投稿者: 田口泰久@簿記検定ナビ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.45

     専門学校は徹底的に利用すべし!受講料は高いですが、必ず元は取れます!

    • 投稿者:なきうさぎさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     こんにちは。簿記検定ナビの特に仕訳問題対策には本当にお世話になりました。他にも、荷為替の解説は本当に分かりやすかったです。あの解説で特殊商品販売には自信がつきました。ありがとうございました!

     私は、3級については最初は独学で頑張りましたが、そもそも取引の要素が全く理解できなかったため(仕訳を全部覚えればいいんじゃないか・・・と今考えればバカなことを考えていました)やっぱり通学形態に切り替えました。

     3級の(2月の)検定が終わった後、専門学校のコースを比較して(3月から始めて6月の検定に間に合わせるコース)、勤務していても通学に無理がないようなコースに決めました。ただやはり「無理がないような」とはいえ、1ヶ月で工簿、次の1ヶ月で商簿、次の1ヶ月で問題を解き、6月の検定というスケジュールは精神的にしんどかったです。

     勿論、各専門学校では、合格保証コース(フルセットや本科生で通学していれば、不合格になっても次の検定対象のコースを無料で受講できる)がありますが、11月までこの精神状態はかなり厳しいので、かなり精神的に追い込まれていたと思います。個人的に、勉強期間は4ヶ月(問題を解く期間として2ヶ月程度の余裕)はあったほうがいいな・・・と思います。

    工業簿記と商業簿記

     工業簿記はそもそも「何が分からないのかすら分からない」という状況で、ネットで用語から検索したりしましたが(でも逆に、用語に囚われると進まないというアドバイスもありましたが)、用語の意味がイメージできないと辛いなぁと思いました。逆にいえば、勘定連絡図の作業工程、あるいは出題そのものをイメージできれば工業簿記は制覇できる・・・かも知れません。大事なのは暗記よりも、とにかく商品の流れをイメージすることだなと思いました。

     商業簿記は、とにかく3級が基礎となるので、3級の繰越商品はガッチリ復習する必要があると思いました(特に、本支店会計の出題でも絶対にここは問われるので・・・)それから、見越し・繰り延べ(の毎年払いのパターン)、減価償却も苦手な人はもう一度復習しなければなりません(ここらへんの問題作成は、ひねろうと思うといくらでもひねられるんだな・・・と思いました)

    仕訳問題対策と専門学校の模擬試験をおすすめ!

     仕訳問題は、簿記検定ナビ仕訳問題対策が一番良いと思います。各ページの末尾部分に関連の仕訳問題も表示されているので、横断的な理解をする際に本当に助かりました。

     あとは、どなたかが仰っていた「模擬試験等は受けておいたほうがいい」という意見に私も賛成します。専門学校では、模試のみとか、直前の答練のみとかのコースもありますし、無料で誰でも参加できる予想会もあるので、そういうのを積極的に活用すると良いと思います(かなりきついですが、 私は2つの専門学校の答練をかけもちしていました)

     また、専門学校によって違うと思いますが、受講生のみ対象の無料イベントがたくさんあるので(それを消化するのも大変ですが)活用したほうが絶対に良いです。ただ、予想会の予想は・・・頼りすぎはよくありません。特に最近は同じ形式の問題が連続して出たとかもあるので、やっぱり「どの問題が出てもある程度大丈夫」と言えるようになるのが理想だと思います。

    試験を振り返って

     今回の試験は、管理人さんの過去問分析の通り(過去と比較すると)全体的に易しめではあったと思いますが、5問を思いっきり落としました(包装が完成品のみということや、5個で1つということが全く浮かばなかったです)

     仕訳問題も少なくとも3問落としました。引当金と値引きの問題は仕方ないかも知れませんが、売買目的有価証券の日数を間違えたのが自分ではかなり悔しいです(売買目的有価証券の仕訳は自分としてはかなり得意としていた筈だった)

     結論としては…「試験で実力以上を出せるのは稀。平常心ではないということをもっと自覚して1つ1つ落ち着いて考えること」「努力の積み重ねがものをいうこと(運だよりにしてはいけません)」「計算用紙は絶対に捨てない。きちんと自分の間違いと向き合って問題の解き直しをするのが大事」の3点が大事だと思います。

    試験日当日の1日の流れ

     試験日前日:専門学校生は専門学校各校で直前イベントがあるので、それに任せていれば良いと思います。あれも出るかも、これももしかしたら…と思ってしまいますが、マイナスな考えで消耗してしまうほうがいけないと思います。

     試験日当日:2級は午後なので、遅刻の心配はありませんが、その分余計にあれも出るかもとか考えてしまいます。会場には早めに着くことをモットーにして、教材はまとめノートのようなものだけを持っていったほうがいいと思います。トイレとか(人が多い)時間がかかったり、そうでなくとも誰かが行っていると自分も行きたくなるものなので、会場ではあまり机に向かえる時間がないと割り切ったほうがいいかもしれません。

     専門学校へ行っていると、専門学校も受験会場にできるので「平常心」・・・は無理ですが平常心に近く状態で試験に臨めると思います。また、各専門学校で試験を受けた後は解答速報で答え合わせをすると良いと思います(後日、ネットで配信されるのをチェックするだけでも良いですが、やっぱり・・・「しまった!ここが曖昧だ」と思ったその瞬間に、きちんと問題を解決しておいたほうが良いと思います)

    管理人からなきうさぎさんへ追加の質問

     今回、利用されたのはなんという専門学校ですか?また、その専門学校の講座は他の方にもおすすめ出来ますか?
     TACです。ただ、答練と模試は大原にも通いました。講座については、それぞれに良いところがあると思いますし、恐らくその地域によって各校の取り組み(イベント)も違うと思います。

     専門学校を考えている人がいらっしゃったら、きちんと足を運んで説明会等に参加したほうが良いです。講師と直接話すことで、自分と講座があうかもイメージできますし、実際にその学校に入った後も、質問しやすくなります。

     3・2級は過去問をどれだけ解いたか、どれだけパターンに慣れるかが合格の鍵になると思いますが、理解という点においては安心してすぐに質問できる、専門学校の講座は良いのではないかなと思います(最初独学で変な癖がついた私は時々変な仕訳をしてしまいます)

     あとは、簿記検定ナビでもたまに紹介されていますが、キャンペーンを使うと費用を安くできます。いつ、どんなキャンペーンがあるかも恐らく各校によって違うと思うので、専門学校のサイトはこまめにチェックしたほうがいいと思います。

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     電卓は「CASIO DS-20K」です。もう売っていないはずです。これは、私が経理の仕事についてから前任者から引き継がれたもので、もう凹んでいるし傷もたくさんついてますが、ずっとこれで計算してきたので「試験も一緒に頑張ろう!」と使っていたものです。

     よくよく見たらこれ、サイレント機能がついていたんですね。道理ですごく滑らかでうるさくないなと気づきました。やっぱり電卓の音は(打っている自分も)気になってしまうものなので、サイレント機能がついている電卓のほうが良いと思います。

     なきうさぎさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     差異分析・シュラッター図の問題は他に比べると間違わなかったです。私にとって、工業簿記はどうしてもイメージしにくかったですが、シュラッター図や価格・数量・時間・賃率差異等は図やBOXを書いて「ひ・じ・き」の順で入れていけばいい…と割とすんなり入れたからかも知れません。

     苦手なのは、CVP分析と直接原価計算です。CVP分析は、最初は「公式を覚えるよりも、販売数をXと置いた方程式を考えればいい」と思っていたのですが、他の人に「絶対に公式に突っ込んだほうが早いよ、時間を有効に使うためにはスピードだよ」と言われ…結局両方考えているうちに分からなくなったという経緯があります。ぶれないことが大事です(笑)直接原価計算は、今改めて勉強中です。

     苦手な論点は、とにかく分からないと思ったら「解答を見る→どの数字を何故使っているかを考える→分かったら解答を見ながら一度解きなおす→次に見ないで解きなおす」という方法で勉強していました。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     専門学校に通っていると、いろいろな人がいますから、誰もが自分よりもずっと余裕があるように見えます。学生さんらしい人を見ると、「いいなぁ勉強できる時間がいっぱいあるんだろうな…」社会人らしい人を見ると、「きっとずっと経理をやってきたプロなんだろうな…」と思って余計に焦ってしまったりします。その結果、問題集から目が滑るようになります。

     そうではなくて、誰もが不安な気持ちを抱えているに違いない。みんな同じだとどーんと構えることがまず第一。そして、「自分のペース」を守ること。「次はあの問題も解かなければいけない」よりも、「今日はこの問題が解けた」ということを大事にすること(そして仕訳でも工簿でも伝票でも良いので、1日1問は問題に触れること)。

     5月は本当に目が問題を滑る状態でしたが、大原の先生が「もう何から手をつけたらいいかわからなくなったら、予習プリントをやってください。それで答練で良い点数を取れば自信も付きます」ときっぱり宣言してくださったので、5月は大原とTACのそれぞれの答練しかやっていません(…が、徹底的に予習と解き直しはしています)

     もちろん、「答練だけで合格します」ということではありません。落ち着いて、間違えても解き直しをして、しっかり理解をすれば自然に身についてくるものがあると思います。大事なのは、嫌いでも苦手でもそれでも向かっていくこと、そして「どうしてこうなるんだ」ということを見つけようとする貪欲さだと思います。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     簿記2級を目指したきっかけは、「経理をやってますと言って簿記を持っていないんじゃ説得力がないでしょう」ということで、ひたすら2級を取ることそのものを目的にしてきました。簿記2級はまだ「仕組み」(というか大きな枠)なのだなと思います。今までは仕訳そのものしか見ていませんでしたが、帳簿等を見て「何をいっているのか」「どういう取引があったからこうなった」はおぼろげに分かるようになったと思いますし、分かろうとする自分がいます。

     「ではどうすれば良いのか」という部分を次は考えていきたい…そういう勉強をしていきたいと思うようになりました。簿記1級・税理士を目指すかどうかはまだ分かりませんが、自分ができそうなところから、勉強は続けていきたいと思います。

    管理人コメント

     なきうさぎさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!専門学校の良いところを徹底的に利用し、見事に短期合格されたなきうさぎさんの合格体験記には、「専門学校を上手く使うコツ」が随所にちりばめられていますので、受験生の方にはぜひ参考にしていただきたいと思います。

     僕がなきうさぎさんの合格体験記で「確かに!」と思ったのは、「最初独学で変な癖がついた私は時々変な仕訳をしてしまいます」という部分で、僕が受験生の時にも「変なクセ」にずいぶん悩まされました。

     独学で勉強していた頃はT勘定の存在すら知らなかった僕は、「下書き用紙にひたすら仕訳を切って、後でそれを集計して解答する」という方法で総合問題を解いていました。簿記2級まではこの方法でもなんとかなるのですが…簿記1級以上となると処理が追いつかなくなってしまい、これが原因でスランプに陥ってしまいました。

     それなら、効率のよい方法に変えればいいのでは?という話しになると思うのですが、一度ついてしまったクセや先入観をなくす作業というのは見た目以上に大変で、T勘定を使った解答をマスターするまでにいろんな回り道をしてしまった経験がありますので、経済的な問題がクリアできるのであれば、簿記の「ぼ」の字も知らない状態から専門学校で勉強するのが一番かもしれません。

     あと、試験直前の不安な時期に、やるべきことをきっぱり言ってくれる先生の存在は大きいと思います。独学でも簿記検定ナビの掲示板などでアドバイスをもらうことは出来ますが、やはり面と向かってきっぱり言ってもらえると安心して勉強に集中することができますよね。これは専門学校でも「通学」クラスだけの強みです。

    なきうさぎさんが使われた教材&電卓のまとめ

  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.44

     簿記と恋愛は同じ!浮気せずに、何度も何度もアタックすべし!

    • 投稿者:でこさん
    • 勉強形態:専門学校(通学)
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約5か月

    日商簿記検定の勉強を始めるきっかけ

     きっかけは、昨年7月にリストラにあったことです(笑)不景気で所属していた部門が閉鎖になり、他の部門に移ることも出来たのですが、ここいらでちょっと人生考えてみよう(今までずっと働いてきたし…)なんて思って、会社をやめました。

     で、初めて派遣会社に登録したのですが、運転免許以外にこれといった資格を持っていないことにあせりを感じ、不景気だし仕事もすぐには見つからないだろうから、前々から勉強したいと思っていた簿記を勉強しようと思ったわけです。

     しかし、運よく(?)というかなんというか、派遣ですがすぐ貿易事務の仕事が見つかり、仕事をせずに簿記の勉強だけをしようと思っていたのになぜか仕事と勉強を両立することになりました。

    勉強方法について

     3級は、1か月半位勉強して昨年の11月に受け、96点で一発合格しました。どうせなら2級まで取ってしまおうと思い、今年1月から大原に通いました。勉強方法はこれといって特別なことはしていません。

     毎週日曜日、10:00~17:00まで大原で授業を受け、翌月曜日~土曜日まで、会社から帰ってきて大体1時間半から2時間は机の前に座り、復習メインで問題集を解き、わからない所はテキストを見て再度問題集を解く、の繰り返しを、今年1月~6月まで行いました。

     ただ、3級と違いさすがに2級は難しくて学習範囲も広く、一度問題集を解くぐらいでは時間が経つとすぐ忘れていて、(歳のせいでもあるのですが…ちなみにもうすぐアラフィフ女です)解いては消しゴムで消し、解いては消しゴムで消し…のくりかえしで、問題集がボロボロになってしまいました。

     途中、GWを挟んでいたのですが、今年はずっと家にこもって勉強していました。私の性格上、短期決戦は得意なのですが、長期は苦手なので6月に絶対に合格する!という一心でひたすら問題集を解きまくっていました。最後は気合と意地だったかもしれません(笑)

     あと、早く試験が終わってワールドカップが見たい!の一心で頑張った感じです。やっぱり最後は、「絶対に合格してやる!」という強い気持ちがあるか無いかの差のような気がします。私は決して精神論者では無いのですが(どっちかといえば精神論が嫌いな方です)、最後まであきらめない気持ちってやはり大事なのかな?と思ったりして。

    試験日当日の1日の流れ

     朝8:00頃起床。普段は朝食を食べないのですが、試験が昼からなのでさくっとパンとコーヒーですませました。試験会場は家から自転車で15分位のところなのですが、当日は降ったりやんだりの雨。家を出る直前まで自転車で行こうか電車で行こうか迷いつつ、ニュースを見ていました。

     結局、約1時間前に試験会場に着くように電車に乗りました。勉強は前日で終わり。当日はテキスト等は一切開かない(変にわからない所が見つかると不安なので)と決めていたので、電車の中でも試験会場に着いてからも、一切テキスト等は見ませんでした。

     ただやっぱり緊張していたのか?トイレには4回くらい行きました。あと、答案用紙に名前を書く時に妙に手が震えて困ったので、実はかなり緊張していたのかもしれません。

     問題を解く順番は、(1)→(4)→(5)→(2)→(3)と決めていました。工業簿記の方が比較的得意だったのと、問(3)を解くのにいつも時間がかかっていたので、後回しにしようと思っていました。しかし…問(1)の第1問目でつまづいてしまい、妙にあせって頭が真っ白になってしまうはめに。

     仕訳問題を完璧に解いていないまま、落ち着こうとして次になぜか問(2)を解き、最後の貸借が合わず、ここでもかなりあせって、なぜか問(3)の本支店会計を解いてしまい、結局は、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)の順番で解いてしまって、最後の問(5)を解いていたらTIME UP!

     結局見直す時間も無く終わってしまい、得意だと思っていた工業簿記がまったく満足のいかない出来になってしまいました。なので、終わった時はかなりブルーに…見直しも出来なかったし、「絶対落ちた!」と思いました。

     あ~あ、次回11月まで再度勉強か…とかなり落ち込んで足取りも重く家に帰りました。もうほんとに絶対落ちたと思っていたので解答速報も怖くて見れませんでしたし、次回11月の試験に向けて、どういう風に勉強しようか?と気持ちは完全に11月に向かっていました。

     発表当日、合格しているのを見ても、はじめは信じられませんでした。何回も何回も自分の番号を見て、受かってる!とやっと確認した途端、なぜか全身からサァ~っと血の気が引いたのを思い出します。点数は以下のとおりでした。

    • (1):12点
    • (2):20点
    • (3):20点
    • (4):18点
    • (5):4点

     …の74点でした。やはり、第5問はまったくダメでしたね。でもなんとか他の問題で点数稼げたので、70点以上でギリギリですが、合格することが出来ました。

    管理人からでこさんへ追加の質問

     大原の授業の良かったところと、イマイチだったところをできるだけ詳しく教えてください。
    <良かったところ>

     やはり、決まった時間に学校に行って授業を受けることで、検定に向けての学習スケジュールが計画的に立てられたことです。独学の道も考えたのですが、私は元来怠け者なので、家で一人で勉強していると絶対に遊んでしまうと思ったので。

     あと、大原は一定の出席率があり試験を受ければ、もし落ちたとしても、もう一度同じ内容の授業をフルで受けることが出来る制度があり、もし1回目でダメでもその制度を利用してもう一度頑張れると思ったので。

    <イマイチだったところ>

     学校や先生方については特に何も無いのですが、私が授業を受けたクラスは、なぜか若い男女(10代~20代?)が多く、授業中大いびき(!)で居眠りをしていたり、おしゃべりをしている人が数人居て、正直イラつく事が時々ありました。

     あくまでも数人で、大多数はまじめに授業を受けていた人がほとんどだと思うんですけど。なので、そういう事が気になる人でしたら独学の方がいいかもしれないですね。

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     使用した電卓は、CANONのHS-1210TUです。3級を受けた時は、シャープの別の電卓を使っていたのですが、あまり使いごこちが良くなくて。2級を勉強し始めた時に、ヤマダ電機に行ってあれこれ見ながら、価格と大きさが気にいって選びました。購入後に、簿記検定ナビおすすめ電卓のページで、同じ電卓を薦めておられるのを見てちょっと安心したりして(笑)。

     使いごこちは非常に気に入っているので、他の方にもおすすめ出来ます。ちなみに私は、億、万、千キーはほとんど使っていませんが、大きい位を計算するときは便利かも?

     でこさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、商業簿記では、本支店会計と精算表、工業簿記では標準原価計算と損益分岐分析です。特に穴埋め形式(推理形式?)の精算表は、パズルを解いているみたいで楽しかったです。

     本支店会計は、最初問題集を解いていてもまったくわからなくて、「なんじゃこりゃ?」って感じだったのですが、大原の先生に解き方を教わってから、解くのが楽しくなりました。今回試験で出た時は、「よっしゃ!」と心の中でガッツポーズしました(笑)。

     標準原価計算は、学校でも出ると言われていたので、必死で解き方を覚えてまとめ問題でも模試でも満点でした。損益分岐分析は、前に勤めていた会社で利益率を計算していたので、すっと頭に入りました。

     苦手な論点は、試験でいう第2問のところ。伝票会計と帳簿組織です。「こんなの、今は販売ソフトと会計ソフトに入力するだけで実務は超簡単なのに…めんどくさい。」なんて悪態つきながら問題を解いていました(笑)あとは、仕訳の特殊商品売買が苦手でした。くりかえしくりかえし解きすぎて、問題集が破れてしまいました(笑)

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     ほんとに特別な事は何もしていないです。教材も大原で配布された物のみを使用して、他の教材は一切使っていません。ただ、毎日仕事から帰ったら、どんなに疲れていても1時間半~2時間は必ず問題集を解くようにしていました。

     地道にくりかえしくりかえし問題を解いて、わからない所はテキストを見るなり学校の先生に聞くなり、簿記検定ナビさんにおじゃまするなりして基礎的な理解を深めることだと思います。

     あと、どうしても試験本番は緊張します。普段問題集を完璧に解けていても、模試で100点満点取れてたとしても、本番でちょっとつまづいた時、途端に頭が真っ白に…なんてことも十分ありうるので(私だけかもしれませんが)、まずは、わからない所を無くすことだと思います。

     他には、個々の性格にもよると思いますが、私は試験に合格するまで一切友達付き合いを絶ちました(笑)飲みに誘われても「簿記の試験が終わるまでは遊ばないから。」と断っていたので、友達から「付き合い悪い」とか「そんなに根つめなくても…」って言われたことも(笑)

     ただ私には、ある程度自分を追い込むことが必要でしたので、「これが終わったら思いっきり遊んでやるぞ!あそこに行って、あれ食べて…」なんて、楽しい事を想像しながらがんばりました。

     なお、私の場合、3級も2級も問題が比較的簡単な回に受験したみたいで、ある意味運が良かったのかもしれないです。でも運も実力のうちだと思っているので、自分を信じて地道に頑張るしかないと思います。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     今のところ、上位資格に挑戦する予定は無いです。私の目指すところは「なんでも屋さん」です。「経理も貿易も営業事務も出来ますよ。お茶くみもしますし、掃除もします。営業もやれと言われればやります。どうですか?」と自分を売り込んでいくつもりです(笑)

    管理人コメント

     でこさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!「合格していると思っていたのに、合格していなかった」というパターンは辛いですが、「不合格だと思っていたのに、なぜか合格していた」ってパターンはめちゃ嬉しいですよね。僕が簿記1級に合格した時もまさにそうでしたので、自分のことのように嬉しいです。

     でこさんは、追加の質問で「毎日仕事から帰ったら、どんなに疲れていても1時間半~2時間は必ず問題集を解くようにしていました。」とおっしゃっていますが、これ本当に大事だと思います。まさに「継続は力なり」ですが、簿記はスポーツですので、毎日の反復練習が一番効果があります。

     あとは、教材の浮気をしないことも大事です。勉強が進んでくれば進んでくるほど、他の教材がどうなっているのか気になったりするのですが、まずは1つの教材を完璧に仕上げるようにしてください。中途半端なまま他の教材に手を出すと、両方とも消化不良になってしまう可能性があり、プラスどころか大きなマイナスとなってしまいます。

     「まずは1つの教材を完璧に仕上げる。その上で、まだ時間がある場合には他の教材に取り組む。」…これが一番王道的な勉強スタイルですので、これから勉強を始められる方にはぜひ参考にしていただきたいと思います。

    でこさんが使われた教材&電卓のまとめ

    • 教材:資格の大原の教材
    • 電卓:CANON HS-1210TU
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第125回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.43

     専門学校の簿記講座は、高いお金を出しても受講する価値アリです!

    • 投稿者:ともBさん
    • 勉強形態:専門学校(通信)
    • 受験回数:2回
    • 勉強期間:約4か月

    1度目の挑戦はほろ苦い結果に

     1回目の受験(124回)の時は、職業訓練で簿記を習っていたのですが、3級も同時に受けましたが、不合格でした。本来なら3級に絞って受験すべきところを、欲張って有料で2級の講習を先生にお願いしたからです。3級でさえ初めて勉強するのに、2級の勉強まで短期間でつめこむのは、今考えると無謀でした。

     3級は65点、2級は31点しかありませんでした。しかし、それがベースとなったのは確かです。2度目の受験に向けて、ある程度の知識が出来ていたので、簿記が段々と面白くなっていました。

    某経理学院の教材との出会い

     2度目は2級に絞って勉強しようと決意し、弟が購入してまだ開封していなかった某経理学院の教材をもらって、パソコンで勉強しました。CD-ROMをセットすると講師の方が出てきて、ものすごく分かりやすく説明してくださるので大変助かりました。

     さすがプロだなあと感動し、ファンになりそうなほどでした。テキストや問題集もたくさん入っていて、勉強しやすかったです。しかし、この教材のお値段を知った時には驚きました。やはり、分かりやすいだけにそれなりの経費はかかるのだなあと納得でした(職業訓練は教科書代のみしか要らないのですが…)

    簿記検定ナビとの出会い

     日商簿記の2級は商業簿記と工業簿記の二つがあり、出題範囲も広いので、予想問題が知りたくて、簿記検定ナビを見させてもらいました。見事、本支店会計が出題され、感謝の思いを伝えたくて投稿しています。本当にありがとうございました。

     本支店会計が出題されるだろうと知った時点では、問題が解けていませんでした。勉強したはずなのに、頭に入っていなかったようです。本支店会計を意識して集中的に勉強し、試験当日は20点満点でした。第1問の仕訳がかなり難しく、私は2問しか正解できませんでしたし、総合でぎりぎり70点を上回ったぐらいでしたので、この予想は本当に大きかったです。感謝の気持ちでいっぱいです。

     仕訳で悩んでかなり時間を費やしたので時間が足りるか不安になりましたが、他の問題は比較的すんなり解けて、時間が20分ほど余りました。なのでまた仕訳に戻って役員賞与の仕訳を書き直しところ、書き直す前の仕訳が正解でした(悔しい!)

     ほかの問題も見直していると、極度に緊張していたせいか、あきらかに間違った答えを記入していて慌てて書き直ししました。これは気づいてよかったと思いました。私は今、失業中で時間がたくさんあったので、朝から寝るまで集中して勉強できたことも、不幸中の幸いだったように思います(2回目の試験までに約2カ月半の時間がありました)

    試験日当日の1日の流れ

     2級は午後からなので、午前中は自宅で最後のラストスパートで問題を解いていました(仕訳問題を重点的にやっていました)うっかり一番大事な電卓を忘れそうになり、ひやっとしました。自宅で勉強していた際に、雑貨屋で買ったおしゃれな電卓を使用していたのですが、この電卓でいいのか不安になりました。でも、使い慣れた電卓の方がいいと思い、それを持って行きました。裏を見るとCanonと書いてあったので、なるほどおしゃれな割に使い勝手がいいわけだと納得してしまいました。

     11時半ごろ、会場近くのカフェでサンドイッチとアイスコーヒーを注文し、軽く昼食を済ませ、テキストを復習していました。私はこの時期、花粉症があり、試験中に鼻水やくしゃみが出ては困るので鼻炎の薬を飲みました。12時45分頃にお手洗いを済ませ、カフェを出て会場に向かいました。

     会場の入り口では某専門学校の方がチラシを配られていたので受け取ったのですが、最後の復習で仕訳問題が載っていて活用させてもらいました。また、試験後の解答速報会のサイトなども載っていましたので、受け取って良かったと思いました。試験の30分前に会場に到着しましたが、既にたくさんの方が席につかれて、テキストや問題集で復習されていました。試験が始まる15分ほど前に、もう一度お手洗いに行きました。

     試験が始まると、ものすごく緊張して手が震えました。しかも仕訳問題が難しく、しょっぱなからパニックでした。隣の方の電卓の音が気になって仕方ありませんでしたが、この日のために毎日勉強してきたのですから、絶対受かるという気持ちで、自分に「大丈夫!落ち着け!リラックス!」と言い聞かせながら頑張りました。

     終わった後は、薬を飲んだせいもあってのどがからからでした。受験時にはペットボトルの水など常備していた方がいいかもしれません。出口で色々な専門学校の方が回答速報入りのパンフレットを配られていたのでいただきました。昼食を済ませたカフェに寄ると、気のせいか店員さんが「さっきも来た人だ!」というような表情をされて、少し照れくさかったことを覚えています。

    管理人からともBさんへ追加の質問

     某経理学院の教材の良かったところと、イマイチだったところをできるだけ詳しく教えてください。
     某経理学院の教材の良かったところは、CD-ROMに出てきた講師の方の説明が大変分かりやすく、かみくだいて説明してくださっていたところです。受験生がよく引っかかるところや、よく質問されるところを熟知しておられるようで、そういった部分を理解しやすいように説明されていました。

     また、問題集がたくさん入っていて、それを解くことで力がついたように感じています。イマイチなとこは、強いて言えば、質問したい時にすぐに質問できないことです(仕方ないことですが…)

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私が今回使用した電卓は、デザイン性重視のものでしたので、私にとっては使いやすかったのですが、他の人がどう判断するかは少し疑問です(おすすめとまではいきません)機種はCanonのLS-Smartで、FrancFrancで購入しました。

     家電量販店のおすすめで980円くらいで購入したCanon LS-120TUは、前回の試験の際に使用しましたが、安定感がなくボタンを押した感じが軽すぎて、カシャカシャという音など、どことなく使いにくく違和感を感じます。

     ともBさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は、総合原価計算です。ボックス図を使って数字を出し、その数字がピッタリ合っていた時に快感です(笑)また、本支店会計は、利益がどこにどれだけ含まれているかを算出するのが面白いと感じました。

     苦手な論点は仕訳問題の社債や、受託・委託販売の問題などです。結局、今回の試験でも解けずに克服できないままでした。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     自分が苦手としている部分を把握しきれていなかったように思います。そのため、問題を解く時によく同じところを間違えていました。ぼっちーさんもおっしゃっているように、ノートなどに苦手な部分を書き留め、そこを徹底的にマスターすることが大切だと思います。後はやはり、たくさん問題を解き、分からないところを理解していくことです。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     今後は簿記2級を活かせる仕事、税理士事務所勤務または経理事務の仕事に就きたいと考えています。そして、仕事をしながらまた、上(税理士科目取得)を目指していきたいと思います。

    管理人コメント

     ともBさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!某経理学院というのは…大栄さんでしょうか。受講料を軽く調べてみたところ、簿記3級は25,000円前後、簿記2級は60,000円前後、簿記1級は140,000円とのことで、プライス的には若干高めのようですが、「この講座のおかげで合格できた!」と感じられるほどの内容なのであれば、個人的には決して高い買い物ではないと思います。

     簿記検定ナビでは、簿記3級と簿記2級に関しては独学で十分合格可能だと耳が痛くなるほど言っていますが、どうしても次の試験で合格したい場合は、専門学校の講座を受講するのもアリだと思います。金銭的な負担はどうしても大きくなってしまいますが、独学ではなかなか手に入れることが出来ない貴重な情報を得られたり、独学受験生特有の「精神的不安(この勉強方法でいいのかな?など)」から解放されたりしますので、興味のある方は資料請求等をしてみてはいかがでしょうか。

     なお、専門学校については、資格の大原やTACなどのメジャーどころであればまず問題ありませんし、中堅学校の講座も基本的に大差はありませんので、講義の雰囲気や価格などで決めるようにしてください。ちなみに、もし僕がもう一度受講するのであれば…一番バランスの良い資格の大原を選ぶと思います。

    ともBさんが使われた教材&電卓のまとめ

    • 教材:某経理学院の教材
    • 電卓:Canon LS-Smart
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第125回日商簿記検定 簿記3級&簿記2級 ダブル合格体験記 No.6

     社会人でも、勉強期間3か月で簿記3級&2級のダブル合格可能です!

    • 投稿者:chigusaさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     こんばんは(打っているのが夜なので)、勤続1*年の会社員です。このごろ会社以外の活動もありかもと思い始め(会社の将来も心配^^;)、やっぱりまず簿記ができないと!というようなノリで勉強しようと思いました。

     無謀にも、一気に2級までとってしまおうと考え、大変でしたが、勉強時間が圧倒的に足りない状態で、1回で運良く合格できて、ほっとしています。勉強時間が取れない方でも、なんとかなると思っていただけるならと思い、投稿いたしました。

    勉強時間(勉強期間)について

     勉強期間は3ヶ月間で、平日は1時間程度、土・日・GWは半日くらいでしょうか。その間、4月には事務所の引っ越し、その後、風邪を引いたり、さらに直前2週間は後述のとおりあまり勉強できず、前日に1日かけて復習したくらいです。

     5月中旬から1ヶ月、過去問と予想問題を解く期間に充てましたが、全然追いつきませんでした。勉強時間が取れない場合は、テキストやトレーニング問題はさらっと一通りだけやって、過去問をこなすのを2ヶ月かけたほうがいいと感じました。3ヶ月ではちょっと厳しかったです。4ヶ月あると多少のトラブルがあっても余裕があり、だいぶ楽になるかなと思います。

    学習教材について(番号は手をつけた順番です。)

    • 簿記3級
    1. なるほど合格塾日商簿記3級(中央経済社)/3月
    2. サクッとうかる日商3級商業簿記トレーニング/3月~4月
    3. サクッとうかる日商3級商業簿記テキスト(買い足し)
    4. ラストスパート模試/5月下旬

     ①は、仕訳の理解にはとても良かったのですが、帳簿の解説が少なくて、新たにテキストを買い足しました。②は、簿記検定ナビおすすめテキスト&問題集のページやアマゾンの書評を参考に、店頭で確認して購入。ひととおり解いてみました。テキストを読んだ直後にする問題としては良かったと思いました。

     ③は、トレーニング問題を解いていてよくわからないところが出てきたら読むという使い方をしました。④については、4回分、時間をはかって一度だけ解いてみました。3級は過去問をする時間はとれませんでしたが、この模試がそこそこできたので、大丈夫かなと思い、気にしないことにしました。

    • 簿記2級
    1. すいすい簿記マンガみてGO!日商2級商業簿記/4月
    2. サクッとうかる日商2級商業簿記トレーニング/4月~5月上旬
    3. すいすい簿記マンガみてGO!日商2級工業簿記/4月
    4. サクッとうかる日商2級工業簿記トレーニング/5月上旬
    5. 出題パターンでマスター過去問題集(TAC)/5月中旬~6月
    6. ラストスパート模試/5月下旬~6月

     ①は、電車の中で読むのにちょうどいいサイズ・内容でした。マンガとなっていますが、マンガは一部で、簡潔に、必要な内容はひととおり入っています。②は、ひととおりだけ解いてみました。このあたりで少々くじけそうになる気配もありましたが、持ちこたえました。③は、通勤の友(?)でした。でも、マンガだけ見てたような気もします…。

     ④は、GWを利用して一通り解いてみました。このときには工業簿記の方が楽、と思っていたのですが…。⑤は、直前までかかってようやくだいたい一通り終えました。もっと早くに手をつけるべきでした。出そうなところで不得意なところから、重要度を考えながらやっていきました。⑥は、2回分は2時間で全部を解いてみましたが、あとは苦手な問題と仕訳だけやってみました。

     なお、上記の他に、2級はネットスクールの「とおるテキスト」を念のため用意しましたが、気になるところだけ読んだだけでした。

    勉強方法について

     経理部門ではないのですが、仕入担当で仕入伝票を起票したり、輸入の船荷証券も扱っていました。個々の原価を合計して商品単価を出したりもしていましたので、テキストの内容はわりと理解しやすかったように思います。勉強時間はありませんでしたが、実務経験は、学生さんにはないアドバンテージかと思います。

     2級のトレーニングをひととおり、5月GW明けに終了しました。工業簿記が難しいと聞いていましたが、工業簿記の方が好きでこの時点では順調だと感じていました。しかし、GW明けに大原であった2級の無料模試はまったくできず、ショックでした。元々実力がない上に、試験の雰囲気に焦ってしまい、落ち着いて解くことができませんでした。自己採点で50点に届かなかったかと思います。

     慌てて、過去問を始めたのですが、これがまたなかなか量をこなせず、もう1ヶ月前に勉強を始めれば良かったと後悔しました。直前2週間前には、初めて経験するほどの重度の肩こり(慣れない勉強のせい?)で、頭が痛くなり、試験を受けることも難しいのではというくらい、うつむくのもつらい状態でしたが、整形外科で注射を打ってなんとか試験を受けました。(これは社会人のビハインドなところでしょうか!?)

     結局、過去問は試験に出そうにないところをとばしてそれでも一通りしかできませんでした。ただ、間違えたところは、小さいノートに記入して、試験前日と当日に見直すようにしました。こんな状態でしたので、3級は、時間がなくて過去問はいっさいせず、ラストスパート模試を時間を計ってやっただけ。2級のラストスパート模試は、2回分しかこなせず、後は苦手な問題だけをひろってやるので精一杯でした。

     最後は、割り切って、無理に手を広げず、70点取れたらいいのだからと、気楽に考えました。こんな状態で受かったのは、2級の試験が前回よりも易しかったのと、出題予想がおよそ当たっていたおかげです。簿記検定ナビもいろいろ参考にさせていただいていました。ありがとうございました。

    試験日当日の1日の流れ

    • 簿記3級

     30分前に会場の高校に到着。大雨で窓を閉め切っていましたが、エアコンがない!のでとても蒸し暑かったです(会場を選べる方は、エアコンの有無を調べておいた方がいいかと思います…)気分転換で、音楽を聞きながらまとめたノートや仕訳の確認をしていました。「ラストスパート模試」で、3級は時間に余裕があることがわかっていたので、落ち着いて受けることができました。

     解く順番は、1→2→4→5→3にしました。第二問は、「え、締め切りってどう書くんだろ」と思いましたが、満点である必要はないと考えました。第4問、国債の利札の扱い。これは勉強していないので、勘でとりあえず書いてみましたが、見事に玉砕。配点が8点で良かった…。

     第5問は、比較的容易に貸借が合ったので、ほっとして第3問。財務諸表(損益計算書/ 貸借対照表)を作成する問題で、3級ではあまりないようですが、2級で財務諸表の過去問をしていたので、大丈夫でした。一度見直ししても時間が余りましたが、退出するのはもったいないと思い、何度か見直しして時間をめいっぱい使いました。

    • 簿記2級

     2級を受ける前に、会場の近くのレストランでご飯を食べながら、ノートや過去問の見直しをしていました。やはり30分前に教室に入って、音楽を聴きながら最後の見直しをしてました。しかし、2級は「ラストスパート模試」で時間が足りないのがわかっているせいで、焦りました。ざっと問題を見て、 解く順番は、1→4→5→2→3、予定通りにしました。

     第1問、仕訳、焦って思ったより時間がかかりましたが、なんとか解いて(実はケアレスで1問落としていました)、第4問、工業簿記の仕訳と簡単な予算差異の問題。標準原価計算はチェックしていたので、焦っていたわりには、ここは満点で、第5問、よし、好きな総合原価計算だ!しかし、包装材Tの処理を間違っていて、最後端数が出てしまいまいた。時間がないので、部分点にはなるかと思い、いったんあきらめて、第2問へ。

     見たことのある形式の問題で、手応えをつかんで最後の問題、第3問、しかし、時間が既にあと30分強しかありませんでした。出題されそうと思って取り組んでいたものの、苦手な本支店会計の問題。ただ、推定ではないので助かったと思いました。繰り延べ内部利益の数字にまず丸をつけて、試験終了10分前になんとか解き終わり、第5問を見直しましたが、時間切れでした。

     今思えば、仕訳を見直せば、簡単な計算ミスが容易に発見できたのに、と後悔しました。自己採点では、なんとなく、大丈夫そう!とは言っても、見直す余裕もなかったので、ほんとに数字が合っているのか、少々不安でした。結果は、ほぼ自己採点通り、3級は90点、2級は86点でした。2級は見直しもできなかったのに、ケアレスミスが1カ所だけで済んで、助かりました。

    管理人からchigusaさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種名を教えてください。また、この電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     当初使っていたのが、カシオのJW10-C(かなり古いもの)で、使いづらく、10桁だったこともあり、新しく購入しました。簿記検定ナビで勧めていただいていたのを買いたかったのですが、近所で販売していたのが類似のCanon HS-1210TUCだったので、こちらを購入しました。

     大きいのと、千、万のキーがあるのが便利でした。大きくなっただけで、正確さが全然違ってきました。メモリー機能は、カシオのから変わって覚えている余裕がないので、使いませんでした。

     chigusaさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意というほどのものはないんですが、しいていえば、商業簿記は未着品販売・委託販売などの仕訳と伝票会計は、仕入業務や貿易実務を少々やっていることも あり、理解しやすかったです。工業簿記は、総合原価計算が好きでした。

     苦手なものは、実は、今回出題予想にあがっていた、本支店会計の、とくに推定問題が苦手でした。過去問を集中的に解いたりしましたが、推定はやっぱり苦手です。これは独学でコツがつかめなかったせいなのかもしれません。

     あと、標準原価計算は、解き方を覚えてなんとかしました。帳簿組織も最初は苦手でした。そういった、苦手でかつ、試験に出そうなジャンルから勉強するようにしていました。もっとも、実際の試験の出来は、本支店会計のほうが満点で、総合原価計算は部分点で逆になってしまいましたので、何が得意で何が苦手なのかという感じなんですが…。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     社会人の方はできれば余裕を持った日程にしたほうがいいと思います。特に、過去問を解く期間は自分が思うより長めにしておいたほうがいいです。時間がなくて、過去問を一回転すらできないのは、精神衛生上も実力上もあまりよくないです。教材は、簿記検定ナビや書評を調べて評判のいいものの中から自分に合うものを店頭で見て選ぶのがいいかと思います。

     問題を解く量は少なくても、質をあげるために、間違えたところ、なかなか解けなかったところは、簿記検定ナビでもおすすめされているように、ノートにまとめると後から見直すのにも便利でいいかな、と思います。

     最後は、ある程度割り切っても大丈夫かと思います。例えば、3級の国債の利札がわからないだけで不合格になるようなことはありませんし、配点の大きい重要な問題をまず解けるようになることを目指して、完璧はあえて目指さないというのも精神衛生上ありなのではと感じています。

     今後は簿記3級&2級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     元々、2級がとれたらいいと考えていました。今年は当初の予定どおり後半は、今までの業務に関連した他の資格の勉強をしようと考えています。ただ、簿記は自分にはあまり向いていなくて大変だったのですが、興味も出てきてここでやめるのもなんだかもったいないような気がして、来年、まだ勉強する気力があれば、検討するかもしれません。

    管理人コメント

     chigusaさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!かなり詳しく書いていただきましたので、中身の濃い合格体験記に仕上がっていると思います。

     chigusaさんの勉強スタイルで参考にしていただきたいのは、多くの教材を入手し、その中から取捨選択をされている点です。教材が自分に合うのか合わないのかは一見しただけでは分かりませんので、一度じっくり腰を据えて取り組んでから「合っている」「合っていない」の判断するのが一番確実だと思います。

     たまに「昔の教材をもらったんですけど、これで勉強しても大丈夫ですか?」というchigusaさんの勉強スタイルと正反対の質問をいただきますが、個人的にはおすすめできません。短期合格を目指すのであれば、最新版の教材をきちんと揃えて集中的に勉強するようにしてください。

     最後に…勉強期間3か月でダブル合格されたchigusaさんは、かなり頭の良い方だと思います。普通レベルの方が同じような勉強期間で同じような勉強をした場合、どっちも中途半端になってダブル不合格になってしまうことも考えられますのでお気をつけください。自分の実力を客観的に評価することも重要です。

    chigusaさんが使われた教材&電卓のまとめ

    • 教材:「学習教材について」の項をご覧ください。
    • 電卓:Canon HS-1210TUC
    • 上記のリンクをクリックすると、amazonの商品詳細ページにジャンプします。
  • 第125回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.33

     「考える勉強」を実践して、見事に短期満点合格!

    • 投稿者:とびさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約1か月半

    はじめに

     運が良かったのもあるのですが、私は100点を取ることができたのでどのように勉強したのかをまとめてみました。少しでも参考になれれば幸いです。

    この体験記の筆者について

     簿記初心者の会社員28歳。財務諸表を読めるようになりたいのと、会計財務について知識を身につけたいと思い簿記に挑戦することにしました。

    使用した教材(テキスト・問題集・電卓)

    • テキスト
    1. 知りたいことがすぐわかる! 「簿記」のはじめの入門書
    2. 10日で合格るぞ!日商簿記3級 光速マスターテキスト
    3. 日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳
    • 問題集
    1. プラス8点のための問題演習 日商簿記3級
    2. 日商簿記3級 第125回をあてるTAC直前予想
    • その他
    1. 簿記検定ナビの仕訳過去問題
    2. 10日で合格るぞ!日商簿記3級 光速マスターテキスト購入者特典精選模試
    • 電卓
    1. Canon HS-1210TU

     Amazonで評価が高かったのでこれにしました。素晴らしい電卓だと思います。私は入力スピードが早くはないのですが、「万」「千」キーがあり、わざわざ0を入力しなくてもいいので計算スピードが速くなり、入力ミスも少なくなります。

    勉強期間と1日の勉強時間

     勉強期間は4月の下旬から試験直前までで、1日の勉強時間は1日平均1~2時間、多い日で3時間程度でした。

    勉強の方法

     基本的には「テキストを読んで、問題を解く」でした。間違いノートは作りませんでしたが、要点のまとめや問題を解くのにノートを使いました。問題集についていた解答用紙は2周目に使用するため、試算表や精算表の問題もノートに枠を手書きしました。

    勉強の流れ

    • 勉強開始から4月末まで

     まずはテキストの①を読み、簿記の概要について学びました、このテキストは薄いので2~3日で読み終えました。その後テキストの③を読み、電卓の機能や使い方を学びました。テキストの③は簿記の問題も含まれていましたが、2級の内容も含まれていた為、手をつけずに、電卓の機能、操作に関する記述のみにフォーカスしました。四月中にテキストの②に着手しました。

    • 5月

     テキストの②は10日で合格るぞ…だったので、基本的に1日ずつ進めていきましたが集中していた日や金曜、土曜の夜などは2日分進めたため10日かけずに終了しました。テキストの②は絵も可愛く、内容も理解しやすかったので、勉強していて楽しかったです。2級用にも同じものを買いました。

     テキストの②が終了した後に問題集の①に取り掛かりました。この問題集はまるで講義を受けているかのように進めることができ、問題を解くたびに力がついていくのを実感しました。テキストでの知識もこの問題集のおかげで定着させることが出来たと思います。しかも本試験にそった作りだったので、解き方のポイントも大変参考になりました。ただ、問題集を1周したところで、以下の問題点が残っていました。

    • 試算表に時間がかかりすぎる
    • 決算整理仕訳に不安あり
    • 損益振替仕訳に不安あり

     試算表に時間がかかりすぎる点については、簿記検定ナビの簿記3級質問掲示板に対策を相談したところ、管理人のぼっちーさんよりアドバイスを頂きました。詳細は質問掲示板を参照してください。決算整理仕訳や損益仕訳についてはWebで調べて自分なりの理解を深め、問題を繰り返し解くことで克服することができました。

    • 6月から試験前まで

     この時期は試算表、精算表の問題、簿記検定ナビの仕訳問題対策を間違わなくなるまで繰り返し解きました。その後、サービスでもらった模試やTACの直前予想で本試験のシミュレーションを行い、この時点で90点前後の点数をとることが出来ていたので、合格には自信を持っていました。

     TACの直前予想は本当に買って良かったです、なぜなら第三問の貸借対照表と損益計算書の問題、第四問の有価証券利息、通貨代用証券について事前に確認する事が出来たからです。

    試験日当日の1日の流れ

     簿記検定ナビに試験前日の過ごし方(→日商簿記検定 前日・当日マニュアル)が載っていたので、そこに書いてあったホットミルクは試してみました。

     翌朝は6時頃に起床し、模試やTAC直前予想で間違えた箇所をサイド確認し、後はのんびり身支度を始めました。その後、8時半頃に試験会場に到着し、トイレを済ませた後はテキストを開く事もせずリラックスして試験開始を待ちました。

    • 第1問:仕訳問題は量もこなしたので、自信を持って全問解く事ができました。
    • 第2問:簿記検定ナビの予想や、TAC直前予想にもあった通り、商品有高帳の問題でしたね。ただ、予想外だったのが「締めろ」という指示でした。とりあえず払出しに次期繰越は記述してみたのですが、解答速報を見ると一番下に合計が必要だったと知りました。ただ、今回そこは採点範囲外だったようです。
    • 第3問:貸借と損益の問題は少し予想外でしたが、TAC直前予想でやっていたので、落ち着いて解答することができました。減価償却累計額を建物~、備品~としてしまったのですがそこは○にしていただけたようでした(試験後、建物~、備品~としても○なの?×になるの?と質問掲示板に質問させていただきました。過去に○になったよと回答してくれた方がいらっしゃったので少し安心しつつ合っている事を願いました)
    • 第4問:これまた予想外の問題でした。金庫の中身?と動揺しながらも利札の仕訳や通貨代用証券を選び過不足の仕訳をしてみました。合ってるのか?と疑問に持ちながらもそれっぽい金額になったため少し期待していました。試験後、会場出口で第一問、第四問だけの解答速報がくばられていたので確認したところ、第一問も第四問も全て合っていたので嬉しかったです。
    • 第5問:普通の精算表の問題だったので、今までの練習通りに解く事ができました。

     第5問まで終えた時点で残り時間も30~40分あったため、第1問・第4問の解答と 第2問・第3問・第5問は合計値や当期純利益のみを計算用紙に書き写しました。その後全体を見直し、第2問の純売上高が間違っている事に気がつく事ができました。

    管理人からとびさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた教材は他の方にもおすすめ出来ますか?
     はい。オススメ出来ます。特にプラス8点~とTAC直前予想は大変オススメです。
     とびさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は減価償却、約束手形&為替手形です。苦手な論点は決算整理仕訳、損益振り替えでした。特に損益振り替えが苦手でしたが、私が納得できる記述で説明しているWEBサイトを見つけ、問題を繰り返し解くことで克服できました。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     まず勘定を覚えるために、単語カードの表に勘定名、ウラに読み方と属する分類(資産、負債等)を書いて、ノートに分類のエリアを作り、単語カードを振り分ける事をミスなくできるようになるまで繰り返しました。

     後は特別なことはしていないのですが、プラス8点~の問題集を解けば自然と力がついていくと思います。それと試算表の解き方は以前ぼっちーさんにご教授していただいた、仕訳を頭でして「現金」「当座」「売掛金」「買掛金」「受取手形」「支払手形」をT勘定で記載するやり方を繰り返し練習することです。

     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級・1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     先ずは日商簿記2級に挑戦しようと思っています。その後、簿記の勉強を楽しく感じたので1級にも挑戦するかもしれません。簿記2級をベースに中小企業診断士などの資格取得も目指そうかと思っています。

    管理人コメント

     とびさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!勉強方法や試験日当日の様子などを具体的に書いていただきましたので、かなり内容の濃い合格体験記に仕上がっていると思います。満点合格の秘訣が随所に散りばめられていますので、受験生の方は色々と参考にしてみてください。

     まず、とびさんの勉強方法でいいなぁと思ったのは、頭を使って勉強されている点です。受験生時代の管理人がそうだったように、「漫然とテキストを読み、問題を解く」という人が結構いらっしゃると思いますが、WEBを上手に使って苦手分野を克服したり、単語帳を使って勘定科目を覚えたりと、「今の自分に必要な勉強は何か?」ということを常に考えて勉強されています。

     このように「暗記」ではなく「理解」中心の勉強をすることによって知識の穴が少なくなりますので、その結果、今回の第3問や第4問のようなイレギュラーな問題にも対応することが出来たのだと思います。

     日商簿記検定だけに限らず、資格試験は「得意分野を伸ばす勉強よりも、苦手分野を克服する勉強を優先する」ことが鉄則になります。とびさんのように、常に「今の自分に必要な勉強は何か?」ということを意識して勉強をするようにしてください。

    とびさんが使われた教材&電卓のまとめ