毎日コツコツ勉強することが大事。また、計算用紙は折って使いましょう!

  • 投稿者:ゆうきさん
  • 勉強形態:独学
  • 受験回数:1回
  • 勉強期間:約2か月

はじめに

 建設会社で事務をしています。といっても、資格などは何もなく、仕事を始めたときに教えてもらった仕訳の仕方でやってきました。

 今まで2度ほど、簿記の勉強をしよう!とテキストを買ったりしていましたが、いつも挫折。今の仕事も7年目に入り、「もう1度チャレンジしよう!」と思い立ち、勉強を始めるとこにしました。

使用したテキスト・電卓など

  • TAC出版 スッキリわかる日商簿記3級
  • TAC出版 スッキリとける日商簿記3級(過去+予想問題集)
  • TAC出版 無敵の簿記3級第146回直前総まとめ
  • TAC出版 第146回をあてるTAC直前予想日商簿記3級
  • スマホアプリ パブロフ簿記3級lite(空き時間等に解く)
  • 電卓「CASIO JS-20WK」

 会社では「CASIO AZ-24S」を使っています。ACとCの位置が逆ですが、その他はほぼ同じだったので購入しました。

学習の仕方

 「今日はCASE1からCASE10までやろう」とか「第○章は終わらせよう」など、大まかにきめて勉強を進めました。私の場合、集中できる時間が2時間ぐらいだったので、自宅ではなく、仕事帰りに図書館の学習室などで勉強しました。

 4月中にはテキストの最終章(帳簿の締切)まで終わっているはずでしたが、早い段階の「帳簿への記入」でつまずいてしまい、そのままGWへ。

 つまずいたことで一気にやる気がトーンダウンし、受験するかどうかネット申込締切日まで悩みましたが、「落ちてもいいからとにかく受けよう!」と思い、ギリギリになって受験を決断しました。

 そこから、もう1度つまづいたところからやり直し、テキストを読み込み、問題を解き、わからなければ翌日も同じ問題を解くということをしました。

 5月の3週目ころにやっと精算表に取り掛かれるようになりましたが、今度は、なにをどこに書いていいかわからず(どれが費用で収益か、資産か、負債かわからず)これはまずい!と、A4用紙に手書きで、費用・収益、資産などの仕訳科目を一覧にして、空き時間などにそれを見て覚えることにしました。

 これを覚えてからはなんとなく解けるようになってきましたが、それでも転記ミスや桁違いなどで合計が合わないことが多く、心底簿記にむいてないな…と落ち込んだこともありました。

 あとは、計算用紙がうまく使えず、仕訳を書いたりしても見づらく、どうしたものか…と悩んでいた時に、youtubeで4つ折りにして借方・貸方を分けて書くという使い方をみて早速マネをしたところ、Tフォームへの転記ミス、見落としが一気に減りました。

 6月に入りようやく、取り掛かれていなかったTACの直前予想問題集に手を付けました。

 第1予想は63点、第二予想は50点、第3予想は43点と点数は散々でしたが、自分が間違えるポイントがいつも同じだったので、そこを重点的に問題を解くようにしたのと、とにかく基本の仕訳をしっかり解けるようにしました。

 この段階で財務諸表をやっていないことに気が付きましたが、潔く、あきらめよう!捨てよう!と思い、寝る前に読むだけにしました。

 問題を解く順番も1→3→5→2→4と解く方が多いようですが、確実に点数を取れるように、とにかく分かるところから解くことを心がけました。

学習についての反省点

 ノートの書き方・学習の要領など、久しぶりの勉強で忘れてしまっていることばかりで戸惑いました。

 特にノートをきれいに書きたい、テキストに書き込みたくないという変なこだわりのせいで苦労しましたが、自分しか見ないんだ!と言い聞かせ、テキストにも思い切って書き込む、付箋で目次をつけるようにしました。

試験を通しておもったこと

 私は地方に住んでいるのですが、周りには社会人になって資格取得のために勉強をしている人などおらず、簿記3級は学生ばっかりうけるのかな~と思っていました。

 ところが、試験会場の年齢層は思いがけず30代~40代の人が多く、会社の制服で受けに来ているグループや60代ぐらいの方もちらほらいました。

 ここで初めて、自分だけが勉強しているわけじゃなかったんだ!と知ることができ、遠くの会場まで受けに行ってよかったと励みになりました。

 数字への苦手意識が消えたわけではないですが、今後もあきらめずに勉強をつづけ、いずれは建設業経理士までとれるように継続して勉強していくつもりです。

 また、簿記検定ナビも試験前は読ませていただきましたが、試験後にこの合格体験記の存在を知りました。試験前に読んでおけば試験当日の流れなど知ることができたのにな…と思いました。

 今回、投稿させていただいたのは、自分の反省点を振りかえるためでもありますし、私と同じように不安になったりやる気をなくしたり、数字なんて嫌いだ!できない!と思っている人でも勉強すれば受かる!と知ってほしかったからです。

 これから11月の試験を目指す方々、級は違いますが、毎日30分でも勉強を続けて合格をできるようにがんばりましょう。

試験日1日の流れ

6:00

 いつもと同じ時間に起床。

7:00

 試験会場まで1時間かかるので早めに出発。途中で朝ごはんを購入、好きなコーヒーはおなかが痛くなったら困るのでやめました。

8:00

 試験会場に到着。席についてテキストを読んでいる人もいれば、知り合い同士でおしゃべりしている人もいました。

 隣りの人が身分証明書や筆記用具等などを用意していたので同じように用意し、さらっとテキストに目を通したりして過ごしました。

9:00

 空席にいくつかありましたが、試験官がきて説明が始まりました。

 解答用紙を開き、名前・受験番号を書く際に、第5問目に精算表がないことに気づき、試験が始まる前から「終わった…精算表どこいった…」と思いながら開始の合図をまちました。

9:10

 試験開始。深呼吸をしてから問題に取り掛かりました。

  • 第1問:仕訳問題はわりとすんなり解答できました。
  • 第2問:補助簿の選択でしたが、ここもわりとすんなり解けました。問題文に「該当なしの場合は~」とあったので、もしかしたら解答にそれがあるのかな?と思いながら解答しました。
  • 第3問:合計残高試算表の他に売掛金・買掛金明細表を作成する問題でしたが、これは事前にやっていたので、たとえ合計が合わなくてもとにかくしっかり仕訳、転記することを心がけました。案の定、借方貸方の合計が21,700円合わずまた買掛金明細と買掛残高があわず、悩みましたが、こだわらず先にすすむことにしました。
  • 第4問:解答時は完璧だと思ったのですが、(2)の問題を読み間違えていました…。
  • 第5問:ほとんど手を付けていない財務諸表です。ただ、試験の直前にもしかして…とテキストを読み、売掛金の下の空欄には貸倒引当金、備品の下の空欄には減価償却累計額と覚えていたので、試験が始まってすぐにそこだけはいちお埋めておきました。仕訳はできるので、とにかく空欄では絶対に提出しないぞ!と出した数字を記入しました。減価償却の問題で、新備品の月数の数え方がなぜかここでわからなくなってしまい、そこはいったん飛ばしました。

 この時点で30分ほど残っていたので、第3問に戻り、買掛明細を再度計算、仕訳も見直したところ1か所間違っていたことに気が付き修正。ただ、それでも借方貸方残高は合わず…(笑)さらに第5問の新備品に戻り、ここでやっと月の数え方を思い出したので再度計算する。

 残り5分ぐらいのところで、念のための全体を見直し。第1問で「備品減価償却累計額」の備品がぬけていることに気が付き、あわてて書き直した。

11:10

 試験終了。とにかく終わったとほっとしました。

管理人からゆうきさんへ追加の質問

 今回、勉強に使われた教材に点数をつけるとしたら何点ですか?また、他の方にもおすすめ出来ますか?
TAC出版 スッキリわかる日商簿記3級:90点
 今までの簿記の本よりもすんなり頭に入ってきました。ただ、巻末についている問題は基本問題がほとんどなので、ここができたからといって、本番で問題が解けるかはまた別かもしれません。

TAC出版 スッキリとける過去+予想問題集:80点
 取り外し可能で解答用紙はコピーして何度か解きました。

TAC出版 無敵の簿記:80点
 こちらも要点がまとめられていてよかったです。

TAC出版 第146回をあてる直前予想:90点
 はっきりいって、本番よりこっちの予想問題のほうが難しかったです。

 TACのテキスト・問題集ともに、わかりやすいのでオススメできます。ただ、スッキリわかる簿記3級だけでは足りないですね。

パブロフくんのアプリ:80点
 スキマ時間に出来るので、簡単な仕訳は見直せます。常時使わなくても、スマホに入れておくだけでも気が向いたときにはいいと思います

 今回、勉強に使われた電卓は他の方にもおすすめ出来ますか?
 数字の配列にこだわったので、高い電卓になってしまいましたが、もう少し安いのでもいいのかもしれません。

 ただ、自分への戒めの意味合い(諦めないで取り組む)もかねて高いのを購入したので、そういう意味ではよかったです。

 ゆうきさんの、勉強期間中のモチベーションの維持方法を教えて下さい。
 とにかく、受かるぞ!と。6月に受けて落ちたら11月までモチベーションの維持ができなさそうだったので(笑)あとは今やってることは先の自分への投資だと。もう気持ちの問題です。

 あとは、好きな文房具を使うこと、例えば普段は買わないような方眼ノート買ってみたり、かわいい付箋で今日はここまですすんだ!とか。目に見えるものはやはり分かりやすいです。

管理人コメント

 ゆうきさん、簿記3級試験の合格おめでとうございます。また、合格体験記をご投稿いただきありがとうございました。

 最近よく第5問で出題される財務諸表に関して、ゆうきさんは最低限の対策のみで試験に臨まれたとのことですが、試験の主催団体の日商が「今後は財務諸表作成問題をメインで出題する」と明言している以上、(個人的には)やはり万全の対策をしておいたほうが良いと思います。

 損益計算書に関しては、まずは全体のひな形(特に各利益)を押さえたうえで、判断に迷いがちな「販売費及び一般管理費」と「営業外費用」をきちんと分類できるようにしておきましょう。

 また、貸借対照表に関しては、今回も空欄になっていた「貸倒引当金」「減価償却累計額」の表示場所や、これらの金額の前に「△」マークを付けないこと、また「商品」のように決算整理仕訳で使った勘定(=繰越商品)とは別の名前で表示されるものをきちんと押さえておきましょう。

 あと、ゆうきさんは自分への戒めの意味合いで(最後まで諦めないで取り組むために)高価な電卓を購入されていますが、人間は無意識のうちに投下したコストを回収しようとするので、この作戦はかなり効果的だと思います。

 これから電卓を購入される方は、カシオならゆうきさんが購入された「JS-20WK」、シャープなら私が使っている「EL-G37」あたりをおすすめします。

ゆうきさんが使われた教材や電卓のまとめ