投稿者: 田口泰久@簿記検定ナビ

  • 第125回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.32

     「仕訳問題を制する者が、日商簿記検定を制する!」は…本当でした!

    • 投稿者:ボレロさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月

    はじめに

     今回の日商簿記3級勉強のテーマは「楽しく充実した一人暮らし」。きっかけになったのは5月に決まった夫の単身赴任でした。子供も居ない私にとって『夫が不在=寝る時間が増える♪』という楽しすぎる日常が決定したようなもの。しかし、楽しいけれど充実はしていない生活ではあかん!と手に取ったのが、低予算且つ独学で学べると噂の簿記3級のテキストでした。

    使用テキスト

    • スッキリわかる日商簿記3級(TAC)
    • 出題パターンでマスター 過去問題集(TAC)
    • ラストスパート模試(ネットスクール)

     TAC出版のテキストは問題を印刷できるので何度も新しい用紙で問題を解くことができ助かった。

    勉強方法について

     さて、勉強の流れですが、大まかに書くと以下のような感じになります。

    1. テキストを最後までざっと読む。(内容は理解できなくても良いから簿記用語にふれるため)
    2. テキストをもう一度読む。1章ごとに基本問題を一緒に解いていく。
    3. 過去問題集を解く。
    4. 苦手分野(勘定記入・財務諸表作成)のテキストを読み返す。
    5. 同時に予想問題集を解く。

     私は問題を間違ったときに解答とテキストを読んで内容を理解したあとに解き直し、次の日の勉強の最初に再度解くことにしました。何故なら、間違った直後はどこをどのように間違ったのか朧気に覚えているからです。一晩寝て頭がリセットされた後で再度問題を解き、正解していれば真の理解であると考えました。

     また、「仕訳」は絶対に間違えないと決め、購入したテキスト以外にも簿記検定ナビに掲載されている仕訳問題や他サイトの仕訳問題を解きま した。 簿記検定ナビは印刷出来る点また解説がついている点で理解度が最も深まりました。 結果、今回の試験で第1問は満点を取り、第4問で0点だったのを助ける形になりました。

     仕事をしているために勉強時間は限られています。通勤時間ではテキストを読み、昼休み時間は試算表の作成に費やしました。帰宅後、3時間ほど勉強。これを毎日繰り返しました。土日は単身赴任先から夫が帰宅していましたし、頭と精神のリフレッシュのため殆ど勉強しませんでした。

     また職場の方々に簿記の勉強をして6月の試験を受ける旨を自ら話し、絶対に落ちるわけにはいかない状況を作りました。こうすることで自分自身の甘さから逃れられないようにできたと思います。

    試験結果(合計79点)について

    • 第1問:20点
    • 第2問:6点
    • 第3問:21点
    • 第4問:0点
    • 第5問:32点

     第4問が0点だった私が何故合格できたかというとやはり仕訳で満点取れたからだと確信しています。簿記検定ナビにも書かれている「仕訳問題を制する者が、日商簿記検定を制する!」ということに尽きます。

     簿記の面白さにふれた1ヶ月でしたが、もっと奥深く知りたいと思いましたので、続けて簿記2級の勉強を進めていこうと思います。「夫が居ない間でも楽しく充実した生活を!」このテーマを忘れずに11月合格に向けて日々邁進していこうと思っています。

    試験を終えて感じたこと

    • 勘定科目は身体で覚える

     勘定科目を覚え切れてなかった。サイトに掲載されていたものを印刷して覚えていたがやはり自分自身の字で書いた単語帳を作成すべきだった。

    • 問題文をよく読む

     解答への最大のヒントになる問題文を最後まできちんと読み切れてなく、第2問の商品有高表の概要を店名では無く「仕入」などと記入してしまった。

    • わからない問題でも最後まで粘り強く解く

     第3問の財務諸表を見ただけで試験の終わりを感じたが、そこでなげることなく粘り強く解いたことによって21点をとることが出 来た。

    • 合格するためには工夫が必要

     完全な独学で簿記検定ナビでも仕訳問題をダウンロードするだけで他の箇所をまったく読んでいなかった。試算表の下書き時に勘定科目は略して書く程度はしていましたが、効率的な書き方、計算用紙の使い方などのお得情報を全く知らず試験当日に計算用紙を折っている人を見て「何故?」と首をかしげてしまった。これからは過去問分析ページなどを熟読するつもりです。

    試験日当日の1日の流れ

    • AM6:00 起床

     起床後3時間後ぐらいが、一番頭がさえているとの夫のアドバイスどおりに起床する。

    • AM6:30 朝食

     バナナ1本とヨーグルトを食べる。あまり水分を取らないようにする。

    • AM7:45 自宅出発

     会場は自宅から車で20分ほどだが、雨が降りそうだったので、渋滞も考え早めに出発。このときにトイレもすましておく。

    • AM8:15 会場到着

     やはり、少し渋滞気味だった。早めに出発しておいて正解。

    • AM8:30 試験会場が開場

     申込時に受験者が多く、大学を借りて試験を行う旨を聞いていたが、予想していたより多い人に少し焦り不安になる。ただ、これは自分自身が70点以上とれば間違いなく受かる試験であり、周りの皆さんはライバルではないと思い直す。幸い、会場では前列に近い席だったのでむやみに後ろを振り返って人数に臆することがないようにした。

    • AM8:55

     もう一度トイレに行っておく。

    • AM9:10 試験開始

     第3問に財務諸表作成問題が出題。私が一番苦手としていた分野。前回出題されていたので、今回は出題されないだろと予想していた。夫が直前に「俺なら合格率が低かった前回と同じような問題を作成するわ」とにやけ顔で言った言葉を思い出す。やられた・・と思ったが、ここは解くしかないと気合いを入れ直す。問題をざっとながめて「1→5→2→3→4」の順番で解くことに決める。

    • AM10:30 第4問以外、すべて解く

     現金過不足は理解していたのだが、現金の種類分けが出来ずじまい。ここはヤマ感に頼らざるを得なかった。また「有価証券利息」という勘定科目がまったく頭から出てこなかった。この言葉は勉強中からも何度も忘れてしまう魔の言葉。「何でここでも出てくるか~!」などとぼやいてみる。結果、0点。考え方はわかっていただけに勉強不足を痛感。

    • AM11:10 試験終了

     一気に力が抜けた…。

    管理人からボレロさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     簿記を全く知らなかった私でも大変読みやすく理解を深めることができました。巻末についている基本問題は取り外しができ印刷ができることもポイントが高いです。他の方にもお勧めできます。
     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私が使用した電卓は「CASIO DW-20A」でした。普段、会社で使用しているものが一番使いやすいと思い、あまり深く考えませんでした。ただ、数字の「1」ボタンの下に「0」、「2」ボタンの下に「00」がある電卓のほうが使いやすく感じています。

     簿記3級ではこれで充分だと思いますが、2級より上を目指す方は簿記検定ナビのおすすめ電卓のページに掲載されている電卓を検討されたらどうでしょうか。

     ボレロさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は「精算表作成」でした。ヒントがたくさん隠されているので答えが導きやすかったです。今回のテストも精算表が出てくれて本当に助かりました。

     苦手な論点は「勘定記入」です。克服できるように何度も問題を解きましたが、いまだ克服できていません。これから2級取得にむけて克服していかなくてはいけません。

    管理人コメント

     合格体験記のご投稿ありがとうございました!ボレロさんが短期合格できた要因はいくつかあると思いますが、個人的には第1問・第3問・第5問でしっかり点数を取るような勉強をされた点だと思います。

     ご存知の通り、日商簿記検定3級の配点は第1問・第3問・第5問が多く、またこれらについては過去問対策が非常に有効という共通点もあります。ちなみに、ボレロさんは第1問・第3問・第5問だけで73点を稼ぎ出しており、これだけで合格点の70点をクリアされていました。

     逆に、第2問・第4問については配点も少ないですし、今回の「国債の利札」のように見慣れない問題が出題されることも考えられますので、こちらについては満点を狙うのではなく、部分点を積み上げていくような感じで取り組めば良いと思います。

     第1問については、簿記検定ナビの仕訳問題対策を使って何度も繰り返し目を通すようにしてください。第3問や第5問については過去問分析のページなどで管理人の下書きなどを参考にして、効率のいい下書きの書き方をマスターしてください。これだけで合格可能性が一気に高くなると思います。

    ボレロさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.42

     「短期合格するための勉強方法」がパンパンに詰まった合格体験記です!

    • 投稿者:じゅんきちさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    勉強を始めたきっかけ

     私は地方公務員なのですが、最近は公務員でも企業会計(複式簿記や財務諸表)の知識が必要だと言われるようになってきています。昨年、企業会計についての研修を受けたときに、講師の方が「あと少しの知識で簿記3級は合格できる」と言われました。

     それまで簿記試験は意識していなかったのですが、「せっかくなので資格も取っておきたい」と思うようになり勉強を始めました。今年2月の試験で3級に合格したのですが、そこで勉強を終えるのはもったいない気がして、2級にもチャレンジすることにしました。

    使用したテキスト・問題集

    1. スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記(TAC)
    2. 日商簿記2級 仕訳問題集(大原)
    3. 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記(TAC)
    4. 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記(TAC)
    5. 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC)

     独学で勉強する場合、テキスト選びは特に重要だと思います。どれを選ぶか迷ったときは、3級で勉強したのと同じシリーズにした方が、使い慣れているので頭に入りやすいかと思います。私の場合、3級のときにお世話になった『スッキリわかる』と『合格するための過去問題集』を選びました。これらは試験に合格するための知識・方法が簡潔にまとめられてあり、勉強時間を最小限に抑えられると思ったからです。

     ただ、情報収集していると、「工業簿記は難しいが、得意分野にできると一気に合格が近づく」という意見が数多くありました。迷った挙げ句、工業簿記だけはボリュームが多くて詳しそうな『合格テキスト』と『合格トレーニング』を使うことにしました。あと、勉強していくうちに仕訳問題が弱いと感じましたので、空いた時間に『仕訳問題集』を用いて補うようにしました。

    勉強スケジュール

     2級の勉強を始めるに当たって、商業簿記と工業簿記、どちらから取りかかるべきか迷う方も多いと思います。私も迷ったのですが、過去問を数回分パラパラと眺めて、工業簿記から始めることにしました。

     決め手となったのは、商業簿記には3級と同じような形式の問題が多いと気付いたことでした。3級で勉強したことが2級でも通用するのか不安だったのですが、これなら後回しにしても何とかなりそうな気がしたのです(ただし、3級の知識が曖昧な場合は、配点が60点ある商業簿記から始めた方が良いと思います。)

     なお、勉強を始めたのが3月半ばで、6月の試験までは約3か月ありましたので、以下のように、大雑把なスケジュールを立ててから取り組むことにしました。

    • 3月中旬~4月中旬 工業簿記
    • 4月中旬~5月中旬 商業簿記
    • 5月中旬~5月下旬 復習
    • 6月の試験当日まで 過去問

    勉強方法と反省点

     簿記の勉強は一度にまとめてすると忘れてしまうので、毎日少しずつ勉強する方が良いと思います。平日は仕事であまり時間が取れませんでしたが、それでも寝る前に1~2時間は勉強するようにしました。休日も忙しいことが多かったのですが、ペースを崩さないように最低1時間は勉強するよう心掛けました…と、格好良く書いてしまいましたが、このように勉強を続けられたのは最初の1か月だけでした。

     というのも、内容と分量で選んだはずの『合格テキスト』と『合格トレーニング』が、思わぬ落とし穴になってしまったのです。工業簿記は、『合格テキスト』を読んで『合格トレーニング』を解くというやり方を、1テーマずつ繰り返しました。『合格テキスト』は内容が充実して分かりやすかったので、工業簿記にストレスを感じることはありませんでした。

     ただ、『合格トレーニング』の問題量が私には多すぎて、1テーマ終えるのに思った以上に時間がかかりました。その結果、4月中旬になっても予定の半分ぐらいしか進むことができず、だんだん勉強が苦痛になってしまったのです。ちょうどゴールデンウィークに入る時期でもあり、家族サービスと称して勉強から遠ざかる日が増えていきました。この後、寝る時間を削ってスケジュールの遅れを取り戻すのですが、今となっては大きな反省点となっています。

     今回のように試験までの日数も1日の勉強時間も限られているのに、分量の多い問題集を選んだのは結果として無謀でした。工業簿記のテキストも、比較的ボリュームの少ない『スッキリわかる』にしておけば、もう少し楽に進められたかもしれません。もしくは、実際に出題される問題のレベルを考えれば、『合格テキスト』だけに絞っても良かったような気がします。

     ただその反面、『合格トレーニング』までこなしたことで、工業簿記の理解が深まったことも事実です。いずれにしても、試験までに可能な勉強時間を考慮して、慎重にテキストを選ぶことをお勧めします。

    過去問題集の使い方

     簿記試験は過去問をやればやるほど、合格率が上がっていくものだと思います。あるサイトでは「直前に過去問を最低3回分解く」と書いてありましたが、もっと多くこなした方が良いと思います。私の場合、『合格するための過去問題集』と専門学校から手に入れた直近の過去問題集を使って、13回分を解きました。

     商業簿記のインプットを一通り終えたのが5月末だったのですが、この後、当初の予定では再度テキストを復習するつもりでした。しかし、復習をしていては過去問を解く時間が少なくなると思い、復習を後回しにして過去問に突入することにしました。復習をせずに過去問を解くのは不安でしたが、予想通り、最初の2~3回は合格点を下回っていました。

     ただ、間違いが多い分、自分の弱点が明らかになっていきました。特に仕訳問題の知識が曖昧なことが分かりました。そこで、試験直前の2週間は「(1)過去問1回分を解く→(2)間違ったテーマをテキストで復習→(3)『仕訳問題集』で知識を補強」というやり方で毎日勉強していきました。これは非常に効果があったようで、6回目ぐらいからは安定して合格点が取れるようになりました。

     あと、大抵の過去問題集には、過去の出題テーマの一覧表が載っています。この一覧表を詳しく見て、試験本番のイメージを高めることも大切だと思います。私は過去問1回分を解くたびに、その一覧表に自分の点数を書き込んでいきました。それを数回分繰り返すうちに、書き込みから同じテーマで間違いが多いことに気付くことがありました。

     また、何となくですが、出題の法則性も分かってきて、「本番はこのテーマが出そうだから、もう少し復習しておこう」と考えるようにもなりました。本番では予想していたテーマがいくつか出たのですが、そのことで少し気持ちに余裕をもって問題を解くことができたような気がします。

     このように、過去問1回分を通しで解くことを「タテ」だとすれば、過去問をテーマ別に「ヨコ」から眺めることも効果的だと思います。以上、「簿記検定ナビ」さんに書いてある内容と重複することもあるかと思いますが、今後受験される方の参考になればと思い投稿させていただきました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 試験開始まで

     2級試験は午後からなので、通常、午前中はゆっくり復習をしながら過ごすことができると思います。しかし、私の場合、午前中に妻が3級を受験しましたので、非常に慌ただしく過ごすことになってしまいました。当日は雨が降っていましたので、朝6時に起きて出発の準備をし、8時過ぎに妻を会場近くまで車で送りました。

     3級試験が行われている間は、近くの喫茶店でテキストの復習をしながら待ちました。その後、試験が終わった妻を家に送り、軽く昼食を食べてから、再び試験会場に向かいました。試験会場に着いたのは13時頃でした。

     試験開始まで少しでもテキストの最終確認をしたかったのですが、朝早く起き過ぎたせいか急に睡魔が襲ってきました。このままでは試験中に頭が働かないと思い、指定された席で仮眠をとることにしました。結局5分ぐらいしか寝られなかったのですが、それでも思ったより頭をスッキリさせることができました。

    • 試験本番の様子

     試験が始まったら、すぐに問題を解き始めるのではなく、まず全ての問題を軽く見渡して、解けそうな問題から進めるのが良いかと思います。大抵の受験者は第1問の仕訳問題から取りかかり、その後の順番もだいたい決めていると思います。

     私の場合も、1→4→5→2→3と解く順番を決めていましたが、ひねった問題が出たときは、後回しにすることも考えていました。7割取れば合格できる試験ですので、臨機応変に、分かる問題から効率的に解いた方が良いと思ったからです。全ての試験問題を見渡すと、工業簿記が2問とも解きやすそうな印象を持ちました。一方、商業簿記は、過去問を解いたときに貸借を一致させられないことの多かった問題が出ていました。

     そこで、予定通り1→4→5→2→3と解いて、最悪の場合、商業簿記は部分点狙いでも構わないと思いながら解き始めました。実際、商業簿記の第3問は貸借を一致させられなかったのですが、それにこだわるよりも決算仕訳等に間違いがないか何度も見直し、着実に部分点を稼ぐように心掛けました。

     試験後の自己採点では90点でした。今思えば、試験開始直後に「部分点狙いでも構わない」と思えたことが大きかったような気がします。後に控えている問題が分かれば少し気持ちに余裕ができますし、時間配分等の参考にもなります。試験が始まったら、まず問題の全体像をつかんでから解き始めることをお勧めします。

    最後に

     先日、商工会議所の合格発表で私の受験番号を確認できました。妻も無事3級に合格していました。今回の受験は3級・2級とも独学でしたので、「簿記検定ナビ」さんの存在が大きな支えになりました。このようなすばらしいサイトを作っていただき、本当にありがとうございました。

    管理人からじゅんきちさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     使用した電卓は「CASIO DS-20V eco」です。特に選んで買ったものではなく、職場の倉庫に眠っていた中古品を借りてきました。ボタンが大きく押しやすいですし、表示も見やすいのでお勧めです。あと、押した時の音が静かなので、図書館等で使用しても迷惑にならないと思います。
     じゅんきちさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は工業簿記の「総合原価計算」です。『合格トレーニング』で嫌というほど問題を解いているうちに、気付いたら得意科目になっていました。試験本番で総合原価計算が出た時は「これはいけるかも」と少し思ってしまいました。

     苦手な論点は工業簿記の「費目別計算」です。勘定連絡の理解が曖昧だったのか、過去問でもなかなか点数が取れませんでした。『合格テキスト』を何度も読み直して、なぜそのような仕訳になるのかを念入りに確認しました。『仕訳問題集』にも問題があったので、何回も解いて理解を深めるようにしました。

     試験本番で費目別計算が出た時は「これはやばいかも」とかなり思ってしまいました。実際には過去問より簡単な問題で、全て解くことができた時はホッとしたのを覚えています。苦手な論点を克服するには、テキストを何度も読み、問題演習を通して知識を確認するしかないと思います。そのようにしているうちに、少しずつ理解が深まっていくはずです。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     実は趣味で数年前から韓国語の勉強をしており、定期的に検定試験を受けています。中級までは順調に合格できたのですが、上級レベルになってからはなかなか合格できずにいます。最近は学習熱も冷めかけていたのですが、今回、簿記試験に合格できたことで、また少しやる気が湧いてきました。この勢いを利用して、これからは再び韓国語の勉強に専念して頑張っていきたいと思います。

     あと、現在、妻は育児休業中なのですが、これまでは自分の時間が取れずストレスがたまっていたようです。育児の合間に簿記の勉強をするようになってからは、今まで以上に忙しいはずなのに、少し活き活きしてきたように思います。今度は2級にチャレンジするようですので、私の経験も伝えながら、合格できるよう応援していきたいと思います。

    管理人コメント

     じゅんきちさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!かなり丁寧に書いていただきましたので、中身の濃い合格体験記に仕上がっていると思います。それにしても…起承転結がしっかりしているので読みやすいです!文章力がある人の合格体験記は、読んでいて気持ちがいいです!

     さて、肝心の中身についてですが…じゅんきちさんの勉強スタイルはいわゆる「王道的」なものですので、基本的には全て参考にしていただきたいのですが、中でも「試験までに可能な勉強時間を考慮して、慎重にテキストを選ぶこと」と書いていただいた部分は要チェックだと思います。

     特に、11月→2月や2月→6月というのは試験間隔が短いですので、教材を選ぶ際、通常のチェックポイントの他に「勉強期間中にきちんと消化できるか?」という追加の条件も考慮する必要があります。おすすめテキスト・問題集のページでは、教材の分量の多少についても述べていますので、教材選びの際に参考にしていただくと良いと思います。

     あとは…過去問の使い方なども完璧ですので、じゅんきちさんの合格体験記の通りに取り組んでいただければ何の問題もありません。まさに「短期合格する人の典型的な勉強の仕方」だと思います。

    じゅんきちさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.41

     大事なのはマーカーを上手に使うこと!自分にあった教材を見つけること!

    • 投稿者:Remiさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月半

    日商簿記検定の勉強を始めたきっかけ

     香港在住です。転職を考えていて、自分のスキルアップについて『外国語プラス何か』を身につけなくてはと常に感じていましたがこちらで勉強するとなると外国語となり、知らないことを外国語で勉強するのはかなりハードルが高く、結局何を勉強したらいいかわからずただ時間だけが過ぎていました。

     去年の秋日本に帰国した際に書店に行き、外国でも役に立ち、かつ独学可能な資格がないかと探していたところ、簿記の本が目に飛び込みました。『海外なので、もちろん会計は英語になるが基本は同じだろう。ならばはじめはとりあえず母国語で勉強して、基礎が固まってから英語で勉強してもいいんじゃないか』と思ったのが簿記勉強のきっかけでした。

     なお、第124回で3級、第125回で2級合格しましたがここでは2級について記載します。

    使用テキストについて

    • 簿記検定〈日商2級商簿基礎編〉に面白いほど受かる本
    • 簿記検定〈日商2級商簿実践編〉に面白いほど受かる本
    • 簿記検定〈日商2級工簿編〉に面白いほど受かる本
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級

     3級の時に使ったテキストが分かりやすかったので、2級も迷わず同シリーズのテキストを購入しました。

    マーカーを上手に使って、効率的・効果的に学習

     テキストを2度読んだ後、すぐに過去問を解き始めました。私の場合、1問解く度に解説とテキストを読んで、理解を深めるという方法をとりました。解説、テキストを読んでも分からない部分はインターネットで検索しました。

     『この問題は難しいから、もう一度解いたほうがいいな』と思ったら、その問題にマーカーで色をつけ、全12回分ひと通りの問題を解いた後、今度はマーカーのついた問題だけを解きました。

     その後再度全12回分ひと通り解き、前回はできたのに今回間違えたところや、ミスしやすい問題、もう一度解いたほうがいいと思った問題に今度は別な色のマーカーで色を付け、次にまた色のついた部分だけを解いていく…ということを何度も繰り返しました。

     始めはちんぷんかんぷんでしたが、これを何度も繰り返すことで、 わからないところが少しずつ減っていくのを実感しました。過去問題集は合計5~6回繰り返し、答えを覚えてしまうくらいでした(笑)過去問題集もマーカーの色だらけになりました。

     3級の勉強をした時、初めての簿記の勉強ということもあり、要領がつかめず過去問題集を解くのに十分な時間がとれなかった反省点がありましたので、2級ははやめに過去問題集に取り組みました。

    その他、工夫した点など

     通勤中もテキストを読んでいました。また私の仕事は、午後になるとだいぶ片付き、時間ができるので、簿記検定ナビの仕訳問題をこっそり解いていました。本当にお世話になりました。この場をお借りしてお礼申し上げます。また試験1ヶ月前からは、出勤前にも30~40分ほど勉強していました。

     香港⇔日本は飛行機も多く、3~4時間で帰れるので、私は金曜日の深夜便で日本に帰りました。搭乗口で飛行機を待つ間や飛行機の中では過去問題集を眺めていました。土曜日の朝東京に到着し、実家に戻った後は少し休憩&昼寝をしながら過去問題集を解きました。

    試験日当日の1日の流れ

     当日は、本当はゆっくり朝寝坊をしたかったのですが、(何せ前日は飛行機の中で夜を過ごしたので…)ただ試験が13:30からのため、10時頃起きてしまうと昼食を食べることができなくなり、脳が疲れてしまうのでは?と心配していたので、7時に起床して朝食をとり、 間食でチョコレートを食べ、11時過ぎに昼食をとりました。 試験会場に着いてからも最後の確認として、パラパラと過去問題集を見ていました。

     最後に見た受託販売の仕訳問題が、今回の試験の第一問で出ていたので、『ラッキー!』と思いました。第2問・第3問は過去問題集で何度も解いていたので、一度で貸借が一致しほっとしました。第5問では見事包装材Tに引っかかってしまいました。こちらは部分点になっていたと思います。

     仕事があるため、試験が終わった次の日には香港に戻りました。結果は1週間で出るため、ネットで仕事中に見ました。自分の番号を見つけて、『あ!』と叫びそうになりましたが、ぐっとこらえ、主人にメッセンジャーで合格したことを伝え、その後メールで日本の家族に報告しました。結果発表日がちょうど兄の誕生日だったので、いい報告ができて本当に良かったです。

     今回幸い合格できましたが、実は仕訳問題で2問間違え、8点落としております。仕訳は会計の基本なので、ここで8点落としてしまったことは深い反省点となっています。今後に関してですが、やはり海外在住なので最終的には英文での会計知識が必要です。そのため今はBATICの勉強をしています。復習をする際など、これからもちょくちょくこちらの簿記検定ナビには お世話になるかと思います^^

    管理人からRemiさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     はい、とてもオススメできます。こちらは、できるだけ話し言葉で、初心者にもよくわかるようかかれています。また三冊ありますが1冊はそれほど厚くなく、持ち運びにもとても便利でした。
     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIOのAX-12Vです。スタンダードなサイズで数字も大きく表示され、とても使いやすかったです。
     Remiさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な分野は本支店会計・伝票問題です。こちらはかならず満点が取れるようにしようと思っていました。苦手な分野は社債・委託販売・受託販売です。克服にはインターネットで調べて理解をしてから問題を解きまくりました。工業簿記もは始めは苦手だったのですが、とにかく図を描いて理解しようと努めました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     自分にあうテキスト選びが大切だと思いました。私は日本に帰国した際、書店で他のテキストもパラパラ読んだのですが、いまいちわかりにくいなーと思った本もありましたので、自分に合うテキスト選びはとても大切だと思います。あとは、たまにやる気がでなくなったり、不安になると、こちらの合格体験記を読んでいました。読むと『またがんばるぞ!』という気持ちになりました。

     私の勉強法は過去問題集をただひたすら解くというものだったので、過去問にはない、新たに出題された問題(今回の第5問など)やちょっとひねった問題がでると、対応できないという欠点があるのも事実です。こちらの簿記検定ナビをもっと活用すればよかったなと思います(私が利用したのは仕訳対策のみでしたので)

     ただ、海外にいても、こうして合格することができるので、これから受験しようと考えている方は是非インターネット等を活用して頑張ってほしいと思います。

    管理人コメント

     Remiさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!香港で仕事をされながら日商簿記検定の勉強をするのはかなり大変だったと思いますが、見事に両立されて短期合格されています。う~ん、すごい!

     Remiさんの勉強方法でぜひ参考にしていただきたいのは、マーカーを上手に使って学習されている点とです。たまに、何も考えずにひたすら問題集を回転させている人がいますが、Remiさんのように理解度に応じて「力を入れて勉強する必要があるところ」と「力を抜いて勉強しても大丈夫なところ」を分類するのはとても大事なことだと思います。

     別紙を用意して管理する方法でも問題ありませんが、マーカーなどを使って視覚的に管理する方が分かりやすいと思いますので、個人的にはRemiさんの方法をおすすめします。ただ1点注意していただきたいのは、マーカーの色を使いすぎると、何が何だか分からなくなってしまいますので(笑)、多くても3、4色ぐらいにしておいたほうが良いと思います。

     ちなみに僕が受験生だった頃は、何の問題もなく正解できた問題には「○」、間違えてしまった問題には「☆」、正解したけどやや不安の残るような問題には「△」というように分けていました。パッと見て、すぐに分かるようにしておくと便利です。

    Remiさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.40

     自分に合うテキストに巡りあえて、3回目の受験でリベンジに成功!

    • 投稿者:ゴティさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:3回
    • 勉強期間:約10か月

    日商簿記検定の勉強を始めたきっかけ

     新卒で入社と同時に、簿記3級合格というノルマが与えられ、辛くも合格してから早数年…。育児休業を経て元の職場に復帰しましたが、若い娘がいっぱい!!休みボケで浦島状態の私は、今後の会社人生に不安を感じ少しでも自分に付加価値を付けよう、と思い立って簿記の勉強を始めました。

     でも、そう甘くなかったかけもち生活。正直勉強をナメてました。ギリギリながら3級に一発合格したのがまずかったのかしら。仕事内容が多少経理と絡むので、知った気になってたかも。とにかく育児・家事・仕事・勉強の四重生活。頑張ってはみたけれど、勉強の優先順位はいつも最後…。

    第123回と第124回の不合格で学んだこと

     そんな中、勉強期間わずか2ヶ月半でチャレンジした123回。テキストを一通り読み、流れはだいたい理解できましたが、圧倒的に勉強量不足であえなく玉砕。試験中の時間との戦いにも馴れておらず、予想以上にドキドキしてしまって、ケアレスミスも多かったです。

     しかし反省したのもつかの間、また忙しい日常を言い訳に長い休養期間に入りました。これじゃいけない!次こそ合格!と思い、勉強を再開したのは試験約2ヶ月前。商工会議所に申し込んでからでした。結果的に、この回も落ちました。でも、難易度は上がっていたにも係らず、前回ほどテンパったりはしませんでした。

     解答速報を見ずして、「あ~、落ちた」という実感はあったのですが、自分的には、手ごたえあり!と感じたのを覚えています。勉強した分は、確実に身についている。今回はちょっと難しかったし、運が悪かった。次は本当に合格できるぞ! と、変な自信を持ってしまいました。

    「3度目の正直」でリベンジ成功

     このままの勉強スタイルじゃいけないと今更ながら気づき、124回の試験終了直後から、毎日少しずつでも始めることにしました。勉強時間は、主に会社のデスク(内職してスミマセン)と、子供が寝てからの1時間弱。計2時間足らずの勉強時間でした。

     幸い、2回の失敗を経てだいたい基礎はわかっていたので後は応用力。会社では、あまり気づかれないように、問題集を1ページずつコピーして持って行って、すき間時間を利用して解きました。解答はあえて持っていきませんでした。その日、昼間に解いた問題を、家で夜添削しました。

     私の悪い癖は、間違ったところをじっくり考えず、解答を読んで分かった気になってしまう所です。さらーっとしか理解しようとしないので、本番でイレギュラーな問題にぶつかると、もうアウト。よく考えないので、応用が効かないというやつです。

     だから、解答を持ち歩かない作戦は有効でした。昼間に「どーしてだ~。どーして貸借が合わないんだ~」と、とことん悩み、家に帰って解答を確認した時のあの快感。今までより断然理解が深まり、力がついたように思います。地道に1日1問のペースで過去問・問題集を繰り返し解きました。

     おかげで、試験を受ける前から自信たっぷり。本番も、落ち着いて臨むことができ、一通り見直す時間すらありました。結果、念願の合格。自己採点は90点。満を持してという感じです。

    試験勉強を振り返って

     これだけ時間をかけて、地道にやらないとやっぱり駄目なんだなぁと思いました。過去2回、落ちた会は本気で取り組んでいなかったと反省しています。簿記の勉強を通して、やればやるだけちゃんと身につくんだと実感しました。まあ、でもこうして余裕を持って合格できたということは、落ちたこともムダではなかったのかな。

     あと、いい問題集との出会いは大切です。私は簿記検定ナビと、TACプラス8点のための練習問題に出会えたことが大きかったです。やればやるだけ結果は付いてきますので、もしこれからチャレンジするという方は、じっくり向き合ってみてください。長くなりましたが、合格体験記は以上です。

    試験日当日の1日の流れ

     前日、子供の夜泣きで2~3時間しか寝られず。やっとふたたび眠れたぁ、と思ったら6時に子供に起こされ起床。コンディションは・・どちらかというと悪。朝食後、旦那に子供を預け、近所のコーヒーショップでおさらい(内容は、大本命と予想にあった第3問の本支店会計に照準をしぼり、過去問と予想から2問解きました)

     家族に昼食を作り、みんなで食べてからちょっと早めに移動しました。試験会場への移動の途中と、会場に着いてからは第5問対策。苦手としていた標準原価計算と、息抜きのつもりで単純総合原価計算(←これが結果的に的中!)

     前回・前々回と集中力不足でケアレスミスをしてしまった反省から、今回はコンビニによってチョコを購入。おまもりのつもりで、試験官の方が来る直前に二粒口に放り込みました。3回目で場慣れしたのか、チョコのおかげか、とても落ち着いて試験に臨むことができました。

     終わったあと、今までにない手ごたえを感じ、家に帰ってすぐに解答速報で確認。自己採点最低で90点前後だったので、合格を確信して親戚・友人にフライングで合格メールを送ってしまいました。。。

    管理人からゴティさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材について教えてください。また、この教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     おすすめできます!知識の穴をきれいに埋めてくれた感じでした。使った教材は“日商簿記プラス8点のための問題演習”です。
     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は、GENTOS D-0833と書いてあります。家にあったものです…使って慣れるタイプなので、特にこれがよくて使っていたわけではないです。
     ゴティさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     苦手な論点…第3問の決算勘定(損益勘定・繰越利益剰余金勘定・繰越試算表のつながり)と工業の勘定連絡です。得意な論点…第2問の伝票および特殊仕訳帳問題です。数をこなしたので、ラスト1カ月はまず間違えなかったです。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     独学だったので、わからないことをわからないままにしがちでした。上記、おススメのテキストに出会ってから、目からウロコが落ちること数回。早く自分に合ったテキストに出会えるといいですね。あとは、急がばまわれ。数をこなして慣れて行けばいいと思います。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     当面は経理部に余計な質問をする手間が省けたことで満足しています。今後、子供が2人、3人と増えて転職したとき、その履歴書に書ければいいかな。簿記1級は私の実力からしてスクールに通わないとダメだと思うので、今の仕事を続けているうちはないと思います。

    管理人コメント

     ゴティさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!なんでもそうだと思いますが、ふとしたきっかけで物事が大きく前進することってありますよね。ゴティさんの場合は、「自分に合う問題集に巡り会えたこと」と「ある程度の勉強時間を確保すること」に気づくことが出来た点が大きかったようです。

     そして、それをきちんと行動にうつされたのが良かったと思います。本文内で「問題集を1ページずつコピーして持って行って、すき間時間を利用して解きました」と書かれていましたが、社会人受験生の方は特に「細切れの時間を有効活用する」ことがポイントになりますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

     あとは、すぐに解答を見るのではなく、「なんでこんな処理になるんだろう?」「なんでこの数字になるんだろう?」とじっくり考える勉強方法もアリだと思います。じっくり時間を取って出した結論が合っていた時の満足感…ゴティさんの気持ちがよく分かります(笑)

     特に苦手な論点は、無意識に避けてしまいがちですので、腰をすえてじっくり取り組むようにしてください。苦手度合いが大きい論点ほど、理解できた時の喜びはひとしおです。

    ゴティさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.31

     得意分野をさらに伸ばすよりも、苦手分野のテコ入れをしよう!

    • 投稿者:ひがしさん
    • 勉強形態:会社が所属する法人会の講座
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    勉強形態

     最初の1ヶ月は独学でした。ここで基礎知識のインプットをしました。残り2ヶ月は会社が所属する法人会の講座(週2回2時間)ここでは、独学で疑問に思ったことの確認と独学の復習のつもりでの受講でしました。

    使用教材

    • スッキリわかる日商簿記3級(TAC)⇒独学時に使用
    • 合格テキスト 日商簿記3級(TAC)⇒講座で使用
    • 合格トレーニング 日商簿記3級(TAC)⇒講座で使用
    • サクッとうかる日商簿記3級厳選過去問ナビ(ネットスクール)

    勉強方法

    1. まず、独学にて「スッキリわかる日商簿記3級」を読みながら理解しました。時系列に仕訳が載っていて、説明も丁寧でしたので楽しみながらインプットできました。解説を読んでも納得がいかない部分は付箋を貼っておきました。
    2. 次に会社の所属する法人会の簿記講座に出席しました。参加の理由は、(1)独学では他人に質問するのが難しいことと、(2)同じ受験者のいる環境で勉強することでモチベーションを上げるため です。わからない部分や独学で付箋した部分は気負いせずにどんどん質問しました。法人会の主催している講座は特に試験対策講座では無い(つまり、内容は予備校のそれに比べて恐らく薄い)のですが、予備校に比べて格安(¥20,000弱程度)なので上記の目的のみで考える場合はお得だと思います。

    試験対策

    • 問題集&過去問

     まず「合格トレーニング」を1周しました。但し、1周した後に、間違えた部分のみ正解するまで繰り返しました。次に「サクッとうかる日商簿記3級厳選過去問ナビ」を使用して答練を3問行いました。答練は、各回の過去問からタイプ別に5問出題され、試験形式で回答する問題です。過去問の類題がほとんど網羅されていたので、これで解答方法を把握しました。

     最後に、過去問付属の(119回、120回、121回)を一度だけ時間を計り、回しました。但し、過去問に手を付けた時点で問題集を解き終わり、答練も終わっており、全て論点を理解できたと感じてからなので、120回(88点)以外は100点でした。実際の過去問の使い方は、「時間内に正確に解けるかの確認」に限定しました。

    • その他

     自分なりの論点・解法のまとめと間違った部分を要約した「メモ」を作成し、特に重要な部分は(黄色)でプリントし、赤下敷きで隠して通勤等で確認しました。

     また、通勤時間や移動時間を有効活用したかったので、DSソフト「本気で学ぶ LECで合格るDS日商簿記3級」も使ってみました。すでにテキストはあったので、仕訳のミニゲーム目当てでした。反復で何回も練習できるので、その点では一番の収穫でした。

     なお、問題集を解く時はPILOT「FRIXION」ボールペン(高温で消えるペン)で書き、解答後に消す場合はドライヤーで一気に消し ました。

    試験日当日の1日の流れ

    • AM6:00 起床

     目を覚ますためにシャワーを浴びて、以下のものを準備しました。

    • 受験票
    • 筆記用具
    • 電卓(予備も)
    • 携帯電話
    • 財布
    • 弱点要点要約メモ(自作したもの)
    • DS(ウォーミングアップの仕訳用)
    • AM7:30 出発

     電車で会場(明大前和泉校舎)へ。移動中はDSソフト「本気で学ぶ LECで合格るDS日商簿記3級」で仕訳ミニゲーム上級をサクッとやってウォーミングアップ

    • AM8:15 駅到着

     予想外の人の多さに動揺。コンビニに寄るのにも一苦労でした。

    • AM8:30 会場到着

     まずは会場を散策して空気に慣れる。その後トイレへ行って戦闘体制に。問題などはかえって混乱したら嫌なので手を付けない。今日までの自分を信じる。

    • AM9:00 説明

     説明+解答用紙に氏名と受験番号を記入。この時間は試験時間に入らないんだと一安心。

    • AM9:15 試験開始

     予め電卓音が気になりそうだったので耳栓を装着。一気に集中モードに入る。解答プランは予め決めておいた1⇒4⇒5⇒3⇒2

    • AM9:25 第1問&第4問

     引っ掛けを回避し、終了。特に問題なし。次に第4問に取り掛かる…最初の感想「なんじゃこりゃあああ!」出題者のほくそ笑みが思い浮かぶ。ただ、すぐに「全く習ったこと無い問題が出るはずが無い」と切り替えて冷静に。よく見てみるとほとんど通貨代用証券である事に気づき無事解答。

    • AM9:35 第5問

     嫌と言うほど見た問題。計算ミスに気をつけてゆっくりでも確実に解く。貸借が合って一安心。

    • AM10:00 第3問

     日ごとの仕訳は時間に追われるので、正直こちら(B/S・P/L作成)で安心した。こちらも貸借が一致。早く解くのも大切だが、見直しを無くすために丁寧を心がけた。

    • AM10:40 第2問

     商品有高帳でも簡単な方が出たと思う。この時点で100点の希望が出る。時間が余ったので見直しをする。

    • AM11:15 試験終了

     この時点では100点を確信していました。。。

    • PM12:15 会場退場

     TACの速報会に出席(一般人も参加できた。)そこで問3のケアレスミス。売買目的有価証券の評価益の加算をし忘れたことに気づく。←仕訳はしていた。それにより、連鎖的にB/S現金残高も間違える。貸借が合っていたので、見直しでも見落としてしまいました。あぁ、100点がぁ(汗)

    管理人からひがしさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材・DSソフトは他の方にもおすすめ出来ますか?
     スッキリ~シリーズは、時系列にケーススタディー形式で説明してくれるので、独学の時にはとてもわかりやすいかと思います。文字を読んで飽きてしまう人には特にオススメだと思います。

     DSソフトは好みが分かれると思います。ゲーム世代やDSを使い慣れている人は問題ないと思うのですが、慣れていない人は他の参考本を読んで理解するほうが早いかもしれません。

     ただ、仕訳のミニゲームに関しては、繰り返してできることと、場所を選ばず、ちょっとした時間の隙間に仕訳の練習ができるので、この部分はとてもオススメです。

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     SHARP EL-S752K

     これにした理由は、ボタンが大きくて押しやすいからです。表示窓の角度調節もできます。私のように電卓初心者には使い勝手が良いと思います。

     ひがしさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は売上原価計算と訂正仕訳です。この部分は問題間違えもほとんど無かったので、特に解きなおしたりはしませんでした。

     また、最初は為替手形と費用・収益の見越し繰り延べが苦手でしたが、問題集で「間違えたor理解できていないけど勘で当たってしまった」部分にしるしをつけて論点確認⇒繰り返し解きました。結果、試験前には全て得意な論点になってました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     過去3回の過去問と、今回の試験を受けて感じたことは、最近の日商簿記試験は理解力を問う内容が増えているのかな?というところです(今回の問3の補足資料1や、問4のように)

     試験まで比較的時間のある方は、結果を見ながら解く(過去問対策のみなど)だけではなく、各項目について理解をした上で問題を解く練習が必要かと思います。そのために私がしたことは以下の3点です。

    ・間違った&理解できなかった部分に付箋を貼る
    ・付箋部分は論点を再度確認
    ・論点確認をしたら理解をして解けるまで繰り返す

     最初は解らなくても、ある時にふと解るようになると思います。

     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     現在、11月の2級に向けて勉強中です。2級の結果次第では1級に挑戦してみたいと思っています。

    管理人コメント

     ひがしさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!ひがしさんは、会社が所属する法人会の講座を有効活用して合格されていますが、一番参考にしていただきたいのは得意分野をさらに伸ばそうとするのではなく、苦手分野を克服するための勉強をされたという点です。

     日商簿記検定に限らず、資格試験では「得意分野をさらに伸ばすよりも、苦手分野のテコ入れをするほうが合格可能性が高くなる」と言われていますが、ひがしさんの勉強スタイルはまさにこれを証明した形になっています。

     苦手分野の勉強というのはとてつもなく苦痛を伴う作業です。問題文を読んだだけでテンションがガタ落ちします。ただ、苦手分野をほったらかしにしておくと、後々に自分の首を締めることになりますので、苦手分野ごとにまとまった時間を取って集中的に取り組むようにしてください。

     ちなみに、管理人も…受験生時代は帳簿組織がどうしようもなく苦手だったのですが、腹を決めて数日間、寝ても覚めても帳簿組織の問題を解きまくった結果、いつの間にか得意分野になっていたという経験があります。

    ひがしさんが使われた教材&電卓のまとめ