投稿者: 田口泰久@簿記検定ナビ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級&簿記2級 ダブル合格体験記 No.8

    オンとオフの切り替えが大事。メリハリを付けて勉強すべし!

    • 投稿者:ジュキさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月

    はじめに

     簿記を勉強しようと思ったきっかけは転職を考えていたからです。一般企業への転職を考えているのですが、学歴が動物系の専門学校卒、その後の4年間動物病院に勤めており、一般の会社の仕事内容とは程遠い業務内容で、何か転職に役立てる事を・・と考えた結果簿記の資格をとろうと思いつきました。

     しかしその時は日商や全商はおろか、簿記というものが何なのか全く知らず、「とりあえず友達から就職に有利と聞いたから」というほとんど思いつきで決めたという、動機は本当に適当な感じでした(苦笑)簿記を勉強するにあたってどの程度就職に有利なのかを調べた結果、就職では2級を持っていないと難しいというのを知り、2級目標に勉強することにしました。

    テキストについて

     9月頃から勉強をし始め、11月の試験では3級を、2月に2級合格を目標に勉強を始めたのですが意外とすんなり勉強がはかどり、3級は1か月ほどでマスターできたのでその延長で2級も勉強しました。

     勉強ですが、あまりお金をかけたくなかったのと時間の都合から独学を選び、テキストについては友人がTACの3級テキスト・問題集を持っていたのでそれを借り、2級はネットスクールのサクっと受かるシリーズ(テキスト2冊・トレーニング2冊)を揃えました。また、試験前は過去問集とラストスパート模試で試験対策をしました。

     サクっとシリーズを選んだ理由ですが、色々なサイトでお勧めされてたというのと、本屋でいろいろ試し読みした結果、自分に一番合っていると思ったし、価格もお手頃だったからです。これは本当に分かりやすかったのでオススメです。

     また、3級に関してはインターネット上の「わかりやすい簿記」というサイトも使わせていただきました。名前の通り、わかりやすく簡潔に説明されておりこれだけでも十分理解できました。あと、古本屋で数年前の問題集が安く販売していたので購入したのですが仕訳が改定前のものも多数あり、逆にややしくなったので全く使わず勿体ない思いもしました。やはりテキスト類は最新版の方が良いです。

    勉強スタイル

     私は何よりもプライベートを大切にしたい派なので、勉強で遊べなくなるのは本当に嫌で、自分の時間はほとんど犠牲にしないよう勉強してきました。勉強は仕事後の平日の夜メインで、休日のお昼はよく出かけていました。そのかわり、どこへ行くにもテキストを持参し、電車の中では勿論、美容室や友達を待っている間のたった5分でも空き時間があればテキストを読み、「今わたしは試験勉強中!」という気持ちはいつも忘れないようしていました。

     さすがに試験が近くなると外出は控えましたが実際その分勉強するというわけでなく、気持ちの問題だけだったと思います。しかしその分、勉強するときはテレビも付けず音楽もかけず、かなり集中してやりました。まず、内容を理解するのにテキストを読んで一通り読み終わったらまとめて問題を解いていったのですが、実際机に向って勉強したのは問題を解くときだけで、テキストを読むのは電車の中だったりランチ中だったり、と空いた時間を利用していました。

     ですので本気で勉強したのはテキストを読み終わって、ある程度知識がついたあとの問題を解くときで、平日の夜は約4時間、休みの日の夜は約6時間ほど×3週間ほどです。だいたい3級マスターが2週間、2級の商業簿記1か月、工業簿記1か月、過去問対策に2週間かかったと思います。やはり勉強は量より質だと実感しました。

    具体的な勉強の流れ

    • 8月下旬~9月上旬

     3級の仕訳をマスター、決算処理に苦労するも何とか這いつくばる。

    • 9月上旬~1週間ほど

     3級の問題を解く!ここでようやく決算処理についても徐々に理解出来てきました。仕訳に関しては意外と間違いが少なかったので復習に時間をかけることなく2級の勉強に進む(仕訳等の間違いは少なかったですが、計算ミスや転記ミスは大量でした。 )

    • 9月中旬~下旬

     商業簿記のテキストを読み終わる。

    • 9月下旬~10月中旬

     平日の夜にかなり集中して商業簿記の問題を解く。電車の中等、まとまった時間がない時は工業簿記のテキストを読む。

    • 10月下旬

     商業簿記もだいたいは理解でき、工業簿記のテキストも読み終わる。

    • 10月下旬~11月上旬

     時間のなさに焦りながらも苦手な工業簿記をひたすら解く。

    • 11月中旬~下旬

     ひたすら過去問対策とラストスパート模試で試験対策。時間をはかって時間配分等の本格的な試験対策をする。間違った問題は当日のうちに復習!

    • 試験1週間前

     出来る問題はやらずに苦手な問題だけを完全克服!といった感じです。私の場合、テキストは軽く内容を理解して「ふむふむ」と読み流す程度でした。身につけるには問題を解くことが一番でした。やはり間違えた方が身に付きます!テキストで読んだ覚えがあるけど忘れてしまった!!という問題もたくさんありましたが、その時にもう一度テキストを読むと、「あぁ!これこれ!!」と感動も体感でき、余計に身に付きやすくなると思います。

    まとめノート(間違いノート)について

     私はまとめノートは作ってなく、とにかくノートに問題を解いていって、間違えた問題は赤ペンで答えの記入と同時に何故間違えたのか?と、きちんと間違えた内容を示していきました。そうすると読み返した時に問題文を読まなくても「あぁ。これはこうしてしまったから間違えたのか。これはこうすべきなんだな」と分かるからです。

     これが間違いノートの役割も果たしてくれたので時間のなかった私には大助かりでした。決算処理の問題については、さすがに表をノートに書き写すわけにもいかなかったので仕訳を徹底しました。仕訳さえ合っていたら後は表を埋めていくだけなので…。

     問題を解くときは答えを書くだけなのではなく、その答えが導いた過程を書くことが重要だと思います。後で読み返した時にも、どこで間違ったのかが一目瞭然です。

    簿記3級&簿記2級を勉強して思ったこと

     3級レベルの仕訳はそこまで苦労せず学べたのですが、2級の帳簿組織・工業簿記は本当にさっぱりで、勉強中かなりイライラして泣きたくなる夜もありました。正直自分の不甲斐なさに泣いた日もあります。2級工業簿記の問題は、1度目はほとんど答えを写すだけといった感じで全く訳が分かりませんでした。

     しかし、数を重ねるうちに、なぜ今まで出来なかったんだろうと思えるほど解けるようになっていき、問題にも慣れてきました。また、最初は計算ミスや数字の書き写し間違い等のケアレスミスが本当に多かったのですが、問題をこなすうちにそれも減っていったのでやはり問題を数多く解くことが大切なんだなと実感しました。

     商業簿記は仕訳がキーポイントだと思うのでひとまず仕訳を完璧することが重要だと思います。前払費用や繰越商品、貸倒引当金、株式については最初、テキストを読んだだけでは出来ませんでしたが、決算処理の問題を解いていくうちに身に付いたので、最初の時点で無理して理解しておく必要はないと思います。

     前払処理等は決算表をイメージすると何が借方貸方にくるかが分かると思います。今回の試験は第二問で前例のない特殊仕訳のオンパレードで解けなかった方が多数おられたようですが、私は逆に独学だったので解けたんだと思います。

     スクールではあまり出ないため省略されたところもあるようですが、私の場合は、まったくまっさらな知識からの勉強だったのでどの問題が出やすいとかが分らなかったので得意苦手はあるものの、どれも均等に勉強したのが今回のポイントだったのだと思います。そこは独学のメリットだと思います。

     簿記の勉強は解ければ楽しいけど分からなければ本当に苦痛でした。今となっては達成感も味わえ、本当にやってよかったと思えますが勉強中は本当に大変でした。落ち着いたら1級にも挑戦していきたいですが、あの大変さが再びのしかかることを考えると少し躊躇ってしまう自分も居ます。しかし、自分の為の勉強なので挑戦していきたいです♪

    試験日当日の1日の流れ

     私は朝が本当に苦手で、勉強もずっと夜にやってきたので本当に心配でした。簿記検定ナビの日商簿記検定 前日・当日マニュアルにも書いてある通り、前日の夜は徹夜せずにいつもより早めに眠りにつきました。朝も特に早起きするわけでなく、いつも通りに出発の1時間前に起きて朝ごはんを軽く食べて試験場へ。

     3級と2級の同時受験だったのですが2級にかなり力を入れていたため、3級のテキストは持っていきませんでした。というより2級の事ばかりを考え過ぎていたので忘れていました(苦笑)教室に入ると皆がテキストを読んで最後の復習をしている中、3級のテキストを持ってきていない私は「なんて間抜けなんだ」と思ってちょっと笑えて来ました。

     ただ特に焦るわけでもなく、落ち着いていられたので会場の入り口の前でスクールの方が配られていたチラシを眺めつつ、ぼーっと開始時間を待っていました。そして試験監督の方がやってき、説明を聞いていたのですが試験監督の方も慣れているのか、落ち着いていらしたので安心感がありました。

     問題が配られたのでとにかくミスのないよう気をつけながら問題を解いていきました。と、ここで簿記検定ナビさんが無料配布していた予想問題とほぼ同じ問題が出ていて、「はっ!同じ問題!私はこれ間違えたんだよなぁ。でも今は大丈夫。しめしめ。」と思いつつ問題を解いていき、意外と時間が余ったので見直ししているとちょうど時間終了になり、3級の試験は終わりました。

     苦手な帳簿組織が出ることなく、私にとってはけっこう簡単な内容だったように思います。試験後、応援してくれていた親にも「いい感じ♪」とのメールを送り、昼食をとりに近くのファーストフード店へ。そこは試験を控えているであろう受験者でいっぱいでした。

     2級の試験時間までけっこう時間があったので復習をしようと思ったのですが、なかなか集中出来ず、「今更あがいても仕方ない。逆に分からなくなって焦るのも嫌だし」と思ってあえて勉強せず、今まで間違えたところをさらっと読み返す程度でした。

     この時、限定メニューが販売されていて、テンション上がってそのセットを注文したのですが、意外に量が多く食べ過ぎてしまったのが誤算です。飲み物の飲み過ぎたので試験中トイレに行きたくならないか心配でした。そして余裕をもって試験会場に戻り、3級の時と同様、ぼーっっと開始時間を待っていました。

     そして試験監督の方がやってきたのですが、この方がちょっと頼りない感じで心配になりました。問題用紙を配る際も手がすごく震えてて紙の枚数が数えられず、配り終えないまま試験開始時間がやってきてかなり不安でした。遅れた分、時間は延長されたのですが隣の部屋は時間通りに試験が終了し、ざわついていたので集中出来ませんでした・・。やはり試験監督の方も重要だなと思いました。こればかりは運ですね・・。

     さて2級の問題ですが、第一問は絶対落とせない!と意気込みつつ問題を読むと「え・・意外と難しくない?」とやや焦りました。「これで良いのかな・・?」と不安になりつつも時間もないしなんとか答えを埋めて第二問へ。ここで一気に戦意喪失しちゃいました。「え・え・え・え・意味がワカラナイ・・。」オワッタ。私の中では100%伝票会計の予定でした。

     とりあえずとばして最後の問題へ。ここではシュラッター図の問題が出るとばかり思っていたのでここでも予想外。「ドウシヨウ・・」と思い、またもやとばして一番得意な第3問へ。この時点でかなり衰弱しきっていました。と、ここでやっと今まで勉強しなれた問題が出てきて一安心。

     ただ、比較的簡単な内容だったので逆に何か裏があるのでは?!と思い心配になりつつも、そんなことを考えている暇はない!純粋に問題を解くんだ!と思い第3問を解きました。

     そして工業簿記の方へ手をかけました。この時には時間もかなりカツカツで焦りました。工業簿記は本当に苦手で、特に表を埋めるタイプの問題はかなり苦戦してきていて、試験当日までに完璧にマスター出来ているわけでもなかったので自信もなく、かなり泣きそうでした。

     でも受かりたい!との執念から必死に答えを埋めました。次に第4問も「とりあえず」答えを埋め、第二問へ。分からない言葉は考えても無駄なので無視し、特殊売買のわずかな記憶を頼りに仕訳をしていき、答えを埋め・・。本当にこれで良かったのか?!と問題を読み返すと同時に試験時間終了。

     家で模試をやっている時も時間は30分以上余っていたのでこんなにギリギリなのは初めてでした。第一問も第二問も第四問も第五問も、答えに自信がないものがほとんどだったので絶対落ちた…と落ち込みつつ試験会場を後にしました。でも今更嘆いても仕方ないし、終わったことは気にせずその日は羽を伸ばして遊びました!

     そして夜に帰宅し、自己採点へ。3級はトントン拍子に○のオンパレードでやっぱり!といった感じでかなりテンションあがりました!次に問題の2級の採点へ。ドキドキしつつ答えを見ていくと意外や意外、全く自信のなかった答えが合ってたりします。だんだんテンションが上がってき、自己採点80点でした。

     そして試験後の受験生の声を読んで共感しつつ、応援してくれた親と試験中の話に花をさかせました。私はかなり勉強が嫌いで、高校受験の時もロクに勉強してこなかったのですが今回かなり勉強をしてきました。恐らく人生で一番集中して勉強してきたと思います。それでも分からない所が未だにたくさん残っていて、今回受かることが出来たのも運が良かったからだと思います。

     でも、これだけ勉強出来たのはやっぱり自分の意思があったからだと思います。誰の為でもなく、自分の為に勉強出来たからだと思います。動機は適当なものでしたが今心から言えることは簿記に出会えてよかったです。

    管理人からジュキさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私が使ったのはCanon LS-Smartという機種です。特にこれと言った特別な機能があるわけでなく、いたってフツーの電卓で、これにした理由は普段から職場で使っていて使い慣れていたからです。

     使い慣れているからだと思いますが私的にはボタンが押しやすくそんなに大きくないのでかさばらず便利でしたがオススメ出来るかと聞かれると難しいです…電卓はとにかくご自身の使い慣れた電卓が良いかと思います♪ちなみにこの機種にはメモリ機能やらが付いてますが使い方が分からず使った事がありません(苦笑)

     ジュキさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     得意な論点は精算表と伝票会計です。精算表は仕訳さえ完璧にしていればあとは表に書き込むだけなので…。最初は表のどの場所に書いていけばよいか分からなかったのですが(損益計算書の方なのか貸借対照表の方なのかとか・・)問題を解いていくうちに自然とすぐに身に付きました。伝票会計も特に頭を使う事なく伝票を仕分けしていき表に書き込むだけなので比較的簡単のように思いました。

     苦手なのは本支店会計がややこしくて苦戦しました。克服するにはやはりひたすら問題を解いて慣れていくことだと思います。最初はよく分からないまま問題を解いていたのですが、答え合わせをしていくうちに本店と支店の仕組みも理解していけました。

     また、損益計算書等の項目を覚えるのにも苦労しました。特別損失の項目や法人税等の計算、繰越利益剰余金等…こちらも問題を解く数をこなして身につけていくことが重要だと思います。

     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     問題を解く時のノートはただ答えを書いていくのでなく、分かりやすく記入していくと便利です。間違えた問題はきちんと赤ペンで間違えた理由(例えば間違えた答えに矢印をつけて「生産高比例法の減価償却は月割計算しない」等)を添えておくとどの問題がどのように間違えたのかが分かりますし、それだけで十分間違いノートの役割を果たしてくれるからです。

     書き込み式の表問題等は何度も問題を解いていくことを踏まえて印刷して使う事がオススメです。私の使っていた教材では無料ダウンロードサービスがあったのでとても便利でした。

     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     最初は就職活動の為に簿記2級合格を目的で勉強し始めたので目標は達成されたのですが、簿記の魅力にハマってしまい今は税理士も視野に入れて1級の勉強に励もうかと考えている途中です。1級となるとレベルがかなり違うと聞きビビっているのですが一度自分の力試しも兼ねて本気で勉強していきたいと思います!

    管理人コメント

     ジュキさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!勉強方法や試験日当日の様子を書いていただきましたので、参考になる部分も多いかと思います。

     追加の質問に対する回答のところで「私の使っていた教材では無料ダウンロードサービスがあったのでとても便利でした」と書いていただきましたが、「サクッとうかるシリーズ」だけでなく、同じネットスクールから出版されている「とおるシリーズ」や、TACから出版されているよくわかる簿記シリーズなども、解答用紙を無料でダウンロード出来ますので、こういう便利なサービスはぜひうまく使いこなしていただきたいと思います。

     あと、電卓については、メモリ機能ぐらいは使えるようになったほうが良いと思います。簿記検定ナビ電卓の選び方・使い方講座でメモリ機能やグランドトータル機能の使い方、貸借が合わなかったときの電卓テクニックなどを詳しく紹介していますので、興味のある方は一度チェックしておいてください。

     また、トリイ書房から出版されている「日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳」という参考書は、管理人自身も購入して読んでみましたが、簿記を勉強する上で知っておくべき実践的な電卓の使い方が多数紹介されていますので、電卓の使い方がよくわからない方にはおすすめです。

     電卓テクニックは、ちょっと練習するだけでマスターできるものですので、食わず嫌いはもったいないです。

    ジュキさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級 合格体験記 No.39

    お金をかけずに日商簿記検定に合格する方法…あります!

    • 投稿者:王乃魔ヒカルさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    はじめに

     今回、簿記3級を勉強するにあたって「簿記検定ナビ」を大いに活用させて頂き、合格することが出来ました。管理人のぼっちー様、情報を投稿して下さった先人の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。また自分の合格体験記が少しでもこれから受験される方のお役立てればと思い、投稿させて頂きました。

    受験のきっかけ

     夢追いフリーターをやってきましたが、年齢的にも見切りを付けるべきと考え、今後の就職活動に役立てるために簿記を受験することにしました。日商簿記を選んだのは商業系の友達から一番良いと聞いたからです。

    使用テキスト・問題集・電卓等

    • らくらく一発合格!トコトンやさしい日商簿記3級テキスト&問題集(ナツメ社)

     簿記自体の知識が全く無く、また酷く金欠だったためテキストは慎重に選びました。選んだ基準としては以下のような感じになります。

    1. テキストと問題がセットになっている
    2. ある程度の持ち運びが可能
    3. 素人でも理解できる&読んでいてやる気を削がれない
    4. 値段が高すぎない
    5. その書店の中で決める(←やる気が高いうちにテキストを購入して後に引けなくする&探すのに労力を使ってやる気を削がれない為)
    • インターネットで検索できる簿記の学習サイト

     テキスト1つだけでは知識が偏ったりするかもしれなかったので、検索して上位に出てきた学習サイトでも同時に基礎知識などを付けていきました。

    • 簿記検定ナビの「第126回・日商簿記検定3級 本試験予想問題」

     普段、学習の際に利用していたサイトの方で告知を見て請求させて頂きました。まさかの無料だったので正直かなり助かりました。

    • 100円均一の電卓(名称不明)

     お金が無かったので仕方ないのですが、はっきり言って使いにくかったです… もしお金があるのなら以下の条件を満たす電卓が良いと思いました。

    1. 「00」のボタンが付いている
    2. 高速で入力してもしっかり読み込む
    3. 太陽電池&ボタン電池のハイブリット

    受験までの流れ

    • 9月

     とりあえず簿記が何なのかすらわからなかったので購入したテキスト「らくらく一発合格!トコトンやさしい日商簿記3級テキスト&問題集」を読み始めました。また同時並行で学習サイトの方でも基礎知識を付けていきました。ちなみにノートなどは特に取らず、読んだ時に必ず理解する(丸暗記はNG)ように進めました。

     そしてイマイチわからない所や用語などはインターネットで検索して理解するようにしました(結構同じような所で詰まる方がいるようで、質問&回答がすぐに検索にかかることが多かったです)特に気を付けていたことは「暗記ではなく、自分なりに理解する」という点です。

    • 10月

     そろそろテキストも読み終え、基礎知識が頭に入っていたのでここからひたすら「仕訳問題」をやっていました。これはどこかで「仕訳を制する者は簿記を制する」という言葉を見かけた時に 簿記を持っている友達にその旨を聞いたところ、その通りだと返答されたからだったと思います。

     検索にかかった仕訳問題をドンドン進めていきましたが、特に有益だったのが「簿記検定ナビの仕訳3級問題過去問」でした。100回~125回までの問題を回毎に時間を計って行い、125回まで行ったら5問正解出来なかった回をやり直す、というのを全て正解できるまで延々とやりました(もちろん間違った際には不正解の理由を理解するまで読む&調べます)

     個人的には「解答時間」と「間違った箇所」を記録しておくのがポイントだった気がします。それによって難しい所や苦手な所、目安時間などが大体わかってくるからです。

    • 11月

     試験まで後数週間でしたが若干バイトが忙しかった為、中々総合の過去問に手が出せませんでした。どうしても実戦形式(2時間、計算用紙1枚、無音状態の部屋)でやりたかったので、とりあえず時間が取れないうちは試算表や精算表の方の問題をやっていました。

     本来ならば問題集などを購入したい所なのですが、上述の通りお金が無かったので テキストの総合問題や簿記検定ナビの予想問題の回答用紙を複数コピーして解いていました。試験が終わった今、思い返してみると「実戦形式に慣れておくこと」は重要だった気がします。

     ペース配分や、計算用紙の使い方、疲労具合など色々なことがわかってきますので。と言っても僕自身3回程度しか出来ませんでしたが…

    自己採点(速報での答え合わせなので点数は推定です)

    • 第1問:20点/ 20点
    • 第2問:10点/ 10点
    • 第3問:24点/ 30点
    • 第4問: 8点/ 8点
    • 第5問:24点/ 32点
    • 合計 :86点/100点

    出費総額

    • 受験料 :2500円
    • テキスト代 :1300円(うち1000円は図書カードで支払い)
    • コピー代 :140円
    • 合計 :3940円(現金:2940円)

    今後について

     せっかく勉強し、合格できたので2級を目指してみようと思います。多少金銭に余裕が出来たので次はもう少しテキスト・問題集などにお金を使う予定です。

    試験日当日の1日の流れ

    • 4:00 起床&食事

     起床の5時間後に脳が活発になる、と聞いたので生活習慣を調整。軽めの食事を摂取(水分は控えめにする)

    • 5:00 総合問題(実戦形式)

     コピーして残ってた総合問題を実践形式で解く。難易度は低めの物で、どちらかというと見直し目的ではなくリラックス&自信向上の為。

    • 7:00 シャワー

     シャワーを浴びて目をしっかり覚まし、出かける用意をする。念のため、腹痛対策として正露丸を飲んでおく。

    • 7:30 移動

     自転車で会場へ。方向音痴なので下調べを十分に行い、時間には余裕を持っておいた。

    • 8:10 会場到着

     会場に到着するが、特にすることも無かったので近くのコンビニへ歩いていく。テキストは持って来ているが、元々見直すつもりは無かったので開かず。

    • 8:20 コンビニで肉まん購入

     どうしても食べたかったので、気分を優先して出費。缶コーヒー(持参)を飲みつつ、のんびり食べる。

    • 8:40 会場へ戻る

     トイレに行っておく。

    • 9:13 試験開始
    • 第1問:2問目だけ不安だったが、予定通りの時間に解く。(15分)
    • 第2問:予想問題と同じ問題だったので余裕を持って解けた。(6分)
    • 第3問:今までほとんど最後の合計値が合ったことが無かったので不安もあったが、今回は合計値が一致したので精神的に落ち着いて次の問にいけた。(39分)
    • 第4問:見慣れた伝票問題だったのですぐに解けた。(5分)
    • 第5問:入念に学習していたので予想問題の精算表よりもかなり簡単に感じた。(35分)
    • 見直し:1、2、4をしっかり見直し、3、5もポイントだけ見直す。(10分)
    • 書き写し:計算用紙に回答を可能な限り写していく。(10分)
    • 11:13 試験終了

     自分でも驚くくらい落ち着いて試験に挑めました。自宅で過去総合問題をやった時はほとんどが時間不足だったのに対し、今回かなり時間に余裕が出来たのは力を100%出し切れた(最後まで冷静に解けた)からのような気がします。

    管理人から王乃魔ヒカルさんへ追加の質問

     王乃魔ヒカルさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     今は得意・不得意は特にありませんが、勉強中は決算時に行う仕訳が難しく感じました。恐らく問題を解く際に仕訳問題から入ったため、決算自体がいまいちイメージ出来てなかったからだと思います。(ちなみに精算表の問題を解き始めた辺りにようやく決算時の仕分け問題のイメージを作ることが出来ました)
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     テキストに関しては他の人のオススメや評判などで選ぶのもアリですが、実際に自分で書店で中身を見てみてしっくりくる物に決めるのがいいと思います。ちなみに僕は値段や、持ち運びの可否、練習・総合問題の有無、内容の濃さ、読みやすさ、ページ数辺りをじっくりと吟味して決めています。

     問題集に関しては自分で解き切れる程度の量に留めておくのがいいと思います(モチベーションが下がるので)それと僕も大いに利用させて頂いたのですが、無料請求の過去問題・予想問題などはオススメです。

     他にはどんな勉強方法でも、分からない所を何とかする手段は最低限確保しておくべきかもしれません(例えば簿記に詳しい知り合いや、インターネット検索、掲示板など)それと必ず最終的に実践形式(直筆、制限時間など)で問題を解くようにして、試験の環境に慣れておくと良いと思います。

     あとなるべくモチベーションを維持するのも大切だと感じました(絶対に落ちるわけにはいかない状況を作る、合格した時に何か褒美を貰う約束をする、など)最後に自身の反省点としては、電卓は勉強開始時点でそこそこ良い物を入手しておくべきだったという所です。

     今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     とりあえず引き続き簿記2級を受ける予定です。それ以上は企業が求めるレベルなどを調べつつ、検討しようと思います。

    管理人コメント

     王乃魔ヒカルさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!受験料込みで4,000円以内に抑えつつ、短期合格するのはかなり難しいと思うんですが、創意・工夫で見事にリカバリーされた点はすごいと思います。

     ただ、王乃魔ヒカルさんも「電卓は勉強開始時点でそこそこ良い物を入手しておくべきだった」とおっしゃっていますが、100円の電卓を使って勉強することはおすすめしません。あまりに安いものですとキーロールオーバー機能が付いていなかったり、「億」「万」「千」「000」「00」などのあったら便利なキーが付いていなかったりしますので、電卓に関しては最低でも2,000円前後のものをおすすめします。

     なお、管理人がおすすめするのは右の「CANON 卓上電卓千万単位シリーズ HS-1210TU」という電卓です。市販されている電卓の中では、価格と性能のバランスが一番良いと思います。また、簿記検定ナビのほうで電卓の選び方・使い方講座というページを用意しておりますので、電卓選びで迷っている方や簿記ならではの便利な使い方を知りたい方は、一度チェックしてみてください。

     最後に、テキスト選びに関しては「実際に自分で書店で中身を見てみてしっくりくる物に決めるのがいい」と書いていただきましたが、この点は管理人も同感です。「人気教材=万人に合う」というわけではありませんので、実際に書店に足を運んで中身をチェックし、サイズをチェックし、自分にぴったり合う教材を選ぶようにしてください。

    王乃魔ヒカルさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.57

    独学受験生は簿記サイトを最大限に活用すべき!

    • 投稿者:やすmamaさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約4か月

     簿記検定ナビには本当お世話になりました!!「簿記の語呂」や「合格体験記」はもちろん、「日商簿記検定2級・仕訳問題」は本当凄く役に立ちました!!3級を勉強していた時は、こんな素晴らしいサイトがあるとは知らず、もっと早くから知っていれば良かったって凄く思いました。今回は私の体験記で宜しければ、少しでも参考になる部分があればと思い投稿致しました。

    受験のきっかけ

     知人が3級を取ったと喜んで話していたのをきっかけに、私も取ってみようと思い参考書を貰ったのがきっかけです。特に女性の一般事務で簿記(2級以上)は経理の募集などで有利なので欲しいと思い、2010年2月に3級を受けて合格、その後6月には間に合わないと思い11月に受けてみようと、今回の126回を受けました。

    電卓の機種名

     簿記検定ナビでお勧めされていた「HS-1210TU」を迷わず購入しました。使い勝手がよく、値段も手ごろで手に馴染むしとても満足しています。

    勉強に使用した教材

    • スッキリわかる日商簿記2級(商業簿記)…非常に分かりやすいです。後ろに問題がついていて繰り返し学べます。
    • サクッとうかる日商2級(工業簿記)テキスト…工業簿記は初めてなので、とにかく分かりやすいテキストが欲しいと思い購入しました。初心者にはとても分かりやすいです。
    • 日商簿記2級まるごと過去問題集(2010年度版)…過去問題集は必須だと思い購入しました。
    • 本試験型日商簿記検定2級試験問題集…値段が安く、購入しました。問題が比較的簡単で予習や復習向けに向いています。今回受けた126回の第4問にこの本と似た問題が出ていたので、その点とても役に立ったと思います。
    • 日商簿記検定模擬試験問題集2級商業簿記・工業簿記(平成22年度版)…本番並みに難しく、役に立ちました。模擬試験みたいに切り離せて便利です。過去問一緒に交互に見比べながら勉強しました。

     ちなみに、3級では過去問題集とテキストの2冊のみで独学で勉強しました^^;

    勉強スケジュール

     色んな方の合格体験記を読んで、最低3カ月ほどは必要かと思い 以下のようなスケジュールで行いました。仕事をしながらなので、通勤時や空いている時間等で勉強しました。

    • 8月中旬~8月下旬 商業簿記
    • 9月上旬~9月中旬 工業簿記
    • 9月下旬~10月上旬 過去問
    • 10月中旬~10月下旬 模擬試験問題
    • 11月の試験当日まで 間違いを復習(過去問&模擬試験)

     商業簿記を60レベル以上に、工業簿記40レベル以上を目指そうとか予想しながら勉強しました。過去問が解けるようになったらレベル30ぐらい、間違いを完璧に理解出来たらレベル40ぐらい等、自分が今どのレベルにいるのか予想しながら勉強しました。

     実行してみて思ったのが、工業簿記が思ったよりも凄く時間が掛かった事です(><; 用語等、理解出来ずにいてかなり苦戦しました。あと、2月に3級を受けたあと8月までブランクがあった為、費用の見越しとか訂正仕分とかを忘れていたりで苦労しました。立て続けに連続で試験を受けるべきだったなぁと後悔しました^^;

    得意な論点と苦手な論点

     得意:第1問の仕訳、第2問の伝票・帳簿組織、第3問の本支店です。本支店は最初「未達事項」のパターンさえ理解できれば、確実に解ける自信がありました。苦手なのはやはり工業簿記でした。特にCVP解析・費目別原価計算・全部&直接原価計算は、何度やっても間違えるので苦労しました。

    苦手な論点を克服するためにどのような勉強がいいか

     過去問題集をとにかく解くのが一番だと思いました。3問目の本支店・精算表は特にパターン化しているので、何度も解けば確実に点数を取れるようになると思います。工業簿記はとにかく基礎を何度もやっていくうちにレベルアップさせるべきだと思いました。

    試験日当日の1日の流れ

     試験場は3級の時にも来ていたので、特別緊張はしませんでした。途中で抜け出す事は出来ないので、とにかくトイレだけは早めに済ませて着席しました。テスト直前までの時間は、1問目の仕訳中心に見直すようにしました(最初に1問目を解くので、いきなりテストにのぞんでパニックにならない為にもオススメです♪^^)

     テストが始まってからは「すぐに問題を解き始めるのではなく、全ての問題を軽く見てから解けそうな問題から進める」事を頭において、少しざっと見ながら解き始めました。解いた順番は1→4→5→3→2で解きました。普段は1→2→4→5→3で解いていたのですが、2問目の問題文を少し読んで、今までやってきた勉強と傾向が違いすぎて全く分からなかったので、この順番で解くことにしました。

    • 反省点

    第1問:3問目と5問目を見事に間違えてしまいました。3問目の特殊商品売買(受託販売)は「仕入れ価格」と「まだ到着していない」に見事にひっかかってしまいました。5問目の本支店会計は問題文に「神戸支店」の答えがないな~と思い、でも何だか変だと違和感を残しつつ終えたらやはり間違っていました。

    第2問:多くの参考書で予想されていた「伝票、特殊仕訳帳(記入転記)」とかではなかったので パニックになりました。委託販売や割賦販売契約、未着品や積送品などの理解を正確にしていないと解けないので、部分点狙いで解きました。T字の貸方は全部合っていたのですが、借方は全く違っていて帰ってきてショックでした(><;

    第3問:過去問と比べてもそこまで難しくなく、簡単に解けました。

    第4問:難易度は簡単そうなのですが、一部間違えてしまうと雪崩的に間違えてしまうパターンの問題だったで慎重にやりました。現金の部分・メッキ加工の加工費・特許権使用料を間違えてしまいました。

    第5問:第3問同様、これも簡単に解けました。

    試験を終えて

     帰宅後は、スクール等のホームページや簿記検定ナビの掲示板を見たりしました。「第2問全問解けました」と書かれている方がいらっしゃって「やはり独学じゃ無謀だったのかな」とかショックだったのを覚えています

     2級はテスト範囲が広いので、テキストは2冊以上見たほうが無難だと思います。あと独学の場合、周りに相談出来る環境がないので、掲示板などを確認したり質問したりして勉強仲間を作る事が大事だと思いました。

    やすmamaさんのまとめノート(間違いノート)

    使った参考書の画像
    使った参考書の画像
    2冊のまとめノートの画像
    2冊のまとめノートの画像
    まとめノートの中身1
    まとめノートの中身1
    まとめノートの中身2
    まとめノートの中身2
    まとめノートの中身3
    まとめノートの中身3
    まとめノートの中身4
    まとめノートの中身4
    簿記検定ナビの模擬仕訳問題
    簿記検定ナビの模擬仕訳問題

     ②の「2冊のまとめノート」ですが、一つは小さいB6ノート要点を細かく書いています。もう一つは参考書の分からない部分のみB6サイズにコピーしたものを纏めてノートっぽくしていました。どちらも持ち運べて電車などでも読めるようにしました。

     ⑦の「簿記検定ナビの模擬仕訳問題」は、いつでも仕訳できるよう、プリントアウトして持ち歩きました。凄く役立ちました!!!有難うございます!!!

    管理人コメント

     やすmamaさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!文章だけでなく画像もたくさん付けていただきましたので、とても読みやすい合格体験記に仕上がっていると思います。

     それでは早速、中身のほうを見ていきますが、一番参考にしていただきたいのは、「試験日当日の1日の流れ」に書いていただいた「すぐに問題を解き始めるのではなく、全ての問題を軽く見てから解けそうな問題から進める」という一文です。

     第126回・日商簿記検定2級の問題文をざっと見たときに「第1問・第2問は難しそうだけど、第3問~第5問以降は簡単そうだから、まずはこっちから片付けよう!」と咄嗟に判断して、例えば「3・4・5→1・2」の順番で解答すれば、第3問~第5問の貯金を作った状態で第1問・第2問を解くことが出来ますので、第1問・第2問は部分点狙いに徹することが出来ます。

     ただ、何も考えずに問題の順番どおり解いてしまったり、第1問・第2問から解き始めると事前に決めているから、どんな問題でも第1問・第2問からやる…としてしまうと、今回の試験の場合「特殊商品売買のオンパレード問題とか見たことねぇよ」と、序盤の段階で心が折れてしまった方も多かったと思います。

     よって、問題を解き始める前に「難易度に応じて臨機応変に解答手順を組み直す」作業をする必要性が出てくるわけです。この作業はぶっつけ本番でやろうと思っても無理ですから、練習段階から意識して体得するようにしてください。

    やすmamaさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記2級 合格体験記 No.56

    豊富な問題演習量と戦略的な勉強スタイル…最強の組み合わせです!

    • 投稿者:あくあさん
    • 勉強形態:独学
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約2か月半

    受験のきっかけ

     仕事で経理に所属していますが、商業高校出身でもなく簿記の資格は未取得でした。業務上、特にハンデキャップは感じなかったため取得せずに今まできましたが、日本全体が不景気のおり、リストラにあった知人の就職活動の状況を聞き、書類選考に残るためにも資格は必要だと思うようになり、取得することにしました。また、経理に携わるものとして、それを資格という形で残したいという思いもありました。

    使用テキスト

    • 日商簿記 光速マスター商業簿記2級テキスト(LEC)
    • スッキリわかる工業簿記2級(TAC出版)
    • 合格するための厳選問題集 日商簿記2級(TAC出版)
    • 合格するための過去問題集 日商簿記2級(TAC出版)
    • 日商簿記2級第126回直前予想(TAC出版)
    • 日商簿記2級第126回を完全予想(ネットスクール)

    勉強法

    1. 簿記検定ナビ2級仕訳問題対策を100回から最新分まで解く。2巡。どのテキストよりも説明がわかりやすかったです。
    2. テキストで弱い論点を重点的に全体を復習を含め学習。
    3. 工業簿記のテキストへ。スッキリわかるシリーズは問題もセットになっているため、学習しながら1巡。満点とれない問題について2巡。応用問題について3巡という形で学習。
    4. 過去問題集へ。まずは1巡。合格点に達しない回について2巡。各設問ごとにまとめて3巡(第1問を全部一気に解く。第2問をまとめて一気にとく…自分の陥りやすいミス、パターンを発見)
    5. 過去問題集を2巡終わった時点で、厳選問題集を解く。これも苦手論点について2巡。
    6. TAC出版とネットスクールの126回予想を解く。これも2巡。
    7. 20点とれない問題についてすべて復習。

     商業簿記については、仕訳問題を解いたあとにテキストを一読し、その後過去問に入って論点ごとに復習という形にしました。そのため、特殊商品売買については過去問でも仕訳で1問、3問目の決算整理事項で1問でるくらいだとタカをくくってました(商業簿記ではもっとも苦手な論点)

     問題集を一覧表にまとめて得点を毎回記録し、どの論点の問題が苦手かを分析して学習にいかしました。どういうミスで点を失うのかを箇条書きにし特に留意するようにしました。問題を解いたノートをすべて残し、そこにミスになった原因コメントを添えました。

     経理に携わっているため、普段目にするB/S、P/Lの作成についてはほぼ時間をかけず、本支店会計は得意な論点でしたので、前回出題ということで時間はかけませんでした。私の会社では、精算表は実務で使うことはありませんが、仕訳をきって集計するだけの作業なので問題はなかったです。

     私の諸先輩方にはやったことのない工業簿記で満点とれるかどうかがカギだと言われてました。また、過去問題では2,3問はほぼ20点をとれていたため、勝負は工業簿記だと思っていました。今回の第2問を見るまでは…(苦笑)

    解答順番と採点結果

    • 解答順番:第1問→第3問→第5問→第4問→第2問
    • 第1問/12点、第2問/12点、第3問/18点、第4問/20点、第5問/20点

     第3問については、当期純利益の記入漏れです。終了後、冷静になって気付きました。第2問を見た瞬間凍りついてしまったため、軽いパニックでいつもはありえないミスをしてしまったと反省。第1問については、受託販売の仕訳以外に何を間違ったかわかりません。手形の更改も直前にテキストを読んでました。火災未決算の計算も間違えていないので、もしかしたら勘定科目の選択をミスをしたのかもしれません。

     第2問については、一番時間をかけ、仕訳をひとつひとつ積み上げた結果だと思います。正直自信はありませんでした。第5問については、シュラッター図を描きたかったな~。

    感想

     経理業務を経験した上での受験でした。周囲には簿記は実務には関係ないと異口同音に言われてきました。実際の業務では、もっと複雑な仕訳のオンパレードですし、決算ってもっと複雑です。減価償却もこんなもんじゃないです、貸倒引当金の設定なんて超複雑です!

     ですが、財務諸表や試算表は実務上で見慣れていたこと、前払・未払・仮払・仮受・前受等については十分役に立ったと思っています。今後はもっと知識を深めるため、必要ないと言われつつも受験するかは別として1級を勉強していくつもりです。

    試験日当日の1日の流れ

     当日一番気を使ったのは、体調と集中力です。試験前日は自分がベストな体調だと感じられる睡眠時間をとり、いつもの時間に起床。試験日というのを意識しすぎないため、普段どおりにテレビで報道番組とワンピースをチェック。

     いつもと違ったところは、普段はあまり口にしないガムを意識して噛んだことです。ガムを噛むと集中できるらしい?ので。(もちろん本番では噛んでません)あとは、温度調節できるような格好にし、食事は朝は普段通り、試験前は甘いパンを摂りました。

     試験会場には1時間前につき、まずは自分の該当する教室、机を確認し着席。まず、電卓がうちやすいか手の感覚を確認。その後、仕訳の問題を解きました。有価証券の売却と社債の買入償還の仕訳問題を中心に(結果でませんでしたが…)。会場の雰囲気に慣れるためでしたが、気持ち的には緊張してないようでも何度も解いた問題が思ったようにできず、「内心大丈夫かな」と感じました。

     試験終了後は、終わった~という安堵感と、受かったのかどうなのか?工業簿記は簡単だったような気がするけど…。2問目のインパクトが強すぎて、ほかの問題にすら自信がもてず、もやもやした感覚だったと思います。その後は解答速報がでてましたので、直後に確認すべきだったと反省していますが、とにかくその日のことは忘れたかった…。

    管理人からあくあさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     私は仕事でずっとCASIOを使っています。慣れている電卓以外では打ち間違いをしてしましますので、使い慣れてる電卓が一番です。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     私は、未経験の工業簿記に力を入れました。工業簿記で40点中35点以上を目標にし、とにかく理解できない部分は何度もテキストを読み返したり、先輩に聞いたり。理解できるまで食いつきました。やっぱり面倒くさくても、簡単な問題でも、勘定連絡図をひたすら手で書いて覚えること。

     商業簿記は、かけた時間からいえば少なかったですが、その中でも仕訳に一番力を入れました、問題の配点が4点は大きい。簿記検定ナビの仕訳対策はすごくすごく説明がわかりやすいので助かりました。

     あとは過去問と予想問題が中心だったので、過去の出題傾向と変わると今回のように動揺してしまうんですねぇ。ネットスクールのウラ予想にある第2問も難しかったです。苦手な特殊商品売買についても過去に出た問題を中心に理解していたため、テキストの大切さを改めて感じました。

     あとは自分の解いた問題について一覧表にして、論点毎に分析。弱い論点については、何が苦手なのか、自分の解いた回答を見返し、解き方のくせや、小さなミスも含めて、回答にコメントを残して後で見返せるようにしました。その中でも、「問題文」をよく読むこと…これって結構大切です。特に本試験は気持ちが焦ったり、逸ったりしますので。

    管理人コメント

     あくあさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!あくあさんの勉強方法は、いわゆる王道スタイルですので、これから勉強を始められる方は一から十まで参考にしても全く問題ありません…ていうか、ぜひ参考にしてください!

     まず、皆さんにもう一度見ていただきたい箇所は「勉強法」という見出しの1~7の部分です。普通にさらっと書かれていますが、非常に多くの問題演習をされている点にお気づきでしょうか?これぐらいの量をこなしておくと、全体の合格率が高かろうが低かろうが、一発合格する可能性は非常に高くなると思います。

     あとは、第126回試験の第2問について、あくあさんも問題を見たときには凍り付いて一瞬パニックになったそうですが、それでも結果的には20点中12点も取れており、「一番時間をかけ、仕訳をひとつひとつ積み上げた結果だと思います」と書いていただきました。このように、解答時間の最後の1分1秒まで粘り強く部分点を取りに行く姿勢はぜひ見習ってください。

     工業簿記に関しては、勘定連絡図を重視して勉強すること。総合問題を解くときには、問題文をよく読むこと、最後まで諦めないこと。よく考えてみれば当たり前のことなんですが、多くの受験生はその「当たり前のこと」が出来ていませんので、上記のことを常に意識して勉強に取り組むようにしてください。

    あくあさんが使われた教材や電卓のまとめ

  • 第126回日商簿記検定 簿記3級&簿記2級 ダブル合格体験記 No.7

    もうね、全部見習っちゃってください!完璧です!(管理人談)

    • 投稿者:さくらさん
    • 勉強形態:通学&DVD講座
    • 受験回数:1回
    • 勉強期間:約3か月半

    受験のきっかけ

     人事異動に伴い、会社から簿記の勉強をするよう言われ、会社命令で大原の3級基礎講義の講座(全10回)に通うことになりました。この時点で簿記の知識はゼロでしたが、講座が8月~9月中旬で試験までに間があるため、2級は独学で受験することを決めました。

    使用したテキスト・問題集

    • 簿記3級
    • 大原簿記の基礎講義で使用するテキスト・問題集
    • サクッと受かる日商簿記3級厳選ナビ
    • ラストスパート模試
    • ドンドン解ける日商簿記3級過去問題集(買い足し)
    • 簿記2級
    • 合格TV2級 DVDセット
    • サクッと受かるシリーズテキスト・問題集(工業・商業)
    • サクッと受かる日商簿記2級厳選ナビ
    • ラストスパート模試
    • ドンドン解ける日商簿記3級過去問題集(買い足し)

    試験勉強

    • 8月~ 3級学習開始

     8月頭くらいから簿記に関するサイトなどで基礎知識を頭に入れつつ、中旬から大原簿記へ。学習をしている中で合格TVを見つけたので、無料ということもあり並行して3級の視聴を開始。8月中にひととおり3級の視聴は終了し、更に大原の講義を聞いて理解を深める、という方針でやりました。

    • 9月~ 2級学習開始

     これまでの別の資格試験の勉強の経験から、テキストを読むだけではなくDVD講座などの方が向いていると思い、DVD購入を検討。3級の無料講義が分かりやすく、他のDVD講座に比べて安かったので、合格TVの2級DVDを購入し、工業簿記の視聴を開始しました。

     工業簿記から始めたのは、商業簿記は3級の延長なので大原の3級を終えてからの方がより理解しやすい、という気持ちがあったためです。ただ、後になって考えてみたら、何の断りもなく報告式のP/Lが出てきたりして困惑したので、商業から始めた方がよかったかもしれません。

     9月中旬をめどに工業簿記の視聴を終了。大原の3級講義が終了し、2級商業簿記のDVD視聴を開始しました。平日なかなか長時間DVD視聴する時間がとれないため、途中からDVDは1.3倍速くらいで見て時間短縮をしていました。

     並行して工業簿記の少し難しめの練習問題を解いてみたのですが、わかったつもりだったのにまったく解き方が分からず焦り、工業簿記につまずく人が多い理由がわかったような気がしました。とりあえずこの時期は工業簿記の問題は答えを見ながらでも解くようにしたところ、だんだん解けるようになりました。

    • 10月~ 本試験レベルの問題演習開始(過去問含む)

     10月頭にDVD視聴を完了。問題を解いて分からない部分を再度テキストで確認しました。また、簿記検定ナビの仕訳問題対策をあいた時間に解きましたが、この時点では間違いが多く、間違えた部分はノートにまとめるようにしました。

     10月頭に大原の予想会に参加しました。それまで試算表の貸借を合わせるのに時間がかかっており、問題集などの解答の目安時間に全く間に合わなかったのですが、予想会で以下のテクニックを教わったことでミスがなくなり、ほぼ1度で貸借を合わせることができるようになりました。

    • 計算用紙の使い方(縦に6等分に折って仕訳に使う。右側の2列は繰越商品のハコを書いたりするのに使う)
    • 仕訳後にいったん借方・貸方それぞれを集計して合わせておく。⇒仕訳ミスの確認と試算表に集計して貸借が合わない場合、どちらが違うか の確認にも使える。
    • 残高試算表の場合、解答用紙の両側の空きスペースにいったん借方・貸方それぞれの合計をしてその貸借を合わせてから残高を計算する。

     試算表は、仕訳せずT勘定のみで行う方法があるのも知っていたのですが、何度か練習しても間違いが多く、間違ったときの見直しがうまくできずに混乱することが多かったため、自分は仕訳をいったん全部書く方が向いていると思い、仕訳のスピードアップに力を入れました。

     10月2週目くらいから厳選ナビの2級・3級の問題などを解き、10月末頃までに2回転させて全て合格点は取れていましたが、正直演習量が少なく感じ、残り3週間をラスパ模試(4回分)だけで済ますのが不安だったこと、合格率の低い2級の124回を見ていないことから、過去問(15回分)を買い足しました。

     過去問は合格率の低いもの、苦手な問題が出ているものから順に解き、解いた問題の総評を簿記検定ナビで見て、気をつける点などを復習しました。また、この時期からは問題用紙に書き込みして仕訳の時間を短縮するなど、時間短縮になるような練習もしていきました。この時期にラスパも解きましたが、過去問にはないちょっとひねった出題などもあり過去問のようには点がとれなかったので、やっておいてよかったと思います。

     過去問を解くと、問題文の見落としや勘違い(前払保険料を毎年だと思い込む等)をしたり、書き落とし(精算表の当期純「利益」など)をすることが分かってきたので、問題文の注意すべきところを囲む、精算表はほぼ「利益」なので先に「利益」と記入しておく、などの対策をとるようにしました。

     問題を解く順番についてはいろいろなサイトで書かれていますが、私は行き詰ったときに飛ばして再度戻ることで、最初は合わなかった貸借が合ったり、解けなかったものが解けたり…ということが多かったので、第1問から順番に解答し、悩んだら飛ばす、という解き方にしました。

     ちなみに、どんなに時間をかけても第3問までで1時間、それ以上は粘らず後回しと決めて問題を解いていました。試験直前期には3級は1時間程度、2級はかかっても1時間半程度で、大体問題は解けるようにはなっていました。また、10月中旬頃の時点で念のため商工会議所のサイトで出題範囲を確認し、知らない言葉がないかチェックをしました(手形の更改、有価証券の差入・保管等、作業屑はこの時点で初めて確認。簡単にチェックしてノートにメモしておきました)

     10月後半頃に「文字の書きすぎでの腱鞘炎?」と思われるほどの右手の痛みに襲われ、1週間くらいはあまり書く勉強をせずにすごしました。試験前日は、ラスパや過去問の解き直し+苦手問題の復習+間違い&まとめノートの見直しを行い、20時頃には勉強を終えました。

    まとめノート画像

    まとめノート1
    まとめノート1
    まとめノート2
    まとめノート2
    まとめノート3
    まとめノート3
    まとめノート4
    まとめノート4

    試験日当日の1日の流れ

     6時30分に起床し、持ち物を再チェック。8時に家を出て、途中のコンビニで朝ごはんにおにぎりとお昼用のパン、糖分補給用チョコレートを購入して、会場へ向かいました。

    • 簿記3級試験

     時間まで、ラスパカードとノートなどで3級の再確認。会場が高校だったため予想通り寒く、特に木の椅子が冷たかったので寒さ対策で持ってきたショールを椅子にしいて座布団代わりにしました。

     第1問・第2問はあまり時間をかけずに問題なく解答。第3問は二重仕訳になる部分があったので、気づいた時点で問題文に線を入れて消しておき、仕訳しないように注意し、仕訳完了後も念のため再度二重仕訳を確認してから、集計をしました。収入印紙=租税公課は簿記検定ナビの仕訳問題(2級)で知ったので、やっておいてよかったと思いました。

     第5問は仕訳を頭の中でやってそのまま記入する方法で解答。ただ、現金過不足の部分でどう書けばいいのか少し混乱し、ちょっと迷った結果、あまり修正仕訳部分に配点が来ることはないと割り切りいつもの仕訳どおりに書くことに。

     すべて解き終わった時点でまだ1時間ちょっと残っていたため、もう1度解き直すくらいのつもりで見直しをしながら自己採点用に解答を記録しました。見直しの結果、第2問で○を付け忘れていたところを発見し、見直しの重要さを実感しました。試験終了10分前くらいには見直しも終わり、カンマが変な書き方になっていないか、読みにくい数字になっていないかなどをチェックしながら終了まですごしました。

    • 簿記2級試験

     3級同様、時間までラスパカードとノートで最終確認。受験する机に高校生らしく彫刻刀で文字が彫ってあったので解答の邪魔になるかな?と思いましたが、場所が机の上のほうだったため、影響はないと判断して放置。もし解答用紙を置く位置だったら、試験官などに言ったかもしれません。

     仕訳問題の1問目が手形の更改というあまり見ない問題だったことで少し焦り、いつもより第1問に時間をかけてしまいました。その後第2問を見たところ、苦手な特殊商品売買が満載でかなり拒否反応が出ました。とりあえず分かる限り仕訳をしようと思ったのですが、途中で混乱したため思い切って後回しに。

     第3問は繰越商品の欄が2行しかないこと(これまで解いた過去問などは全て3行あった)などに混乱しつつなんとか解答。第4問は調子よく埋めていたのですが、水道光熱費のところでちょっと混乱。特許料=直接経費は事前に確認していたので問題なく計上したのですが、仕掛品の貸借が合わなくなったので、一度飛ばして第5問へ。

     第5問は直前に確認していたパーシャル・プランだったので問題なく解答。前日と直前に確認をしていなかったら、入れる金額が標準なのか 実際なのかを迷ったかもしれません。その後、第4問に戻って修正し、解答完了。再度第2問へ戻り、白紙だった解答用紙にとにかく部分点狙いで記入しました。

     第2問がそんな状態だったので、他で点を落とすわけにはいかないと思い見直し開始。ここで第1問の問5で間違って本店の仕訳をしていたことが判明し、すぐに修正。貴重な4点を落とすところでした。試験終了後、商工会議所の方と思われる人が「基礎ができていればそんなに難しい問題じゃないんだけどね」と言っていたので、おそらく第2問のことだろうな、と思いました。

     結果は3級100点、2級92点(第2問のみ12点、あとは20点)で合格できました。1週間で結果が出る会場だったため、やきもきする時間が短くてよかったです。今回、手形の更改などあまり過去問でも見なかったものが出題されていたので、過去問や予想問題を重視しすぎるのも問題かな、と思いました。

     もちろんあまり出ない論点に時間を割くのはもったいないのでチラッとでいいと思いますが、サクッとシリーズのような要点を絞ったテキストを使用する場合、範囲の確認はしておいた方が良いと思います。

     今回2級の第2問で「委託先の手取金額で計上」という言葉があり、そこで混乱しました。おそらくあまり考えすぎずに「手取」のみ認識して「委託者の手取」と判断して解答した人が大多数でしょうが、勘違いしないように問題文をしっかり読もうという気持ちがあだになってしまったようです。このあたり、商工会議所から何らかの説明があるのかは気になるところです。

    管理人からさくらさんへ追加の質問

     今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
     CASIOのDF-120VBです。簿記検定ナビおススメのSHARPの電卓も検討したのですが、会社で使用しているのがCASIOのため、似た配置のCASIOを選びました。12ケタですし、サイレントキーではないですがそれほどうるさくもなく、簿記2級くらいまでなら十分だと思います。
     さくらさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
     精算表や工業簿記の総合原価計算などは得意です。苦手なのは特殊商品売買ですが、仕訳で1問くらいだろうと思っていたので今回の第2問には焦りました。もう少し仕訳をしっかり確認しておけばよかったと思います。
     ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。
     試験間近に過去問だけをやっていると、仕訳くらいしか出てこなかった特商などの論点を忘れがちになってしまうので、基本問題もたまにやっておいた方がよかったと思います。また、サクッとシリーズはわかりやすいのですが、試験に出にくい論点は省いてあるので、時間のある方はもう少し詳しいテキストを利用した方が良いと思います。
     今後は簿記2級をどのように活かす予定ですか?簿記1級や税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか?
     経理部門などではなく、簿記1級以上の知識が要求される部署ではないため、現状では考えていません。ただ、一部知っておいた方が良いと思う論点もあるため、そこは個別に学習しようと思います。

    管理人コメント

     さくらさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!合格体験記を編集していると、ごくたまに「この人はどの回を受験していても一発合格していただろうなぁ」と思う方がいらっしゃるんですが、まさにさくらさんはそういうタイプだと思います。なんというか…勉強方法にスキがありません。普通に完璧だと思います。

     合格TVについては受験生の方からよく質問をいただきますが、市販されている「サクッとうかるシリーズ3級」のテキストを用意するだけで、簿記3級の講義を無料視聴できますので、簿記3級受験生の方にはお勧めのサイトです。

     ただ、簿記2級の有料講座については、金額だけ見ると一見安いように見えますが「DVD+レジュメデータ」の販売になりますので、100枚近いレジュメを自分でプリントアウトしなければならず、総コストで考えると、市販されている「サクッとうかるシリーズ2級」のテキスト&問題集&DVDセットのほうが安上がりだと思います。よって、個人的には以下の組み合わせをお勧めいたします。

    • 簿記3級:サクッとうかるシリーズの教材+合格TVの動画
    • 簿記2級:サクッとうかるシリーズの教材&DVDセット

     最後に、さくらさんも「サクッとシリーズはわかりやすいのですが、試験に出にくい論点は省いてあるので、時間のある方はもう少し詳しいテキストを利用した方が良いと思います」とおっしゃっていますが、時間に余裕があって網羅性を重視される方は、TACの講義でも実際に使われている「よくわかる簿記シリーズ」のほうをおすすめいたします。

    さくらさんが使われた教材や電卓のまとめ

     「使用したテキスト・問題集」の項をご覧ください。