分からないところを放置しない!常にまえのめりで勉強しましょう!

  • 投稿者:たこさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約1年

はじめに

 私は現在大学2年生です。簿記の勉強を始めたのは大学入学時で、就職活動に役立てることが目的でした。まず8ヶ月かけて独学で2級まで取得しました。

 当初は、この時点で宅建やFPなどの他の資格試験の勉強に移行しようと考えていましたが、ノリで1級の勉強に突入してしまいました!1年がかりでの1級取得を目標としていたので6月の128回試験は受験しませんでした。

テキストについて

 テキスト、問題集は3級から2級まではとおるシリーズ(ネットスクール)、1級からはよくわかる簿記シリーズ(TAC)を使いました。テキストで理解できなかったところは、なるべく時間をおかずに大学の先輩や教授に質問しにいきました。それでも理解できなかった場合は、暗記ごり押しでいきました。

  • よくわかる簿記シリーズ(テキスト、問題集)(TAC)
  • 本試験レベル問題集(ネットスクール)
  • 合格するための厳選問題集(TAC)
  • 出題パターンでマスター過去問題集(TAC)
  • ラストスパート模試
  • TAC直前予想

12月から7月までの学習状況

 2級合格後すぐに学習を開始しました。正直2級とは比べ物にならないほど内容が難しかったので大変でした。勉強時間は1日平均1~3時間程度だったと思います。

 5月ごろには一通り範囲は終わりました。ここからはテキスト&問題集の反復をはじめました。その際は、確実に合格するために、枝葉の論点や個人的に「こんなの絶対でないだろ」っていうのも抜け目なくやりました(工業簿記原価計算のスループット、バックフラッシュはやりませんでしたが)。3回転はしたと思います。

 1級は範囲が広く、かつ難しいので何度も反復してやらないとすぐに忘却してしまいますので気をつけてくだい。

8月から試験1か月前までの学習状況

 8月頃からは(本試験レベル問題集)と(合格するための厳選問題集)にとりかかりました。あまりいい点数は取れませんでした(4、50点くらいでしょうか)。本番より簡単に作られている問題なのですが、問題集よりは断然難しく感じました。

 ここで、先輩からの「会計学は点が取りやすいから極めとけ」という忠告をもとに、上記の問題集2つと(出題パターンでマスター過去問題集)の会計学だけを解きまくりました。各5回くらいまわしたでしょうか。その後、商業簿記も2回転まわしました。

 会計学をある程度仕上げてくると、商業簿記でも点数がとれるようになっていました。しかし、商業簿記では特殊商品に苦労しました。ですが、整理前試算表に記載されている金額の意味が理解できるようになれば案外突破できました。

 そして、工業簿記・原価計算に入りました。やはり難しかったです。鬼門といわれる理由がわかった気がしました。2回転くらいしたでしょうか。正直、工簿と原計は問題集を完璧にして基礎をしっかり固めればある程度対応できるんじゃないかとも思いました。

 それから、ケアレスミスが本当に多い科目だと思います。何度も演習を繰り返してミスが少なくなるようにする必要があります。

 過去問題は回ごとではなく教科ごとに解いていくというスタンスをとっていきました。8月以降の勉強時間は1日5時間ほどだったと思います。

 それから、会計学では理論の勉強はほとんどしませんでした(一般原則と会計公準だけはおさえましたが)。正直、費用対効果が低いと思います。また会計処理が問われることも多いので、対策をしなくてもある程度の対応はできると思いました。

 ただ工業簿記では原価計算基準が問われることが多くなっているので、そちらの対策はラストスパート模試についてくるラスパカードで対策しておく必要があると感じました。

試験1か月前から本試験(11月20日)までの学習状況

 試験1ヶ月前になりラストスパート模試、TAC直前予想問題を解きました。だいたい70点は越えましたが、50点台をとってしまったこともありました。とにかく、ケアレスミスに気をつけて問題を解いていました(下書き用紙をきれいに書いたり、適時見直しをする)。

 そして、過去問や本番形式の問題集等で間違ったところを何度も何度もやり直し本試験に臨みました。直前の1ヶ月は1日5~10時間くらい勉強していました。もちろん試験前日にもがっつりやりました。

気をつけたこと

  • テキスト・問題集をできるだけ短時間で何回もまわす
  • テキスト・問題集は枝葉の論点もしっかりやる
  • 間違えた問題を正答できるようになるまで何度も何度も繰り返しやる(これが一番大事!)
  • 会計学をやりまくると商業簿記でも点が取れるようになる
  • ケアレスミスはできるだけしないように演習する
  • 会計学の理論はあえてやらない(模試で出題されたものはおさえる)
  • 理解できないものがあれば最悪暗記ごり押しでもいい
  • 模試で点数が低くても落ち込まなくて大丈夫。ある程度力がついてくれば、どんなにこけても50点は確保できるはず
  • 何度やっても間違えてしまう論点、忘れやすい論点はノートにまとめる
ノート画像1
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ノート画像2
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科目別アドバイス

  • 商業簿記 会計学を十分やれば最低18点ぐらいで安定するようになる。特殊商品は整理前試算表の金額の意味を理解するようにがんばる。
  • 会計学 過去問と(本試験レベル問題集)と(合格するための厳選問題集)の会計学だけを何回もやる。
  • 工業簿記 テキスト・問題集のような基礎をまず完璧に。本試験でも意外と基礎レベルからでることも多い。
  • 原価計算 テキスト・問題集レベルの基礎も大事だけど、過去問や模試にあるようなより応用的な問題をこなしていったら力がついた

試験日の1日の流れ

  • 5:00 就寝・笑

 緊張で寝れませんでした。これはしょうがない。

  • 8:00 起床

 ちょっと遅刻気味でしたが最大限寝ることができました。原価計算は思考力を問われるので、体調によって点数がかわることがあり、ぎりぎりまで寝ることにしました

  • 8:40 会場到着

 試験会場には試験開始15分前には到着しなければいけないのでかなりギリギリ到着でした。受験者の欠席率は2割くらいでしょうか。

  • 9:00 試験開始

 はじまりました。とにかくケアレスミスがないように慎重に解答しました。本番は謎の緊張感から普段やらないようなミスを連発してしまいがちです(一緒に受けた友人は、下書き用紙から解答用紙への数字の写し間違えをしていたようでした)

 私は試験終了数分前の見直しで2つのミスを発見し修正しましたが、もう1つのミスは発見できませんでした。なんと問題文を読み間違っていたのです!

  • 10:30 休憩時間

 外注加工・EOQ・実査法変動予算を見直しました。

  • 12:30 試験終了

試験結果

  • 商業簿記 24点
  • 会計学 23点
  • 工業簿記 24点
  • 原価計算 21点
  • 合計 92点

 模試でもとったことのないような点数をとることができました(模試の最高点が81点だったので+11点)。今回は比較的解きやすい回だったと思います。

 それから、何度も言うようにケアレスミスは本当に命取りです。受験者の試験の出来を掲示板で確認すると、ミスしなければ合格できたという人が多数いました。

 最後に…独学での合格はインプットに結構骨が折れます。金銭的にも余裕があるのなら、通信でも構わないので予備校に通うことをおすすめします。

合格証書
合格証書

管理人からたこさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
 私が使ったテキストは「TACよくわかる簿記シリーズ」ですが、正直独学にはあまり向かないテキストだと思いました。なので点数は50点といったところでしょうか。親切な説明があまりなかった印象があります。

 私の場合、理解できないことがあればすぐに質問ができる環境にあった(大学の先輩等に教えてもらる)のでこの点が大きな問題になることはありませんでしたが…

 先日書店で「サクッとうかる」シリーズや「とおる」シリーズのテキストを見ましたが、こちらのほうが数倍わかりやすそうでした。その他の問題集は使っていてよかったと実感しています。

 今回、勉強に使われた電卓の機種を教えてください。またその電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 「SHARP EL-G36」です。使いやすい電卓だと思います。他の受験生にもおすすめです!ただ値段がちょっと高いかもしれません…。
 勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 ①同じ1級受験生の友人と簿記トークをしたり、教え合ったりする。②ネットの掲示板や簿記検定ナビ等を見たりする。
 ③ネットスクールの配信する動画はモチベーションがあがりました。④他の1級受験生のブログを見る。⑤たまには違う場所で勉強する。(カフェとかで)

…などですかね。同じ受験生仲間をもつとライバル意識からか結構勉強するようになりますよ!

管理人コメント

 たこさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!

 たこさんの合格体験記でまず参考にしていただきたいのは「テキストで理解できなかったところは、なるべく時間をおかずに大学の先輩や教授に質問しにいきました。」というところです。

 分からないところはどうしても放置してしまいがちですが、なるべくその場で解決するようにしてください。個人的には、1級の質問に答えてくれる人を見つけるのは大変ですし、モチベーションの維持や合格可能性を考慮すると、専門学校の通学・通信講座を受講することをおすすめします。

 あとは、たこさんもおっしゃっていますが、友達と教えあうのはとても良いことだと思います。相手に教えるためには自分の中で知識を整理する必要がありますので、その過程で点在していた知識が一本の線で結ばれることがよくあります。

 また、相手からも教えてもらうことによって、テキストとは異なった切り口で論点を考えるいい機会になりますので、ぜひ簿記友達を作って勉強するようにしてください。もちろん、モチベーションの維持にも役立ちます。

たこさんが使われた教材や電卓のまとめ