体調管理に気をつけつつ、出来るかぎりたくさんの問題を解きましょう!
- 投稿者:さくらんぼさん
- 勉強形態:独学
- 受験回数:1回
- 勉強期間:約3か月半
目次
はじめに
2017年2月のある日。私は病に倒れてしばらく職を離れていました。ようやく体が動けるようになり、何か勉強しようか?と思いつき近くの本屋へ。
簿記の本を漁り、見つけたのがネズミのイラストが可愛いネットスクールの「日商簿記合格これ一冊」でした。マンガ感覚で毎日通読し、ここで初めて簿記の用語、簿記の流れに触れました。
簿記の知識自体はゼロでも、元事務員なので計算機の使い方や現金出納簿の付け方は知っていました。気がつけば私は40代。今度は資格を取ってから再就職したいと。
そして電卓も新調。簿記検定ナビで紹介された「Canon HS-1220TUG」を選択。千、万の早打ち機能付きがamazonで安く入手できました。これが後で大助かりとなるのです。何せ計算する桁数が多いので。
いよいよ本格的に勉強したく、テキストやDVD、問題集、答案練習などがセットになったTACの「独学道場」に申し込みをしました。合格までの闘いが始まり始まり。
3月 インプット期「スッキリわかる日商簿記3級テキスト+問題集」
最初はテキストをノートに丸写ししたが、時間ばかりかかってなかなか予定通り進まないので、インプット期はDVDを見ながら、要点をテキストにメモり、テキストは電車の中で読んだりしていました。
テキストを読み終えたあと、後半の問題集で理解度をチェックしました。ダメならテキストに戻りもう一度。
この繰り返しを1日1~2時間やって、月末にはようやく巻末の本試験レベルの問題ができるまでこぎつけましたが、初めて2時間通しでやる問題、最初は緊張して半分も取れませんでした。
4月 過去問「よくわかる簿記シリーズ合格するための過去問題集」
独学道場には「スッキリわかる過去問題集+予想問題集」という過去問題集が付いていますが、6回分しか過去問が付いてないため、過去12回分を求めて「よくわかる簿記シリーズ合格するための過去問題集」を別に入手しました。
高価なだけあってボリュームがありますが、1ヶ月以上これで勉強することを考えるとむしろお徳だと思います。私は問題をたくさん解いて使い倒しました。自宅にプリンターがあったので「解答用紙ダウンロードサービス」を利用して何枚も解答用紙をダウンロードし、印刷しました。
なお、この時期は2時間通しではなく「第1問」「第2問or第4問」「第5問」と分けて解きました。
5月 原因究明「第146回をあてるTAC直前予想」
この予想問題集の解答解説に「下書用紙の書き方」が書いてあり、まさに「目からウロコ」でした。
第3問試算表の下書きでは、T勘定から転記、必要事項は問題用紙を生かして、とのことでした。いちいち仕訳をしてからT勘定への手間をかけていた私は何だったんだろう…と。
試算表初心者はまず仕訳してからT勘定との流れですが、少しでも慣れたらそれから早く脱しなければなりません。T勘定からの転記を覚えておいて下さい。
ちなみに、ゴールデンウィークは勉強をひと休みしました。頭のリフレッシュに趣味のクラッシックのコンサートへ聴きに出かけたりして羽を伸ばしました。ダラダラ勉強しては疲れるもとです。
連休明けは気分を変えていよいよ予想問です。週2~3回2時間、時間を計り本試験と同じ感覚で練習します。集中力を鍛えようと家だけでなく、喫茶店、ファミレスなどいろんな所で問題を解きました。
これもたくさん解いて使い倒すために「解答用紙ダウンロードサービス」を利用して、何十枚も解答用紙をダウンロードし、印刷しました。
少なくとも十回以上は繰り返し解いたところ、5月28日のLECの模試を受ける前までに平均で80点前後取れるようになりました。
6月 直前期、模試ショック!
5月28日にLECの公開模試を受けたのですが、結果は「アレレ?」仕訳が全然理解できていませんでした。例えば、借方・仕入に貸方・買掛金でなく未払金という常識知らずの間違えなど…点数は49点でした。
この模試のあと、模試答練とは別に、仕訳対策としてまず第1問の過去問を134~145回まで1日3回ずつ3回りしました。また、「無敵の簿記」に載っている仕訳ベスト48を電車の中で精読し、特に苦手意識があった手形の処理などを自分なりに整理しました。
さらに、6月4日に大原の公開模試も受けましたが、本試験1週間前にも関わらず52点でした。ホント泣きっ面にハチ、絶望でした。こんな時期に模試を受けてはダメなのかな?なんて思いました。
しかし、合格した今振り返ってみると受けてよかったと思います。模試は完璧にできるのが能ではありません。本番ではないので思いっきり間違えても許されるのです。
その代わり、模試を受けたらよく見直して下さい。私は模試を受けたあと、よく理解できなかったところはその場で先生に聞いてメモしました。
本試験の4日前には休みを取って、教材と電卓を持ち込んで健康ランドへ。お座敷で追い込みしながら、疲れたら温泉へリフレッシュ。一晩「ひとり合宿」しました。すると、そのうち解き直しで100点取れるようになり、これが大きな自信に繋がりました。
あと「独学道場」の答練を教室受講にしたので、答練が3回分もらえました。これも使い倒しました。6月はまさに「模試・答練でラストスパート」の11日間でした。この濃い日々がなければ合格はあり得ませんでした。
試験日1日の流れ
試験前日、勉強のし過ぎの蓄積疲労で目がチカチカ、腕が痛み出しました。早朝30分答練を手にしただけでペンを置きました。それからマッサージにかかり、夕飯を軽く食べて、翌日の支度を済ませて21時に寝ました。
試験当日は曇り時々晴れ。上は半袖ですが、冷房対策として長ズボンを履いて、長袖パーカーを持ってきました。少し暑かったので水分とタオルも。
4時30分
起床、シャワー。
5時30分
出発。
6時30分
途中駅のマックで朝食。その後、答練の精算表の問題を1問解く。
7時30分
試験会場の大学キャンパスに到着。門の前では受験生が長い列をなしていた。学生さんが多い模様。列に並んでいる間に「ネコの手Book」で仕訳事項や理論を確認。
8時
試験会場開門。登り坂や階段が長く、門から教室までかなり歩きました。
8時20分
教室到着。早速お手洗いへ。その後、席に着いて水分補給し、ミントタブレットで眠気覚まし。教材を開かず、大原の模試でもらった「検定試験受験上の確認事項」をもう一度読む。
9時
試験の説明・問題配布。解答用紙に受験番号・名前を書くとき、解答用紙を見て思わず「ラッキー!」とニヤり。第3・5問が先日の模試答練に似てる!と。
9時10分
試験開始。まずは深呼吸。腕時計を見て5分間、自分会議の時間に充てる。
時間配分、解く順番、「なお書き」のチェック、何の試算表を問われているか?仕訳の指定勘定科目は?2時間時間があるから、しっかり問題を読もう…としたつもりでしたが、本番はやはりあがりました。自己採点してみたら、やはり「なお書き」を見落とした箇所があって減点されてしまいました。
まずは第1問。仕訳は思ったより簡単でしたが、問5の旅費交通費と仮払金の関係は一見難しいので取りあえず解答保留(解答時間15分)。
次は第5問。模試答練で何度も解いた貸借対照表&損益計算書の問題。収益の繰延べの処理に少し手間取ったが…そうだ「前繰マイナス見越タス」の呪文。受取手数料は収益繰延べだから整理後は引いた額でと思い出す。ありがとうマジックフレーズ(解答時間30分)。
次は第4問。息抜き代りに手早く、確実にできる問題をチョイス。初めてみた「記入なし」は落としてしまったが、あとはしっかりとりこぼさないようにやりました(解答時間10分)。
次は第3問。過去問より大幅に簡略化された合計残高試算表の問題。私は発送費の処理を間違えて、他の勘定科目や合計や残高が合っているのに2箇所落してしまいました(解答時間30分)。
最後に第2問。過去問で何回かやった位の補助簿の選択問題。第2問は最初から捨て問にするつもりだったので、簡単そうなところだけ埋めました(解答時間10分)。
そのあと、見直し&飛ばした所の解き直し。第1問の問5は取り敢えずペンを動かして、仮払金と前受金は貸方で旅費交通費は借方…すると現金は?金額が合ってこれだ!と確信しました。後で速報を見たら正解!嬉しかったです。
試験を終えて
問題用紙や下書用紙に答えをメモしたので、試験終了後、地元の解答速報会に参加して自己採点しました。取りあえず合格圏内に入っていたので、帰りにレストランで前祝いをしました。
試験から12日後の金曜日、朝9時にネットで自分の合格を確認しました。おかげさまでようやく少しは自分に自信が取り戻せたと思います。
- 146回3級成績:79点
- 第1問:16点
- 第2問:4点
- 第3問:27点
- 第4問:8点
- 第5問:24点
今回の勝因は、問題練習量の豊富さに尽きると言っても過言ではないでしょう。毎日リハビリ通院の間を縫って、喫茶店や病院のデイルームで勉強できたのが何よりでした。
春先に少々体調を崩したものの、リタイアすることなく最後まで闘えた自分を褒めてあげたいです。試験に臨むに当たっては体調第一ということを改めて痛感しました。
最後に、成績票とともに送られてきた合格証書はかなり豪華です。額縁に入れたら映えます。このようにカタチになったら、喜びもひとしおです。次は皆さんも!
管理人からさくらんぼさんへ追加の質問
今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか? | |
日商簿記合格これ一冊:70点 簿記が初めての私でも、楽しく読めました。ただ、練習問題があまりついていなかったので、下記の「スッキリわかる」に買い換えました。 スッキリわかる日商簿記3級テキスト+問題集 よくわかる簿記シリーズ合格するための過去問題集:80点 第146回をあてるTAC直前予想:90点 大原無料公開模試:75点 LEC公開模試:70点 TAC答案練習:80点 大原公開模試:90点 |
今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか? | |
私の使っているCanonの電卓は打つ時にカタカタする所を除けば、文字盤が大きくて見やすいのでお勧めです。特に千、万単位の早打ち機能は使いこなせば便利! |
さくらんぼさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。 | |
やはり簿記取得者の仲間が身近にいると心強いです。前回3級に合格したデイケアの仲間や、簿記2級を持っている友人からの励ましやいろんなアドバイスを受けることができて何よりでした。
また、今日の問題練習の成果をSNSにアップして「いいね!」してもらえることでさらにモチベーションアップになりました。 |
管理人コメント
さくらんぼさん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。
さくらんぼさんの今回の勝因は、ご自身も書いておられますが「問題演習の量」だと思います。独学と通信講座の良いとこ取りの「独学道場」だけでなく、各社の予想模試を有効活用してたくさん問題を解かれています。
また、模試で分からなかったところ・間違えてしまったところはその場で先生に質問して解決するなど、問題を解きっぱなしにしない点もぜひ見習っていただきたいです。
加えて、モチベーションを維持するためにSNSを有効活用されたとのことですが、スマホをお持ちの方はこの点もぜひ見習ってください。
例えば、私が使っている「Studyplus」という無料アプリでは、勉強時間や勉強内容を記録できるだけでなく、つながった友達の勉強内容に「いいね!」したり、逆に「いいね!」をもらうことができ、モチベーションの維持にとても役立っています。
なかなか勉強が続かない方、やる気の波が大きい方は、騙されたと思ってぜひ一度使ってみてください。
さくらんぼさんが使われた教材や電卓のまとめ
- テキスト1:日商簿記3級 合格これ1冊
- テキスト2:スッキリわかる 日商簿記3級
- 講義DVD:スッキリわかる 講義DVD 日商簿記3級
- 過去問題集:合格するための過去問題集 日商簿記3級
- 予想問題集:第146回をあてる TAC直前予想 日商簿記3級
- 電卓:Canon HS-1220TUG
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