お金をかけずに日商簿記検定に合格する方法…あります!
- 投稿者:王乃魔ヒカルさん
- 勉強形態:独学
- 受験回数:1回
- 勉強期間:約2か月半
目次
はじめに
今回、簿記3級を勉強するにあたって「簿記検定ナビ」を大いに活用させて頂き、合格することが出来ました。管理人のぼっちー様、情報を投稿して下さった先人の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。また自分の合格体験記が少しでもこれから受験される方のお役立てればと思い、投稿させて頂きました。
受験のきっかけ
夢追いフリーターをやってきましたが、年齢的にも見切りを付けるべきと考え、今後の就職活動に役立てるために簿記を受験することにしました。日商簿記を選んだのは商業系の友達から一番良いと聞いたからです。
使用テキスト・問題集・電卓等
- らくらく一発合格!トコトンやさしい日商簿記3級テキスト&問題集(ナツメ社)
簿記自体の知識が全く無く、また酷く金欠だったためテキストは慎重に選びました。選んだ基準としては以下のような感じになります。
- テキストと問題がセットになっている
- ある程度の持ち運びが可能
- 素人でも理解できる&読んでいてやる気を削がれない
- 値段が高すぎない
- その書店の中で決める(←やる気が高いうちにテキストを購入して後に引けなくする&探すのに労力を使ってやる気を削がれない為)
- インターネットで検索できる簿記の学習サイト
テキスト1つだけでは知識が偏ったりするかもしれなかったので、検索して上位に出てきた学習サイトでも同時に基礎知識などを付けていきました。
- 簿記検定ナビの「第126回・日商簿記検定3級 本試験予想問題」
普段、学習の際に利用していたサイトの方で告知を見て請求させて頂きました。まさかの無料だったので正直かなり助かりました。
- 100円均一の電卓(名称不明)
お金が無かったので仕方ないのですが、はっきり言って使いにくかったです… もしお金があるのなら以下の条件を満たす電卓が良いと思いました。
- 「00」のボタンが付いている
- 高速で入力してもしっかり読み込む
- 太陽電池&ボタン電池のハイブリット
受験までの流れ
- 9月
とりあえず簿記が何なのかすらわからなかったので購入したテキスト「らくらく一発合格!トコトンやさしい日商簿記3級テキスト&問題集」を読み始めました。また同時並行で学習サイトの方でも基礎知識を付けていきました。ちなみにノートなどは特に取らず、読んだ時に必ず理解する(丸暗記はNG)ように進めました。
そしてイマイチわからない所や用語などはインターネットで検索して理解するようにしました(結構同じような所で詰まる方がいるようで、質問&回答がすぐに検索にかかることが多かったです)特に気を付けていたことは「暗記ではなく、自分なりに理解する」という点です。
- 10月
そろそろテキストも読み終え、基礎知識が頭に入っていたのでここからひたすら「仕訳問題」をやっていました。これはどこかで「仕訳を制する者は簿記を制する」という言葉を見かけた時に 簿記を持っている友達にその旨を聞いたところ、その通りだと返答されたからだったと思います。
検索にかかった仕訳問題をドンドン進めていきましたが、特に有益だったのが「簿記検定ナビの仕訳3級問題過去問」でした。100回~125回までの問題を回毎に時間を計って行い、125回まで行ったら5問正解出来なかった回をやり直す、というのを全て正解できるまで延々とやりました(もちろん間違った際には不正解の理由を理解するまで読む&調べます)
個人的には「解答時間」と「間違った箇所」を記録しておくのがポイントだった気がします。それによって難しい所や苦手な所、目安時間などが大体わかってくるからです。
- 11月
試験まで後数週間でしたが若干バイトが忙しかった為、中々総合の過去問に手が出せませんでした。どうしても実戦形式(2時間、計算用紙1枚、無音状態の部屋)でやりたかったので、とりあえず時間が取れないうちは試算表や精算表の方の問題をやっていました。
本来ならば問題集などを購入したい所なのですが、上述の通りお金が無かったので テキストの総合問題や簿記検定ナビの予想問題の回答用紙を複数コピーして解いていました。試験が終わった今、思い返してみると「実戦形式に慣れておくこと」は重要だった気がします。
ペース配分や、計算用紙の使い方、疲労具合など色々なことがわかってきますので。と言っても僕自身3回程度しか出来ませんでしたが…
自己採点(速報での答え合わせなので点数は推定です)
- 第1問:20点/ 20点
- 第2問:10点/ 10点
- 第3問:24点/ 30点
- 第4問: 8点/ 8点
- 第5問:24点/ 32点
- 合計 :86点/100点
出費総額
- 受験料 :2500円
- テキスト代 :1300円(うち1000円は図書カードで支払い)
- コピー代 :140円
- 合計 :3940円(現金:2940円)
今後について
せっかく勉強し、合格できたので2級を目指してみようと思います。多少金銭に余裕が出来たので次はもう少しテキスト・問題集などにお金を使う予定です。
試験日当日の1日の流れ
- 4:00 起床&食事
起床の5時間後に脳が活発になる、と聞いたので生活習慣を調整。軽めの食事を摂取(水分は控えめにする)
- 5:00 総合問題(実戦形式)
コピーして残ってた総合問題を実践形式で解く。難易度は低めの物で、どちらかというと見直し目的ではなくリラックス&自信向上の為。
- 7:00 シャワー
シャワーを浴びて目をしっかり覚まし、出かける用意をする。念のため、腹痛対策として正露丸を飲んでおく。
- 7:30 移動
自転車で会場へ。方向音痴なので下調べを十分に行い、時間には余裕を持っておいた。
- 8:10 会場到着
会場に到着するが、特にすることも無かったので近くのコンビニへ歩いていく。テキストは持って来ているが、元々見直すつもりは無かったので開かず。
- 8:20 コンビニで肉まん購入
どうしても食べたかったので、気分を優先して出費。缶コーヒー(持参)を飲みつつ、のんびり食べる。
- 8:40 会場へ戻る
トイレに行っておく。
- 9:13 試験開始
- 第1問:2問目だけ不安だったが、予定通りの時間に解く。(15分)
- 第2問:予想問題と同じ問題だったので余裕を持って解けた。(6分)
- 第3問:今までほとんど最後の合計値が合ったことが無かったので不安もあったが、今回は合計値が一致したので精神的に落ち着いて次の問にいけた。(39分)
- 第4問:見慣れた伝票問題だったのですぐに解けた。(5分)
- 第5問:入念に学習していたので予想問題の精算表よりもかなり簡単に感じた。(35分)
- 見直し:1、2、4をしっかり見直し、3、5もポイントだけ見直す。(10分)
- 書き写し:計算用紙に回答を可能な限り写していく。(10分)
- 11:13 試験終了
自分でも驚くくらい落ち着いて試験に挑めました。自宅で過去総合問題をやった時はほとんどが時間不足だったのに対し、今回かなり時間に余裕が出来たのは力を100%出し切れた(最後まで冷静に解けた)からのような気がします。
管理人から王乃魔ヒカルさんへ追加の質問
王乃魔ヒカルさんの得意な論点と苦手な論点を教えてください。また、苦手な論点を克服するためにどのような勉強をされましたか? | |
今は得意・不得意は特にありませんが、勉強中は決算時に行う仕訳が難しく感じました。恐らく問題を解く際に仕訳問題から入ったため、決算自体がいまいちイメージ出来てなかったからだと思います。(ちなみに精算表の問題を解き始めた辺りにようやく決算時の仕分け問題のイメージを作ることが出来ました) |
ご自身の勉強方法を振り返っていただき、これから勉強を始める方にアドバイスがあればお願いします。 | |
テキストに関しては他の人のオススメや評判などで選ぶのもアリですが、実際に自分で書店で中身を見てみてしっくりくる物に決めるのがいいと思います。ちなみに僕は値段や、持ち運びの可否、練習・総合問題の有無、内容の濃さ、読みやすさ、ページ数辺りをじっくりと吟味して決めています。
問題集に関しては自分で解き切れる程度の量に留めておくのがいいと思います(モチベーションが下がるので)それと僕も大いに利用させて頂いたのですが、無料請求の過去問題・予想問題などはオススメです。 他にはどんな勉強方法でも、分からない所を何とかする手段は最低限確保しておくべきかもしれません(例えば簿記に詳しい知り合いや、インターネット検索、掲示板など)それと必ず最終的に実践形式(直筆、制限時間など)で問題を解くようにして、試験の環境に慣れておくと良いと思います。 あとなるべくモチベーションを維持するのも大切だと感じました(絶対に落ちるわけにはいかない状況を作る、合格した時に何か褒美を貰う約束をする、など)最後に自身の反省点としては、電卓は勉強開始時点でそこそこ良い物を入手しておくべきだったという所です。 |
今後は簿記3級をどのように活かす予定ですか?簿記2級や簿記1級、税理士などの上位資格に挑戦される予定はありますか? | |
とりあえず引き続き簿記2級を受ける予定です。それ以上は企業が求めるレベルなどを調べつつ、検討しようと思います。 |
管理人コメント
王乃魔ヒカルさん、合格体験記のご投稿ありがとうございました!受験料込みで4,000円以内に抑えつつ、短期合格するのはかなり難しいと思うんですが、創意・工夫で見事にリカバリーされた点はすごいと思います。
ただ、王乃魔ヒカルさんも「電卓は勉強開始時点でそこそこ良い物を入手しておくべきだった」とおっしゃっていますが、100円の電卓を使って勉強することはおすすめしません。あまりに安いものですとキーロールオーバー機能が付いていなかったり、「億」「万」「千」「000」「00」などのあったら便利なキーが付いていなかったりしますので、電卓に関しては最低でも2,000円前後のものをおすすめします。
なお、管理人がおすすめするのは右の「CANON 卓上電卓千万単位シリーズ HS-1210TU」という電卓です。市販されている電卓の中では、価格と性能のバランスが一番良いと思います。また、簿記検定ナビのほうで電卓の選び方・使い方講座というページを用意しておりますので、電卓選びで迷っている方や簿記ならではの便利な使い方を知りたい方は、一度チェックしてみてください。
最後に、テキスト選びに関しては「実際に自分で書店で中身を見てみてしっくりくる物に決めるのがいい」と書いていただきましたが、この点は管理人も同感です。「人気教材=万人に合う」というわけではありませんので、実際に書店に足を運んで中身をチェックし、サイズをチェックし、自分にぴったり合う教材を選ぶようにしてください。
王乃魔ヒカルさんが使われた教材や電卓のまとめ
- テキスト:トコトンやさしい日商簿記3級 完全攻略テキスト&問題集
- 電卓:100均の電卓
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