は過去問の点数も悪かったです。

     詳しい分野でいうと、得意(というより好き)だったのは、意思決定や原価差異分析で、苦手だったのは、外貨関係(在外子会社など)や、売価還元法、会計学の理論問題などでした。苦手克服のために、基礎問題を何度も解きました。知識が定着するまで問題を解きまくることが重要だと思います。

     いぇーがーさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     最後の4か月は、モチベーションも最高潮だったのですが、もともと、集中力が持続する方ではありませんので、「絶対1回で合格してやる、さらに6カ月もこの生活が続くなんて嫌だ」と強く念じていたからだと思います。

     その前の中だるみの時期は、もうやめようかなと思ったことが、正直何度もありました。その時は、せっかくこれまで苦労して知識を積み上げてきたのにもったいない、ということを自分に言い聞かせて、辛うじて気持ちをつないでいました。

    管理人コメント

     いぇーがーさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     簿記の勉強は間を空けてしまうと、能力的にもモチベーション的にも、合格ラインまで持っていくのは至難の技になりますが、いぇーがーさんは「勉強時間をきちんと確保する→過去問を解きまくる→自信をつける」という戦法で、見事合格を勝ち取られました。

     簿記の勉強は、級が上がるにつれてアウトプット(問題演習)の重要性が高まりますが、実際は、いぇーがーさんのように過去問14回分を4周できる受験生はほとんどいません。仕事や家事の忙しさを理由にして「時間がないから出来ない」と自分に言い聞かせて、辛い問題演習から逃げてしまいます。

     本試験で過去問がそのまま出題されることはありませんが、「少なくとも類似問題が出れば必ず解けるという自信が付きました」と書いていただいたように、最後はこの、豊富な問題演習量に裏打ちされた「根拠のある自信」が合否を分けるのだと思います。

     最後に「直近の2回の過去問をやらなかったことは直前まで引っかかっていましたので、反省も込めて最新のものをやるべきだと思います」と書いていただきましたが、最新の過去問については大原やTACで無料請求することができますので、こちらを賢く利用することをおすすめします。

    いぇーがーさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第134回日商簿記検定 簿記1級 合格体験記 No.8

    勉強も恋愛も浮気は禁物。教材は1度買ったものを最後まで使い通そう!

    • 投稿者:のほほんさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1年(2012年6月~2013年6月)
    • 備考:直前のみ、TACの的中答練パックを受講

    受験したきっかけ

     大学1回生の時に大学の講義で初めて簿記を勉強したのですが、元々データの数値等をを見るのがそこそこ好きだった自分にとってはなかなか興味深いもので、その講義で日商簿記受験を勧められて受験した結果、1回生の11月に3級、2月には2級を1発合格することができました。

     そして、2回生になるとせっかく2級まで1回生で取得できたのだから難関の1級にも挑戦したい、出来れば大学在学中に合格したいと思うようになり、ちょうど去年の6月試験の頃から勉強を始めました。

    使用した市販テキスト・問題集

     テキスト・問題集に関しては大学の講義で使っていたTAC出版の日商簿記2,3級のテキスト・トレーニングがとても使いやすかったので、日商簿記1級に関してもTAC出版オンリーでした。

    • 合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学(1)Ver.9.0
    • 合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学(2)Ver.9.0
    • 合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学(3)Ver.9.0
    • 合格テキスト 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(1)Ver.4.0
    • 合格テキスト 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(2)Ver.4.0
    • 合格テキスト 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(3)Ver.4.0
    • 合格トレーニング 日商簿記1級 商業簿記・会計学(1)Ver.9.0
    • 合格トレーニング 日商簿記1級 商業簿記・会計学(2)Ver.9.0
    • 合格トレーニング 日商簿記1級 商業簿記・会計学(3)Ver.9.0
    • 合格トレーニング 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(1)Ver.4.0
    • 合格トレーニング 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(2)Ver.4.0
    • 合格トレーニング 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(3)Ver.4.0
    • 合格するための過去問題集 日商簿記1級
    • 会計学理論マスター 日商簿記1級・全経上級対策

     日商簿記2級までは大学の講義で勉強ができたのですが、商学部や経営学部ではなく、経済学部に所属していたこともあり、1級のような上級の内容を取り扱う講義はなかったために基本、独学で勉強しました。ただ、試験前の1か月間はTACの的中答練パックを申し込んだり、全国模試を受験したりして本番に慣れようとしました。

     勉強時間は平日が約3時間、休日が6時間ほどでした。自宅から大学までの通学時間に2時間も要するため、大学へ行くのもただでさえ大変な中でバイトをすると恐らく勉強時間が確保できなくなると思い、1級合格のためにバイトはしませんでした。また、2時間の通学時間中にできるだけ理論マスターを眺めて理論分野の暗記に努めていました

    勉強の流れ

    • インプット期:(2012年6月~2012年12月)

     計算重視で「合格テキスト」を読んではその読んだ分野の「合格トレーニング」を解く、その繰り返しでした。インプットをがっちり固めておかないと過去問題集等でどれだけアウトプットしても意味がないと思ったからです。

     すぐに理解できた分野でも少なくとも3回、なかなか頭に入らない分野は10回ぐらいはやってました。ちなみにその結果、テキストとトレーニングはボロボロになりました(笑)。振り返っても簿記は「学ぶより慣れろ」と言われるようにとにかく手を動かすことが大切だと思います。

     理論に関しては先述したように自宅から大学までの通学時間に2時間も要するため、時間の有効活用に努めて通学中に理論マスターを眺めていました。

    • アウトプット期:(2013年1月~2013年4月)

     2月に実施される全経簿記上級を受験すべく、1月から2月の試験直前まで全経簿記上級の過去問題集を解いていました。全経簿記上級は試験範囲が1級とほとんど同じなので、1級受験生にとっては過去問題集等を通じて試験形式に慣れさえすれば合格は十分可能です。

     受験した理由は以下の4つです。

    1. 受験することで今までインプットしてきた1級の内容がどれだけ自分のものになったかを確かめることができるから
    2. 理論問題は1級よりも深い内容が出題されており、その対策は1級の理論補強には最適であったから
    3. 合格すれば1級と同じく税理士試験受験資格が手に入るから
    4. 合格すれば何よりモチベーションが上がるから

     1級受験の方はぜひとも1度全経簿記上級も受験することをお勧めします。

     全経簿記上級が終わって3月に入ると4月末までずっと過去問題集を解いていました。僕の買った過去問題集は113回から132回までの問題が収録されていたので、そのすべてを解き、過去問で点数が採れなかった分野は再びテキストとトレーニングに戻っていました。

     過去問は時間の許す限り、たくさん解いた方が良いです。1級特有の難解な言い回しやデータの取捨選択は過去問を解く度に慣れてくるものだと思いますし、過去問を解く度に時間配分をどうすればよいかもわかってくるものだと思います。

    • 直前期:(2013年5月~2013年6月)

     5月の初めにTACで的中答練パックを申し込みました。大手予備校の的中答練は信頼性があり、解説も丁寧なので、申し込む価値はあると思います。この的中答練においても過去問題集のときと同様に出来なかった分野はテキストとトレーニングに戻りました。

     また、理論対策についても的中答練で出題された分野を中心に理論マスターの会計基準を読み込んでいました。

     5月末になると、TACの1級全国模試を受験しました。本番さながらの雰囲気になれるのには最適でしたし、試験問題は良問揃いで当日の出題問題の中には会計基準の改正論点も出題されていたので、とても質の高い模試だったと思います。そして、全国模試が終わってからは模試の復習と苦手な論点のトレーニングをやり、そして試験当日を迎えました。

    勉強する上での個人的なアドバイス

    ■勉強スタイルは人それぞれだと思いますが、1度決めた勉強スタイルを貫き通し、テキストやトレーニングは1度買ったものを最後まで使い通すことが大切だと思います。

     周りに流されて勉強スタイルをコロコロ変えたり、テキストを後から次々に買い足したりすると右往左往することになり、効率が悪いと思います。

    ■眠たい時やしんどい時は早めに寝る等して体を休めましょう。眠たい時やしんどい時に勉強をしても頭に入ってきません。これは勉強をしていてしみじみ思いました。

    ■理論問題も出題されるものの、計算問題の方が大半を占めるので、計算問題ができないとどうにもなりません。ですので、計算重視で勉強していくことが大切だと思います。

     また、総合問題が毎回必ず出題されますが、個別論点あっての総合問題だと思いますから、個別論点はテキストとトレーニングを使って丁寧に勉強することが大切だと思います。

    ■試験中は緊張して些細な計算ミスや問題文の読み違いやデータの読み間違いが多いです。僕もそうでした。出来るだけ平常心でいることが求められます。そのためにも量をこなして「自分はここまでやってきたから大丈夫!」と自信をもつことが大切なんじゃないかと思います。

    ■1級を受験しようと決意したときの心意気を忘れずに!これが一番大切だと思います。

    試験科目ごとのポイント

    • 商業簿記

     商業簿記は総合問題ですが、先述したとおり、個別論点あっての総合問題だと思うので、まずは個別論点をしっかり押さえましょう。また、最近では世間でも連結ベースで財務諸表を見ることが主流となっているため、連結財務諸表からの出題が多くなっている気がします。資本連結・成果連結・持分法・在外子会社と時間をかけてじっくり勉強しましょう。

     また、本支店会計は出題実績が少ないものの、いつ出題されてもおかしくないと思うので、対策を怠らないようにしたいところです。

    • 会計学

     理論問題が出題されますが、その多くは○×問題、あるいは空所補充です。理論マスターをしっかりやりましょう。また、たまに出題される論述問題は会計処理の趣旨について確認することが大切だと思います。

     計算問題に関しては会計基準の改正論点や改正論争が起きている論点が多く出題されているような気がします。そのあたりは特に注意しましょう。

    • 工業簿記

     計算問題は計算力がいうまでもなく必要不可欠ですが、与えられたデータの取捨選択が合否を分けることが多いと思います。ですから、トレーニングで計算力を養いつつ、冷静に与えられたデータの取捨選択をする力を過去問等で養うことが大切だと思います。

     また、原価計算基準からの出題もありますので、暇を見つけてはテキストの条文を確認することは大切だと思います。

    • 原価計算

     原価計算と言えども大抵が意思決定問題です。意思決定問題はリニアープログラミングや投資の意思決定問題では図やタイムテーブルを上手く書くことが合格へつながることがあると思います。テキストに書かれた図やタイムテーブルを自分のものにすることも大切だと思います。

    試験日の1日の流れ

    • AM:6:30 起床

     約6時間睡眠をとり、試験日だからといってもいつもと変わらず朝はコーヒーにトーストでした。

    • AM:8:00 出発

     試験会場の大学へ自転車で出発。ちなみに持参したものは筆記具に受験票、腕時計、そして理論マスターでした。テキストや過去問題集を持参する方が多いようですが、荷物になり、さらには休憩時間に見る時間はほとんどないと思うので持参しませんでした。ちなみに試験会場は時計がない会場が多いので、腕時計は必ず持っていきましょう。

    • AM:8:30 試験会場到着

     試験会場の大学に到着。到着して第一にトイレを済ませ、試験10分前まで理論マスターで自分が不安なこと論点を中心に最終確認していました。

    • AM:9:00 試験開始(商業簿記・会計学)

     試験が開始されてまずは会計学から解き始めました。商業簿記は連結会計の総合問題でしたが、会計学は問1が○×問題、問2が減損会計、問3が会計上の誤謬と訂正に関する空欄補充問題と問題がそれぞれ独立してやり易かったからです。

     会計学を30分ぐらいで終わらせてから商業簿記にシフトしましたが、連結会計に事業分離の問題も絡んできて大苦戦し、結局、時間ギリギリで終えました。見直す時間はありませんでした。

    • AM:10:45 休憩

     商業簿記・会計学が満足にできず、不安に駆られていました。しかし、休憩中は振り返らず、次の工業簿記・原価計算のためにも原価計算基準の条文を眺めていました。

    • AM:11:00 試験開始(工業簿記・原価計算)

     試験が開始されてまずは原価計算から解き始めました。投資の意思決定問題ではまず、テキスト通りのタイムテーブルを書き、問題文の内容理解に努めました。原価計算にしては珍しく理論問題も出題されていたので、少し焦りました。

     そして、原価計算を40分ほどで終えて工業簿記に入りましたが、与えられたデータが少なかったものの、それをどこか難しくとらえていたため、問題理解にかなり苦しみました。こちらも時間ギリギリで終えたので、見直す時間はありませんでした。

    • AM:12:30 試験終了、そして帰宅

     試験が終了して帰宅。帰宅してから改めて問題用紙を眺めていると問題文の読み間違いやデータの読み落としが多々あったことに気づき、絶望感に浸ってました…。もう駄目だと思い、試験後すぐに止む無く再受験かなと思いました。

    試験結果

    • 商業簿記:20点/25点
    • 会 計 学:20点/25点
    • 工業簿記:17点/25点
    • 原価計算:16点/25点

     本当にギリギリで合格しました(笑)試験当日は問題文の読み間違いやデータの読み落としが多々あったので、試験が終わってからすぐに再受験を覚悟しました。それだけ嬉しかったです!

    管理人からのほほんさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     勉強開始から試験前日まで商業簿記・会計学、工業簿記・原価計算ともにTAC出版の日商簿記1級合格テキスト・合格トレーニングを使い続けていましたが、まず商業簿記・会計学に関しては基本的には論点・問題の配列や難易度も程よく、個別論点を主に取り扱ったテキスト・トレーニング(1)(2)に関してはこれだけで大丈夫といった感じでした。個人的には90点はあると思います。

     しかし、トレーニング(3)に関しては欲を言うと連結会計について試験でも出題実績がある持分法から連結子会社化や包括利益についてもう少しを充実させても良かったのではないかなとも思いました。ですので、10点引いて80点といったところでしょうか。

     工業簿記・原価計算に関しても商業簿記・会計学と同様に論点・問題の配列、難易度は良い感じであり、特に工業簿記分野で頻出論点を扱ったテキスト・トレーニングに関しては90点は与えても良い気がします。

     ただ、主に原価計算分野を取り扱った(3)に関して最適プロダクトミックスについて近年頻出の論点の割には解説・問題が薄い気がします。これを考慮すれば80点というところでしょうか。

     過去問題集に関しては解説だけでなく、豆知識や図も充実しており、時間配分の目安まで示されている点から、特に申し分もないので、90点は与えていいと思います。

     最後に理論マスターですが、過去に出題された○×問題の過去問が充実しており、会計基準についても重要用語は赤字で示されていたところが良かったと思います。コンパクトで持ち運びやすく、空いた時間を見つけて勉強できる点が良いと思います。個人的には95点です。

     ただ、たまに会計学で出題される論述問題では会計処理や制度の趣旨を問うているものが多い感じなので、対策をしたい方は加えて別に何か買った方が良いかもしれません。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIO MH-10Tという電卓です。この電卓は10ケタ表示で大学で簿記を学び始めたときに親から偶然譲り受けたものなのですが、個人的にはボタンが叩きやすいと感じており、ずっと使い続けています。

     しかし、日商簿記1級受験生であれば、大半の方が12ケタ表示の電卓を持っていますし、この電卓は受験上で認められている機能のうち、税計算機能しかついていません。日数計算や時間計算機能がついていませんので、日商簿記1級受験生が使う電卓としておすすめできる電卓ではないと思います。

     のほほんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     商業簿記・会計学について計算に関しては個別論点は特に苦手はなく、だからといって、飛びぬけて得意というものはなかったと思います。しかし、本支店会計や連結会計といった大きなテーマ論点が苦手だったので、個別論点よりもテキストの読み込みに時間をかけていました。

     また、学ぶより慣れろという事でトレーニングを個別論点に比べて多く解くことで体に覚えさせようと必死でした。理論に関しては○×問題よりも穴埋め問題が弱かったので、理論マスターでは特に会計基準の重要用語の暗記に力を入れていました。

     一方、工業簿記・原価計算では部門別計算や総合原価計算は割とすんなり頭に入ってきたため、他の分野に比べれば得意な方でした。それに対して主に原価計算で出題される意思決定問題が苦手で特に差額分析による意思決定問題はほとんどできませんでした。

     ですので、この分野に関してはとにかくテキストレベルの基本問題だけは解けるようにとトレーニングの中でもレベルが高くない問題ばかりを繰り返していました。そして難しい問題は多分、本試験でも解けないだろうなと思ってあえて解きませんでした。

     のほほんさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     1級合格してからのことを考えていました。2級までなら商学・経営系学部の大学生なら在学中に合格できる人は多いでしょうが、1級に関しては在学中に合格出来る人は一握りです。

     合格したら、自慢事の一つにできますし、税理士試験受験資格も手に入ること等から今後の自分の可能性をさらに広げていけるのではないかなと思うと自然とやる気が出てきました。

     また、元々知識を入れることが嫌いではなかったので、勉強するごとにさらに知識が増していくと思うと勉強が嫌にはなりませんでした。

    管理人コメント

     のほほんさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!勉強方法を中心にかなり詳しく書いて頂きましたので、読み応えのある、参考になる合格体験記に仕上がっていると思います。

     それでは早速、中身を見ていきますが、まず参考にしていただきたいのは細切れの時間の使い方で、具体的には「2時間の通学時間中にできるだけ理論マスターを眺めて理論分野の暗記に努めていました」というところです。

     理論分野の勉強は、計算分野の勉強とは違って場所を選びませんので、通勤・通学時の細切れの時間を使って勉強するにはうってつけです。のほほんさんのように、携帯しやすい理論問題集を1冊買って有効活用することをおすすめします。

     また、「勉強する上での個人的なアドバイス」のところで、「1度決めた勉強スタイルを貫き通し、テキストやトレーニングは1度買ったものを最後まで使い通すことが大切」と書いていただきましたが、これも全く同感です。

     簿記3級→簿記2級→簿記1級…と、試験の難易度が上がるに連れて、いろんな教材に手を出したくなる気持ちは良く分かりますが、ほとんどの場合、すべてが中途半端になってしまって、消化不良のまま本試験を迎えることになってしまいます。

     よって、教材の浮気はせずに、最初に決めた(購入した)教材を信じて最後まで使い尽くすようにしましょう(その分、最初にきちんと比較・吟味して教材を決めてください)。

     あと、のほほんさんは直前期にTACの的中答練パックを受講されていますが、的中答練・公開模試・総まとめ講義演習を、(1級フルパックに比べると)お得な金額で受講できるので、最後の追い込みで利用すると効果的だと思います。

     3級・2級は独学でも十分合格可能だと思いますが、1級に関しては難易度が一気に上がりますので、「通学(通信)」または「独学+直前対策講座」という組み合わせをおすすめします。

    のほほんさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第131回日商簿記検定 簿記1級 合格体験記 No.7

    理論よりも計算重視!インプットよりもアウトプット重視!!

    • 投稿者:hrkさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約7か月(2011年11月~2012年6月)
    • 勉強時間:約400時間(平日1時間、休日5時間)

    受験のきっかけ

     私の簿記との出会いは大学卒業後、新入社員として入社したときです。当時は簿記の「ぼ」の字も知らず、仕訳?帳簿?何それ?状態だったのですが、配属された部門が管理会計を担っていたため、ほぼ必然的に日商簿記にチャレンジすることとなりました。

     約1年間会計について勉強し、その過程で日商3級と日商2級に合格することができました。その後、部門の異動があってしばらく簿記から離れていたのですが、再び異動で管理会計を担当することとなったため、一念発起して日商1級へのチャレンジを決意しました。

    教材と勉強スタイル

    • 合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学(1)
    • 合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学(2)
    • 合格テキスト 日商簿記1級 商業簿記・会計学(3)
    • 合格テキスト 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(1)
    • 合格テキスト 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(2)
    • 合格テキスト 日商簿記1級 工業簿記・原価計算(3)
    • 合格するための過去問題集 日商簿記1級
    • 合格するための厳選問題集 日商簿記1級
    • 第131回をあてるTAC直前予想 日商簿記1級
    • 日商簿記1級商業簿記・会計学 計算と仕訳マスター
    • 会計学理論マスター 日商簿記1級・全経上級対策
    • 電卓:CASIO JF-120GT

     私は独学で簿記を勉強しました。独学以外に通学や通信という選択肢もありますが、私は人の話を聞いて理解することが苦手で、どちらかというと文章を読んで理解するほうが得意なことから、自分のペースで勉強を進められる独学が向いていると判断しました。

     勉強時間は、平日が1時間くらい、休日が5時間くらいです。会社勤めをしているため、休日に集中して勉強し、平日は隙間時間を利用して復習に努めました。少なめの勉強時間ですが、会社での仕事内容が管理会計担当であるため、仕事と勉強が多少リンクしていることが効いたのだと思います。

     独学するに当たって重要なのは教材選びです。予備校各社が市販している書籍を書店で読み比べてみたところ、TACの『合格テキスト』が最も詳しく計算過程を解説していました。これなら、疑問点を講師に質問することのできない独学でも大丈夫と思い、教材はTACでそろえることにしました。TACの書籍はTAC出版書籍販売サイトで会員登録して購入すると10%OFFとなるため、そちらで購入しました。

     電卓はカシオのJF-120GTを使用しました。会社でもこの電卓を使っており、操作に慣れているからです。他の電卓を使ったことがないので比較はできませんが、打鍵感や携帯性において特に問題ないと感じました。

     ただ、この機種はACキーの直下にゼロキーが配置されています。ゼロキーを押すつもりがうっかりACキーを押してしまってオールクリア…なんて悲劇が起こりかねないので、電卓を選ぶ際はACキーの位置に留意すべきだと思います。

    勉強の流れ

    インプット期:試験日の7か月前~5か月前(2011年11月~2012年1月)

     この時期は『合格テキスト』を使って集中的にインプットを行いました。休日1日につき3~4論点ずつテキストを読み込んで学習を進め、平日にテキストの読み直しや設例の解き直しを行いました。テキストは、通読という意味では1回転しかさせていません。その代わり、平日の復習(読み直し・解き直し)を必ず行うことで、記憶の定着に努めました。

     なお、私はいわゆる間違いノートの類は一切作成していません。重要ポイントや間違えた問題にはマーカーや付箋などで印を付け、繰り返し目を通すようにしました。

     既述のとおり、私は文章を読んで理解することが得意である一方、人の話を聞いて理解したり、内容を書き出してまとめたりすることが苦手なため、間違いノートを作ろうとするとかえって勉強の効率が悪くなってしまうからです。

     学習範囲の広い日商1級の論点を効率よくインプットするには、自分にとって最も得意な勉強法(私にとっては、ノートを作らずテキストを読み込むこと)を見つけて、根気よくそれを続けることが大切だと思います。

    アウトプット期:試験日の4か月前~2か月前(2012年2月~2012年4月)

     インプットを終えた後はひたすらアウトプットに努めることが肝要です。この時期は、休日に『過去問題集』と『厳選問題集』で過去問と予想問題の演習を行い、平日に『計算と仕訳マスター』で各論点の計算問題と仕訳の確認に努めました。

     『過去問題集』は第120回~129回(7回分)を2回ずつ、『厳選問題集』は全6回を2回ずつ解きました。二巡目は1か月ほど時間を空けてから解くとよいです。すぐに二巡目に突入すると、一巡目で問題を覚えてしまっているため、繰り返し問題を解く効果が薄れるからです。

     なお、本試験特有の難解な言い回しやわかりにくい資料の読取りに慣れておくためにも、時間の許す限り多くの過去問を解いておくべきだと思います。

     また、問題演習の過程で、理解していたはずの論点の問題が解けないことも多々ありました。こういうとき、仕訳さえ思い浮かべば何とか正答するきっかけをつかめることが多かったように思います。やはり、簿記の学習においては仕訳が重要なので、仕訳の復習を怠らないようにすべきです。

    直前期:試験日の1か月前~前日(2012年5月~6月)

     『直前予想』の予想問題全4回を二巡させました。この問題は過去問よりは易しく作ってあると思われますが、この時点で安定的に80点以上得点することができていました。

     なお、この『直前予想』には理論対策用に理論暗記カードが付いています。それまで理論がどうも苦手で、重要ポイントもよくわかっておらず、そもそもろくに勉強もしていませんでした。

     正直に言うと、アウトプット期に過去問を解く過程で、計算問題に対する理論問題の割合の低いことが判明したため、理論の勉強については『合格テキスト』でさらっと勉強するくらいで十分ではないかと感じていたくらいです。

     ただ、さすがにそれだけでは不安が残ってしまうため、理論暗記カードに載っている問題や条文を確認し、さらに『理論マスター』で会計基準にざっと目を通しました。あくまでざっとです。日商1級は計算問題が中心であるため、理論の勉強にそこまで力を入れる必要はなく、計算問題対策を優先すべきだと思います。

    試験結果

    • 商業簿記:21点
    • 会計学 :23点
    • 工業簿記:24点
    • 原価計算:25点
    • 合計  :93点

    教材の感想

    • よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト(おすすめ度 ★★★)

     計算過程などの解説が詳しく、十分に独学に耐えると思います。発展的な論点は「研究」として区別されているので、学習の優先順位もつけやすいです。『合格テキスト』の設例を完答できる程度に勉強すれば、基礎力は十分につくと思います。

    • 合格するための過去問題集 日商簿記1級(おすすめ度 ★★☆)

     直近14回分の過去問が載っています。TAC出版書籍販売サイトで答案用紙をダウンロードできるため、何度も繰り返し解くことができます(以下の問題集も同様)。解説も詳しいです。

    • 合格するための厳選問題集 日商簿記1級(おすすめ度 ★★☆)

     本試験形式の問題が6回分載っています。様々な論点から構成される総合問題をたくさん解くことができます。難度は過去問と同程度かやや低いくらいでしょうか。過去問ほどくせがないため、総合問題演習にはもってこいだと思います。

    • 第131回をあてるTAC直前予想 日商簿記1級(おすすめ度 ★★★)

     本試験形式の予想問題が4回分載っています。難度は過去問より低いと感じました。この教材は、問題演習のためよりむしろ理論暗記カードのために購入しました。理論暗記カードには重要と思われる理論問題や基準が載っており、最低限の理論の勉強になると思います。

     このカードは、分厚いですが名刺サイズで持ち歩きやすいため、常に携帯して隙間時間に勉強していました。本試験当日も持参し、直前まで確認を行いました。

    • 日商簿記1級商業簿記・会計学 計算と仕訳マスター(おすすめ度 ★★★)

     各論点の仕訳や計算過程がコンパクトにまとめられています。B6サイズで持ち歩きやすいため、「あれ?あの論点どうやって解くんだったかな?」という疑問もすぐに解決できます。

     しっかり復習したいときは『合格テキスト』、隙間時間に軽く復習したいときは『計算と仕訳マスター』というふうに使い分けると便利です。本試験当日も持参し、直前確認に役立ちました。

    • 会計学理論マスター 日商簿記1級・全経上級対策(おすすめ度 ★☆☆)

     日商1級・全経上級の理論問題の過去問と会計基準が載っています(原価計算基準は未掲載)。ただ、基準自体は『合格テキスト』にも載っていますし、問題演習も『過去問題集』や『TAC直前予想』の理論暗記カードで行えるため、この教材については特に必要性を感じませんでした。

    勉強のポイント・本試験を受けて気づいたこと

    安定した学習ペースを守る

     私は平日1時間、休日5時間のペースで勉強しましたが、インプット期から直前期までこのペースを変えませんでした。会社勤めをしているため、直前期だからといって追込みをかけられるとは限らないからです。一夜漬けや追込みに賭けるよりも、安定した学習ペースを守ることで勉強の習慣を身につけたほうが効率的だと思います。

    理論問題よりも計算問題対策を優先

     既述のとおり、理論の勉強にはあまり力を入れず、計算問題や仕訳に時間を費やしました。理論問題はたとえ解けなくてもその問題のみの誤答で済みますが、計算問題や仕訳を間違えるとその問題のみならず他の問題にも波及するおそれがあるためです。

    個別問題よりも総合問題対策を優先

     私は勉強期間が7か月と比較的短かったことから、あえて論点ごとの個別問題のトレーニングは行わず、総合問題を数多くこなすことでカバーしました。総合問題は個別問題の集合であるため、総合問題を押さえておくと、必然的に優先度の高い論点も押さえることができ、効率よく学習できると思います。

    科目別の学習法

    • 商業簿記

     基礎レベルでよいので、各論点をまんべんなく勉強しておくことが必要です。特に、本支店会計、外貨建財務諸表、連結会計はインプット期にしっかり押さえておかないと、アウトプット期に入ったときに全然問題が解けなくて焦ります。

     世の中も個別財務諸表でなく連結財務諸表を重視するようになっていますし、在外支店や在外子会社を設立する事例も増えていますから、これらの論点は必ずマスターしておく必要があろうかと思います。

    • 会計学

     既述のとおり、理論問題にはそこまで力を入れなくてもよいです。ただし、計算問題は割と突っ込んだ問題が出題されることがあり、侮れません。どの論点が出題されるか予測がつかないので、過去問や予想問題をなるべくたくさん解いて、各論点の底上げを図っておくことが肝要です。

    • 工業簿記

     テキストと過去問・本試験との間で最も難度に差があると感じました。過去問・本試験もよくよく見れば基礎レベル問題の寄せ集めではあるのですが、資料の読取りに工夫を凝らしている問題が多く、慣れるまでは点数が安定しません。

     テキストレベルの問題をしっかり押さえた後は、過去問を中心に問題演習をするとよいです。原価計算基準からも出題されることがありますが、理論暗記カードでざっと押さえておく程度でよいでしょう。

    • 原価計算

     差額原価収益分析や線形計画など、テキストに載っている問題が割と過去問・本試験に近いレベルにあると感じました。ただ、会話問題など読解力を要求される問題がよく出題されるため、これも過去問中心の学習が奏功します。

    時間配分を意識した学習が重要

     「試験日の流れ」でも書いたように、工業簿記の一巡目で時間を浪費してしまいました。普段の問題演習時から、まずざっと問題を一読して難度を確認し、時間配分を考えてから解き始めることが重要だと感じました。このとき、必ず見直しの時間も確保するよう考慮してください。本試験では、見直しによる1点、2点のアップが合否を分けることもあります。

    見直しのポイント

     本試験時に意識すべき見直しポイントは以下のとおりです。普段の問題演習時から意識しておくとよいです。

    1. 選択問題で、語群にある語句どおりに回答しているか(→必ずしも自分が覚えた言葉どおりに語群に記載されているとは限らない。)
    2. 小数点や有効数字の処理を誤っていないか(→問題文の指示の有無を確認。自分で勝手に判断していないか。)
    3. 単位は問題文の指示どおりか(→円?千円?個数?時間?金額?)

    騒音対策

     「試験日の流れ」でも書いたように、試験中に部活動による物音が聞こえてきました。問題を解くのにそれほど支障はありませんでしたが、普段から多少ざわついた場所で問題を解く練習をしておくと、よいリハーサルとなるかもしれません。

     私は集中するためによく耳栓をして勉強していたのですが、あまりに本試験とかけ離れた環境に慣れてしまうのはよくなかったかなと思います。

    試験日1日の流れ

    • 7:00 起床

     目覚めて頭がはっきりするまで2時間はかかると思い、試験開始時刻の2時間前に起床しました。普段は朝食後にコーヒーを飲むのですが、トイレが近くなるのでこの日は控えました。

    • 8:30 会場到着

     試験会場は商業高校でした。教室で受験することになるのですが、自宅で勉強していた環境よりもかなり机が小さかったので、席に着いてしばらくは試験用紙、答案用紙、電卓のレイアウトを考えていました。

     その後はリラックスして過ごすことにし、念のためトイレに行ったり、暇つぶしに廊下を歩いたりしていました。もうできることはすべてやったという心境だったので、教材は『計算と仕訳マスター』と理論暗記カードのみを持参し、仕訳や会計基準の確認を行いました。

    • 試験開始!(商業簿記・会計学)

     問題をざっと一読したところ、商業簿記、会計学ともに何とかなりそうだったため、商業簿記の第一問から順番に解くことにしました。時間配分は、商業簿記が50分、会計学が20分程度だったと思います。20分ほど時間が余ったため、見直しに費やしました。なお、商業高校での受験だったため、部活動による物音が聞こえてきて、多少気に障る状況でした。

    • 休憩

     試験前と同じく、リラックスすることに努めました。最低限の復習として、理論暗記カードで原価計算基準の確認のみ行いました。

    • 試験開始!(工業簿記・原価計算)

     ざっと問題を見渡したところ、工業簿記が何だかややこしそう、原価計算は何とかなりそうという印象でした。案の定、工業簿記で手詰まりになりました。このまま考えていても仕方ないと思い、原価計算を解いてから工業簿記を再度解くことにしました。時間配分は、工業簿記一巡目が30分、原価計算が30分、工業簿記二巡目が20分、見直しが10分程度でした。

     工業簿記の一巡目で無駄に時間を使ってしまったため、時間の余裕はほとんどありませんでしたが、原価計算をきちんと解いたうえで再度工業簿記に挑んだため、二巡目は落ち着いて解くことができました。

    管理人コメント

     hrkさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!教材や勉強方法についてかなり詳しく書いていただきましたので、1級受験生だけでなく、これから1級の勉強を始めようと思っている人にもぜひ読んでいただきたいです。

     それでは早速、中身を見ていきますが、まず見習っていただきたいのはインプットよりもアウトプットを重視するという点です。

     日商簿記検定1級は様々な切り口で出題されますので、過去問や予想問題を使ってアウトプットを何度も繰り返し、本試験特有の難解な言い回しやわかりにくい資料の読取りに慣れておく必要があります。

     あとは、安定した学習スペースを守るという点もぜひ見習ってください。慣れるまでは大変ですが、慣れてしまえば逆に大きなアドバンテージになります。簿記はスポーツと形容されることがよくありますが、毎日コツコツやることが上達(合格)への近道になります。

     最後に、「見直しのポイント」に書いていただいた3つのポイントはとても重要です。総合問題を解く際にこういう意識を持っている人と、持っていない人では「ひっかけ」にひっかかる確率が全然違います。過去問や予想問題を使って、常にチェックするクセを付けておいてください。

    hrkさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第129回日商簿記検定 簿記1級 合格体験記 No.6

    分からないところを放置しない!常にまえのめりで勉強しましょう!

    • 投稿者:たこさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1年

    はじめに

     私は現在大学2年生です。簿記の勉強を始めたのは大学入学時で、就職活動に役立てることが目的でした。まず8ヶ月かけて独学で2級まで取得しました。

     当初は、この時点で宅建やFPなどの他の資格試験の勉強に移行しようと考えていましたが、ノリで1級の勉強に突入してしまいました!1年がかりでの1級取得を目標としていたので6月の128回試験は受験しませんでした。

    テキストについて

     テキスト、問題集は3級から2級まではとおるシリーズ(ネットスクール)、1級からはよくわかる簿記シリーズ(TAC)を使いました。テキストで理解できなかったところは、なるべく時間をおかずに大学の先輩や教授に質問しにいきました。それでも理解できなかった場合は、暗記ごり押しでいきました。

    • よくわかる簿記シリーズ(テキスト、問題集)(TAC)
    • 本試験レベル問題集(ネットスクール)
    • 合格するための厳選問題集(TAC)
    • 出題パターンでマスター過去問題集(TAC)
    • ラストスパート模試
    • TAC直前予想

    12月から7月までの学習状況

     2級合格後すぐに学習を開始しました。正直2級とは比べ物にならないほど内容が難しかったので大変でした。勉強時間は1日平均1~3時間程度だったと思います。

     5月ごろには一通り範囲は終わりました。ここからはテキスト&問題集の反復をはじめました。その際は、確実に合格するために、枝葉の論点や個人的に「こんなの絶対でないだろ」っていうのも抜け目なくやりました(工業簿記原価計算のスループット、バックフラッシュはやりませんでしたが)。3回転はしたと思います。

     1級は範囲が広く、かつ難しいので何度も反復してやらないとすぐに忘却してしまいますので気をつけてくだい。

    8月から試験1か月前までの学習状況

     8月頃からは(本試験レベル問題集)と(合格するための厳選問題集)にとりかかりました。あまりいい点数は取れませんでした(4、50点くらいでしょうか)。本番より簡単に作られている問題なのですが、問題集よりは断然難しく感じました。

     ここで、先輩からの「会計学は点が取りやすいから極めとけ」という忠告をもとに、上記の問題集2つと(出題パターンでマスター過去問題集)の会計学だけを解きまくりました。各5回くらいまわしたでしょうか。その後、商業簿記も2回転まわしました。

     会計学をある程度仕上げてくると、商業簿記でも点数がとれるようになっていました。しかし、商業簿記では特殊商品に苦労しました。ですが、整理前試算表に記載されている金額の意味が理解できるようになれば案外突破できました。

     そして、工業簿記・原価計算に入りました。やはり難しかったです。鬼門といわれる理由がわかった気がしました。2回転くらいしたでしょうか。正直、工簿と原計は問題集を完璧にして基礎をしっかり固めればある程度対応できるんじゃないかとも思いました。

     それから、ケアレスミスが本当に多い科目だと思います。何度も演習を繰り返してミスが少なくなるようにする必要があります。

     過去問題は回ごとではなく教科ごとに解いていくというスタンスをとっていきました。8月以降の勉強時間は1日5時間ほどだったと思います。

     それから、会計学では理論の勉強はほとんどしませんでした(一般原則と会計公準だけはおさえましたが)。正直、費用対効果が低いと思います。また会計処理が問われることも多いので、対策をしなくてもある程度の対応はできると思いました。

     ただ工業簿記では原価計算基準が問われることが多くなっているので、そちらの対策はラストスパート模試についてくるラスパカードで対策しておく必要があると感じました。

    試験1か月前から本試験(11月20日)までの学習状況

     試験1ヶ月前になりラストスパート模試、TAC直前予想問題を解きました。だいたい70点は越えましたが、50点台をとってしまったこともありました。とにかく、ケアレスミスに気をつけて問題を解いていました(下書き用紙をきれいに書いたり、適時見直しをする)。

     そして、過去問や本番形式の問題集等で間違ったところを何度も何度もやり直し本試験に臨みました。直前の1ヶ月は1日5~10時間くらい勉強していました。もちろん試験前日にもがっつりやりました。

    気をつけたこと

    • テキスト・問題集をできるだけ短時間で何回もまわす
    • テキスト・問題集は枝葉の論点もしっかりやる
    • 間違えた問題を正答できるようになるまで何度も何度も繰り返しやる(これが一番大事!)
    • 会計学をやりまくると商業簿記でも点が取れるようになる
    • ケアレスミスはできるだけしないように演習する
    • 会計学の理論はあえてやらない(模試で出題されたものはおさえる)
    • 理解できないものがあれば最悪暗記ごり押しでもいい
    • 模試で点数が低くても落ち込まなくて大丈夫。ある程度力がついてくれば、どんなにこけても50点は確保できるはず
    • 何度やっても間違えてしまう論点、忘れやすい論点はノートにまとめる
    ノート画像1
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    ノート画像2
    ノート画像2

    科目別アドバイス

    • 商業簿記 会計学を十分やれば最低18点ぐらいで安定するようになる。特殊商品は整理前試算表の金額の意味を理解するようにがんばる。
    • 会計学 過去問と(本試験レベル問題集)と(合格するための厳選問題集)の会計学だけを何回もやる。
    • 工業簿記 テキスト・問題集のような基礎をまず完璧に。本試験でも意外と基礎レベルからでることも多い。
    • 原価計算 テキスト・問題集レベルの基礎も大事だけど、過去問や模試にあるようなより応用的な問題をこなしていったら力がついた

    試験日の1日の流れ

    • 5:00 就寝・笑

     緊張で寝れませんでした。これはしょうがない。

    • 8:00 起床

     ちょっと遅刻気味でしたが最大限寝ることができました。原価計算は思考力を問われるので、体調によって点数がかわることがあり、ぎりぎりまで寝ることにしました

    • 8:40 会場到着

     試験会場には試験開始15分前には到着しなければいけないのでかなりギリギリ到着でした。受験者の欠席率は2割くらいでしょうか。

    • 9:00 試験開始

     はじまりました。とにかくケアレスミスがないように慎重に解答しました。本番は謎の緊張感から普段やらないようなミスを連発してしまいがちです(一緒に受けた友人は、下書き用紙から解答用紙への数字の写し間違えをしていたようでした)

     私は試験終了数分前の見直しで2つのミスを発見し修正しましたが、もう1つのミスは発見できませんでした。なんと問題文を読み間違っていたのです!

    • 10:30 休憩時間

     外注加工・EOQ・実査法変動予算を見直しました。

    • 12:30 試験終了

    試験結果

    • 商業簿記 24点
    • 会計学 23点
    • 工業簿記 24点
    • 原価計算 21点
    • 合計 92点

     模試でもとったことのないような点数をとることができました(模試の最高点が81点だったので+11点)。今回は比較的解きやすい回だったと思います。

     それから、何度も言うようにケアレスミスは本当に命取りです。受験者の試験の出来を掲示板で確認すると、ミスしなければ合格できたという人が多数いました。

     最後に…独学での合格はインプットに結構骨が折れます。金銭的にも余裕があるのなら、通信でも構わないので予備校に通うことをおすすめします。

    合格証書
    合格証書

    管理人からたこさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
     私が使ったテキストは「TACよくわかる簿記シリーズ」ですが、正直独学にはあまり向かないテキストだと思いました。なので点数は50点といったところでしょうか。親切な説明があまりなかった印象があります。

     私の場合、理解できないことがあればすぐに質問ができる環境にあった(大学の先輩等に教えてもらる)のでこの点が大きな問題になることはありませんでしたが…

     先日書店で「サクッとうかる」シリーズや「とおる」シリーズのテキストを見ましたが、こちらのほうが数倍わかりやすそうでした。その他の問題集は使っていてよかったと実感しています。

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     「SHARP EL-G36」です。使いやすい電卓だと思います。他の受験生にもおすすめです!ただ値段がちょっと高いかもしれません…。
     勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
     ①同じ1級受験生の友人と簿記トークをしたり、教え合ったりする。②ネットの掲示板や簿記検定ナビ等を見たりする。
     ③ネットスクールの配信する動画はモチベーションがあがりました。④他の1級受験生のブログを見る。⑤たまには違う場所で勉強する。(カフェとかで)

    …などですかね。同じ受験生仲間をもつとライバル意識からか結構勉強するようになりますよ!

    管理人コメント

     たこさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

     たこさんの合格体験記でまず参考にしていただきたいのは「テキストで理解できなかったところは、なるべく時間をおかずに大学の先輩や教授に質問しにいきました。」というところです。

     分からないところはどうしても放置してしまいがちですが、なるべくその場で解決するようにしてください。個人的には、1級の質問に答えてくれる人を見つけるのは大変ですし、モチベーションの維持や合格可能性を考慮すると、専門学校の通学・通信講座を受講することをおすすめします。

     あとは、たこさんもおっしゃっていますが、友達と教えあうのはとても良いことだと思います。相手に教えるためには自分の中で知識を整理する必要がありますので、その過程で点在していた知識が一本の線で結ばれることがよくあります。

     また、相手からも教えてもらうことによって、テキストとは異なった切り口で論点を考えるいい機会になりますので、ぜひ簿記友達を作って勉強するようにしてください。もちろん、モチベーションの維持にも役立ちます。

    たこさんが使われた教材や電卓のまとめ