Studyplusを上手に使って、勉強のモチベーションを維持しましょう!

  • 投稿者:もんぶらんさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約5か月(3級→2か月、2級→3か月)

受験のきっかけ

 私が簿記の勉強を始めた理由は、家業を継ぐために簿記の知識が必要になったからです。お金の基本的な知識を習得して、仕事に生かしたいと考えました。

 私は、大学院(工学部)を卒業してメーカーでエンジニアとして、4年間勤めた後に退職して、家業を継ぐために実家に帰ってきました。

 しかしながら、お金に関する知識が全くなく、これはどうしたものかと考えていた時に簿記検定試験を知り、受験することとしました。

 とりあえず3級だけ受験する予定でしたが、試験まで時間があったので、3級の勉強後に2級も受験することを決めました。

勉強開始前の知識

 大学は工学部機械専攻で、社会人になってもエンジニアだったので、簿記に関する知識は全くない状態からのスタートでした。

テキストについて

簿記3級のテキスト

  • みんなが欲しかった 簿記の教科書 3級 第4版(TAC出版)
  • みんなが欲しかった 問題演習の本 3級(TAC出版)
  • 第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級(TAC出版)

簿記2級のテキスト

  • よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
  • よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
  • よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)
  • よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)
  • 日商簿記2級 網羅型完全予想問題集(TAC出版)
  • 無敵の簿記2級 第144回直前総まとめ(TAC出版)
  • 第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級(TAC出版)
  • ラストスパート模試 日商簿記2級 第144回ズバッとあてる直前予想(NS出版)

 その他、TACから前回(第143回試験)の過去問を無料で取り寄せました。2級は、なるべくやったことのない問題を解くためにテキストをたくさん購入しました。

 過去問については、前回分しか解いておりませんし、前々回より前に関しては見てもおりません。

使用した電卓

 はじめは試験で使えない事を知らずに、使い慣れている関数電卓を使用していましたが、2級の受験について調べている時に関数電卓は使用できないことを知り、慌てて電卓「CASIO DW-122CL」を買いました。特にこだわりはなく安いものを選びました。

勉強方法について

簿記3級の勉強

 簿記検定を知り、勉強を始めたのは6月中旬頃(試験5ヵ月前)です。

 はじめに「みんなが欲しかった 簿記の教科書 3級 第4版」を通読し、簿記の基本的な考え方や知識を習得しましたが、簿記のスタートでは苦労の連続でした。

 なぜなら、理屈ではなく「こういうルールですので覚えましょう」という箇所が多かったからです。理系の私にはとても勉強しにくいと感じました。結局、1か月ぐらいかけてようやくテキストを理解することができました。

 次に「みんなが欲しかった 問題演習の本 3級」で演習問題に取り組みました。ノートをつくることが嫌いでしたので、直接テキストに解答を記入して勉強しました。2週間程度で演習問題をひととおり解くことができました。

 最後に、3級の総仕上げとして「第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級」に取り組みました。すべての予想問題で90点程度をとることが出来ましたし、まだ試験まで3ヵ月ありましたので、思い切って2級にチャレンジすることにしました。

簿記2級の勉強

 2級の勉強は9月からスタートしたので、勉強期間は3か月弱です。

 2級の勉強時から、iPad無料アプリで「Studyplus」を使い始めましたが、このアプリが合格までの勉強意欲を高めてくれたと言っても過言ではありません。

 同じ資格に挑戦する人と友達になって情報を共有して勉強できるし、勉強記録を付けることもできるので、さぼらずに毎日勉強するクセがつきます。

 直前模試で友達より私の点数が低かったりすると、危機感を覚えてそれがモチベーションアップにもなります。オススメのアプリです。

 また、2級は「みんなが欲しかったシリーズ」より詳しい教材で勉強しようと考え、「よくわかる簿記シリーズ」を4冊購入して勉強しました。

 勉強方法としては、商業簿記のテキストを1単元勉強して、トレーニングでその勉強した単元の問題を解く、というスタンダードな方法で勉強しました。

 次に工業簿記も同じ方法で勉強をしました。勉強時間は約18時間/冊で、合計約72時間でした。

 その後は本番の試験に慣れるために、「第144回直前総まとめ」で本試験の問題の解き方を勉強して、「網羅型完全予想問題集」「第144回をあてるTAC直前予想」「ラストスパート模試 第144回ズバッとあてる直前予想」を活用してひたすら問題を解き続けました。

 簿記は問題集が多くあるため、同じテキストを繰り返すのではなく、次々とテキストを購入して新しい問題を解く方法で試験前まで勉強しました。

過去問対策について

 過去問はTACから前回(第143回試験)の問題を取り寄せて解いただけです。

 昨年までと試験範囲が変更になっているため、過去問を解いて余分な範囲を勉強することが面倒だし、新分野が全く出てこないことが嫌だったためです。(試験後に知りましたが、過去問の試験範囲を今の試験用に修正してある過去問集があるそうです。)

 また、予想問題の方が本番の試験よりちょっと難しいという意見が多かったため、本番より難しい問題に慣れておきたかったからです。

試験日1日の流れ

 試験会場が自宅から車で5分の場所でしたので、特殊かもしれません。2級と3級の間の昼休憩は家族に送り迎えしてもらい、昼食も自宅でとりました。

6:00 起床

 試験開始の3時間前に起きないと試験中に集中できない、という自覚があったので、3級試験開始3時間前の6時に起床して、いつも通り朝食をとり、出発までテキストを流し読みして最終確認を行いました。

7:55~8:00 試験会場へ移動

 家族に送ってもらい移動。試験会場は寒い時と暑い時があるので、調整できる服装で出かけました

 私のこだわりですが、試験会場には必ず1時間前到着の予定で行動します。1時間前行動だと不測の事態にも対応しやすいからです。試験前ってトイレに何度も行きたくなるんですよね。。。

8:00 試験会場到着

 建物の前で試験室を確認して、試験室前へ。しかし、8時半からの入室とのこと。廊下で30分待ちましたが、これが寒かった!!日が当たらず暖房のきいていない廊下で立ちっぱないしはきつかったです。

8:30 入室

 入室後、受験番号で席を探して着席。試験会場が大学だったので、長い机(5人用)を3人で使用する配置でした。隣と1人分空きがあるので、スペースは十分でしたが、窓際の席だったので、ブラインドのすき間からの日差しで今度はとても暑かったです。調整できる服装で本当に良かったです。

 「9:00から試験の説明をします。」とアナウンスされたので、8:55にトイレを済ましていざ試験へ!

9:00 説明と問題配布

 試験会場は8割程度席が埋まっており、年齢も性別も様々でした。携帯の電源を切ってください等当たり前の試験注意事項がアナウンスされた後、問題用紙と解答用紙と計算用紙が配布されました。計算用紙はA4の白紙用紙でした。

9:10 3級の試験開始!

 まずは、解答用紙に受験番号と名前を書き、すべての問題に目を通しました。難しそうな問題はなかったので、計画通り「第1問→第3問→第5問→第4問→第2問」の順で解くことにしました。

 第1問はあっさり終了。その勢いで、第3問→第5問→第4問→第2問とすべての問題で引っかからずに回答を記入して、計算間違いがないかも確認しました。この時点で、試験開始1時間程度でした。その後、再度見直しをして10時半ごろ退室しました。

11:00 自宅にて昼食

 家族に迎えに来てもらい、11時頃に自宅に戻り、すぐに昼食を取りました。この時、すごい睡魔に襲われたので、1時間程度昼寝をしました。

12:50~12:55 再度試験会場へ

 再度m試験会場へ家族に送ってもらいました。昼寝をしたためか少し頭がぼーっとして、寝たことを少し後悔…。建物の入り口で試験室を確認して、13時頃に教室へ入りました。

13:30 説明と問題配布

 なぜか教室の右側の席は受験に来てない人が多く、左側はほぼ受験率100%でした(ちなみに私は左側)。申し込み方法で受験番号が割り振られて、受験率が異なるのでしょうか。よく分かりませんが異様な光景でした。

 3級と全く同じ流れで、問題用紙・解答用紙・計算用紙が配られました。

13:40 2級の試験開始!

 最初に問題を見たときは、第2問はやばそう…と思いました。そこで「第1問→第4問→第5問→第3問→第2問」の順で解くと決めました。

 第1問を最初に解き始めましたが、何これ?状態になってしまいました。(1)(3)は適当に埋めてしましました。この時、不合格の3文字が頭をよぎりましたが、頭を切り替えて工業簿記を先に解くことに決めました。

 第4問はあっさり終わりましたが、第5問の最後で考え込みました。「処分価額」が処分する時に売れる価格なのか、処分してもらうときの費用なのかを迷ってしまったからです。

 この計算を間違えると最後の2問が不正解となり、8点の減点となる可能性があります。そこで、(4)は売れる価格で計算した答え、(5)は処分した費用で計算した答えで解答しました。

 その後、第3問を解きましたが、解き終えた時点で残り時間を確認しところ、まだ50分くらい残されていました。

 残りの時間で第2問にチャレンジしましたが、全く見たことない問題のため、混乱してしまい、半分は分かりましたが、最後の半分は適当に埋めました。あまりの混乱のため、「諸口」を「緒口」と書いてしまいました。

 最後の10分は見直しをして、テスト終了となりました。

試験結果

 3級は満点で合格。2級は76点(8点/12点/20点/20点/16点)で合格でした。

 2級の第1問(4)は、まとめて未払金で回答しましたが、不正解とされている確率が高いです。(※編集注 未払金のみの解答は不正解です

 2級の第5問(4)(5)は本来ならば、良くない解答の仕方だと思いますが、迷った時に傷口を最小限にすることも大切だと思います。

おわりに

 簿記はスタート時が一番面白くなくて「何て面倒なんだ!つまらん!」と何度も思いましたが、あきらめずに続けていたところ、3級の勉強が終わったあたりから、合計残高試算表でキレイに計算できると楽しくなってきました。

 その後も、計算量が多い問題ほど正解した時に楽しくなり、どんどん楽しく問題を解くことができました。簿記の勉強はスタートが一番大変ですので、放り投げずにじっくり勉強をすれば、その後には楽しい勉強が待っています。

 また、私は過去問を1回分しかやっていませんでしたが、結果的に過去問は必要ありませんでした。予想問題等で十分でした。

管理人からもんぶらんさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
・みんなが欲しかった 簿記の教科書 3級 第4版(TAC出版)

70点。簿記が素人の私には、少し簡素化されていることが逆に分かりにくいと感じました。2級で使用した「よくわかるシリーズ」の方が分量が多いですが、勉強時間や理解度の観点からすると早く終わるかもしれません。


・みんなが欲しかった 問題演習の本 3級(TAC出版)

70点。問題数が少なく感じました。解説は詳しいですが、テキストで調べれば載っているので、解説を減らして問題数を多くしてほしいと感じました。


・第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級(TAC出版)

90点。この予想問題集の問題が解けるのであれば、かなり合格に近いと感じました。自分の実力を試すテキストとして、お勧めの教材です。


・よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
・よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.10(TAC出版)
・よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)
・よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8(TAC出版)

90点。上記4冊で簿記のすべてを学んだと言っても過言ではないほどです。他のテキストで分からない箇所があった時も、上記テキストで調べました。合格テキストを読み、トレーニングで問題を解いてみる。この当たり前の作業で簿記を学ぶことが出来ました。他のテキストに比べて、内容が多いしテキストも大きいですが、解説が詳しく書いてあり、図が大きく記載されていて判り易いので、かなりお勧めのテキストです。


・日商簿記2級 網羅型完全予想問題集(TAC出版)

95点。個人的に一番お勧めのテキストです。本番より難しい問題が10回分もついており、様々な論点の本番に近い問題が解けます。このテキストを使用すればかなり合格に近づけるのではないでしょうか。しかしながら、解説が詳しくないので、ある程度力がついてからやることをお勧めします。満点つけたかったのですが、解説が詳しくないので、-5点です。


・無敵の簿記2級 第144回直前総まとめ(TAC出版)

60点。本番の問題を解く前に読んで、かなり楽に本番の問題に入っていけましたが、予想問題も1回しかついておらず、特に必須ではないテキストと感じました。


・第144回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級(TAC出版)

90点。本番よりも難しいし、計算量も多いと感じました。このテキストの問題で合格点がとれるのであれば、かなり合格に近いと感じました。自分の実力を知るために、お勧めの教材です。


・ラストスパート模試 日商簿記2級 第144回ズバッとあてる直前予想(NS出版)

85点。本番と同じレベルだと感じました。TACのテキストより、易しいです。このテキストで合格点が取れても、本番が難しいと厳しいかもしれません。自分の実力を知るためには、お勧めの教材ですが、安心できないという点で-5点です。

 今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 私の使用した電卓は、打った時に少しカチカチと音がなります。試験会場では、当然他の受験生もいるため、自分の打った音が迷惑でないか気になりました。

 そのため、打った音が気になる人にはお勧めできませんが、音が気にならない方には、大きさもちょうど良くて打ちやすいのでお勧めです。

 もんぶらんさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか?
 得意な論点は、工業簿記全般です。製造業に勤めているので、イメージがしやすかったです。

 苦手な論点は、商業簿記の「純資産」が苦手でした。繰越利益剰余金とかその他利益剰余金とか…似たような言葉が多くて抽象的で分かりにくいうえに、利益準備金や配当金の計算まであり、とても苦手でした。

 まとまった時間が取れる休みの日に、ノートにひとつひとつの言葉の意味をまとめて整理し、その後に、配当金や利益準備金の計算及びルールをまとめました。

 ノートを作成後は、合格トレーニングや予想問題の純資産に関する問題のみを集中的に解きなおして、知識が定着したか確認しました。結果的には、この方法で苦手な論点を克服することが出来ました。

管理人コメント

 もんぶらんさん、簿記3級&簿記2級のダブル合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

 まず、もんぶらんさんがオススメされている「Studyplus」ですが、このアプリは私もおすすめです。他のSNSと違って勉強することに特化しているアプリなので、もんぶらんさんのおっしゃっているとおり、モチベーションを維持するのに役立つと思います。

 また、もんぶらんさんは温度調整しやすい服装で受験されていますが、11月試験・2月試験を受験される方はぜひ参考にしてください。

 席によって極端に暑かったり(直射日光が当たる、暖房器具に近いなど…)、極端に寒かったり(入口の近くなど…)することがありますので、体温調整しやすい服装で受験してください。

 なお、市販の過去問題集に関しては、試験範囲外になった論点はきちんと除外されていますし、その除外された部分に新論点の問題を入れているものもあります。

 よって、余分な範囲を勉強することにはなりませんので、これから勉強される方は安心して過去問題集をお使いください。

もんぶらんさんが使われた教材や電卓のまとめ